激戦を制した早大 第78回早関定期戦優勝!

男子ハンドボール

第78回早関定期戦 6月28日 兵庫・関学大上ヶ原キャンパス総合体育館

 今年、78回目の開催となった早関定期戦。昨年早大は、悔しくも敗北を喫し優勝奪還とならなかった。対戦相手の関学は1部リーグに所属し、今春リーグ3位という成績を収める。前半立ち上がり、両チーム点を取りあう展開が続くと、中盤に早大が一時リード。しかし関学が終盤にかけてペースを取り返し14―16で前半を折り返す。ビハインドで始まった後半、早大は連続得点で同点まで持ち込むも、その後再び両者の好攻守により互いにリードを許さない。緊迫した試合展開が続く中、試合時間残り1分を切ったところで、早大が得点を決め30―29で定期戦優勝となった!

集合写真

 前半オフェンススタートの早大は堀内海生(商1=福島・安積)がこの試合初得点を決めると、続いて相手のパスカットから守屋雄司主将(スポ4=神奈川・法政二)が速攻で一気に攻め込み、連続得点で好調なスタートを見せる。尾上悠利(スポ2=大阪・大体大浪商)や外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)の技ありシュート、さらに中を使った攻撃で、PV結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)のシュートが続くも、早大と同様、関学も着実に点を決める。中盤およそ3分間、試合が動かない時間もあったが、外種子田のサイドシュート、大武蓮(社4=神奈川・川和)の好セーブ、そして黒沼大幹(教3=東京・明星)のポストシュートが続くと流れは再び早大に。その直後の前半17分、タイムアウトを選択した関学は、再開後、早大の反則をきっかけに連続5得点を決め逆転する。その後所真大(社3=岡山・総社)の厳しい体勢からサイドシュートを決めるなど好プレーを見せるも、流れを巻き返せず前半28分に早大のタイムアウト。再開後、早大に続き関学も点を決め、関学のペースのまま14―16で前半を終える。

ディフェンスの頭の上からシュートを放つ山口

 後半ディフェンスから始まった早大は強みの堅守速攻を生かし、小柴創(スポ3=千葉・昭和学院)がパスカットから速攻で先制点をあげる。その後相手キーパーの好セーブに阻まれビハインドの時間が続くも所のステップシュートに続いて、194cmの高身長を生かした山口十瑳(スポ1=國學院栃木)のロングシュート、そして豊田創志(スポ3=千葉・市川)の技ありシュートで弾みをつけ後半8分に同点に追いつく。その後早大は堅いディフェンスを繰り広げ、オフェンスのチャンスを増やす。堀内がロングシュート、速攻で連続3得点をたたき出し、早大が2点リードの後半18分、関学はタイムアウトを選択。この選択が後に早大を苦しめることになる。再開後、早大は反則により2人少ない不利な状況を作り、キーパー井上元(教4=埼玉・大宮北)を含めた早大チーム総力戦の白熱した試合展開に。27―27で迎えた後半23分に早大はタイムアウトを取り、限られた時間で作戦を練る。その後も互いに点を取りあう中、尾上からのポストパスにより村松涼雅(商4=岩手・不来方)がシュートを決めると、この試合全体を通して大きな要となったキーパー大武の好セーブが連発。相手の得点を阻止し激戦を繰り広げる。残り1分14秒、同点の場面で、関学のタイムアウト。試合の行く末を、固唾を呑んで見守る中、見事勝利を勝ち取ったのは早大。30―29で早大は、第78回の定期戦で優勝をつかみ取った!

ディフェンスする小柴と黒沼

 優勝奪還となった今年の早関定期戦。けが人が多い中でも「試合中に学年関係なくコミュニケーションをとって改善していくことが出来ていた」と大武が話すように、早大チーム総力戦で勝利をつかみ取ったと言えるだろう。7月6日に控える早慶明定期戦でも、切磋琢磨しながら早大らしいプレーで戦い抜いてほしい。

(記事 佐野真悠子、写真 片山和香 林朋亜)

早関定期戦(早関戦)
早大 30―29 関学大
   

14―16
16―13

   
スタメン

GK 大武蓮(社4=神奈川・川和)
LW 所真大(社3=岡山・総社)
LB 堀内海生(商1=福島・安積)
PV 結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)
CB 豊田創志(スポ3=千葉・市川)
RB 尾上悠利(スポ2=大阪・大体大浪商)
RW 外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)

 

コメント

大武蓮(社4=神奈川・川和)

ーーご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

 試合を通して修正していき後半に納得できるパフォーマンスを出せました。チームが苦しい瞬間やメンバーチェンジ後の連携ミスの際にセーブすることが出来たことは春リーグからの成長を実感しました。

ーー接戦の試合でしたが、プレー中はどのようなことを考えていましたか

 けが人が多くリーグ戦に普段出ないメンバーがプレーする時間が多かったので接戦のプレッシャーに慣れていないメンバーが多かったです。その中でミスを恐れずにチャレンジできるようにミスをカバーする意識を高く持つようにしていました。自分自身としてはこの接戦のプレッシャーを楽しみながらプレー出来ました。

ーー後ろから見ていてチーム全体としてのディフェンスはいかがでしたか

 メンバーチェンジが多く普段リーグ戦に出ないメンバーがプレーする中で少し連携ミスが出る場面もありましたが試合中に学年関係なくコミュニケーションをとって改善していくことが出来ていたと思います。また、審判の笛に関しても普段と違う判定が多く困惑する場面もありましたがなんとか我慢することが出来ていたと思います。

堀内海生(商1=福島・安積)

ーー今日のご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
 上手くいかないところも多かったですが、しっかり勝ちきってチームの勝利に貢献できて良かったです。

ーー後半終盤、点が欲しい場面で速攻でも点を獲得していましたがどのような気持ちでプレーしていましたか
 接戦だったので自分のプレーで流れを持ってきたいと思ってプレーしていました。

ーー次の試合に向けて強化していきたい部分はありますか
 秋リーグ、インカレにかけてディフェンス面や判断力の面で課題が多いので日々の練習で意識して取り組みたいと思いました。