【女子ハンドボール】秋季リーグ第8戦 連続得点で逆転し強豪・東海大に勝利!

女子ハンドボール

関東学生秋季リーグ 9月21日 東京・中央大学多摩体育館

 秋季リーグ第8戦、負けが続いている東海大との一戦に臨んだ早大。立ち上がりから攻め込み競り合いを見せ、14―15で前半を折り返す。逆転を狙う後半、一時4点差をつけられるも、シュートが次々に決まり怒涛の追い上げを見せ29―25で待望の勝利を掴んだ。

試合前に握手を交わす山田(左)と井橋(右)

 ディフェンスから始まった今試合。前半29秒で先制点を献上するも秋季リーグの中で反省点として挙げることの多かった前半での立ち上がりを、7試合を通して修正し、ディフェンスからの速攻などで4連続得点。3点リードの展開に。さらに前半10分、ボールを受けた倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)が持ち前のスピードでディフェンスをかわしシュートを決め、5点リードと波に乗る早大。守備では運動量の多いディフェンスと堀内雪羽(スポ2=千葉・昭和学院)のセーブでリードを保つ。しかし強豪・東海大は強さを見せつけ後半22分から連続でシュートを決められる。逆転を許すと後半28分、山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南)からのパスを受けた倉持がシュートを決め同点に並び粘り強さを見せるも1点を返され14―15で前半を折り返す。

勝利し喜ぶ選手たち

 1点ビハインドで迎えた後半、東海大に前半の流れを持ち込まれ6分で4点差に。これ以上リードを広げられたくない早大は、必至な思いでそれぞれが役割を全うする中、後半8分。杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)が相手のボールを奪い、一度倉持に託すも最後は自分でゴールに沈めて得点。ここから早大の反撃が始まる。ディフェンスでは速攻までを見据えパスをカットし東海大のミスを誘うプレーが続く。シュートを打たれても堀内のセーブで得点を与えず、後半18分までに4点を返して同点に。保護者だけでなく、この日同じ会場で試合をしていた早大男子ハンドボール部も応援に駆け付け、会場が大盛り上がりとなる。さらにプレーに勢いが増す早大は後半19分、倉持のパスから杉浦が渾身の右腕で放った一投でネットを揺らし、ついに逆転。そして相手のミスを井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園)が山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)につなげて速攻でサイドシュートを決め3点リードの展開に。笑顔が溢れる選手らは最後まで勢いを絶やさず得点を重ね、29―25で試合終了。強豪相手に見事な逆転勝利を収め、最終戦への弾みをつけた。

 試合後、嬉し涙を流す選手たち。多くの方の応援とともに勝利を掴み取った。次戦、リーグ最終戦は強豪・東女体大との一戦。ここで勝つとリーグ2位となるため勝利したい試合だ。今試合で心もプレーも一段と成長した選手らはどんなプレーを繰り広げるのか期待が高まる。

(記事 林朋亜  写真 片山和香 佐野真悠子)

結果

早大29ー25東海大

前半

早大14ー15東海大

後半

早大15ー10東海大

スタメン

GK堀内雪羽(スポ2=千葉・昭和学院)

LW大野蒔絵(スポ3=埼玉・市立浦和) 

LB山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南) 

PV杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)

CB倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)

RB井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園) 

RW山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)

 

コメント

杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)
一一今日の試合を振り返っていかがですか
 自分たちは立ち上がりが課題なので、最初ディフェンスからオフェンスに良い流れをつくって進められたことは良かったと思います。相手に先を越される苦しい場面もあったのですが、そこをしっかり乗り切って勝ち切ることができて良かったです。

一一逆転の要因として考えられることはありますか
 相手の得意な速攻を防ぐためにしっかりみんなで戻って逆速攻を守ったことと、ディフェンスをしっかり固めて1点ずつ点差を詰められたことです。

一一ディフェンスはどんな意識で守られていましたか
 東海大はスピードもあるし1対1のキレも良いので、簡単に抜かれないように高さを出してフォローまでというところを目標にしていました。中にオフェンスを誘導して最後ミドルで勝負したいという意識があったのですが、サイドシュートを打たれる場面が多かったのでそこは課題だと思っています。

一一キャプテンとしてここまでの試合を振り返っていかがですか
 リーグが始まる前はすごく不安だったのですが、始まってみれば下級生を中心にみんなが私を信じて思い切りプレーしてくれて、申し訳ないのですが後輩に励まされるシーンがすごく多くて。そのおかげで(自分自身も)前に引っ張っていかないとというキャプテンとしての気持ちがより強くなって、今はチームを引っ張ることができつつあるのかなと思います。

一一最終戦、東女体大戦への意気込みをお願いします
 勝てば2位までいけるので現状で満足せずに、今日の試合を最終目標の通過点として捉えて、次の試合も1本1本を大切に、守りと攻めの精度を上げて勝ち切りたいと思います。

 

山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南)
一一前半の立ち上がりの方を振り返っていかがです
 基本は自分がシュート決めきるべきところで外してしまったのですが、みんながその分ディフェンスでしっかり守ってくれて、他のメンバーがシュートを決め切ってくれたので、私のミスをみんながカバーしてくれたなという風に思います。

一一シュートでチームを盛り上げていました。ご自身のプレーを振り返っていかがですか
 今日は自分がノーマークシュートをキーパーにぶつけてしまっていたシーンが多くて、みんなが自分に高くディフェンスが出ていたので、みんながずらしてくれた1本をしっかり決め切ろうってずっと思っていたのですが、決まらなくてみんなに本当に助けられた試合だなという風に思います。

一一後半、点差が一気に開いた要因などは考えられますか
 確実にディフェンスが良かったと思います。私が攻防チェンジでベンチから見ていたのですが、みんな運動量マックスでボールを潰し切ってしっかり守れていたので、東海大の持ち味であるスピードというのを早稲田がしっかり止められていたなという風に思います。

一一最終戦、東女体大との試合への意気込みをお願いします
 この試合は自分がみんなに助けられたなという風にものすごく痛感しているので、次の試合は思いっきり出し切って、インカレに繋げられるように絶対勝って終わりたいと思います。

 

倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)
一一1点差となった前半を振り返っていかがですか
 前半はすごくよかったというわけではないですが、オフェンスがダメでもちゃんと全員でバックチェックをしてディフェンスでしっかり守れたのが、そんなに点数が離されなかった要因だと思います。

一一前半の20分あたりから点差を縮められてしまった要因などは考えられますか
 昨日の反省で、やはりバックプレーヤー3人が止まってボールもらってしまっているという反省があったので、今日はスピードをつけて1対1にガンガン行こうと話だったのですが、点差が縮まっている時はバックプレーヤー3人の悪い癖が出てしまって、スピードのない状態でプレーをすることがすごく多くなってしまったのが詰められてしまった要因だったと思います。

一一後半で連続得点が決まり逆転しましたが、振り返っていかがですか
 点差を1個1個詰めていくというのはそうなのですが、やはりディフェンスから自分たちの強みである速攻までを意識することができたんじゃないかなと思います。

一一最終戦、東女体大との試合への意気込みをお願いします
 次勝ったら2位になって、インカレの目標であるメダル獲得というものに大きく近づけると思うので、勝つことは前提として、まずはやるべきことをしっかりとやって一勝を掴み取りたいと思います。