最終回を飾るのは西本京平(スポ4=大阪・大阪星光学院)、中島丞一郎(スポ3=富山・石動)、山口永恋(国教4=神奈川・洗足)、吉野真啓(スポ3=富山・石動)の4人。それぞれ男子部、女子部の主将、副将を務める。ピッチ内外でチームを引っ張りまとめあげる4人に、早慶戦への熱い思いを伺った。
※この取材は11月8日に行われたものです。
「(中島は)本当はめっちゃしゃべるやつなんだなと分かってきた」(西本)
春季リーグ慶大戦でチームを先導する西本
――主将と副将でお互いにどのような印象を持っているか聞かせてください。男子部からお願いします
西本 丞(中島)はホッケーが上手いやつっていうのは知っていたんですけど、第一印象は「意外と静かだな」っていう感じでしたね。ただ最近は、本当はめっちゃしゃべるやつなんだな、というのが分かってきました。まああとは服とかに興味があるみたいで、よく出かけている印象ですね。
中島 競技面に関してはすごくストイックで、練習が終わった後も1時間くらい残って練習するぐらいで、夕方は明かりが消えるまで練習している時もあるので、高校時代の話も含めて努力家だなというのは思います。主将としても今年1年間、色々な面で支えてくれました。プライベートは、僕は同じ寮で同じ部屋なんですけど、すごいずっといるんですよ(笑)。起きたらゲームしてご飯食べてゲームしてご飯食べてゲームして寝る、みたいな。言い方悪いですけど堕落しているというか。そこらへんはまあ来年社会人になるということで、ちゃんとしてほしいなと思います(笑)。
――どのようなゲームをされるのですか
西本 主にFPS(※一人称視点シューティングゲーム)をやっていて、1年生の頃から始めて本格的にやり始めたのが2年生のコロナ禍の時で。1年で大体8000時間あるうちの、その年の約3000時間をそのゲームに費やしました。その時から好き、というよりはただの中毒みたいになっているんですけど(笑)。そこに関しては男子部の中ではみんなに知られています。
山口 真啓は途中入部した私より入部が早くて、私が入部した時にはすでにいた後輩、みたいな感じでした。やっぱり1年目から上手かったし、持ち前の明るさでチームになじんでいましたね。そういう印象は今も変わらなくて副将としてもとても頼れる存在ですし、チームを盛り上げたり後輩たちとコミュニケーションをとったりするのがめっちゃ上手いので、そこらへんは任せきりという感じですね。プライベート面では、遊んでるしバイトもめっちゃ入れてるしで、時間をどういう風に組んでいるんだろうっていうのは永遠の謎だなと思っています(笑)。
吉野 永恋さんの第一印象は、自分にすごく厳しいという感じです。今もこの印象は変わっていないのですが、キーパーって何本もシュートを打たれるから、たまには突っ立っていてもそこまでばれないと思うのですが、永恋さんはシュートに全部食らいつくというか。シュート練習の時でも、私はたまに適当に打ってしまったりするのですが、永恋さんを見るとすごく刺激されますね。今の印象としてはそれに加えて、主将になったことで、チーム一責任感を持って取り組んでいると思います。いつもチーム目標を掲げて、それに向かってストイックに取り組んでいるので、すごく尊敬できる方ですね。永恋さんのプライベート面に関しては結構謎なんですけど、結構偏食で(笑)。この前は夜中にオレオを1パック食べたんだよね、とか言ってて。すごくカロリーが高いものなのに、よくその細さでいられるなって思います。
――何か秘訣はあるのですか
山口 すぐには寝ないことですね。食べちゃったら深夜でも2時間くらい起きてます(笑)。
――男子部と女子部は何か交流があったりするのですか
西本 4年生でいうとそこまでないですね。仲が悪いというわけではないんですけど。
山口 同じ感想です。前は男子部の一部の選手が練習に入ってくれるというのがあったので、その時はアドバイスをくれたりして助かりましたね。女子部はやっぱり歴が浅くて知識の少ない選手も多いので。
――3年生はいかがですか
中島 僕らも学年で出かけたりというのはないのですが、僕は真啓とは高校が同じというのもあって、関東圏にいるもう2人と合わせて4人で遊びに行ったりしています。部活が一緒だったのもありますが、確か1年生の時に同じクラスだったのでそこらへんから仲良くなったという感じですね。
