福井工大に完敗し、インカレが幕を閉じた

男子ホッケー

 全日本学生選手権(インカレ)準々決勝、1-4で福井工業大学に敗北した。会場は駒沢オリンピック公園総合運動場。試合開始後すぐに主導権を握られ、第1クオーター(Q)前半に早くも2点を奪われた。その後も防戦一方となり、第1Q約12分にペナルティコーナー(PC)で失点。第1Qだけで3点失った。第2Qに入っても流れは変わらず、第3QにはPCで4点目を失う。試合終了約4分前に1点だけ奪い返したが、3点差で決着となった。

 福井工大の攻撃は前回の慶大の比ではなく、第1Q約4分と約7分に2点先取される。第1Q約13分、福井工大がPCを獲得しシュート。ポストに当たって跳ね返ったが、こぼれた球を強引に押し込まれ3点目を許した。福井工大に勝利しベスト4に入ることを目標としていたが、第1Qですでに3点差をつけられた。GK西本京平(スポ2=大阪星光学院)は「最初の失点は自分のミスで失点して、そこから第1Qで3点取られてしまって、試合を壊してしまったかな」と語った。第2Q約13分、FW清水拓登(スポ4=滋賀・伊吹)の自陣からのロングパスがMF中島丞一郎(スポ1=富山・石動)へと繋がり、早大が相手ゴール前に攻め上がる。そこでPCを獲得し、第2Q終了間際に貴重な得点のチャンスが訪れた。清水が打つも、シュートコースを正確に見切ったGKに防がれ、第2Qも無得点で終了した。

ボールを奪い合う清水主将

 第3Q約3分、福井工大がPCを獲得したが、GK西本がシュートを防ぐ。PC終了直後にもう1発来たがこれも西本が防いだ。しかし、その2分後の第3Q約5分、再びPCを取られる。今度は防げず、差が4点に広がった。第3Q約7分、清水がドリブルで相手ゴール前まで上がってPCを獲得。再び清水が打ったが今回も防がれた。第4Q約8分、またPCを取られたが、守備選手たちがシュートコースを塞いで福井工大に打たせず、追加点を免れた。第4Q約11分、早大が一矢報いる。サークル外から相手ゴール前へ清水が勢いよくボールを打ち、ゴール手前のFW一色岳登(国教4=東京・早大学院)がトラップをせずにシュート。第4Q終盤になってようやく1点を返した。一色は「キャプテンの拓登(清水)から完璧なボールが来て、それを触るだけだったので、決められてよかったなと思います」と振り返った。しかし、残り少ない時間で3点差を埋めることはできず、1-4で決着した。

FW一色岳登

 今試合で、早大のインカレは幕を閉じた。試合には負けてしまったが、去年は福井工大に無得点でやられたことを考えると、1点とはいえ得点できたのは大きい。清水が「秋リーグの準決勝の明治戦に負けてから色々チームで悪いところ改善して、その結果この前の慶応戦で勝つことができて、今日の試合を経験することができたというのが大きな収穫ではあった」と語ったように、秋リーグから始まった一連の公式試合を通して早大ホッケー部はチームとして成長した。今年度の公式試合は残すところ、秋リーグ3位決定戦の慶大戦と早慶定期戦のみとなった。インカレ初戦の敗北を踏まえて早大対策をしてさらに強くなった慶大との2連戦である。秋リーグ開始以来の経験を生かして、コロナに見舞われた2020年の最後を勝利で飾れることを願う。

(記事 七澤拓未、写真 小出萌々香)

結果
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大
福井工大

コメント

FW清水拓登(スポ4=滋賀・伊吹)

――福井工大の手応えはいかがでしたか

去年の試合、同じインカレの相手だったんですけど、去年よりも強かったかなと思っていて、去年は最初の方で自分たちから崩れてしまったイメージがあったんですけど、今年は相手の方がしっかりプレスかけていたのが崩されて、やられちゃったというのはあったかなと思います。

――秋リーグからインカレまでを振り返ってみていかがですか

秋リーグの準決勝の明治戦に負けてから色々チームで悪いところ改善して、その結果この前の慶応戦で勝つことができて、今日の試合を経験することができたというのが大きな収穫ではあったかなと思います。チームはだんだん良くなっていますし、この経験、今日負けた経験もしっかり活かしながら、再来週の試合、慶応戦2連チャンあるので、そこはしっかり勝ち切りたいなと思います。

――チームで練習してきたことは今日、十分発揮できたと思いますか

出すところは出せて、その結果1点も取ることができたので、改善したかったところは徐々に良くなっていると思うんですけど、まだまだ今日みたいな強いところ相手になると通用しないところがまだあるので、そこのところの基準をもうちょっと上げて、しっかり次の試合も、慶応っていうのでこの前の試合の結果だけで満足せずに、もっと上を目指して頑張りたいなと思います。

GK西本京平(スポ2=大阪星光学院)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

最初の失点は自分のミスで失点して、そこから第1Qで3点取られてしまって、試合を壊してしまったかなというのはあって。そこから崩れていって、でも最後に先輩たちが(得点を)決めてくれたので、それはうれしかったです。

――第1Qで3点を取られた後、切り替えはできていましたか

いや、1点目があまりにも完全に自分のミスで失点してしまったので、最初は切り替えられなかったです。でもキャプテン(清水)やコーチとかが切り替えるように言ってくれて、多少は切り替えられたかなと思います。それで3、4Qで失点がPCの1点だけだったのはよかったことなんじゃないかな。

――相手の攻撃はいかがでしたか

正直、完全に組み立てられて崩されて失点というよりは、自分たちのビルドアップから、フォワードから狙われて、そこからカウンターをずっと食らっていたという感じで、走力やフィジカルも相手の方が上で、そこは厳しかったかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

きょうのミスからの失点というのはいつでも起こりうることだと思っているのですが、ミスを少なくするのが練習だと思っています。今までミスを恐れてやっていたのですが、これからはミスを恐れずに、あまりミスすることは考えずにやっていきます。最後に、慶応戦は勝てるように頑張ります。

FW一色岳登(国教4=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

ちょっと前半に失点が重なってしまって、そこがもったいなかったなというのがあったと思います。

――ご自身の得点シーンを振り返っていかがでしたか

キャプテンの拓登(清水)から完璧なボールが来て、それを触るだけだったので、決められてよかったなと思います。

――福井工大戦に向けてどのような対策をしてきましたか

しっかり個人個人の特徴を把握して挑んだのですが、それでも前半がもったいなくて勝てなかったというのは残念です。

――今後はどういった練習をしていきたいですか

もう4年生ということで公式戦は残り2試合、早慶戦と関東学生秋季リーグ(リーグ戦)の3位決定戦だけなので、そこをしっかり両方とも勝ち切れるように、強度を高く、チーム一丸となって練習していきたいと思います。

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

前回のインカレ一回戦の慶応戦も含め、早慶戦が3連戦あるということで、全部しっかり勝ち切って3連勝したいなというふうに思っています。