今季初戦、白星スタート!

男子ホッケー

 時折、雨もちらつく寒空の下、ついに春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)が開幕した。昨年度、早大は秋季リーグ戦で優勝。今季は全国大会の制覇を目標に掲げる。初戦の相手は学習院大。序盤は固さの見える立ち上がりで、うまくシュートチャンスを作れない。それでも前半を2-0で折り返すと、後半は好機で着実に得点を重ね、7-1で快勝した。

攻撃の起点をつくる鵜飼

 試合開始からペースを握ったのは早大。MF鵜飼慎之介(スポ3=福井・丹生) が持ち前のキープ力を活かして、ボールを回していく。前半12分、ペナルティーコーナー(PC)のチャンスを得るが、惜しくもゴールの枠を捉えることができず。その後もボールを支配するが、相手の執拗なチェックの前に攻めあぐんだ。試合が動いたのは28分。相手の一瞬の隙を突いた鵜飼の素早いパスにMF中村拓郎(社3=富山・石動)が反応する。鮮やかな連携でゴール左からリバースシュート放ち、先取点。硬直状態が続き、もどかしかったムードを切り裂く強烈なゴールだった。その1分後にも中村が追加点をもたらし、2-0で前半を折り返した。

 前半の勢いそのままに、後半はゴールラッシュ。まずは4分にFW宮崎俊哉(スポ2=福井・丹生)が華麗な個人技で左サイドから切れ込み、豪快なシュートを突き刺す。その後1点を返されるものの、FB田中智大主将(社4=福井・丹生)からのロングパスやフィールドを広く使う攻撃で相手守備陣を翻弄。縦パスも有効に使い攻めたてると、相手のファールを誘いPCのチャンスを得る。10分、17分と2本のPCをどちらも田中が沈め、突き放した。19分には、長い縦パスで相手DFの裏に抜け出した宮崎が力強いシュートでゴールネットを揺らす。さらに田中がこの日3得点目となるペナルティーストローク(PS)を落ち着いて決め、7-1。後半は早大本来のプレーを取り戻し、リーグ初戦を勝利と幸先の良いスタートを切った。

この日2得点の宮崎

 試合を終え、松本剛毅監督(平6卒)は「全体を通して見ると良い試合だった」と振り返った。今年度のスローガンは『Thinking Hockey』。「一人一人が考えてホッケーをする」(田中)。前半は思うようなプレーができなかったものの、試合途中で問題点を修正し、快勝につなげた。しかし、田中は「みんな(試合中の)緊張感が足りない」と気を引き締める。次戦は2週間後の明大戦。残る各プールでの2戦も勝利し、予選1位で全国大学王座決定戦出場を決めたいところだ。

(記事 田島光一郎、写真 角田望)

春季関東学生リーグ
早大 2-0
5-1
学習院大
【得点者】(早大) 後半10分、17分、24分・田中、前半28分、29分・中村、後半4分、19分・宮崎
コメント

松本剛毅監督(平6卒)

――今シーズンに臨むにあたっての意気込みをお願いします

きょねんの4年生6人が抜け、戦力ダウンしてしまったのですが、それでも一つでも上を目指そうと思っています。また、きょねんは秋で結果を残せたものの、春では残念な結果になってしまったので、ことしは春の初戦から全力で行こうと取り組みました。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

初戦ということで、前半は固さがありましたね。前半でもっと点を取りたかったのですが、なかなか上手くいきませんでした。ただ、後半からは本来のプレーができていたので、全体を通して見るといい試合だったと思います。

――ことしの目標をお願いします

きょねん成し遂げることができなかった、全国大会での優勝を目標として掲げています。

田中智大(社4=福井・丹生)

――きょうはシーズン始まって最初の試合でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

最初の試合なので、前からアグレッシブに動いていこうと言っていたのですが、前半はちょっとみんな緊張もあってか、動きが悪かったかなと思います。

――後半は固さも取れて、良い攻めができていましたね

そうですね。前半はみんな緊張していたのかは分からないですが、安全にパスを回そうと思っていて前に行く姿勢が足りなかったです。後半はみんな緊張も取れたのか、どんどん前に行こうとしていたので、結構良い感じで攻められたかなと思います。

――初戦としては納得のいく動きができましたか

後半だけ見たらそうなのですが、前半から後半みたいな攻めができたら良かったなと思うので、まだまだ自分としては物足りないかなと思いますね。

――冬から春にかけてチームとして重点的にやってきたことは何ですか

今年はまず王座に出場するためにずっとやってきたので、残る2試合とも勝って、予選1位で王座出場を決めたいです。王座に出られたら、優勝目指していくぞと。そのために春は頑張ろうとやってきました。

――技術面ではどのようなところに重点を置きましたか

やっぱり基礎の部分ですね。基礎ができていないと応用の部分もできていかないので、重点的にやってきました。しかし、きょう見ていてもまだまだ足りないのかなという印象なので、もっと基礎の部分を詰めて行けたらなと思います。

――新チーム始まって、チームの雰囲気はいかがですか

きょうの試合はちょっと点差が開いてしまったのですが、まだみんな緊張感が足りないかなと思いました。次の明大戦までは2週間あるので、もう少し緊張感を持って練習してモチベーションを上げてやっていきたいです。

――今シーズンの目標は

春は王座に出場して優勝するということ。秋はインカレに出場して優勝して、全日本選手権に出場することです。

――チームのスローガンはありますか

『Thinking Hockey』です。一人一人が考えてホッケーをするというのを意識してやっています。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

きょうは悪いところもあったのですが、良いところもあったので、次の明大戦は良いところを全面に出していきたいです。そうしたら自ずと結果も出てくると思うので、みんな一生懸命やってくれたらなと思います。

FW宮崎俊哉(スポ2=福井・丹生)

――きょうの試合を振り返ってみて

ことし初の試合だったので、 雰囲気を味わうのと、結果にこだわるということを目標にして試合に臨みました。結果の目標は果たせなかったんですけど、前半に比べて後半は流れが良かったし、次につながる試合だったと思います。

――目標とは具体的になんですか

この学習院大戦での目標は、攻撃面では前半6点、後半6点の計12点を取るということと、守備面では25ヤード以内に入れずに無失点に抑えることが目標でした。どっちも果たせなかったことは今回の課題だと思います。目標に向かってやっていたこと自体に意味はあると思うんですけど、結果として果たせなかったのは残念かなと思います。

――自身の出来はどうでしたか

2点決めたんですけど、シュートを5回撃って2点しか決められなかったので。5回撃ったら3点は決められるような選手になりたいですし、もっともっと自分の力でチームを助けられるような選手になりたいです。

――前半と後半で流れが変わった要因は

前半は足が止まっていて、パスを要求するときにも、空いているスペースではなくて相手を背負っている状態でもらうような状態でした。後半は走って、空いているスペースでもらえるようにできたのが大きな違いで、それが得点につながったと思います。

――昨秋はリーグ戦優勝という成績でしたが、今シーズンの目標は

春リーグも優勝して全国大学王座決定戦に出て、関西の大学を倒すことが目標です。

――次戦への意気込みをお願いします

まず勝つことが第一なので勝てるように練習していきたいし、今回出た課題も二週間のうちに克服して、明治は強いので勝てるようにしたいです。