吉野 私も丞一郎とは個人的に仲の良い友達とも一緒に遊びに行ったりはするのですが、男子部全体になると、ちょうどコロナ禍の時に入部したのもあって女子部との接点はそんなに多くないかなと思います。でも男子部の池田(大翔、商3=東京・早大学院)くんが学連ですごく頑張っていて、女子部の同期の中での池田君の株が爆上がりしてます(笑)。
――オフの日にはなにをされていますか
西本 99パーセントさっき丞が言っていたことなんですけど、基本的にオフの日は起きるのが大体12時とか1時くらいで出前を頼んで昼ごはんを食べて、そっから12時間くらいゲームしてその間に夜ご飯を食べたり風呂に入ったりを済ませて寝るのが1時、とかそんな感じです。ミーティングがあったり試合前の日とかであればその資料作りにあてたりすることもありますが、大体のオフは今言ったような感じです。あんまり休みの日に外に出るのが好きじゃなくて、電車にも乗りたくないので引きこもっているという感じです。
中島 最近は月曜日、友達と遊びに行ったりバイトをしたりということが多いですね。ただ何も予定がなくて少し外に出たい時は、自分は結構服が好きなので、原宿や渋谷に行って好きな服を探して買ったりすることは趣味としてあります。本当に何もしない時は昼過ぎくらいまで寝て、ご飯食べてまた寝て、という感じです。
山口 私もバイトをするか友達と遊びに行くかという感じなんですけど、最近は卒論を欠き始めなきゃなというところでオフの日にまとめてやったりしてます。あとは平日基本練習で外に出なきゃいけないので、思いっきり引きこもろうという時は家でドラマを見ることが多いですね。
吉野 私はほぼアルバイトですね。月に完全に暇な日は2,3日しかないのですが、そういう日は友達と遊びに行ったりお酒を飲みに行ったりしています。
――プロのホッケーの試合を観たりする方はいますか
西本 僕はそこそこ観てます。YouTubeに上がっているのだったり、結構丞と観る場面も多いですね。1試合フルで観ることはあまりないのですがハイライトとかは結構チャンネル登録とかもしていて、寝るときに観たりします。日本リーグがやっている時とかは、テレビにつないで観たりもします。
山口 プロの試合というよりは大学の試合の方が観ることが多いです。あとはYouTubeやインスタグラムでキーパーのプレー動画が上がっていたりして、そういった直接自分のスキルにつながるような動画を見ることが結構多いです。
吉野 基本観ないですね。ただ大学生の試合は対戦相手の分析目的で観たりします。
「これなら頑張れそうかなと直感的に思って入部した」(山口)
インカレ2回戦、天理大戦で見事なシュートストップを見せる山口
――ホッケーを始めたきっかけを教えてください
西本 僕がホッケーを始めたのは2年生になる前、本格で気に始めたのは2年生からになるんですけど、始めた理由も「ホッケーが楽しそうだったから」とかではなくて、ちょうどその代にキーパーがいなかったからなんですよね。当時帰宅部だった僕にホッケー部の友達が「やってみないか」と声をかけてくれて始めました。その時も決して面白いと感じたわけではなかったのですが、「これ3年間やればよい経験になるかな」と思ったのがきっかけです。
中島 小学1年生くらいの時は全然スポーツをしていなくて、軽く父とキャッチボールをするくらいでした。ただ2年生になった時に、親が僕に何か運動をさせたい、ということで2個上の姉が先にホッケーをやっていたので、その影響で試しにやらせて以降、ずっと続けています。あんまり自分からやりたいと言ってホッケーを始めたわけではないのですが、気づいたらやっていたという感じですかね。
山口 私は大学1年生の2,3月くらいから入部してホッケーを始めました。大学1年生の入部していなかった時、1年間を振り返って「1年間暇だったなあ」と思ったんです。もともと中学・高校では陸上をやっていたのもあってスポーツ自体には関心があったので、何か体育会ないかなと思って探していた時にホッケー部を友達に教えてもらって、そこから体験に行きました。その時はそれこそ真啓とかもすでにいたんですけど、これなら頑張れそうかな、と直感的に思って入部して今に至るという感じです。
吉野 私も丞一郎と同じで、3つ上の姉の影響で小学2年生の時にを本格的にホッケーを始めました。
――全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)を振り返って率直にいかがですか
