東大に勝利し7位で終える

男子ホッケー

 春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)もついに最終節を迎えた。ここまで思うような成績を残せず苦しい戦いを強いられている早大は、前節で法大に敗れ、7位決定戦へ回るとともに全日本大学王座決定戦(王座)出場も逃してしまった。なんとしても負けられない一戦は東大と対戦した。高いポゼッションから何度もチャンスを演出したがなかなか得点につながらない。しかし、地力で勝る早大が前後半2点ずつ奪って4-0で勝利した。

 前半、これまで課題に上げていた立ち上がりでやはり苦しむ。パスを回しながらチャンスを伺うもののなかなかシュートまで持っていけない。嫌な空気が漂い始めた前半18分、待望の先制点が生まれる。徐々に相手ゴールに近づいていきエリア内で最後はFW中村拓郎(社2=富山・石動)が強烈なミドルシュートを決めた。また、直後にペナルティコーナーを獲得すると、これをDF田中智大(社3=福井・丹生)が落ち着いて決め2-0とする。終盤には相手にゴール前まで攻め込まれるが、慌てることなく守りきり前半を終える。

先制点を決めた中村

 後半に入り、早大がいきなり主導権を握る。FW宮崎俊哉(スポ1=福井・丹生)がエリア内で相手ディフェンスをかわしていきシュートを放つ。これは惜しくもゴールキーパーに止められるも早大にいい流れが生まれる。ボールを奪うと速い展開で相手ゴールに襲いかかる。しかし、「前々から決定力が足りないと言われていた」とDF羽田康佑主将(教4=奈良・天理)が語るように、決定的なチャンスが作れていながらなかなか追加点が生まれない。そんな中26分、エリア内でパスを回しながら、一瞬の隙を突いたFW川原悠雅(社2=佐賀・伊万里商)のミドルシュートで3点目を取る。30分にはカウンターで一気に攻め上がり最後は宮崎がゴールキーパーをかわして4点目。試合を決定づける一発となり、4-0で試合終了。春季リーグ戦を7位で終えた。

果敢に攻め上がる川原

 きょねんの春季リーグ戦では見事優勝した早大だったが、今季は苦戦を強いられてきた。先制点を相手に取られることが目立ち、なかなかいい流れで試合を組み立てることができずにいた。結果、王座への出場権も逃してしまい悔しい結果となってしまった。しかし、見つかった課題は明確で「立ち上がりと決定力」と羽田主将は語る。これらの課題を一つ一つクリアしていった時、また強い早大ホッケー部を見ることができるだろう。

(記事 岩本剛志、写真 近藤万里奈)

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○早大4-0東大

【得点者】(早大) 前半16分・中村、前半17分・田中、後半26分・川原、後半30分・宮崎

コメント

DF羽田康佑主将(教4=奈良・天理)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
自分が感じたのは、春リーグで一番雰囲気のいい試合だったと思います。しっかり点数も取って、みんなでゲームを作ることができたと思います。
――チャンスが多かった中、決めきれないことが多かったように感じたのですが
前々から決定力が足りないというのは言われていて、そういう練習もして来て練習中にはいい形で点を取れていたので試合でもいけるかなと思ったんですけど、実際はまだ取れてないことも多かったですね。
――7位という結果に関してはどうお考えですか
一番には悔しいというのがあるんですけど、他のチームが王座に出ている間に自分たちは練習できるので、秋リーグに向けて頑張っていきたいです。
――このリーグ戦で見つかった課題と強化ポイントはどこだと思いますか
やっぱり一番の課題はさっきも言ったように決定力と立ち上がりが悪いということだと思います。決定力というのは練習中からみんなが意識すれば直るかなと思いますが、立ち上がりは個人の問題とかになると思うので、試合前に相手のビデオをチェックしておくだとかミーティングとかをよくやっていきたいと思います。
――秋季リーグに向けて意気込みをお願いします
まずは上位リーグに行けるように、この春リーグの経験を活かして試合の入り方だとか試合展開だとかをもう一度最初から考えていきたいと思います。

FW宮崎俊哉(スポ1=福井・丹生)
――きょうの試合を振り返って
もう少し点を取るところで取りたかったという気持ちはあります。でも最終戦だし、自分的にも1点取れたので良かったかなと。秋につながるいい試合ができたのではないかと思います。
――初めての大学のリーグ戦を終えての感想を教えてください
昨年は春リーグで優勝しているので期待もあって、もう一度優勝するつもりでリーグ戦に入りました。でもなかなかうまく勝てなくて。大学のホッケーを春リーグで知ることができました。
――高校と大学とでは全く違いますか
違いますね。体の強さやボール回し、1対1の強さも大学の方がしっかりしていました。高校でやってきただけでは勝ち上がっていけないということを実感できました。
――リーグ7位という結果については
やはり物足りないですね。5位以上に入れば王座に出られたのですが、今回は出られませんし。これはショックですね。もっと欲を出して練習に取り組んでいきたいと思います。
――これからの個人的な目標を教えてください
自分の力で点が取れるプレイヤーになりたいと思います。
――チームとしての目標をお願いします。
インカレで優勝して全日本選手権に出場することです。