強豪・山梨学院大に白星挙げられず

男子ホッケー

 秋季関東学生リーグ(秋季リーグ戦)2戦目は、強豪・山梨学院大との試合に臨んだ。春季関東学生リーグでは勝利をつかんだが、その2か月後に行われた全日本大学王座決定戦で0-5と大敗を喫した相手である。リベンジを果たしたい早大は、序盤からハイペースに試合を展開し、先制点を奪取。その後シーソーゲームが繰り広げられるが、終盤相手に決勝点を許し2―3で敗北する。開幕2連勝を飾ることはできなかった。

 「引くときは引く、攻めるときは攻めることがきょうの目標でした」(FW宮崎俊哉、スポ3=福井・丹生)。その言葉の通り、宮崎を中心に立ち上がりから果敢にゴールに迫る。前半7分、宮崎がここぞとスティックを振り抜き先制点を挙げた。その後もMF岸本昌樹(教3=鳥取・八頭)のパスカットなどにより、相手に決定的チャンスを与えない。しかし個のスキルが優れる山梨学院大が波に乗り出し、試合は徐々に相手ペースに。19分、一瞬手薄くなった守備陣の間を切り抜けられ得点を奪われる。するとその4分後にも2点目を許してしまい、1-2で前半を折り返した。

積極的な攻め上がりを見せた佐藤

 後半、最初に動きを見せたのは早大だった。3分、FB鵜飼慎之介(スポ4=福井・丹生)のロングパスを受け、相手GKをかわした宮崎が強烈なシュートを放ち同点にまで追い上げる。勝ち越し点を狙い、MF中村拓郎(社4=富山・石動)やFW佐藤良(政経4=東京・早大学院)が攻め上がるも得点には結びつかず。このまま同点で終わるかと思われたが、終盤になるにつれ自陣サークル内が混戦となり最大のピンチが訪れる。必死の守りを見せる早大と意地でも追加点を挙げたい山梨学院大。この戦いを制したのは山梨学院大だった。強烈なシュート叩き込まれ、得点を献上してしまう。徐々に残り時間が減っていく中、最後の力を振り絞りゴールに迫る。しかし無情にも試合終了のホーンが響き渡り、2-3でこの試合の幕は閉ざされた。

この日2得点の活躍を見せた宮崎

 勝ち点を取ることはできなかったが、内容から見ると先制点を挙げたり、攻めの姿勢を崩さなかったりと良い面もたくさんあったこの試合。これからの連戦を戦っていくための収穫もたくさん得られただろう。上位リーグに進出するには次の試合で勝ち星を奪取することが必須となってくる。相手は早大が苦手としている東農大。「絶対に勝って、上位リーグでもう一回山梨学院大にリベンジを果たしたい」(FB木村浩一郎主将、スポ4=栃木・今市)。早大は今、正念場を迎えている。

(記事 中村ちひろ、写真 大森葵)

秋季関東学生リーグ
早大 1-2
1-1
山梨学院大
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コメント

FB木村浩一郎主将(スポ4=栃木・今市)

――2-3での惜しい敗戦となりましたが今のお気持ちを教えてください

先制点も取ることができて良い流れもあったので、すごく悔しいですね。

――試合を振り返っていかがですか

ディフェンスをしっかりしようということで、今週一週間みんなで意識しながらやってきたので、そこはできていたので良かったと思うのですが、やはり攻撃面で相手が強いチームになると鵜飼(FB慎之介、スポ4=福井・丹生)と宮崎(FW俊哉、スポ3=福井・丹生)のラインしかなくなってしまうので、もう少しバリエーションを増やせるように次の東農大戦も含めて調整していこうと思います。

――きょうは立ち上がりから積極的にいっている印象がありましたが

やはり気持ちで勝ちにいかないと、という感じだったので、特に立ち上がりは前からガツガツいこうと話をしていました。

――早い段階での先制点はチームの流れを良くしたのではないでしょうか

そうですね。特に先制点をとるとすごく流れが良くなって良いゲームができるので、先制点についてはチームの目標として毎回やっています。

――結果的に3失点となりましたがチームとしてしっかり守ることができた場面も多かったと思いますが

そうですね。サイドに追いやるなどといった連係は良く取れていたのですが、細かいちょっとしたミスが点数にすぐつながってしまうので、そこは調整してもう一回やっていきたいです。

――全日本大学王座決定戦では大敗(●0ー5)した相手ですが、前回より良くなった点はありますか

あの時は連戦で体力面においてもやられていて、気持ちの問題もありました。ビデオとかを見てみると、自分たちが走れなくてやられるという場面も多かったので、今回は全員で走って足を動かして気持ちで守ろうという感じでやることができました。