西本 男子部は東海学院大戦(11月2日、〇3-1)、北大戦(11月3日、〇5-0)、天理大戦(11月4日、●3-6)と3回戦まで進みました。初戦は結構厳しい中で逆転勝ちすることができたのですが、僕の中では想定内だったというか。自分たちの方が総合的な実力は上だということは分かっていたのですが、リーグ戦の立ち上がりでもリードされて終わってしまう展開というのも多くて、そんな中でも秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)の慶大戦(10月23日、〇2-0)で2得点できたということでそこまで大きな心配はしていませんでした。結局後半に巻き返すことができて、2回戦の北大戦では正直もっと点は取れたかなとは思います。ただそれでも5-0で勝つことができましたし、もちろん課題もあったのですがそこも想定の範囲内という感じでした。ただ3戦目は逆に想定外だった部分も多くあって、6失点してしまったのも僕の中では想定外でした。3得点できたというのも良い意味で意外でしたし。やっぱり前半1失点か2失点に抑えることができていれば、天理大には勝てたかなという風に僕は思っています。ざっくりと振り返るとそんな感じです。
中島 チームとしては目標としていた天理大さんとの試合まで、最低限ですが達成できたのでそこに関しては良かったかなと思います。ただやっぱり1、2回戦の内容が点差ほどはなかったなというのは感じていて。相手のレベルを考えてももう少し点差をつけるであったり、もっと良い内容で勝ったりすることができたんじゃないかなと思います。逆に3戦目の天理大戦は自分たちが持っている力以上のものを立ち上がりから出せて先制することもできましたし、自分たちのペースでホッケーができていた時間もありました。そういった面では自分たちが経験したことのないことができたので、これからの糧にもなるんじゃないかなと思います。個人的にはインカレ全体を通してあまり調子が上がらなくて、1,2回戦目も自分のところでチャンスをつぶしてしまったりピンチを招いてしまうことも多かったので、自分の中ではあまりよくなかった大会でした。でも天理大戦では1、2回戦よりは自分の力を発揮することができて、良いチャンスメイクもできたので、そこは良かったかなと思います。ただもっと上にいくためには自分がもっと活躍して、チームに貢献しなければいけないと思うので、そこは課題かなと思います。
山口 女子部は最低限、初戦に勝利してベスト8に入るというのがベースの目標としてあったので、そこを達成できたということに関しては良かったと思います。初戦の北大戦(11月3日、〇2-0)に関しては、前半で1点も取ることができなくて、3クオーター(Q)目の最後にようやく点が取れたという感じだったので、正直試合中ずっとハラハラしていて。先ほど男子部はリーグ戦で得点ができていたから心配はなかった、という話があったと思うのですが、女子部に関してはリーグ戦ずっと得点力が課題という感じで、何試合も無得点なままでインカレに突入したんです。なのでまた最後まで点が取れないでSO(シュートアウト戦)とかになっちゃうのかな、って思いながらの試合ではあったんですけど、結果的に2点取ってくれて勝てたのは良かったなと結果論としては思います。2戦目の天理大戦(11月4日、●0-10)の方に関しては、かなり実力差のある試合にはなったのですが、失点はもう少し抑えたかったですね。あとは私たちのすぐ後に男子部が天理大を相手に良い試合をしていて、それを見てから自分たちの試合を思い返すと自分たちは見えていた結果通りのことしかできなかったのかなとも思います。先に男子部の試合を見ていたら、それに刺激を受けて気持ちの持ちようとかも変わって展開も変わっていたのかもしれないと思うところではあるのですが、全く内容の悪かった試合だとは思わないので、しっかりと振り返って早慶戦に生かしていきたいです。
吉野 ほぼ永恋さんが言ってくれたことと同じになってしまうのですが、北大戦に入る前は「多分勝てるだろう」みたいな雰囲気で入ってしまって、初戦なのでもっと志を高く持って入らなきゃいけない試合だったなと、チームとしても個人としても不完全燃焼になってしまったかなと。天理大戦に関しても、最初はやはり得点を取りに行くことにもっと重点を置かなければならなかったのに、点数を抑えるために最初から守りに入ってしまったのが大量失点につながってしまったかなと思います。また自分個人としては、インカレは天海(山下、スポ2=京都・須知)やすず(鈴木悠、スポ2=愛知・向陽)たちに助けられたなという部分があって、自分のプレーができなかったなという大会でもあるので、早慶戦ではその不完全燃焼になってしまった部分をしっかり解消したいなと思います。
