第3回目は山下翔平(人科4=石川・金沢桜丘)、阿南遼星(スポ3=大阪・大体大浪商)、中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)、前田理玖(スポ3=福井・高志)の4人にお話を伺った。試合のことやプライベートのことまで幅広く語っていただいた。
※この取材は10月29日に行われたものです。
「勝つことの難しさを痛感した」(前田)
秋リーグでの反省を語る前田
――関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)でのチームの戦いを振り返ってみていかがですか
阿南 ふがいない結果だと思う部分は大きいんですけど、チーム全体としては後半になるにつれてチーム力は上がったのかなと思います。
前田 秋リーグに入るときに、速攻という強みを持って春とは違ったかたちで臨むようにチームでしていたんですけど、最初の方で全然勝てなくて。やってることは間違っていないと思っていたんですけど勝たないと意味がないし、勝つことの難しさを痛感した秋リーグだったかなと思います。
中村祐 春リーグと一緒で1点差とか僅差で負ける試合がほとんどだったので、そういうところで勝っていくためにはチームでミスを減らすのが一番大事だなと痛感しました。あとは速攻で勝つチームになろうというふうに決めていたんですけど、相手のディフェンスの戻りが早いと速攻だけで終われない攻撃とかもあったので、何かインカレまでに速攻にプラスできる自分たちの持ち味を見つけられればいいなと思えた秋リーグでした。
山下 春リーグで結果が出なくて、チームとして新しい速攻とかに取り組んでみたんですけど、秋リーグも同じ9位で。自分は4年生として、この春秋どちらとも入れ替え戦に落ちてふがいない結果になってしまったと強く思うんですけど、落ち込んでいても仕方ないので、インカレで少しでも見返せたらなと思います。
――自身のプレーについてはいかがですか
阿南 春リーグに比べると出場時間が短くなって、特にワンプレーや流れが悪くなった時に入る場面が多かったんですけど、安定した結果を出すことができなかったというのが自分に対する評価です。流れを変えたいときにやることはちゃんと決めていたので、その取り組み自体は評価してもいいのかなと思っています。
前田 春は調子の良い悪いがはっきり出ちゃって、点数の取れる試合は取れて、取れない試合はほかのところでミスしちゃってみたいな感じでした。それがやっぱり勝ち負けに関わってくると思ったので、秋はそういう調子のムラとかをなくしていこうと思ったんですけど、サイドシュートが課題に残ったかなという感じです。あとは速攻とかで絡むチャンスとかが増えたので、その点は春に比べて成長できたのかなと思ってます。
中村祐 オフェンス面では、春リーグの時に出た反省として僕個人の点が少ないというのがあったので、点を増やすためにポストとか速攻とかのオフェンスを意識して練習から取り組みました。その結果秋リーグでは結構点が取れたので、そこは良かったかなと思います。ディフェンスは、2年の秋に大けがをしちゃって、その影響もあってか強い当たりができなかったんですけど、秋リーグはそこを克服して強く当たれるようになったかなと思います。悪かった点は、流れが悪いときとかに自分も引きずられてシュートを外してしまったりとか、ミスを発生させてしまったりしたところだと思います。
山下 僕は自分のプレーを振り返る材料があまりないんですけど、こうやって結果だけを見ると4年生なのに練習とか試合においてプライドをもってチームを引っ張れたかといわれればそうでもないので、そこの反省を生かして残りの1週間、2週間でちょっとでも背中を見せれたらなと思います。
