関東学生春季リーグ 4月19日 東京・日大八幡山体育館
関東学生春季リーグ(春季リーグ)がついに開幕した。初戦、早大の対戦相手は悔しくも昨年春リーグ、秋リーグともに敗戦を喫した筑波大だ。試合開始後、最初に流れをつかんだのは早大。好セーブが続き、オフェンスで着実に点を積み重ね前半を20ー13で折り返す。一方後半、早大は立ち上がりに苦しみ、一時2点差まで追い込まれたが筑波大の勢いに飲み込まれることなく、初戦を勝利で飾り好スタートを切った。

ディフェンスに阻まれながらもシュートを打つ外種子田。今試合、チーム最多の8得点を記録。
前半立ち上がり、早大はミドルシュートやステップシュートなどの多彩なシュートで点を決めるも、両者簡単には点を譲らない展開。点数が開き始めたのは前半16分。キーパー大武蓮(社4=神奈川・川和)が好セーブを見せると、勢いを落とすことなく増井浩介(スポ2=愛知)が速攻でシュートを決める。さらにその直後、早大はディフェンスで筑波大の連携を乱して得点を決め、筑波大がタイムアウト。試合再開18分、再びキーパー大武の好セーブに続いて尾上悠利(スポ2=大阪・大体大浪商)が速攻で得点を決め、さらに点差を広げる。その後も集中したディフェンスで相手のミスを誘い、筑波大の2度目のタイムアウト。それでも早大の勢いは止まらず再開22分、速攻や所真大(社3=岡山・総社)のミドルシュートがチームをさらに勢いづけ、前半を20ー13で締めくくった。

ポストシュートを打つ守屋。後半立ち上がり、苦しい局面で確実に点を決めた。
このまま順調にいくと思われた後半だったが早大は立ち上がりに苦しむ。早大が1人欠けた状態で始まった後半序盤、筑波大は早大の広くなったディフェンス間を上手く利用し、さらにキーパーの好セーブや速攻で連続得点を決める。昨年早大に2連勝した筑波大は簡単に流れを渡してはくれず、後半5分に早大のタイムアウト。しかし再開後、後半7分、守屋雄司主将(スポ4=神奈川・法政二)がポストシュートを決め、苦しい状況でも確実に点を決める。試合展開に変化があったのは後半10分、外種子田崚汰(スポ4=鹿児島・国分)がタイミングをずらした技ありシュートを決め、その後もディフェンスで相手の球をカットして速攻に持ちこむプレーが続いたことで、再び早大が流れを作り出すことができた。その後最大12点差までつける試合展開をし、最後まで攻撃の手を緩めることなく42ー32で快勝。白星発進となった。
攻守共に勢いのあるプレーを見せた前半。立ち上がり苦しみながらも確実に点を決め、高い集中力で流れを渡さなかった後半。次戦の相手は順大だ。好調にスタートを切った初戦に続き、2連勝への期待が高まる。
(記事 佐野真悠子、片山和香 写真 片山和香)
関東学生春季リーグ(春季リーグ) | ||||
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早大 | ○ | 42―32 | 筑波大 | |
20―13 |
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スタメン | ||||
GK 大武蓮(社4=神奈川・川和) |
コメント
守屋雄司主将(スポ4=神奈川・法政二)
――初戦を終えて今の気持ちは
ほっとしているのが正直な気待ちですね。僕が入学して6回リーグ戦を経験してきましたけど、初戦を勝てたことが1回しかなかったので初戦の難しさはわかっていましたし、勝ち切れたことがすごく良かったです。
――後半の立ち上がりに苦しんだ場面で取ったタイムアウトではどんな話をされましたか
バックチェックをしっかりすることと、オフェンスに強気で行くことを共有しました。それでも点差は2点あったので、僕たちがしっかり攻めてバックチェックをしっかりしてやられなければ勝ちがあるかなと思ったので、それを伝えました。
――この試合の勝因を挙げるとしたら
大武(蓮、社4=神奈川・川和)がよく止めてくれたことと、アップの段階からチーム全体で戦う姿勢が見られたこと、60分通してその姿勢を見せられたことが勝ちにつながったと思います。
――次戦に向けて意気込みを
順天堂は昨年春も秋も負けているのでその借りを返したいですし、負けられない一戦になると思います。僕自身(順大に高校の)同期もいるのでなんとしても勝ちが欲しいです。二連勝したらリーグ上位進出に向けてまず一歩踏み出せると思っています。勝ちます!
外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)
――春季リーグ初戦はどんな気持ちで臨みましたか
初戦を勝ち切るという目標を掲げていたので、チームとしてもしっかり準備してきました。個人としてはめちゃくちゃ緊張していたんですけど、とにかく初戦を勝ち切るという気持ちを強く持って試合に臨みました。
――チームの雰囲気はいかがでしたか
守屋キャプテンがアップ前から雰囲気づくりをしっかりしようと声をかけてくれていたので、チーム一丸となって声を出して試合に入り込めていていい雰囲気だったし、それが結果として出たのかなと思います。
――ご自身のプレーを振り返って
(シュートを)そこそこ確率よく決められていたので悪くはないと思っているんですけど、外したシュートも決めるのが無理なシュートではなかったと思うので、そこを決めてこそだと思っています。そこの意識はしっかり最上級生として持っておかなきゃいけないと思います。
――チームとしてはオフェンス、どのように攻めようと話していましたか
(相手の)3枚目が高さがある分、枝を張って守ってくるのかなとビデオを見て感じてはいたので、そこ以外のところで勝負をしようと考えていました。個人的には段差を割りに行って相手ディフェンスにストレスをかけることを意識していました。
――副将としてどのようにチームに貢献していきたいですか
周りからも言われているんですけど背中で見せるようになりたいです。今日の試合実は4年生になったからか、今までにない緊張感があってめちゃくちゃ不安だったんですけど、そういうプレッシャーを跳ね除けて最上級生として背中で見せる、結果で見せられるようにこだわっていきたいと思います。
――次戦への意気込みを
今日は自分はそこまで出場時間は長くなくみんなに任せていた部分もあったので、明日は今日よりもランゲームになる分もっと頑張りたいです。
大武蓮(社4=神奈川・川和)

――ご自身の今日のキーピングを振り返って
自分が苦しい時間もあったんですけど、チームが苦しい時間に自分が流れを作るようなキーピングができてそこは良かったなと思います。
――特に苦しかった時間帯は
後半の立ち上がりがしんどかったです。前半が終わる直前に退場が出てしまって、退場から戻った後も簡単なシュートで逆速攻に持っていかれる展開が多かったので、苦しかったです。
――後ろから見ていて今日のオフェンスはいかがでしたか
(早大は)比較的身長が低いので、その分速い展開に持っていくことを大事にしているんですけど、そこが今日はしっかりできていたのかなと思います。さっき言った苦しい時間帯にはできていないこともあったんですけど、基本スピードに乗った攻めができていて素晴らしかったなと思います。
――次戦への意気込みを
(順大は)早稲田と同じ速攻のチームなので失点数は今日よりは増えると思うんですけど、その中で流れを作れるキーピングだったり、的確な指示を出して相手の速い速攻を止めにいく、後ろから見ている人間だからこそできる仕事を頑張ります。