強敵の壁は厚く、王座への道を逃す/明大3回戦

男子ホッケー

関東学生春季リーグBプールで1勝1敗の成績を収める早大は、上位進出、そして王座への切符を賭けた試合に臨んだ。相手は直近2年の公式戦で白星を挙げられていない強敵・明大。第1、2クオーター(Q)では明大のサイドからの速攻に対応し、また自陣からのロングパスを繋げてペナルティコーナー(PC)を獲得するなど、格上に食らいついた早大だった。だが、後半には不意のパスカットによる失点など、点差を広げられてしまい、1-4で敗北した。

霧混じりの雨の中、上位への道が懸かる試合が始まった。1Q開始直後から、明大の素早い攻撃に、肝を冷やす場面もあったが、GK林聖真(社4=東京・早大学院)の身を呈した守備により事なきを得ると、早大は3分に自陣からMF保坂(政経3=東京・早稲田)、FW山田(創理4=東京・早稲田)と、ロングパスを繋ぎ、サークル内まで持ち込み、PCを獲得するとなど、ロングボールを主体とした攻撃に軸を置く。6分に明大にPCを取られ、先制点を奪われるも、2Q13分には同様のパス回しでPCを獲得しMF中島()が振り出しへ戻し、同点で前半を終えた。

<ドリブルをするFW戸川晴貴(スポ4=京都・立命館)/p>

この試合を勝ち越して、上位へ進みたい早大だが、明大の壁は厚い。3Qに入ると、ペースは明大に握られる。3分には、相手FWに早大DF陣の奥までパスが通ってしまい、勝ち越しを許すことに。さらに4Qでは、4分にPCを守り切れず、追加点。そして13分には自陣でパス直前にボールを奪われ、3点差を付けられる。最後に2度PCも獲得するも決めきれず、試合終了となり、残念ながら明大への連敗を止められず、上位への道も断たれることとなった。

円陣を組む選手達

下位の順位戦に回ってしまい、最高順位が5位となった早大。「自分たち主導でゲーム運びをする必要がある」と語る原聡監督の言葉に続き、次戦の一橋大戦では、早大主導でゲームを進め、大量得点で勝利したい。

(記事 石崎太一 上野慶太郎 写真 石崎太一)

結果
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 0 1 0 0 1
明大 1 0 1 2 4

原聡監督(昭59理工卒)

――本日の試合を振り返っての感想をお願いします

 勝たなければいけない試合で、先制されましたが前半のうちに追いつくことができたので、悪い展開ではないと考えて後半に臨みました。ですが、結果的に見ると先手を取られしまったことで向こうのペースで進んでしまったかなと思います。上位のチームに対しても得点できるということはわかったのですが、先制して自分たちのペースで試合運びをしていかないといけないということが今後の課題だと感じました。

――相手の明治大学はどのようなチームでしたか

 関東リーグのなかでもいいメンバーを集めていて、規律を持って自分たちのやるべきプレーを叩き込まれたチームという印象です。

――今日の試合を終えて見つかった課題はありますか

 先ほども言ったように、勝たなければいけない試合をものにするためには、しっかりと先手を取って自分たち主導でゲーム運びをしなくてはいけません。しかし、どうしても相手に追随していくという試合になってしまっているので、そこは一つ殻を破らなければならないところだと思います。前半のシーズンはリーグ戦で下位の順位戦に回ってしまうので、まずそこでしっかりと戦って、インカレを中心とした秋のリーグ戦に取り組んでいくというところかなと思います。

――次戦の一橋大学戦への意気込みをお願いします

 次戦は自分たち主導でゲームを作っていくことができる試合だと思っていますが、油断せずに、次に繋がる試合にしていきたいと思います。

MF中島丞一郎主将(スポ4=富山・石動)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日は絶対勝つという目標をチーム全員で掲げて、慶応戦から切り替えて準備してきました。先に1点取られてから取り返して前半を終われたことはよかったのですが、後半では、自分達の詰めの甘さや、得点力不足が露呈してしまい悔しい結果になってしまいました。

――実際に戦ってみて明治大はどういうチームだという印象を受けましたか

 自分が早稲田に入ってからの4年間で今が一番力の差が縮まっていると思っていたのですが、明治はポジションごとに核になる選手がいて、そういった選手が精神的主柱としてプレーしており、最後の勝負を決める場面で仕事をさせてしまったので、自分たちほどの詰めの甘さがない強いチームだと感じました。

――次戦の一橋大戦への意気込みをお願いします

 今日負けたという結果は変わらないので、現状で一番高い順位を取れるように練習をして試合に臨みたいと思います。

小比類巻周(政経4=東京・早稲田)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 王座がかかっていて、もちろん勝たなければいけない試合だったのでチームの士気も高くなっていました。前半まではいい流れだったのですが、後半にかけて崩れてしまいました。

――格上とされている明治ですが、攻守での相手のプレッシャーはいかがでしたか

 対策をしていたということもあって、相手のフォワードはそれほど怖くはなかったのですが、ディフェンスでこちらからもう少しプレスをかける必要があったと思います。

――今日の収穫と課題を教えてください

 今日の収穫はディフェンスでプレス通りはめられることもあったことと、今週意識していたことが改善されたことです。改善点としては、自分のPCも含めて得点力を上げることです。

――次戦の一橋大学戦への意気込みをお願いします

 今日取れなかったPCを取って、大量得点で勝利したいと思います。