法大に敗れ王座への道が断たれる

男子ホッケー

 春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)、順位決定戦予選。Aプール3位の早大はBプール4位の法大と対戦した。6月末に行われる全日本大学王座決定戦(王座)に出場するためにも絶対に負けられない試合となった。しかし開始10分で相手に先制を許してしまい、前半から追う展開となる。後半15分に得たペナルティーストローク(PS)を決め同点とするが、同31分相手に追加点を許す。残り時間が少ない中で何とか得点を奪おうとするが、パスが繋がらずそのまま試合終了。最後に踏ん張りきれず、悔しい敗戦となった。

 またも相手に先制点を奪われた。春季リーグ戦、これまでに負けたゲームは2試合とも開始10分以内で相手に先制を許している。立ち上がりが1つの課題となっていたが、この試合でも前半10分で失点を喫した。相手にペナルティーコーナーを与えると、そのシュートに対してGKコグラン・ショーン(政経4=東京・早大学院)がいい反応を見せゴールを守るが、こぼれ球を決められてしまう。しかし、先制を許したものの、その後は追加点を与えないディフェンスを見せ、0-1と最少失点に留めて後半に望みをつないだ。

体を張ってゴールを守るGKコグラン

 後半に入っても一進一退の攻防が続いたが、後半15分にFW田村真彬(スポ3=岩手・沼宮内)の積極的な攻めが相手ファールを誘い、PSを得る。この大切な場面でDF田中智大(社3=福井・丹生)が決め、選手たちの期待にしっかりと応えた。同点に追いついたことで選手たち同士の声の掛け合いも多くなり、チーム全体が盛り上がるが、そこで追加点を奪うには至らなかった。逆に何度か危ないシーンも見られたが、このまま失点を許さないかに思われた同31分。ゴール前で混戦に持ち込まれるとコグランが1度は止めるが相手に粘られ決められてしまう。残り時間わずかで奪われた痛恨の追加点となった。なんとか追いつきたい早大だったが残された時間はほとんどなく、1-2で試合終了。昨年は4勝1分で優勝した春季リーグ戦で3敗目を喫してしまった。

敗戦に肩を落とす選手たち

 「思っていても実行できていない」(DF羽田康佑主将、教4=奈良・天理)。選手たちは、なかなかうまくいかない現状に歯がゆさを感じている。昨季準優勝だった王座の出場権をも得られなかったことで選手たちの落胆は大きい。春季リーグ戦も残すところあと1試合。来週は、先週3-0で破った東大との7~8位決定戦に臨む。モチベーションを保つことが難しい状況下だが、6月末には2部との入れ替え戦もある。ここでもう一度踏ん張って新たな気持ちで次の試合に臨む。

(記事、写真 加藤恵)

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●早大1-2法大

【得点者】(早大) 後半15分・田中

コメント

松本剛毅監督(平6年卒)
――法大戦でしたが、試合前はどのような指示をされましたか
王座に出る可能性がわずかながらありましたから、なんとかそれにつながるような試合をしようとは思ってはいたのですが、なかなか結果がでなくて、残念に思っています。
――きょうも早い段階で失点してしまいました
今シーズン先に点を取られるという展開が多くて、気を付けていた点ではありますが、にも関わらず入れられたということは足りないところがあるのかなと思います。
――パスがつながらないシーンも目立ちましたが
相手が引いて守ってくるということで、その対策も考えてはいたのですが、それを覆すほどのパフォーマンスができなかったのだと思います。
――1点ビハインドでしたが、ハーフタイムはどのような指示をされましたか
相手の攻撃については押さえられていたと思うんですよ。失点はしましたが、最少失点に押さえていますし、後半で挽回できるとは思っていました。基本的にフォーメーションはかえずに、2列目を厚くして中盤をもっと展開できるようにはしたのですが。1点返すのでいっぱいでしたね。
――試合中、大きく展開するように指示されていましたが
相手があまり展開させないようなディフェンスをしていたので、もっと早いテンポでボールを大きく動かす。大きく動かして、相手のスペースを作って崩す、ということを目指してはいたのですが。なかなか難しかったですね。
――来週は東大との試合ですね
消化試合にならないように、しっかり結果にこだわって。春最後の試合ですから、いい終わり方をしたいです。

DF羽田康佑主将(教4= 奈良・天理)
――どのような気持ちでこの試合に臨みましたか
みんなでミーティングを何回も重ねて、対策もして、絶対勝つんだという気持ちをひとりひとりが持って臨んでいたと思います。
――前半早い段階で失点してしまいましたが
あれも不用意な、いらない失点だったので、そこがまだまだ足りていないのかなと思いましたね。
――ディフェンスに関してはいかがでしたか
マークもしっかりつけていたんですけど、自分たちが攻めていて奪われたときの切り替えが遅くて、カウンターにいかれて、そこから崩されているところがありましたね。
――ハーフタイムは後半に向けてどのようなことを確認しましたか
とりあえず1点とって追い付いて、そこからリズムを作っていこうという話があったので、そこを意識していましたね。
――同点に追いついた時は盛り上がりましたが、追加点は奪えませんでしたね
そこで追加点を奪えないのが、まだうちが弱いところなので、そこで波に乗りきれるようにしたいですね。
――敗因を挙げるとすると何でしょうか
自分たちで思っていても実行できていないところ、言っていても本当はわかっていないというところがありますね。そこを練習でいかに補っていくかというところが課題ですね。
――次戦は東大との試合ですが
この前3ー0だったのでそれ以上を。駿河台とか山梨とかは10点くらい取っているので、そのくらい大量得点ができるように一からやっていきたいですね。