――秋季リーグで一番印象に残っている試合はありますか
阿南 僕は中大戦ですね。自分たちペースでリードしていたなか、途中差を縮められて「ここやばいな」と思った時に、僕はラッキーゴールが1本あったのでそれがすごい印象的です。遠近(拓海 教2=東京・早実)とかにはいかさまシュートって言われてます(笑)。
前田 僕も中大戦とか立大戦です。立大戦は参考試合になってしまったんですけど、勝った試合はその二つで、勝ち試合というのは結構印象に残ってます。特に立大戦は、春が終わって課題とか克服してきたこととかをかたちにできた試合だったかなと思ってます。インカレで勝つためにはああいう試合を連続でしないといけないなと思えた試合でした。
中村祐 僕も立大戦って言おうとしたんですけど被ったのでやめますね(笑)。そうですね、法大戦ですね。台風の影響でゼミ合宿から帰ってこれなくて、沖縄でスマホで速報とかを見ていたんですけど、僅差で負けたというところを見て本当に悔しくて。沖縄から帰ってきたときに、その法大戦がきっかけになってさらに火がついたというか、練習にも身が入ったので、(試合に)出ていないですけど法大戦かなと思います。
山下 僕は最後の日大戦です。負けたら入れ替え戦が決まるという試合で僅差で負けてしまって、数点で春秋連続での入れ替え戦が決まってしまったんですけど、もう少しプレーに気持ちをのせればその2点は絶対詰めれたと僕は強く思いました。そういう気持ちの部分は4年生の自分たちがうまくモチベートできればなと思いましたし、ちょっと情けなかったです。
「4年生の引っ張りのすごさを感じました」(阿南)
秋リーグでの4年生の成長を感じた阿南
――春と比べてチーム全体として成長できたと思えるところはありますか
阿南 清原(秀介 商4=東京・早実)さんのサイドシュートです。
山下 あと芦刈(太一 商3=東京・筑波大駒場)の筋肉。
一同 (笑)。
阿南 秋リーグは結構しんどいところで決めてくれたし、義志(宮國 社4=沖縄・浦添)も得点王争いしてるし、4年生の引っ張りのすごさを感じました。
中村祐 僕はコンビネーションプレーが結構増えたかなと思います。速いスピードの中でも2人とかでボールをうまくつないでシュートに行けたりとか、春リーグとかは結構それでパスミスやキャッチミスが起きていたんですけど、秋はシュートまで行けたかなと思います。
前田 春はたまたま決まったとか、誰がミスしたかわからないみたいなプレーが多かったんですけど、秋は今考えると原因が明確になるようなプレーが多くなったかなと思います。
山下 僕はいつも紅白戦の時とかに清原とか義志とかを守る側なんですけど、祐貴が言ったみたいに速攻のつなぎが早くなったなとすごい思いますし…。
――ハンドボールを始めたきっかけは何ですか
阿南 僕は小学校からハンドボールをしていたんですけど、同じマンションの2つ上の人から誘われて、仲がよかった友達と見てみようって言われて始めたのがきっかけですね。
前田 小学校の時からお母さんの妹がハンドボールをしていたので存在は知っていました。中学校に入って、もともと陸上をやっていたんですけど陸上の選択肢はなくて、球技がやりたいなと思っていて。で、部活動体験が1週間ぐらいあったんですけど、3日と3日でバスケとサッカーに行って、最後の日はバスケにしようとしたんですよ。でも、バスケ部に入ろうとしていたときに廊下で、自分の代のキーパーだった子に誘われてハンド部を見に行ったんです。そしたらパスとかシュートとかさせてもらったんですけど、それで一気にはまって、次の日の入部届にハンドボール部って書いたんです。
――誘われなかったらバスケ部に?