「(天理大戦は)みんなのパフォーマンスも最高だった」(中島)
インカレ3回戦天理大戦、PCの場面でボールをセットする中島
――春から振り返ってみて1番印象的だった試合を教えてください
西本 ちょっと考えさせてください(笑)。
中島 直近になってしまうんですけど、インカレの天理大戦で、下馬評は絶対勝てないだろうという感じで他の大学からも見られていだと思います。実際勝てなかったのですが、やる前は天理大も僕らのことを舐めていたと思うので、先制点を取って「自分たちはそんなに簡単には勝たせないぞ」という感じで出鼻をくじくことができました。その姿勢は相手にも観ている人たちにも見せられたと思いますし、そこら辺は見返すことができたのでとても良かったかなと思います。またチーム全体があの試合はまとまっていたなと思っていて、シーズンを通して1番良い試合でしたし、みんなのパフォーマンスも最高だったなと。自分たちがやるべきことをしっかりやれば、ああいった強豪相手にも拮抗(きっこう)した試合に持っていけるんだということは自信にもつながりましたし、すごく良い経験になりました。
山口 私も割と最近なのですが、秋季リーグの順位決定予選の東農大戦が印象的でした。その試合で勝てば秋季リーグ決勝進出できるという試合で、チームの年間目標の1つが達成できるかどうかというゲームでもありました。結果的に1点を取られて負けてしまったのですが、何点も取られてボコボコにやられた試合であれば別の試合を挙げたと思うんです。ただそれなりに互角に戦って、粘って粘って最後負けてしまったということはとても印象的でしたし、失点が悪かったというよりは、ずっと課題にしてきた得点力の無さという部分をその試合までに改善できなかったということが、すごく悔しかったです。部員のみんなの前で泣いたりとかしないようにしようとしていたんですけど、思わず号泣しちゃった試合でもあるのでとても印象に残っています。
吉野 秋季リーグの慶大戦()が印象に残っています。その試合は、経験者であるほなみ(野中、教1=宮城・高鍋)が開始1分くらいで私が打ったボールをリバウンドで決めてくれて、結局その1点で勝利しました。フレッシュな1年生が決めてくれたというのと、開始からの得点の早さ、重さというのはとても印象に残っています。
西本 僕は春季リーグの順位決定戦の慶大戦、SO戦で負けてしまった試合になるんですけど、まず単純にSO戦で負けてしまったことは悔しいです。ただ個人的には「やっと慶応に追いつけた」という風に思っていて。その前のプール戦でも負けていましたし、そもそも2年以上勝っていなかったので、SOで負けたもののスコアだけで見れば2-2で追いつけたのかなと思います。あとは個人的にSOを止められなくてめちゃくちゃ悔しくて、そこが逆に秋季リーグで慶大に2-0で勝てた試合につながったんじゃないかなと思っています。
――春季リーグから成長したと感じる点を教えてください
西本 PCから得点するというパターンをある程度確立できたというのと、僕の中ではまだまだ30%くらいなんですけどプレスの練度に関してはかなり成長したかなと思います。細かいところは他にもあると思うんですけど、あとは丞にお任せしたいと思います。
中島 失点が減った感じはするんですけど・・・。そんなに減ってないか。
西本 減ってはいない気がする。
中島 秋季リーグの最後に慶大に勝つことができて、まあいいかというような雰囲気がちょっとあるかなとは思います。ただ夏合宿で山梨学院大さんと天理大さんにお邪魔させてもらって、レベルの高い試合を肌で感じることができました。そういった強豪とプレーできることってあまりないんですけど、そういう機会を3日間、2つ合わせて5日間もできる貴重な経験ができたので、成長できている部分の要因の1つはそこにあるんじゃないかなと思っています。
山口 1つは、守備力の向上は挙げられると思います。女子部に関しては秋季リーグは春季リーグより失点数が減っていて、わかりやすい例で言うと山梨学院大戦。春も秋も当たっていて、春は2桁失点してしまったのですが秋は6点とかに抑えられていて、その1試合を除いてはプール戦を0失点に抑えられてもいます。キーパーとしても連携しやすくなってきたというのも感じますし、やっぱり守備力は上がってきたんだなと感じますね。あとはインカレとかですごく思ったのですが、今年入ってきた選手たちがすごく伸びていて。春は主要メンバーの体力回復の間に少し入ってもらうだとか、とりあえずボール残して、というようなことしか頼めなかったのに、今はトラップして前を向いてというような基礎的なところができる選手が増えたと思います。ちょっとした交代要員ではなく、戦力として数えられる選手が増えたというのもチームとしての成長の1つですね。
