課題残るも、早慶戦を完封で制す

女子ホッケー

 秋季関東学生リーグ(秋季リーグ)2戦目、慶大との戦いに臨んだ。試合の序盤から一進一退の攻防が続いたが、少ないチャンスをものにし3点先制し前半を折り返す。後半は早大ペースではあったものの、慶大のディフェンスを崩しきれず1点にとどまった。しかし、慶大に1点も許すことなく開幕戦に引き続き完封勝利を収めた。

 試合開始早々から激しいボールの奪い合いで、両者とも一歩も譲らない状況が続いたが、前半14分に混戦から得点力不足を課題としていたMF的場朱音(教1=滋賀・伊吹)の強烈なシュートにより先制点を獲得。その後、慶大に自陣深くまで攻め込まれ再三ピンチを迎えるが、闘志あふれるプレーで好守を連発し、このピンチをしのいだ。これで流れを引き寄せた早大は29分にペナルティーコーナー(PC)のチャンスからDF瀧澤璃菜(スポ2=岩手・沼宮内)が鋭いシュートを決める。さらにその直後、PCからDF片倉優季(スポ1=山形・米沢商業)が立て続けに得点を決め、相手を突き放し3点リードで前半を終えた。

先制点を挙げた的場

 後半に入ると前半とは一変し早大優勢で試合が進む。しかし、早大は多くのチャンスを作るも、守備の堅い慶大の体を張った粘り強いディフェンスに阻まれ追加点を奪うことができない。さらには、瀧澤璃がコーナーを狙った力強いシュートがゴールポストにはじかれる不運も重なった。それでも後半32分、PCから瀧澤璃がシュートしたこぼれ球をFW井上燦(スポ3=福岡・玄海)が意地で押し込み1点をもぎ取る。試合を通してディフェンス陣が躍動し、結果は無失点。敵地の慣れないグラウンドで白星を手にした。

果敢な攻撃でチームを勢いづけた瀧澤璃

 思うように点に結びつかず快勝とはいかなかった今試合。シュートの精度やリバウンドの対応など多くの課題が見つかった。次戦の強敵・山梨学院大を倒すためにも早急に改善しなければならない。「攻撃のパターンと守備の形を確認して自分たちのホッケーができるように頑張っていきたい」とMF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)は語った。春季リーグのリベンジに燃える早大。絶対王者相手に早大らしいプレーでどこまで食らいつくことができるか、真価が問われる一戦となる。

(記事 成瀬允、写真 杉野利恵)

秋季関東学生リーグ
早大 3-0
1-0
慶大
コメント

安岡由美子監督(平16卒)

――慶大戦でしたが、特に意識したことはありましたか

向こうがガツガツくると思うので、今までやってきた練習の通りやっていこうと意識して臨みました。

――今試合全体を振り返っていかがですか

やることは意識できていたんですけど、なかなか点数が入らなかったところが難しかった点かなと思います。

――PCが決まらない場面が見られましたが、いかがですか

自分たちのパターンが自分たちのミスで決まらないというところがあったので、その辺の改善と、相手に当たったときのリバウンドをもう少しやっていくことが必要かなと思います。

――山梨学院大との戦いに向けて意気込みをお願いします

守備的には厳しくなってしまうと思いますが、チャンスは必ずあると思うのでそこはしっかり今までやってきた攻撃をできるようにして、僅差でも勝てるようにしていきたいと思います。

MF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)

――きょうの慶大戦で特に意識したことはありましたか

特に意識したってことはないんですけど、慶大はワセダに対して熱くくるので、こっちはいつも通り練習してきたことをやろうっていう風に思っていました。

――相手の守備が強かったと思いますが、いかがですか

守備で固めてきて、相手がカウンターを狙ってくるっていうのは分かっていたので、そこをしっかり崩すという練習をしたんですけど、まだ精度が低いですね。崩しきれなかったかなという感じでした。

――チーム全体の動きはいかがでしたか

いつもよりは前半は動けていたかなと思うんですけど、後半は慣れないグラウンドとかそういうのもあって足が完全に止まっちゃったかなって思います。

――次回は山梨学院大との一戦ですが、意気込みは

とりあえず2週間あくので、この2週間で攻撃のパターンと守備の形を確認して、自分たちのホッケーができるように頑張っていきたいと思います。

DF片倉優季(スポ1=山形・米沢商)

――慶大戦ということで意識されたことはありますか

相手がガツガツくると分かっていたので、当たり負けしないように自分もガツガツいけるように意識して頑張りました。

――相手のディフェンスがとても堅かったと思うのですがいかがですか

自分たちのゴール前を狙ったボールとかもサークルの前で取られてしまったり、いいボールもカットされたりして、自分も外しか見れなくて中に出せなくて、相手の粘り強いディフェンスに翻弄(ほんろう)されたのと、自分自身相手のディフェンスを意識しすぎて焦ってしまった部分もあるので反省です。

――3点目を決めたシュートについて振り返ってみていかがですか

タッチ狙いのシュートだったんですけど、いいコースに入って良かったと思います。

――ご自身の守備を振り返ってみていかがですか?

守備は相手も速攻狙いでくるところがたくさんあって、ちょっとゴチャゴチャしちゃったり、カバーしきれない部分もあって、ピンチの場面もたくさんあったので改善できるところがたくさんあったと思います。

――次戦の山梨学院大戦への意気込みをお願いします。

山梨学院大は、強い相手で前回も4対0で負けているので、強い相手と戦うのもディフェンスの安定が大切になってくるので、ディフェンスからプレーを固めていけるように、ディフェンスがチームのプレー作りができるようにしていきたいと思います。

MF的場朱音(教1=滋賀・伊吹)

――きょうは慶大戦でしたが、何か意識したことはありましたか

個人的なことなのですが得点を決められないことが自分の課題だったので、きょうは1点目がいれられたので良かったかなと思います。

――ご自身の得点シーンを振り返っていただいていかがですか

いつもは最初にパスコースがないかを探してしまうのですが、今回はゴールを見れたので良かったかなと思います。

――夏休みの練習などで、周りを見ることなど意識されたのでしょうか

いつも足下しか見れていなかったので、今回は全体的にパスコースを探すことを意識していました。

――この試合でのご自身の動きはいかがでしたか

相手からのアウトレットで前で(ボールを)カットできるようにと考えていましたが、あまりカットができませんでした。次は前で取り切れるようにしていきたいです。

――慶大の守備が固いように感じましたが、その点はいかがですか

相手の守備が、人数の多い状態で自分たちもあまり足が動いていなかったのでボールを持っている人に対してサポートがつけたら良かったなと思いました。

――次の山梨学院大戦に向けての意気込みをお願いします

春リーグ(関東学生春季リーグ)で点数を多くいれられてしまい、自分たちも攻めきれなかった部分が多かったので、山梨学院大戦では前半から前に前にという姿勢でいけたらいいなと思います。