黒田が連覇達成!1年生中野も堂々の3位入賞

柔道

 柔道の総本山、講道館に全国各地の若き精鋭が集結した。全日本ジュニア体重別選手権(全日本ジュニア)には男子部からは中野智博(スポ1=神奈川・桐蔭学園)、園田陸斗(スポ2=熊本・九州学院)が出場、女子部からは黒田亜紀(スポ2=山梨・富士学苑)、中水流りり(スポ2=東京・渋谷教育学園渋谷)が出場。ハイレベルな戦いを強いられる中で、女子78キロ級の黒田が大会連覇達成、男子100キロ級の中野が3位という好成績を残した。

 女子部は大会1日目に黒田が登場。推薦選手として出場した黒田は、初戦の2回戦を見事な内股で一本勝ちを収めると、続く3回戦も優位に試合を進め、試合中盤に内股で一本勝ち。準決勝は同階級の実力者である松本(龍谷大)との一戦。両者一歩も譲らない試合展開が続き、4分間で決着つかず、GSに突入。GS序盤は互いに攻撃姿勢を見せていたが、時間の経過につれて黒田のペースに。組んですぐに黒田が技をかける展開が続き、迎えたGS4分46秒、相手に指導が言い渡されて累積指導で反則勝ち。決勝戦に駒を進めた。連覇のかかった決勝戦は同階級で今年度のインターハイ王者の杉村(比叡山高)との一戦。試合中盤までに相手に指導を2つ重ねさせ、優位に試合を進めるも、なかなか決め切ることができず、決勝戦もGSにもつれ込む展開に。延長戦であることを感じさせない激しい攻防が互いに繰り広げられる中、GS5分30秒に場外側で内股を決める。一時は待てがかかったが、技ありに変更されて勝利。前回大会王者の意地を見せ、連覇を飾った。

大会連覇を達成し、笑顔の黒田

 2日目には女子部から中水流、男子部から園田、中野が登場。中水流の初戦は終始積極的に攻め続け、試合終盤に反則勝ち。続く3回戦も初戦と同様に中水流のペースで進むが、試合中盤の組際の隙に大外刈を決められて技ありのポイントを取られる。その後も攻め続け相手に指導を2つ重ねるまで追い込むがあと一歩及ばず敗北。その後の敗者復活戦に勝利し3位決定戦に駒を進めたが、東京都ジュニア体重別選手権で準優勝の相手に大外刈を返されて3位入賞ならず。優勝を目標に掲げた今大会は5位に終わった。園田は初戦の2回戦、序盤から主導権を握り相手に指導を2つ重ねる優位な展開に持ち込むも、試合終盤に隅落を決められて悔しい2回戦敗退に終わった。推薦選手として臨んだ中野は初戦の2回戦を一本勝ちで勝ち上がると、続く3回戦も難なく勝利し、迎えた準決勝。相手は今夏のインターハイ王者で中野と同じく全日本柔道連盟C強化指定選手の新井(埼玉栄)。試合が進むにつれて相手の攻めを受ける時間帯が続く中で、豪快な大外を決められ技ありのポイントを取られる。その後も決定機を作ることができず敗北。それでも3位決定戦でGSの末に勝利を収め、3位入賞を果たした。

3位入賞を果たした中野

 早大柔道部の未来を担う選手たちが躍動した全日本ジュニア。出場した選手それぞれで手応えと課題を実感した今大会であった。そして1カ月後には講道館杯全日本柔道体重別選手権(講道館杯)が控えている。今大会に出場したメンバーの中からは、中野、黒田、中水流が出場する講道館杯で結果を残し、来年度の早大柔道部の躍進に弾みをつけたい。

(記事 安齋健、写真 早大柔道部提供)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

男子

▽男子100kg級

中野 3位

▽男子100kg超級

園田 2回戦敗退

女子

▽女子57kg級

中水流 3位決定戦敗退(5位)

▽女子78kg級

黒田 優勝