吉野 私が1番成長したなと感じるところは、声かけの部分です。春季は永恋さんや私、天海とかそういった特定の選手しか声かけができないチームだったんですけど、秋季に入ってメンバー間での声掛けがすごく増えて、そういった面でチーム全体で成長できたなと思います。
――早慶戦でご自身の注目してほしいプレーを教えてください
西本 今季あまり試合に出られていないので、まずは試合に出場するところからのスタートだと思います。あとはコーチングが自分の中でもできるようになってきた部分ではあるので、ベンチにしろキーパーとして出場するにしろ、そこは見てほしいですね。
中島 相手に囲まれても取られないドリブルと、前線に通すパスですかね。やっぱり自分の一番の強みは前に速いプレーなので、ディフェンスからボールを受けて、中盤から前線に素早いパスを出すところであったり、囲まれてもボールをキープしてそこからのドリブルであったりを見てほしいと思います。
山口 1番の理想で言ったら私が1度もボールに触れることなく勝つ、ということになると思います。実際秋季リーグでの慶大戦では、私は1度もボールを触らなかったですし、もちろん出るところは出るつもりではいますが1番の目標はそこになるかなと。ただそうするためには、後ろからの声かけもすごく大事だと思っていますし、去年もそうでしたが慶大とやるときは一気にカウンターでやられてしまうというシーンが多く、「対策できたよね」というようなミスが多かったりもするんです。そういったシーンを一切作らないように、攻めあがっている時もカウンターを抑えられるような的確な指示を心がけていきたいと思います。
吉野 慶大の選手が1人で攻めてきた時にはしっかり守って、1対1の強さに注目してほしいなと思います。あとは後ろからストロークを飛ばすことがあるので、常に広い視野をもってスペースを探し続けるということを心がけて、そういった部分での私の良さを見てほしいです。
「4年生が最高の笑顔で終われる試合に」(吉野)
インカレ初戦、北大戦でドリブルする吉野
――早慶戦はどのような試合にしたいですか
西本 僕は、早慶戦は3-0で勝つことができると思っています。そう思う理由はいろいろあるのですが、まずは秋季リーグの慶大戦の結果を考えれば勝てるとは思います。慶応ももちろん一番悔しい思いをしていると思いますしこの試合に懸けていると思うのですが、僕は間違いなくそれ以上にこの試合に懸けてるんで。3点取れる理由としては、インカレを通して得点はほとんどPCからがメインでした。そこから考えても、PCを5回取れれば3回は決まると思っているので、3-0で勝利できると思っています。
中島 スコアというよりかは危なげなく、ずっと早稲田のペースで試合を進められたらなと思います。もちろん早慶戦って毎年何が起こるか分からないし、実力で劣っている方のチームが勝ったりするので油断はできないです。自分たちのやるべきことをやって、自分たちのペースでしっかり早稲田のホッケーをして勝つ、というのが目標です。
山口 女子部も3-0で勝って終わりたいなというのが目標です。秋季リーグの慶大戦も3-0を目標にやったのですが、結局は1-0で終わってしまったので、早慶戦ではそこをしっかり達成したいです。あと、女子部はPCの決定率がずっと低くて、インカレを含めてもずっと取れていないので、PCでも点を取れるという姿を見て、確認して引退したいなと思っています。
吉野 男子部とも似てしまうのですが、早慶戦は何が起こるか分からないですので、まずは気持ちで負けないということを心がけたいです。あとはアップの時から早稲田らしく、明るく元気に入っていけたらいいなと思います。あと、今の4年生は、学年内に経験者がいなくて沢山悩んで考えてきた代だと思っているので、私たち下級生が4年生にしっかり勝利を渡せるように、下から声を出して頑張れる試合にしたいと思います。
――早慶戦の注目選手を挙げてください
西本 2人いるのですが、1人目はそこにいる中島くんです。丞がどんな形からであれ得点するというのは予言しておきます。2人目は3年生の池田です。彼は去年の早慶戦めちゃくちゃ調子良くて、春季はそこまでだったのですが、秋やインカレではかなり調子を上げてきたので、早慶戦の舞台では池田が覚醒してくれるんじゃないかと思っています。12番(中島)と28番(池田)にはご期待ください。