前田 そうですね、誘われなかったらバスケ部でした。
阿南 俺もそういうこと言えばよかった…。俺もピアノかハンドかで迷ったんですよ。
山下 こいつピアノ弾けるんですよ。
阿南 今はちょっとだけですよ。なんか、ピアノ弾いたらかっこいいって言われるんやて。それが動機やん、もはや。
一同 (笑)。
中村祐 僕は中学校の時バスケをやっていて、高校に入ったときも何の部活やろうとか悩む暇もなくバスケだと思ってたんですけど、中学の時部活自体が弱くてやるなら高校は一番強いところに入りたいと思っていたので、そこの高校で一番強かったハンドボール部に入ったというかんじですね。部活動体験とかもせずに直感でハンドボール部に入りました。
山下 僕は中学からハンドボールを始めたんですけど、小学校から野球を続けていたので、中学ではクラブチームに入りながら部活動としてハンドボールをやっていました。公立中学なので、小学校を卒業すると全員そこに行く形になるんですけど、お世話になった先生がハンド部の顧問だったのでハンド部に入りました。
――お互いの第一印象はどのようなものでしたか
山下 阿南の初対面覚えてるよ。俺が留学に行くって決まった時に一回練習に顔を出したんだよ。そしたら今の3年生が「こんにちは!」って挨拶してくるんだけど、阿南だけ挨拶してこなかった。
一同 (笑)。
山下 すごい覚えてる(笑)。こいつやんちゃなやつなんだなって。
阿南 僕はその時翔平さんのことわからなくて。僕が翔平さんを認識したのはどこかの体育館に行く途中のバスですね。バスで会ったんですけど、この人すごいうるさい人だなって、この人は絶対俺とは合わん人やと思いました。
山下 (笑)。え、そんなに俺うるさかった?
阿南 バスで1人だけ声がでかいんですよ。
前田 あ、思い出した。俺その日休んでたんだ。で、みんなから翔平さんが(留学から)帰ってきたってなって、俺会ったことはないけどラインしました。同じ北陸民っていうのもあるし、自分だけ合ってなかったので。
中村祐 僕の翔平さんの印象は、最初に練習に来た時に、僕の同期の原(遼太 スポ3=岡山・総社)ちゃんを大けがさせたんですよ。
一同 (笑)。
山下 言うな(笑)。やんちゃエピソードを言うな(笑)。
中村祐 あ、すごい人帰ってきたなって。アメリカでガンガンやってきたのかなって(笑)。
前田 あだ名がクラッシャーだったもんな(笑)。
お互いの第一印象の話題で笑顔を見せる4人
――3年生同士はいかがですか
阿南 僕と理玖が中学の時の岐阜の遠征で部屋が同じだったんですよ。あと高3の国体の時に練習試合で戦いました。
中村祐 僕は北海道から単身で来たので、大学で初対面だったんですけど、最初に一緒にラーメン屋さん来た時にこいつ(前田)がカレーを頼んだんですよ(笑)。こいつ変なやつだなって。
一同 (笑)。
前田 カレーは確かに好きです。
中村祐 (阿南に対しては)僕はずっと北海道に住んでいたので、こんなコテコテの関西弁をしゃべるやつとは初めて会ったので「ああ、これが本場の関西か~」って思いました。
山下 え、それって関西人に失礼じゃない?これが本場だと思われたら…。
阿南 はい出た!いじめ始まった!
山下 関西人なのに全然面白くないんですよ。
前田 祐貴はそうだな…。最初にゴキブリの話したよね。本当にゴキブリ知らないの?みたいな。
中村祐 本当に知らなくて、角がないクワガタだと思ってたので。
前田 だからゴキブリのことを北海道の人は怖がらないし、カブトムシだと思うってなってて、実際はじめて寮にゴキブリが出たときに一番ビビってました。
一同 (笑)。
中村祐 みんな怖いっていうから怖いもんだと思って気持ち作ってたので(笑)。
阿南 俺はじめて祐貴に会ったのは、五人でご飯いった時だと思う。俺、理玖、隼(岡本 商3=滋賀・彦根東)、遠藤(瞭 スポ3=神奈川・法政二)、祐貴で。隼は「顔黒いな」って思って、遠藤は「こいつ厳つ」って思ってて…。迷彩の服着てるし目つき悪いし(笑)。で理玖以外にもう一人おるわって思ったんですけど、全然しゃべらなくて。…それぐらいやな。
一同 (笑)。
中村祐 みんな中学とか高校でやってたハンドボールの話をしててついていけなくて、遠くからみてました。
前田 遼星とか隼がいたからギリ話せたけど、遠藤とか最初は話せなかった。
山下 あいつ初対面の印象悪いよな。もう遠藤の話していいんじゃない?
