関東学生春季リーグ(春季リーグ)開幕2連勝で決勝リーグ進出を決めた早大。この日、関東学生リーグで49季連続49度の優勝という、圧倒的な実力を持つ山梨学院大との戦いに挑んだ。強敵を相手に早稲田がどこまで戦えるのか注目されたが、試合の主導権を握られ続け0-11と完敗。5月2日から始まる決勝リーグに向けて課題の残る試合となった。
山梨学院大はセンターパスからオフェンスの陣形を組み立て、ゴールを脅かす。開始1分、すぐにペナルティコーナー(PC)を与えてしまうが、GK高橋詩帆主将(スポ4=栃木・今市)がこれをセーブ。その後もPCなどによる相手シュートをGK高橋が懸命に脚を伸ばし、早大のゴールを破らせない。しかし7分、ゴール前へ鋭いパスからこれを押し込まれ先制されてしまう。その後は全員ディフェンスで山梨学院大にオフェンスの形を作らせない時間が続いたが、第1クオーター(Q)終了直前に得点を決められ、0-2で第1Qを終えた。
試合前に円陣を組む早大イレブン
第2Q以降は山梨学院大による一方的な展開に。開始50秒、相手はセンターパスから華麗なパス回しでゴール前までボールを運び、サークルの右サイドから鋭いシュートで3点目を挙げる。その後も2点を追加され、0-5でゲームを折り返した。第3Q以降、山梨学院大は豊富な控え選手との入れ替えを積極的に行い、攻撃の手を全く緩めない。早大はオフェンスの形を一度も作ることができないまま、山梨学院大は第3、4Qで一挙6点を追加。絶対王者に対し、0-11で大敗という結果に終わった。
ボールを追う山梨学院大の選手(右)とFW古屋(左)
ただ、高いレベルの相手と戦うことで学ぶことは多かったはずだ。主将の高橋は「(山梨学院大は)一人一人が技術があるから、一つのことを理解している」とした上で、「指示待ちじゃなくて自分の意思で動けるようにしたい」と今後のチームの課題を語った。次戦はついに決勝リーグとなる。立大戦、学習院大戦では完封で2連勝と、良い流れでここまで来ている。準備できる期間は3日間と短いが、きょうの得た収穫を糧に『3位奪還』を果たしたい。
(記事 細井万里男、写真 新藤綾佳)
結果
TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
早大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
山梨学院大 | 2 | 3 | 3 | 3 | 11 |
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コメント
安岡裕美子監督(平16人卒=山形・米沢商)
――きょうの試合を通して収穫や課題はありましたか
しっかり守備をしようという意識は見えていたのでその点は良かったかなと思います。どこで取り切るかや個人技でやられてしまった所があるのでそこが課題かなと思います。
――山梨学院大戦へ向けて対策してこられたことなどはありますか
守備の部分でしっかりマークにつくことと、クリアするところを重点的にやりました。
――ハーフタイムの時間に選手たちと話し合われたことなどはありますか
やることは変わらないので、もう少し明確にクリアをすること。点数を取られていたので攻撃に繋がった時は積極的に得点を取りに行けるようにということを言いました。
――試合の中で動きの良かった選手などはいらっしゃいますか
キーパーの高橋(詩帆、スポ4=栃木・今市)は(シュートを)止めてくれたので良かったです。
――実際にゲームをしてみての山学大の印象はいかがですか
今シーズンのチームが初心者と経験者が半々ぐらいだったので、どのくらいやれるのかなというのがチームにも私自身にもありました。もう少し守れれば良かったかなという印象があります。
――次戦へ向けての意気込みをお願いします
5月30日に対戦校が決まります。去年勝てていないので、きょうの試合よりは攻めれる所を見つけて全員で攻め上がるのと、しっかり守っていきなんとか勝ちたいなと思っています。
GK高橋詩帆主将(スポ4=栃木・今市)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
もうちょっとディフェンス面で粘りたかったんですけど、相手に崩されすぎたなと思います。
――山梨学院大戦に向けてチームで対策してきたことはありますか
相手のボールポゼッションの方が高いというのが想定できていたので、しっかりディフェンス面で、途中で(ボールを)取られた時のカウンターの対策やディフェンスの寄せ方とかを練習してきました。
――ハーフタイムではチームメイトにどんな声を掛けましたか。
けっこう相手が3Dドリブルとか浮かせるドリブルをしてきたので、その時に一発で抜かれ過ぎちゃっていたので、守り方とか、あとは気持ち切り替えていこうと伝えました。
――山梨学院大から学べる点はどのようなところにありましたか
もう全部なんですけれど、一人一人が技術があるから一つのことを理解しているなというのをすごく感じていて、自分たちは初心者もいっぱいいるから、指示されてからじゃないと動けない子とかもいるので、秋とか決勝リーグの予選の時とかには指示待ちじゃなくて自分の意思で動けるようにしたいなと思います。
――試合の中で動きが良かった選手はいるでしょうか
(背番号)5番の村山陽香(DF、創理4=東京・東学大付)はスイーパーで相手の展開とかをずらされた時に動かなきゃいけないので、すごくよく動いてくれたなと思います。あとはフォワードとかもよくずれてくれて、みんな良かったと思います。
――5月2日に決勝リーグの予選を迎えますが、そこに向けての意気込みをお願いします
きょう浮き彫りになった課題があったので、期間は短いんですけれどしっかり修正できるようにみんなで話し合っていきたいです。