実力差見せつけ快勝

　肌寒い気温の中行われた春季関東学生リーグ（春季リーグ戦）。２戦目の相手は学習院大である。初戦をものにした早大は、きょうも完勝し良い流れに乗りたいところだ。試合は序盤から早大がシュートの嵐。一挙に５得点を叩きだした。後半に入っても、ＭＦ高橋可奈主将（スポ４＝栃木・今市）とＦＷ瀧澤育未（スポ２＝滋賀・伊吹）がそれぞれハットトリックを決めるなど勢いは止まらず、１１－０で快勝。ライバルである駿河台大との得失点差こそ埋まらなかったものの、「内容面では次戦に繋げられる」（高橋）ゲームとなった。

ハットトリックを決めた高橋主将

　早大は前半から相手を攻め立てた。開始早々、右サイドに切り込んだＦＢ荒川知里（スポ４＝島根・横田）からのパスに瀧澤が合わせ先制。８分にはＦＷ井上燦（スポ１＝福岡・玄海）のアシストをＦＷ青山睦実（スポ４＝愛知・向陽）が上手く拾い追加点を入れる。さらに１４分、ペナルティーコーナー（ＰＣ）のチャンスを得ると、ＦＢ八木澤江里（スポ３＝栃木・今市）が相手ＧＫの頭上を抜くフリックシュート。３点目を挙げた。こうなると止まらない。１６分に高橋が、そして２０分にはＦＢ藤本晴菜（スポ２＝栃木・今市）がそれぞれ得点し５－０。その後は点を奪えなかったものの、常にボールを支配。危なげないゲーム展開のまま前半を折り返した。

この日得点した青山

　早大は攻撃の手を緩めない。後半開始を告げるホーンが鳴った直後から相手ゴールに迫ると、八木澤からのパスを瀧澤がヒット。６点目を得た。続く６分、高橋がセンターより痛烈な一振り。相手守備陣の間を走り抜けるボールを瀧澤がタッチし、ネットへと押し込んだ。瀧澤はその後にも加点し、この日４得点と大暴れした。２２分には高橋が左サイドより鋭い逆打ち。ゴール上段へと叩き込んだ。猛攻はとどまるところを知らず、２５分には混戦状態のサークル内を藤本が抜け出し１０点目を挙げる。試合を締めくくったのはＰＣでの鮮やかなサインプレー。荒川からボールを受け取った高橋が絶妙のタイミングで合わせ、ネットを揺らした。

　１１－０と完勝した一方、選手たちの目線は既に次――長年の宿敵、駿河台大戦へと向けられている。「勝利の味を知っているのは私達４年生しかいないので、後輩にも味わってもらいたい」（高橋）。「ひとりひとり、自分がどうプレーしたらいいのかをもっと考えていけば、勝てると思っています」（八木澤）。早大らしいホッケーで、決勝進出を決めることができるか。チーム一丸となり、決戦の舞台へ臨む。

（記事　落合修平、写真　加藤恵）