【連載】インカレ直前特集『NEXT』 第1回 柏戸萌子×戸枝百合香

女子ホッケー

 10月30日から大阪府と奈良県で全日本学生選手権(インカレ)が開催される。学生日本一を決めるこの大会で、ベスト4進出を目標に掲げている女子ホッケー部。初回を飾るのはFW柏戸萌子(商4=東京・西)とFW戸枝百合香(教4=東京・鴎友学園女)のお二人。共に大学からホッケーを始めた4年生お二人のインカレに対する思いに迫った。

※この取材は10月7日に行われたものです。

大学からホッケーを始めたお二人

和やかな対談となった

――お二人が知り合ったのは大学入学後だと思いますが、その際の第一印象をお聞かせください

柏戸 小さいな、とは思いましたね(笑)。

戸枝 アクティブそうな人だなと思いました。

――現在の印象はいかがですか

柏戸 小さいな、という印象です(笑)。

戸枝 行動範囲が広いな、と思います。予定が詰まっていて、遊んでいる印象です(笑)。

――お二人がホッケーを始めたのは大学からということですが、中高時代のスポーツ経験は

戸枝 私は中高時代に陸上をやっていました。

柏戸 私は中学校でバスケットボール、高校ではハンドボールをそれぞれやっていましたね。

――その競技を大学でも続けようとは思わなかったのですか

戸枝 ワセダの競走部は箱根駅伝でも有名ですし、本当に強くて。陸上を続けるつもりはまったくなかったですね。

柏戸 ハンドボールは選択肢に一応ありました。ですが、色々見学をしていく中でホッケーが楽しそうだと思ってホッケー部を選びました。

――戸枝選手がホッケー部を選んだ理由はなんでしょうか

戸枝 最初は陸上を含めサークルを色々見ていたのですが、やはり大学に入学にしたということで新しいスポーツを始めようと考えました。そうして色々見ていくうちに、ホッケー部がとても格好良くて。また、見学の際にとても親切にしてくださったこともあり、入部を決めました。

――初めてホッケーをやった時の感想はいかがでしたか

戸枝 今までずっと陸上をやっていたこともあり、道具を使ったスポーツ自体を本格的にやったのが初めてのことで。ですが、やはり楽しかったですね。

――同期に対する印象はいかがですか

柏戸 とにかく仲良しですね(笑)。

――どのような雰囲気なのでしょうか

戸枝 本当に仲が良くて、仮にギクシャクしそうな雰囲気になっても、誰かが修正してくれて。喧嘩もないですね。

柏戸 他の代からも、私たちは仲が良いと言われていますね。

――同期の皆さんで遊びに行かれたりなどはしますか

柏戸 え、うーん…。

一同 (笑)。

戸枝 二年前くらいに六本木に出かけましたね(笑)。毎日のように会っているので、あえて遊びには行かないですかね。

――ホッケー部全体としての雰囲気はいかがですか

柏戸 全体としても仲がいいですね。

――下級生の印象はいかがですか

柏戸 すごく元気な子が多いです。それに、先輩に対して本当に気遣ってくれていますね。プレー面でも引っ張っていってくれています。

――ことしの新入生に関してはいかがですか

柏戸 今のところはまだおとなしいですね。真面目です。

戸枝 受け答えなどもしっかりしていて、真面目にやっていますね。

――オフの日は何をされていますか

柏戸 バイトですかね、今はやめてしまったのですが。あとは地元の友達と遊んだりしています。

戸枝 私もバイトをしているか、今は卒業論文の執筆を進めています。

――今ハマっていることなどはありますか

柏戸 ハマっていることとは少しずれてしまうかもしれませんが、最近教習所に通い始めて。車の運転をするのが楽しいです(笑)。

戸枝 私はとても地味なのですが、消しゴムを飛ばす携帯のアプリにハマっています(笑)。究極の暇つぶしですね(笑)。

――これまでの4年間で、学業の両立はいかがでしたか

柏戸 私は単位を落とさない程度に頑張っていました(笑)。

戸枝 同じく(笑)。

「私たちにもチャンスがある」(戸枝)

戸枝

――夏に立命大で合宿があったそうですが、それに関してはいかがでしたか

柏戸 立命大はかなりの強豪校なのですが、今までやったことないような戦術を間近で見るなど、とても勉強になりました。

戸枝 入りたての子たちは強豪校相手に初めて練習試合を行うことになったので、それに対してみんながカバーしていく姿が印象的で。声を掛け合ったりする面でも収穫があった合宿だったと思います。