中島 僕は19番の黒田悠磨(政経1=東京・早大学院)選手に注目してほしいと思います。すごくテクニックのある選手ですし、努力家で練習にもしっかり取り組んでいて、そういった部分が今の試合でのプレーにつながっていると思います。やっぱり彼は普通の人にはない独特なリズムでドリブルができる選手ですし、真面目な姿勢にもぜひ注目してほしいと思ったので選びました。
山口 13番の小川紗知(スポ3=東京・日比谷)を挙げようかなと思います。好守共に貢献してくれるかなという印象で、彼女も大学からホッケーを始めたのですが、見ている人から「あの子めっちゃ上手いね」という声もよく聞きます。結構リーグ戦通して、もう少しで決まりそうなシーンや単純なナイスプレーもすごく多かったので、早慶戦でこそ決めてくれるんじゃないかという期待があります。中盤の選手ですし、足が速くてPCの守備にも入ってくれているので、攻守にわたって活躍してほしいなという思いを込めて、小川を挙げたいと思います。
吉野 2年生のスポーツ科学部の3人、山下と鈴木、三宅美由紀(スポ2=埼玉・川越女)を挙げたいと思います。3人とも体育の実習をしてからへとへとになりながら部活の練習をしているので、誰よりもスタミナのついている選手たちだと思います。早慶戦では彼女たちが元気いっぱい走ってくれることを期待したいです。
――最後に早慶戦への意気込みをお願いします
西本 もちろん4年生、そして後輩、チームスタッフ全員のために勝つというのは前提としてもって臨もうと思います。ただこれは1年前から決めていることなのですが、特に村瀬(和亮、令3政経卒=東京・早大学院)さんと清水(拓登、令2スポ卒=滋賀・伊吹)さんのためにも絶対に勝たなきゃいけないかなと思っていて。村瀬さんたちの代を含めて早慶戦を2,3年間勝てていないのも、僕のミスとかがあってのことだったので、主将を務められた先輩方に勝利を届けられるように頑張ります。
中島 早慶戦は僕が1年生の時は引き分けで、2年生の時は負けてしまったので、入部してからまだ1度も勝ったことがありません。今年こそは勝って、4年生に最高の早慶戦を届けられるように頑張りたいなと思います。
山口 女子部は何年も引き分けはあっても負けてはいないという歴史があるので、ちゃんとそれを引き継ぐべく、自分の思い云々の前にそういった先輩たちのためにも勝たなければいけないと思います。とはいっても自分が早稲田のホッケー部としてプレーする最後の試合になるので、3-0で勝ちたいという目標を言いましたが、そういった目標通りに勝てたことはほとんどないので、点数をたくさん取って快勝で終われたらいいなと思います。
吉野 さっきも言ったのですが、4年生が最高の笑顔で終われる試合にするために、観ている方も早稲田を応援したくなるように最初からギア全開で、しっかりと勝ちたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材、写真、編集 板東萌、大幡拓登)
早慶ホッケー定期戦に向けた意気込みを書いていただきました!
◆西本京平(にしもと・きょうへい)(※写真中央左)
2000(平12)年5月5日生まれ。170センチ。大阪府・大阪星光学院高出身。スポーツ科学部4年。1年間、主将としてチームを引っ張ってきました。今年のスローガン「挑戦者」の気持ちを持って、ピッチの内外でもチームを鼓舞する姿が見られるでしょう!
◆中島丞一郎(なかしま・じょういちろう)(※写真左端)
2002(平15)年2月9日生まれ。172センチ。富山県・石動高出身。スポーツ科学部3年。とにかく足が速く、俊足を活かしたプレーで何度も早大を救ってきました。早慶戦でも、誰よりも速く走ってチャンスメイクし早大を勝利に導きます!
◆山口永恋(やまぐち・えれん)(※写真中央右)
2001(平13)年2月14日生まれ。160センチ。神奈川県・洗足高出身。国際教養学部4年。2022シーズン早稲田大学ホッケー部女子の主将を務める。高いセービング能力で幾度となくチームのピンチを救って来た。
◆吉野真啓(よしの・まひろ)(※写真右端)
2001(平13)年5月12日生まれ。164センチ。富山県・石動高出身。スポーツ科学部3年。副将として今年の早大を支えてきた。高い技術とリーダーシップでチームを引っ張る。