関学大に勝ち切り伝統的一戦を優勝で飾った!

女子ハンドボール

早関定期戦 6月28日 兵庫・関西学院大学総合体育館

 第16回を迎える早関定期戦(早関戦)が6月28日に開催された。関西学生1部リーグに所属し、今春リーグ2位という成績を収めた関学大女子ハンドボール部との一戦に臨んだ。立ち上がりから得点が重ならない時間が続き接戦となる。しかし作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)の好セーブにより関学大の得点を阻止。その間に早大は丁寧に得点を重ね、15ー9で前半を折り返す。6点リードで迎えた後半、関学大の猛攻により連続得点を許し一気に1点差までリードを縮められる。しかし粘り強くゴールを狙い続けリードを取り戻し28ー25で昨年果たせなかった優勝を掴み取った!

試合前に円陣を組む選手たち

 試合開始早々から速攻を止めるなど作本のセーブが光り接戦となる。ここで先にゴールネットを揺らしたのは早大だった。杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)からパスを受けた井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園)が華麗なシュートを決め先制点を挙げる。さらに倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)が素早いステップで相手のディフェンスをかわして得点。その後もシュートを決めるもなかなか点差を作り出せない時間帯が続く。しかし前半10分、パスをカットした山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)が前を走り出していた井橋にパスを送り速攻で得点。ここから点数を少しずつ重ねていき関学大から5点リードの展開に。このまま早大の流れとなるかと思われたが関学大の攻撃もスピードを増し、2点までリードを縮められる。それでも後半25分、倉持の高く浮いたパスを山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南)が空中でキャッチしそのままゴールへ押し込み得点。この後3点を決め関学大に追加点を与えず。15ー9で前半を折り返す。

 リードを広げていきたい後半、7点リードの展開まで持ち込んだものの関学大の巻き返しに苦しみ、速攻などで連続得点を許す。早大のオフェンスでは縦にパスを出せずシュートにつながらない。ここで6点を縮められ1点リードの展開に。しかし早大も粘り強くシュートを狙い続け後半14分、山野のパスを杉浦が押し込み得点。その次のプレーでは堀内雪羽(スポ2=千葉・昭和学院)が2プレー連続でシュートを止め得点を阻止。手に汗握る時間帯を乗り越えリードを守りぬいた。早大はここから自分たちのペースへと持ち直し、後半19分から井橋が2連続得点を決め再び5点リードの展開に。ここで関学大がタイムアウトを要求。試合時間は残り10分。油断のできない状況が続く中、後半22分、このタイムアウトが功を奏したのか関学大に再び速攻を決められ点差を徐々に縮められる。2点差まで追いつめられるも最後はキーパーのいないフリーとなったゴールへ杉浦がロングスローを放ち、28ー25で勝利。昨年果たせなかった優勝を見事掴み取った。

集合写真

 昨年の悔しさを見事晴らし優勝を手にした早大女子ハンドボール部。試合後選手たちは、勝ち切ったことに対して喜びを見せた一方、修正が必要だと思う点についても話していた。この夏の鍛錬が明けると関東学生秋季リーグが開幕となる。今回見出した改善点を次につなげ日々の練習に励むことだろう。これからの早大女子ハンドボール部はどんな成長を見せてくれるのか目が離せない。

(記事 林朋亜 、 写真 片山和香 佐野真悠子)

結果

早大28ー25関学大

前半

早大15ー9関学大

後半

早大13ー16関学大

スタメン

GK作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)

LW大野蒔絵(スポ3=埼玉・市立浦和) 

LB山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南) 

PV杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)

CB倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)

RB井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園) 

RW山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)

 

コメント

杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)

一一今日の試合を振り返っていかがでしたか

 勝ちにこだわっていきたいとチームで話していたので勝ちきれたことは良かったのですが、離せる場面でミスが出てなかなか離せずにいたのでゲーム展開を考えながら自分たちの流れで試合を進めていくことが課題だと思いました。

一一1年ぶりの早関戦となりましたがどのような気持ちで臨みましたか

 昨年は惜しくも同点だったので今年は勝ち切りたいという思いと、関西のチームと滅多にゲームができる機会がないので楽しみだという気持ちでした。

一一この試合に向けてどのようなことを調整していましたか

 春リーグが開けて、1対1や2対2などの基礎的な練習をメインに行っていたので全体で合わせる時にも狙いどころをはっきりさせて2対2を中心にOFは組み立てていこうと話していました。

一一後半苦しい展開も見られましたが早大のオフェンス面はいかがでしたか

 シュートに行く前の段階でミスが起こったり横へのパスばかりになっていたりして、なかなか点が入らない時間帯があったと思いますが、萌奈(井橋)や愛泉(倉持)の個人技に助けられたなという感じがします。

一一この夏で秋リーグに向けて修正していきたいことを教えてください 

 DFとそこからの速攻の正確性です。DFはミドルシュートへの対応やもっとアグレッシブに動いて相手の攻撃を切れるようにして行きたいです。守った上で、正確性のある速攻ができるように修正していきたいと思います。

作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)

一一今日の試合を振り返っていかがでしたか

 勝つことができて良かったです!
1試合通して自分の中で上手くいったと感じたプレーはいくつかあったのですが、ふとした瞬間や左利きサイドのシュートなどに対して課題がいくつも見つかりました。

一一今試合にどのような気持ちで臨みましたか

 絶対に勝つという気持ちと同じくらい、冷静に落ち着いてプレーしようという意識で臨みました。

一一試合の中で好セーブを連発していましたが何か調整したことはありますか

 打たせるキーピングを練習していたので、流したい方向をはっきり決めることを意識していました。あとは去年の経験から、少しでも体勢が崩れると下へのシュートが多いイメージだったので、スライディングで対応できるように頭も体もしっかり準備をしておきました。

一一今日の早稲田のDFを後ろから見ていていかがでしたか

 運動量があり、バックに対して当たる意識をしっかり持ってくれていて、キーパーが止めやすいボールにしてくれていました。しかしもっと話して、DFとの枝合わせや判断など相違がないように詰める必要はあると感じました。

一一これから夏、秋リーグに向けてやっていきたいことを教えてください

 自分の身長を生かした他のキーピング方法も習得してみたいので、いっぱい練習します。がんばります!