ゴールラッシュ魅せた!開幕戦勝利で視界良好

女子ホッケー

 平成28年度早稲田大学女子ホッケー部の戦いが17日、幕を開けた。降雨強風の中行われた男子部の試合から約30分後、東伏見の天気は一転して快晴。春の陽気さえ感じられる中で立大を迎えた開幕戦は終始早大ペースの中で8得点を上げ、時折のピンチにも落ち着いた守備で敵の追随を許さない。結果、8-0で嬉しい開幕戦勝利を収めた。今年の彼女たちの展望もまた、快晴だ。

 開始早々敵陣へ鋭く攻め込む早大だったが、数分間はタイミングが合わずに好機を逸する場面が続く。しかし前半8分に最初のペナルティコーナー(PC)を獲得すると、早大の今年度1点目はその直後。再度得たPCからFW井上燦(スポ3=福岡・玄海)が放ったシュートが敵ゴールを叩いた。勢いに乗った早大はPCなどを足がかりとして立て続けに好機を演出すると、19分にはMF的場朱音(教1=滋賀・伊吹)の縦へのパスから最後は再び井上。今季前線を任され、「点を取ることにこだわっていきたい」と語る背番号9はその期待に見事応えてみせた。その後も29分にMF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)がペナルティーストローク(PS)を落ち着いて決め、前半終了直前にはPCから1年生・DF片倉優季(スポ1=山形・米沢商)がフリックシュートでゴールネットを揺らす。結局前半のみで4得点と早大は幸先よく試合を折り返した。

先制点を挙げ、勝利に貢献した井上

 後半も早大が試合の主導権を握り続ける。DF藤本晴菜(スポ4=栃木・今市)やFW瀧澤育未(スポ4=滋賀・伊吹)、DF瀧澤璃菜(スポ2=岩手・沼宮内)を中心に次々と好機を生み出し、後半8分に混戦を抜け出して5点目を奪うと、28分にはPCから瀧澤璃が押し込んだ。30分には小澤主将がサークル内後方からゴールネット左隅を揺らすファインゴールを見せ、7点目。その直後には瀧澤育からもゴールが生まれ、計8得点のゴールラッシュで開幕戦の白星を手にした。

グラウンドでは笑顔が弾けた

 初戦で見事勢いに乗った早大女子ホッケー部。主力の活躍に加え、新戦力が随所に光るプレーを見せるなど明るい材料が目立った。しかし、選手たちの目指すプレーはまだ高みにある。今後控える厳しい試合へ向けて攻守とも精度を高め、勝ち星を積み重ねていくことができるか。2016年の彼女たちに注目したい。

(記事 安本捷人、写真 杉野利恵)

春季関東学生リーグ
早大 8 4-0
4-0
立大
コメント

MF小澤眞帆主将(教4=埼玉・飯能)

――今試合を振り返ってみていかがですか

初戦でチームの目標の、たくさんプラスの声を出そうというのがみんなできていたと思うのでそれだけは良かったなと思います。

――試合の内容はいかがでしたか

前半で4点は少なかったかなとは思います。右攻めができている中でも得点が決めきれなかったところは反省です。

――ご自身の得点シーンを振り返って

1本目はPSをとってもらったのを決めただけなので気持ちよく決めさせてもらいました。2、3点目も仲間のいいパスをもらって決められたのでよかったです。

――新チームを主将としてどのようにしていきたいですか

つまらない試合をしたくない、というのが個人的にあるので、観ている人に面白いと思ってもらえるような試合をしたいと思います。

――次戦への意気込みは

点がとれる試合になると思うので、今回の課題をきちんと修正して、もう少し多く点をとれたらいいなと思います。

DF藤本晴菜(スポ4=栃木・今市)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半10分ころに1点目を取ったのですが、本当は前半5分くらいでもっと早くいれるつもりでした。しかしそのあとに続けていれることができ、前半は4点いれられたのは良かったです。後半に入ってからスタミナ切れをしたかなという印象があり、全体としては走り切って内容をもう少し充実させたかったとは思います。

――きょうは開幕戦でしたが、開幕戦としてはいかがでしたか

開幕戦としてはきょねんよりは良いかと思います。いつも緊張してしまってなかなか点数が入らないパターンがよくあったと思うので、今回は前半点数が入って落ち着いたところもあります。自分たちは右攻めしようという話をしていて、自分のところを使ったり、ライトの燦(井上、スポ3=福岡・玄界)がよく走ってくれたので、初戦にしてはよく動けていたかなというイメージがあります。

――ご自身の動きについてはどう思われますか

ライトの3列目のディフェンスのポジションなのですが、攻撃に参加もできるしなおかつ守備もしなければならないので、攻めると決めたときは思いっきり攻めるのを意識していて、そのぶん2列目の朱音(的場、教1=滋賀・伊吹)とかともっと連携をとっていかなくてはいけないなと思っています。自分としては場面場面良かったところもあるとは思いますがトータルとしては一番走らなければいけないポジションだと自分で思っているので、もう少し走れれば良かったかなと反省点と思っています。

――ペナルティーコーナーの場面を振り返っていかがですか

回数は多かったのですが、点数につながっていたかといわれるとやはり何本かミスしていたところがありました。1本で決めきるのはやはり難しいと思いますが、キーパーに取られたあとに取り返せるようにしたりだとか、リバウンドを取りに行けるようにコーナーの流れのなかを充実させたいです。きょうは優季(片倉、スポ1=山形・米沢商)がフリックで決めてて、私はもう満足です(笑)

――次の試合への意気込みをお願いします

学習院は本当はお嬢様なイメージなのですがガツガツくる感じで、ワセダはガツガツ来るチームに弱いところがあると自分では思うので負けないように、ボールを長く持たずにパスを回して、チーム全体で攻めと守りをやれたらいいなと思っています。具体的にはライトの攻めできょうはゴール前まではボールが行くのですが、そこで取られたり、タッチが決まらなかったので、学習院のときは打ち込みも通すしタッチもとるという感じで点数が取れたらいいなと思います。

FW井上燦(スポ3=福岡・玄海)

――開幕戦を迎えた心境はいかがでしたか

去年はポジションが中盤だったので点に絡むことが少なく、調べると無得点だったので、今年フォワードに戻ってきて点数にこだわっていこうと考えてやってきました。

――ご自身の先制点を振り返って

先制点はPCだったのですが、練習で失敗ばかりしていて、それでも相手の感じからして決められる場所だったので絶対に決めようと。決めに行きました。

――今季へ向けてどういった準備をされてきましたか

ポジションがフォワードなのでしっかり常にゴールを決めることを考えることと、右サイドが攻撃の起点になることが多いので、そこで後ろのポジションの人たちとどうボールを繋いでいくかだったり、いつ中に入れるかというタイミングの練習をしてきました。

――戦ってみて感触としては

今日は格下だったので自分たちのペースで試合を回して行けましたが、トラップミスだったりそういうところの細かなミスも見つかったので、次1週間後に向けて細かいところを詰めていけたらと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

今日2得点で、個人的にはハットトリックを狙っていたのですが、シュートを決めるという意識が強すぎて力んでしまったりしたので、日ごろから練習を積んでいいイメージを持って試合に臨めるようにやっていきたいです。