前田 します?(笑)。一番最初に東京に集まった人たちで新宿に行こうってなって、新宿で遠藤が待ってたんですけど迷彩着てて、一応初対面だから挨拶しておこうかなって思って名前を言ったら、なんか普通に無視してきて。やばいでしょ。
一同 (笑)。
中村祐 でも一番いいやつっていう(笑)。
阿南 知っていくといいやつなんです(笑)。優しいんですよ。
前田 あと夜中二人で歩いてると、ラグビー部とかアメフト部の一年生からよくあいさつされてます。
一同 (笑)。
山下 まじで?
前田 まじです。(遠藤が)トレーナーなんか着てると「ちは!」って(笑)。
――各学年の印象につてはいかがですか
阿南 仲がいい順番でいったら、3年生、1年生、4年生、2年生かな。
前田 俺ら全員で旅行行ったりしたもんな。多分4年生とか行ってないんですよ。行ったとしても予定合わないとかで誰かがいないんですよ。僕は予定をしっかり合わせていくので。
阿南 1年生は2個歳が離れてるからかわいく見えるよな。純粋っていうか。
前田 あと去年の4年生がすごい個性派だったから、今の4年生は真面目に見えます。
山下 4年生は真面目なのかも。俺も真面目ですけど。清原が真面目だからかな。
――プライベートで仲のいい選手はいますか
前田 僕は遠藤と授業が全部一緒なので、1年生から大体一緒にいます。あと服とか遠藤に選んでもらいます。おしゃれですよ。
山下 迷彩ではないの?
前田 今日は迷彩でした(笑)。
一同 (笑)。
前田 洋服にお金とかかけてるなって感じです。自分の系統じゃない服とかを考えてると背中を押してくれます。押してくれる系男子なので。
阿南 僕は圧倒的に島田(将平 社3=神奈川・鎌倉学園)ですね。大体日曜の夜に島田から電話がかかってきて、「今日どこ飲みに行く?」みたいな。隼から電話がかかってくることもあって、大体3人でご飯食べに行ったり服選びに行ったりします。あいつら服選びに行くときに行き先を吉祥寺にしか決めてなくて、行くって返事したらあとは全部よろしくって丸投げしてくる時があるんですよね。
山下 面白いでしょ?
一同 (笑)。
阿南 これ載るのしんどいわ(笑)。最悪や、だから翔平さんと一緒は嫌だったのに(笑)。
中村祐 僕はプライベートでゲームをするので、そのゲーム仲間とすごい仲良くやってます。4年生は慎太郎(佐藤 社4=福岡・西南学院)さん、3年生は芦刈、遠藤、空(菅野 教3=神奈川・川和)、鮎川(優毅 人科3=東京・学芸大附)とか。1年生は七海(菅原 社1=東京・早実)とかですね。あいつすごい上手いんですよ。小学校のころからシューティングゲームをしているので。
――なんのゲームをしているんですか
中村祐 僕は結構幅広いですね。野球とかバスケとかのスポーツゲームだったり、あとはFPSとか。みんなでやってますね。あと同部屋になった和直(山田 スポ1=群馬・富岡)とも仲がいいです。
山下 僕は小林春慶(スポ4=長野・屋代)になってしまうかなという…。
一同 (笑)。
山下 所沢なんですよ、家が。それで一緒に帰るのでいる時間は長いですね。あとは幸太(髙橋 法4=東京・早大学院)とかもちょいちょいご飯に行くかな。
阿南 翔平さんの家にこの前泊りに行ったんですけど、ある場所だけめちゃめちゃ汚いんですよ。箪笥の前に服が積んであるんですけど、翔平さんに「そこは魔のゾーンだから触るな」って言われました。
――アイロンとかはかけないんですか
山下 アイロンとかはかけないでクリーニングに出しちゃいますね。積んであるのは、使わないゾーンなんですよね。え、あるでしょ?
