最終戦は悔しさの残る結果に

女子ホッケー

 4月に開幕した春季関東学生リーグ(春季リーグ)は早くも最終戦を迎えた。早大は3位決定戦に登場。順位決定予選の結果を受け、東農大と対戦した。試合は前半、開始直後は両者一歩も譲らない接戦となる。だが、次第に調子を上げる東農大に主導権を奪われ、続けざまに2失点。波に乗り切れない状況に苦しむが、何としても勝ち星をあげたい早大は怒涛(どとう)の反撃で後半に1点を返す。その後も3位へ向けて執念の猛攻を見せるがゴールへの道のりは遠く、2-1で春季リーグを終えた。

 一進一退の攻防が続く前半。得点を決め勢いに乗りたい早大はFW井上燦(スポ3=福岡・玄海)やDF藤本晴菜(スポ4=栃木・今市)を中心に、積極的にゴールを狙った。しかし、相手の守りに阻まれネットを揺らすことはできない。勝利への気持ちがぶつかり合い拮抗(きっこう)する流れを断ち切ったのは東農大。23分、相手選手が放った鋭いシュートは早大ゴールの左隅を突いた。続いて26分にはゴール前の素早いパスワークに翻弄(ほんろう)され、再び失点。わずか3分の間に一挙2得点を許した。3位を死守したい早大は取り返そうと攻撃の糸口を探すも得点に結びつかず、0点のまま前半を折り返す。

負けられない一戦を前に気合いを入れる選手たち

 東農大の2点リードで迎えた後半。攻撃の手を緩めない相手に対し、早大は徐々に勢いを取り戻し始めた。4分にはペナルティコーナー(PC)を獲得。惜しくも得点は逃すが直後の7分、井上のパスからMF梅村雅子(人3=岐阜・可児)が待望の1点を奪取した。その後もMF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)の好アシストからDF瀧澤璃菜(スポ2=岩手・沼宮内)、MF的場朱音(教1=滋賀・伊吹)が相手ゴールを脅かすが、タイミングが合わず決めきれない。14分には再びPCを得るが、GKの正面。好機を逸し、得点は遠ざかる。東農大の攻撃を全員で守り失点は抑えたものの、追加点を挙げられず2-1で試合終了。春季リーグは4位という結果になった。

得点を決めチームを勢いづけた梅村

 「絶対に3位を勝ち取る。」――強く意気込んで臨んだだけに、目の前で逃した悔しさが残った今試合。しかし、これからも戦いは続く。次戦は全日本大学王座決定戦。関東第4代表として全国の強豪と対戦する。勝利の喜びを1回でも多く味わうために、春季リーグの収穫を生かすことができるか。休むことなく前へ進み続ける早大女子ホッケー、その真価が問われる。

(記事、写真 榎本透子)

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春季関東学生リーグ
早大 0-2
1-0
東農大
コメント

安岡裕美子監督(平16卒)

――今試合への意気込みは

きょねんの春季リーグも4位で終わってしまったので、今回は絶対に3位を取るという意気込みで臨みました。

――試合を振り返って

前半バタバタしてしまい、相手の作戦にはまった形でした。

――失点が立て続けになった点について

守りが崩れてしまったところがあり、そこを修正しきれないまま連続で失点してしまいました。

――王座への意気込みは

王座は第4代表での出場で、関西のチームと対戦することになります。しっかり力を発揮して勝ちに行きたいと思います。

MF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)

――今試合をどのような意気込みで臨みましたか

3位で終われるように全力で臨みました。

――今試合を振り返って

相手のいいところが終始見えた試合だったので、相手のペースにうまく乗せられてしまいました。

――春季リーグは4位と言う結果に終わりましたが、王座への意気込みをお聞かせください

結果としては4位で終わったのですが、きょねんの王座で東農大には勝っているので、切り替えて王座は王座でしっかり戦っていきたいと思います。

MF梅村雅子(人3=岐阜・可児)

――今試合の意気込みは

東農大はスピードのあるチームで、練習からそれを意識してきたので勝てると思って試合に臨みました。

――今試合を振り返って

前半、波に乗り切れなくて、流れを相手に持っていかれてしまい2点決められてしまいました。後半攻められたとは思うのですが前半の2点が痛かったです。

――得点シーンを振り返って

すごくいい形で攻めることができていたので、仲間を信じて逆サイドでボールを待っていました。自分は触っただけなのでそこまで持ってきてくれた仲間に感謝です。

――春季リーグは4位で終わりましたが、王座への意気込みは

3位を狙ってやってきたので悔しい、というのが第一にあるのですが、王座もありますし、今回出た課題を克服できるようにまた心を入れ替えて練習していきたいです。