山梨学院大に敗れた早大は、秋季関東学生リーグ(秋季リーグ戦)初白星を目指し東大戦に臨んだ。東大は入れ替え戦で一部に昇格したばかりで勢いのあるチームであったが、ワセダは試合早々先制点を決めるとゲームの主導権を握る。その後も相手に反撃を許さず7-0で完封勝利を挙げた。
試合は開始1分で早くも動きを見せた。MF梅村雅子(人2=岐阜・可児)がセンターから放ったボールがゴールネットを揺らす。さらに4分にはペナルティーコーナー(PC)からFB八木澤江里主将(スポ4=栃木・今市)が、そして12分にはFB藤本晴菜(スポ3=栃木・今市)が立て続けに得点を奪った。しかしその後は、得たチャンスを得点に結びつけることができない。「みんなが点数決めたいという気持ちがあったのですが、逆にみんな決めたすぎて中央に入りすぎて外をうまく使えていなかったです」(FW瀧澤育未、スポ3=滋賀・伊吹)。PCを得てシュートを放つも、数で立ちはだかる東大のDF陣にはじき返されるシーンが目立つ。そのまま相手のゴール前で混戦状態が続き、3-0で前半を折り返した。
先制点を決めた梅村
後半、またもや最初に早大が攻撃を仕掛けた。八木澤がPCでゴール右に打った球は外れたが、続けて怒涛(どとう)の攻めを見せ、ついに瀧澤育が相手の隙間に押し込みシュートを決める。そして後半9分、瀧澤育がはじいた球をFW稲田くるみ(スポ2=佐賀・東明館)が着実に決め1点を奪う。また13分には八木澤が強烈な打ち込みで得点を重ね、さらに19分にもMF小澤眞帆(教3=埼玉・飯能)が押し込み7点目を獲得した。その後も早大は追加点をあげるべく、ゴールをどん欲に狙う。しかし何度もPCのチャンスを得るものの、フィニッシュまでもっていくことができない。ここで試合は終了し、結果7-0で勝利を収めた。
PCから得点を重ねた八木澤主将
スコアは7-0で早大の圧勝ととらえられる今回の試合であるが、今後向き合うべき課題も多く見つかった。「きょうの早大はチームプレーではなく個人プレーが多く、相手のディフェンスも固まっていたので、攻めきれなかった場面が多かった。」(八木澤)。どんな相手であろうと「ワセダらしさ」を存分に発揮できる強さが、チーム全体で求められているのだろう。次に対戦する慶大は、秋季リーグ戦と共に早慶戦も控えている相手だ。今回の試合で得たことをチームで共有し生かすことで、勝利への道は開けてくるに違いない。
(記事 鎌田理沙、写真 榎本透子)
秋季関東学生リーグ | ||||
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早大 | 7 | 3-0 4-0 |
0 | 東大 |
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コメント
FB八木澤江里主将(スポ4=栃木・今市)
――きょうの試合への意気込みは
初めてやる相手だったため、どういうチームかまったく分かりませんでしたが、とりあえず自分たちのペースで得点はしっかり取っていこうという気持ちでした。
――試合を振り返って
たくさん得点をとれるチャンスはありましたがそれをものにできなかったので、得点力向上が課題になると思います。
――終始早大が主導権を握る展開でしたが、攻めにくい場面はありましたか
今日の早大はチームプレーではなく個人プレーが多く、相手のディフェンスも固まっていたので、攻めきれなかった場面が多かったです。なので、ドリブルの精度を上げてもう少しチームプレーを意識してやっていけたら、もう少し攻め切ることができたのではと思います。
――八木澤選手は後半にペナルティーコーナー(PC)で得点を決めていましたが振り返って
まだPC成功の確立は低いので、これから練習して100%の確率で決められるようにしたいです。
――今回の試合で得たことや課題は
私たちのチームは相手のペースに飲み込まれてしまう傾向があるので、自分たちのペースをどれだけ保つこと、あと得点力が足りないので、リバウンドなど攻めるチャンスをものにしていくことが課題だと思います。
――次にある慶大戦への意気込みは
慶大とは早慶戦もあるので、そこで一人一人のプレーも見て慶大の特徴もつかみながら、ワセダらしいチームプレーで得点も重ね、勝ちたいと思います。
FW瀧澤育未(スポ3=滋賀・伊吹)
――きょうの試合を振り返って
きょうはもっと点数を決めなければいけなかったのですが最初動きが悪くて、3点しか入ってなくて。みんなが点数決めたいという気持ちがあったのですが、逆にみんな決めたすぎて中央に入りすぎて外をうまく使えていなかったです。中に人を集め過ぎてシュートが入らなかったのかと思います。
――終始攻めていた状態でしたが東大の守備はいかがでしたか
ゴールをしっかり守ってくるという感じでした。全員がゴール前にいてシュート打っても体に当たって入らないとかが何本もありました。体を張ってゴールを守るということは自分たちも見習うところかなと思いました。
――フォワードとしてのご自身の評価はいかがでしたか
きょうは1点しか取れなかったのでもっと取りたかったです。自分ばかりになってしまって、周りを使ってシュートまでいけなかったです。なので、もっと次からは相手がどうであれ周りを使ったシュートまでいければいいなと思いました。
――試合中はどのような声がけを
とりあえずみんなが焦っていて、パスが雑になっていて、前へ、前へというパスばかりでした。もっと細かく組んでワセダらしいホッケーを意識していました。
――運動量では東大に勝っていたと思いますが、ワセダに足りなかったものは
東大はみんなでゴールを守ろうという意識があって、ゴール前でのコミュニケーションも東大はあったと思います。ワセダはゴール前では声がけがなくて個人技という感じになってしまったので。そこのコミュニケーションという部分は東大に劣ったかなと思います。
――慶大戦への意気込みを
次はアウェイで相手の応援もあったりするので、きょうよりもプレッシャーのかかる試合になると思いますがしっかり勝ち切って、コミュニケーションを次までに修復してシュートまでいけたらなと思います。
MF梅村雅子(人2=岐阜・可児)
――今回の試合の意気込みや目標をお聞かせください
チームとしては大量得点、個人としては公式戦で初の得点を目標にして試合に臨みました
――先制点を振り返ってみていかがですか
夢中だったのであまり覚えていませんが、サークルまで必死に上がり、自分の元にボールがきたので入ればいいな、と思って思い切りシュートをうちました
――ワセダが攻撃の主導権を握っていましたが、攻撃面についてお聞かせください
全体的に前に前に、ということだったので、自分自身はミッドフィルダーとして後ろへのパスをなくして中盤から前へつなごうと心がけました。またドリブルをせず早めにパスを回すように心がけてプレーをしていました
――今回の試合での収穫はありましたか
普段はディフェンスのことを考えて、あまりサークルまで上がることはしないのですが、リバウンドを意識してサークルまで上がったら得点を決めることができたので、これからも果敢にサークルまで上がることができたらいいな、と思います
――次回、慶大戦の意気込みをお聞かせください
個人的には収穫もありましたが課題点も多くみられたので、ビデオなどで振り返りながら課題を修正して、また慶大戦でも得点を決めたいです