前田 僕は使わないものはたたんで直して、使うものをハンガーにふわっとかけたりしちゃいますね。
山下 僕がずぼらなだけでした。
――オフの日は何をしていますか
前田 今週のオフは入間のアウトレットに行きました。
阿南 それ誰と行ったの?
前田 一人で行った。
山下 いや、ちがいますねこいつ。
一同 (笑)。
前田 遠藤と行こうとしていたんですけど遠藤が無理だったので一人で行きました。なんも買わなかったです。一人だと決めれなくて。
山下 やっぱり遠藤が背中を押さないと…。
前田 そうですね(笑)。めちゃめちゃ遠藤と入間のアウトレットに行くんですよ。いつもは大体買うんですけど、今回は買わなかったですね。
阿南 大体日曜の夜は島田と飲んでるか、他大の先輩に誘ってもらったりとか。終電で帰ってくるか、田無で終電逃すかのどっちかです。田無で逃したら歩くんですけど、この前は田無じゃないところで逃したので翔平さんの家に泊まりました。
中村祐 僕は遼星とは反対に家から出ないです。みんなでゲームをしたり、買い物に行くとしても一人で行きますね。複数人で行くと待たれてる気もするし、悩んだり決めれない時間も楽しいので一人が多いです。
山下 僕はバイトか、最近は簿記の勉強とかしてます。
前田 めちゃ真面目キャラ出してくるじゃん…。
山下 あとは読書とか…。
――何を読んでるんですか
山下 えーと…。ドラゴンボール。
阿南 翔平さん、今の関西人だったらアウトです。
山下 良かった!石川県民で!
一同 (笑)。
山下 まあ、あまりバーッて外には出ないですね。結構ゴロゴロしてます。
――最近はまってるものはありますか
前田 僕はテラスハウスです。良いですよ、面白いです。
中村祐 僕も結構見てます。それぞれ見て、感想を言い合うっていう(笑)。
前田 感想が意外と盛り上がります(笑)。
中村祐 あと僕は中学とか高校の勉強ですね。塾講師のアルバイトを始めたので。
山下 しっかり稼いでくるじゃん。
阿南 ずるいやん、そんなん。
中村祐 (笑)。でもやってみると本当に楽しいんですよ。全教科教えてます。たとえば、高3の古文とかから中1の英語とかまで。だから勉強しなきゃいけないんですよ。
阿南 僕は3年になってこっちに母と妹と暮らしてるんですけど、料理する機会が増えましたね。なので手の凝った料理を調べるようにしてます。
山下 最近は…簿記の勉強。
一同 (笑)。
山下 リアルにこれぐらいしかすることないから(笑)。
――インカレの組み合わせをご覧になっていかがでしたか
前田 僕は結構筑波を探しちゃいましたね。筑波が反対側にいて、よしってなってました。あと、中京大とは戦ったことがないので楽しみだなという気持ちが大きかったです。
阿南 僕は中京に中学のころすごい憧れていた先輩がいるので、その人と試合できるのは楽しみだなと思いました。
中村祐 中京ってどこなんだろう、強いのかなって思ったのが最初です。以上です。
前田 これ中京大の人に怒られる。
阿南 北海道から来たから仕方ない。
山下 僕は中京、日体かと思いました。勝ち上がったらどうせ当たるところなのかなとは思うので、「日体かあ」というメンタリティーはチームの中でもあまり出したくないなと感じました。
「全員が一丸となって戦力にならないといけない」(中村祐)
インカレでのポイントを話す中村祐
――チームとしてどのようにインカレに臨みたいですか
阿南 インカレは一発勝負なので、最初の出だしがとても大事で。どの試合でもしんどい時間帯が来ると思うんですけど、その時に自分たちで修正できるかが大切だと思います。個人的には途中出場になるのかなと思うので、チームに流れを持っていけるようなプレーをしたいです。
中村祐 一発勝負だし連戦なので、できるだけ全員で戦って体力の減少を分散させて戦わないといけないなと思いました。去年も強いチームだったんですけど最後まで体力が持たなくて負けてしまったので、全員が一丸となって戦力にならないといけないと思います。
