日大の堅い守りを崩せず 悔しい敗戦

男子ハンドボール

関東学生春季リーグ 5月18日 東京・国士館大多摩体育館

 逆転勝利の立大戦から一夜あけ、早大は日大との試合に臨んだ。試合開始直後から早大の攻守の好プレーが続き、盛り上がりを見せるも、日大の3ー3ディフェンスに阻まれ、簡単に攻撃の形を作り出せない。一方、日大はディフェンスで早大のミスを誘い、速攻などで得点を重ね、前半を11ー17で折り返す。後半、早大は点差を縮めることはできず、25ー33で試合終了となった。

得点を決め、チームを盛り上げる鍋島

 前半オフェンスから始まった早大。試合開始直後から鍋島弘樹(スポ3=福井・北陸)が、この試合1点目となる左45シュートを決め、応援席も含めた早大チーム全体が盛り上がる。その後もクイックスタートでの尾上悠利(スポ2=大阪・大体大浪商)の速攻シュートや大武蓮(社4=神奈川・川和)の好セーブが続く。しかし日大も堅い守りから攻撃を仕掛ける。日大の3ー3ディフェンスは常に牽制をかける形であるため、早大のパスミスを誘うだけでなく、パスカットから速攻に持ち込みやすい。それに対し早大は、互いにポジションを移動するクロスプレーでマークを外していく。また、横パスだけでなくポストの結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)との縦パスを使ったプレーで攻める。それでも日大の堅い守り、攻撃に苦しみ流れを作れない。その後西村悠吾副将(人4=千葉・市川)のサイドシュートや、選手たちのステップシュート、速攻で得点を決め、奮闘するも、9ー13となった前半23分に早大のタイムアウト。タイムアウト明け、小柴創(スポ3=千葉・昭和学院)の堅いディフェンス、守屋雄司主将(スポ4=神奈川・法政二)や結城のポストシュートといった内外を上手く使ったプレーで得点を重ねるが、それでも日大の勢いは止まらず前半を11ー17で折り返す。

細かくパス回しをしながら前を狙う、PVの守屋と外種子田

 後半ディフェンススタートの早大。早大の反則により日大の7mスローを高橋伶至(政経1=東京・早大学院)が阻止する好プレーを見せるも、オフェンスで流れを作れず、12ー21となった後半7分に早大はタイムアウトを選択。鍋島の多彩なシュートで複数得点を決めるも後半13分に仲間同士の接触によるけがで一時コートを離れる。さらに後半17分に外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)のけがが続く。それでも日大のディフェンスに対し、準備してきたというダブルポストを使ったオフェンスで所真大(社3=岡山・総社)や杉田一輝(スポ2=岩手・不来方)などが得点を決める。しかし点差を縮められない早大は、22ー32となった後半24分にタイムアウト。再開後、豊田創志(スポ3=千葉・市川)の攻守での好プレーが続くも、前半のビハインドが大きく影響し、25ー33で試合終了となった。

 日大のディフェンスに積極的に絡まれながらも細かくパスを回し、果敢に走り、シュートを狙う様子が印象的だった。関東学生春季リーグ(春季リーグ)も、残すは1試合のみ。最終戦の相手は、明大だ。選手たちのけがが気がかりだが、早大らしいプレーで春季リーグ最終戦を勝利で飾ってほしい。

(記事 佐野真悠子、写真 廣野一眞)

関東学生春季リーグ(春季リーグ)
早大 25―33 日大
   

11―17
14―16

   
スタメン

GK 大武蓮(社4=神奈川・川和)
LW 西村悠吾副将(人4=千葉・市川)
LB 鍋島弘樹(スポ3=福井・北陸)
PV 結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)
CB 所真大(社3=岡山・総社)
RB 外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)
RW 尾上悠利(スポ2=大阪・大体大浪商)

 

コメント

豊田創志(スポ3=千葉・市川)

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
 自分的には結構いいプレーはできたのではないかと思います。最初にシュートを外したのだけはもったいなかったです。
――オフェンス面、ディフェンス面で日大に対するやりづらさはありましたか
 相手が特殊なディフェンスを敷いてくる中で、そこに対応することができなかったことが一番の敗因かなと思います。
――チーム全体としてはいかがでしたか
 点差ほどの実力差はないという風に思っていますが、これからもっと対策を練って一人一人の技術力を上げていかなければいけないと思います。
――次戦は最終戦に向けて意気込みをお願いします
 最後に勝って終われるように、ラスト1週間しっかり練習していきたいと思います。

結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)

ーーチーム全体を振り返っていかがでしたか

 前半で点差が離れていって自分たちが準備してきた、やりたいことができなくなってきて、そんな中後半もずるずるいってしまったのが個人的には良くなかったことだと思います。逆に個人的には割と最初(練習)の段階からできていたので、そこが上手くはまらなかったりみんなで合わせてやってきたことに対してちゃんと出し切れなかったのが悔しいです。

ーー後半ダブルポストにして攻めていましたが、どのような意図がありましたか

 点差が開いてきてしまっていたので、キーパーを(ポストに)代えて7人攻撃にすることを準備の段階からやっていてそこが出せたのは良かったのですが、相手のディフェンスに上手く守られているところだったりとかうまく合わせきれないところがあったのでそこを修正していきたいです。

ーー日大には同期の方がいらっしゃいましたが、どのような気持ちでプレーしていましたか

 やられたくないという気持ちはありました。ルーズボールを取りに行きましたがそこから点を取れなかったので、次やるときは全部取って点を決めたいです。

ーー次戦の明大戦に向けて意気込みをお願いします

 自分たちが春リーグ初戦から思い描いていたような結果は出せていないのですが、準備してきたことをしっかり合わせて上位の明大といい形で終わらせられるように1週間頑張りたいと思います。

高校の同期らと結城