――お互いのプレーの印象は

柏戸 この子は足がとても速くて。FWだと足の速さも重要なので、長所をうまく生かしていますね。

戸枝 とても手足が長いので、ディフェンスの時などに私では届かない球にも反応できています。そこは本当に憧れますね。

――ことしのチームの特徴は

柏戸 ことしに限った話ではないのですが、みんな団結力とか協調性はありますね。やりやすいです。

――ことしの主将であるFB八木澤江里主将(スポ4=栃木・今市)の印象はいかがですか

柏戸 プレー面でもチームをけん引してくれていますし、後輩からの信頼も厚いですね。

戸枝 ですが、普段は本当におおらかです。

――春季リーグ戦は4位という結果でしたが、振り返ってみていかがですか

柏戸 ことしは東農大が番狂わせを起こした結果、順位が下がってしまいました。ですが、もちろん私たちにもチャンスはありましたし、むしろ番狂わせが本当に起きたということで、次こそは私たちも、という気持ちが強まりました。

戸枝 自分たちの順位は下がってしまいましたが、現実的に2位を狙うことができるんだなってことが分かりました。

――全日本大学王座決定戦(王座)ではベスト8という結果でしたが

戸枝  やはりベスト4に入ることができるチームの層は厚くって。自分たちは全国大会でベスト4に入ることも目標にしているのですが、まだまだ実力が足りないなっていうことを思い知らされましたね。

――天理大や山梨学院大などといった強豪校の強さは具体的にどのようなところにあるとお考えですか

柏戸 やはり選手層の厚さですね。強豪校の選手たちは、どこのポジションで出場しても活躍できるタイプが多くて。だからこそどんどん選手が交代しますし。ワセダは大学から始めた人もいるので、そこら辺でどうしても差が出ていますね。

――春の試合で一番印象に残った試合は

戸枝 (春リーグの)山梨学院大戦(●1-2)かな。

柏戸 山梨学院大戦か。きつかったね(笑)。しんどかったけど、一体感がありました。負けたけど、出し切った感がありましたね。山梨学院大相手に抑えられるかもしれないみたいな。

「今までの4年間を出し切りたい」(柏戸)

柏戸

――ここまでの秋季リーグ戦の戦いを振り返っていかがですか

戸枝 (春リーグの)山梨学院大戦では自分たち的にも良い試合ができたので、秋も勝ちたいなというのにプラスして良い試合したいなというのがありました。でも春よりは点差があったので(●1-4)、インカレとかに向けても強くしていきたいなと思います。

――秋季リーグ戦での目標は

柏戸 2位です。まずは順位決定戦で勝ちたいです。

戸枝 次の試合をちゃんと大切にして、順位決定戦でも勝っていけるような流れをつくっていけたらいいと思います。

――最後のインカレに対する意気込みは

戸枝 最後ですからね。普段関東で戦っていて、全国大会だと関西の大学は戦い方が違うので、そこで1勝ずつ積み重ねていきたいなと思います。また、そのあとにリーグ戦も残っているので自信になればいいかなと思います。

柏戸 1回戦で聖泉大という関西の強い大学と当たるのですが、前に対戦したときには負けてしまっているので、全国にせっかく出るので1回戦を突破したいです。次の立命大は夏合宿でも戦った相手なので、ちゃんと挑戦したいと思います。

――インカレの組み合わせを見て、どう思いますか

戸枝 1回戦から油断できない相手だなと思いました。前回戦った時に、あんまり分析しきれていなかったのもあるかもしれませんが、あっさり負けてしまったので対策をしていきたいと思います。

――インカレの目標は

柏戸 ベスト4ですね。

――インカレではどのようなプレーをしたいですか

柏戸 関西の強いところと当たるので、引かずにどんどん強気な気持ちを忘れずにしていきたいと思います。

戸枝 自分の任されたポジションではしっかりと仕事をやりたいというのと、FWとして出ると思うのですが、ディフェンスもちゃんとついていきたいと思います。

――チーム内でキーマンを上げるとしたら誰ですか

戸枝 普通に行けば、江里ですかね。

柏戸 あと2年生のくるみ(FW稲田、スポ2=佐賀・東明館)とかですかね。3月くらいに入ったばっかりなのに、すごく上手になって上達しているなと思います。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

柏戸 全国大会の舞台で戦うのは本当に最後なので、精一杯本当に自分の今までの4年間を出し切れたらいいなと思います。

戸枝 そろそろ引退なので、ホッケー部として遠征も最後となるのでチームメイトと仲良くなれたらいいなと思います。競技面では1試合1試合無駄にしないようなプレーをして、自分にできることは出し切れたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 大森葵、落合修平、杉野利恵)

それぞれ「走」と「伸」のポーズをしていただきました!

◆戸枝百合香(とえだ・ゆりか)(※写真右)

1993年(平5)7月18日生まれ。身長148センチ。東京・鴎友学園女子高出身。教育学部4年。一つ一つの質問に丁寧に答えてくださった戸枝選手。元陸上部ならではの俊足を生かし、グランドを駆け回る姿に注目です!

◆柏戸萌子(かしわど・もえこ)(※写真左)

1992(平4)年11月10日生まれ。身長164センチ。東京・西高出身。商学部4年。終始リラックスした姿勢で対談に臨んでくださった柏戸選手。会話の中でも鋭いツッコミが随所に見られました。試合では持ち前のリーチを生かし、ゴールを狙います。