逆転許しまさかの敗戦

男子ホッケー

 春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)で三戦負けなしと好調の早大はこの日、東農大との順位決定戦に臨んだ。試合はFW佐藤良(政経3=東京・早大学院)のシュートで先制点こそ奪ったものの、後半に一気に攻め立てられ逆転を許す。そのまま敗北を喫し、昨秋に続いての二季連続優勝の夢はついえることとなった。

先取点を挙げた佐藤

 試合の主導権を最初に握ったのは早大だった。開始早々にMF宮口和樹(スポ1=滋賀・伊吹)が相手陣地の深くまで切り込むと、折り返しのパスに佐藤が反応しシュート。これがゴールに吸い込まれ、鮮やかに先取点を挙げた。その後もFW田村真彬(スポ4=岩手・沼宮内)がドリブルで駆け上がりチャンスをつくるなど積極的な攻めを披露。前回の慶大戦で4失点した守備陣も安定した動きを見せ、DF田中智大主将(社4=福井・丹生)も「前半に関しては良かった」と振り返る。追加点こそ奪えなかったものの、1-0とリードして前半を終えた。

 だが、後半に入ると試合の流れは一変。徐々に足が止まり始めた早大に東農大が襲い掛かる。GK戸田翼(社2=滋賀・伊吹)が好セーブを連発しなんとか凌ぐも、17分、ペナルティーコーナー(PC)のピンチを守り切ることができずに失点。ついに同点に追いつかれると、猛攻を防げずに続けざまに2点目を奪われてしまう。追い付きたい早大だったが、縦のパスがつながらず、相手ゴールに攻め込めない苦しい展開を強いられる。終了間際にはFW宮崎俊哉(スポ2=福井・丹生)が左サイドを鋭いドリブルで切り込むがシュートを打つまでには至らず、無念のタイムアップ。1-2と、あと1点が遠かった。

試合終了間際に頭を抱える松本監督

 優勝を目指す早大にとってまさかの敗戦となったきょうの試合。この結果を受け、明大との3位決定戦に回ることとなった。予選リーグでは一度勝利している相手だけに、松本剛毅監督(平6卒)も「何とか勝ち切って3位で終わりたい」と話す。敗戦を受け止め、それを糧に前に進むことが出来るのか。早大の真価が問われる戦いになる。

(記事 角田望、写真 田島光一郎)

春季関東学生リーグ
早大 1-0
0-2
東農大
【得点者】(早大)前半7分・佐藤
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コメント

松本剛毅監督(平6卒)

――試合を終えての感想をお願いします

チームの状態は非常に良かったのですが、一人ケガ人が出たのもあるのですが、それにしても結果が伴わなかったなと非常に残念に感じています。

――準決勝でしたが、どのような意気込みで臨みましたか

どんな形でさえ勝つことが大事ですから、それを意識してやったんですけど、相手の方がその気持ちが強かったんじゃないかなと思います。

――東農大は今季からとても力をつけてきている印象でしたが、いかがでしたか

きょねんは結構、練習試合もしていて、知っているつもりでした。きょねんと比較すると随分チームが変わってきているなというふうに感じました。

――きょうの収穫はありますか

今までの勢いをキープして、気持ちも前面に出して戦えたと思います。ただ、相手の方がそれを上回っていたのだなと思います。

――攻撃面に関しては前半の1得点にとどまりましたが、振り返っていかがですか

相手のディフェンスのプレッシャーが非常に強いというので、攻めきれなかったです。それで、シューティングサークルに入れなかったというところが大きいですね。特にエース宮崎(俊哉、スポ2=福井・丹生)が1本もシュートを打てなかったので、そこがやはり厳しかったところですね。

――スペースを広く使えと指示を出されていましたね

そうですね。ミスを恐れるとボールに寄ってしまうというような癖があるので。そうするとどんどんパスコースが狭まってですね、自分の首を絞めるような感じになるんです。そこをずっと意識して言い続けているのですが、後半の終盤もそうなのですが、前半もボールに寄って、自分のスペースを消してしまうということが多かったので、その辺は指示しました。

――次の3位決定戦はどのように戦っていきますか

残念ながら、優勝はなくなってしまったのですが、大学王座決定戦も決まっていますし、リーグ戦も一つでも順位を上げたいと思っています。何とか勝ちきって3位で終わりたいと思います。

DF田中智大主将(社4=福井・丹生)

――きょうの試合を振り返って

前半で1-0の良いかたちで終われたんですけど、後半相手に流れを持っていかれて負けたので、悔しいです。

――東農大が相手でしたが、どのようなゲームプランで臨みましたか

前回ケイオーにたくさん失点をしてしまったので失点をしないようにすることと、あとは先制点を取って粘り強くいこうとしました。

――前半は先制点も取れて理想的なスタートでした

目標にしていた先制点を取れて、そのまま無失点で終われたので前半に関しては良かったですね。

――逆に後半は攻め込まれる展開になりました

ちょっとずつ運動量が落ちてきてDFが遅れたりして、そのまま相手にやられてしまいました。何かが足りなかったんだと思います。

――次回に向けて修正したい点は

メイジは予選リーグでも戦っていて相手は攻略してくると思うので、そこにもしっかり対策して次の3位決定戦には勝ちたいと思います。

――これからに向けて意気込みをお願いします

きょうの試合は負けてしまったんですけど、負けをしっかり受け止めてここからどれだけ盛り返せるかが課題になってくると思うので、王座もあるのでそこに向けてしっかり立て直したいと思います。

宮口和樹(スポ1=滋賀・伊吹)

――試合を終えての感想をお願いします

僕は1年生なのですが、先輩と一緒にプレーして、最初の頃に比べては自分に自信を持ってプレーしようと臨みました。きょうは前半から自信を持ってプレーできて良かったなと思いました。

――アシストも決めましたね。振り返っていかがですか

自分で入れたい気持ちもあったのですが、あの角度からでは決められないので、味方にパスをして得点してもらった方が確率が高いなと判断しました。アシストできて良かったです。

――きょうの試合に出るにあたって、具体的な目標はありましたか

僕はMFなので、MFとしての役割があります。パスをもらって前につなぐとか、もらってキープするなど役目があるので、そのMFとしての役割をしっかり果たそうと試合に臨みました。

――きょうのプレーを自己評価すると

前半は体力があるので動けるのですが、後半になると交代もできないので、どうしても体力が少なくなって運動量が落ちるので、そこを修正していきたいなと思います。

――次戦の明大戦に向けて意気込みをお願いします

予選で勝っているからといって油断せずに、慎重になってしっかり勝って、3位になりたいと思います。