――次の東農大戦は負けられない戦いとなると思いますが意気込みをお願いします

東農大もメンバーが揃っていて楽な試合ではないと思いますが、しっかり調整をして絶対に勝って、上位リーグでもう一回山梨学院大にリベンジをしたいなと思います。

FB鵜飼慎之介(スポ4=福井・丹生)

――きょうは全日本大学王座決定戦(王座)で敗れている山梨学院大が相手でしたが、意気込みとしてはいかがでしたか

ここで勝ち切れば上に上がれるチャンスがどんどん増えるので、とりあえずどんな勝ち方でも良いので勝ち切ろうというのを意識してやりました。

――結果としては悔しい敗戦となってしまいました

結果としては良くなかったのですが、王座から比べたら良くなっていると思います。僕らの良いところを生かせたし、王座の悪いところも修復できたので次につながると思います。

――先制したのは早大でした

守って守ってカウンターで一本みたいな感じで、理想といえば理想だったので、あのような感じのことを継続してやっていければいいと思います。

――1点目も2点目も鵜飼選手のアシストでした

いつも通りといったらあれですけど、あれぐらいしかできないというか。自分が点数決められたらいいのですが、アシストしやすいポジションにいるので、これからもそういう感じのアシストをどんどんしていけたらいいと思います。

――かなり長いパスでしたが見えていたのですか

練習しているので。あんな感じのことはいつもやっていたので、どんどん裏のスペース抜ければチャンスになると思っていたので狙っていました。

――FW宮崎俊哉選手(スポ3=福井・丹生)との連携もバッチリでしたね

そうですね。高校のときから一緒にやっているので。

――相手のオフェンスの印象は

速いしパワーもあるし、やっぱり負けん気があるのでやっていて一番しんどい相手だったのですが、それを抑えるために練習から足が速いから縦は抜かせないようにとか意識してやっていたので、そのあたりはケアできているのではないかなと思います。

――次戦は苦手な東農大との試合ですが意気込みを教えてください

何年か勝っていないみたいですがいつも通りやれば負けることはないと思うので、しっかり勝ち切ってリーグを上がれるようにやっていきたいと思います。

FW宮崎俊哉(スポ3=福井・丹生)

――前回全日本大学王座決定戦(王座)で大敗した山梨学院大との試合でしたが、どのような意気込みで臨みましたか

王座の時は打つ手がない感じで、自分が攻撃に対して積極的にならないと周りも攻めの意識がなくなってしまうと思ったので、攻めの意識を忘れないように取り組みました。

――実際に戦った印象は

2点取れましたが甘かったですね。強いチームだなと思いました。

――先制点のシーンを振り返ってみて

あれは思いっきり打っただけなので、入ると思っていなかったです。とにかく思いっきり打ちました。

――2点目についてはいかがですか

自分の持っているスキルを発揮して得点できたので、良かったなと思います。

――全体的にこの試合を振り返ってみて

王座の時よりはバランス良く攻めたり、しっかり引いて守ったりとメリハリがしっかりできていたので、前回の王座の時よりはチームが少しずつ仕上がってきているなと思います。

――チーム的にも立ち上がりからハイペースで攻めている印象でした。共通意識はあったのですか

引くときは引く、攻めるときは攻めるといったことがきょうの目標でした。しっかり攻められるときに攻めないと、守りの時に苦しくなるだけなので、攻められるときにいっぱい攻めようという話をしていて、それがきょうできて良かったなと思います。

――宮崎選手自身もいつもに増してキレがあったように思えました

実力が発揮できて、それが山梨学院大という強い相手に自分の持っている力をしっかり出せたことが自分の自信になりました。今後もそういった厳しい戦いが続いていくので、しっかり自分の力をコンスタントに発揮できるように頑張りたいと思います。

――きょうの結果についてはどのように受け止めていますか

とりあえず悔しいです。きょう勝っていれば、上位進出確定ぐらいだったので、勝ちたかったです。

――次戦に繋がる課題は見えましたか

今回はロングボールが多すぎたので、次回は中盤と連携を取って中盤を使いながら攻め上がったり、ロングボールも使ったりとバリエーションの多い攻め方をしたいです。そうしたらもっと楽な試合運びができると思うので、ここから1週間練習したいと思います。

――次の東農大との試合の意気込みを教えてください

東農大には僕が入学してからまだ1回も勝てていないので、今季こそは勝てるように全力で頑張りたいと思います。