山下 春と秋に自分たちの代は結果を残せていないので、最後のインカレで見返してやりたいというのがあって。学生スポーツですから、最後は気持ちとか意地みたいな部分が重要だと僕は思うので、プライドを見せたいですし、僕がどういう役割になるかはわからないですけど、後悔のないようにやっていきたいです。
前田 春も秋も連勝というのがなかったんですけど、インカレでは5連勝しないと優勝できないので。練習試合とかしてても、戦えない相手はいないというのがわかっているので、実際に最近も良い流れできているので5試合連続というのは難しいですけど、持ってるものを出せればいいところまでいけるんじゃないかなと思います。
――個人としてはどのようにインカレに臨みたいですか
前田 春とかは結構左サイドの部分で試合に出ずっぱりというのは多かったんですけど、信頼できるサイドの先輩や同期、後輩とかもみんな上達してきて調子が上がってきているので、そこを信頼して一本一本集中していきたいです。
中村祐 僕はまずけがをしないように頑張ります。あと、体重を2、3キロ減らしたせいもあって力強いプレーができなくなってしまったんですけど、その分スカイとか速攻のダッシュとかで点数を稼げるように頑張りたいと思います。
山下 自分が1年生から大事にしてきたルーズボールとかバックチェックとかを、最後なので大事にしたいなと思います。
「見返してやるという気持ちを持って」(山下)
4年生としての思いを語る山下
――インカレでキーマンになりそうな選手はいますか
阿南 僕は祐貴ですね。やっぱり中心のポジションなので失点数が勝敗に影響してくると思います。チームの真ん中を守る祐貴の貢献度が勝敗に関わってくるので、とても期待しています。
前田 羽諸(大雅 スポ4=千葉・市川)さんですかね。1年生の時から見てるんですけど、あの人なりにすごい考えてハンドボールしているんです。色々考えすぎちゃってモチベーションが上がらないような時期もあったかもしれないですけど、最後は意地を見せてほしいですね。大学に入って一番びっくりした選手が羽諸さんだったし、どのキーパーを見ても羽諸さんが大学日本一のキーパーだなと思うので、最後にもう一回その姿を見たいなと思います。
中村祐 慶(山本 スポ3=長野・屋代)ですかね。早稲田に今足りないセットオフェンスを打開するのは、基本的に慶の1対1なので。最近は1対1のあとのシュートとかがキーパーに阻まれることが多いので、そこを決めてくれたりディフェンスを一人か二人引き付けてくれれば、他の選手も行けるようなプレーができる存在なので、得点数を考えると慶の貢献度が重要になると思います。
山下 僕は4年生みんなかなと思ってます。風当たりの強い代だったと思うので、最後は見返してやるという気持ちを持ってやるという意味では4年生がキーマンかなと思います。
――最後にインカレへの意気込みをお願いします
中村祐 インカレ出場は初めてになるので緊張しないで、あとはハンドボールやってる人たちみんなに「早稲田にすごい3枚目とポストがいるぞ」みたいなふうに思われるようなプレーをしたいなと思います。チームとしてはもちろん日本一を目指しますし、早稲田ハンドボールのファンが増えるような戦いをしようと思います。
前田 僕たちも3年で、あとは最高でも2回しかインカレを経験できないところまで来たんですけど、来年のことは全然考えずに今年に懸けるぐらいの思いがあります。結果は出てないですけど、戦力的には絶対戦えるだけのものがあると思ってるので。最近寝る前とかインカレのイメージをしちゃうんですけど、すごいわくわくしてますね。ハンドボールが好きなんで、1年生の時とか2年生の時とか負けたときめちゃめちゃ悔しかったし、早くハンドボールしたいなって毎回思うので、それをやる前からちゃんと思って、しっかり今回試合できるようにしたいなと思います。
阿南 インカレは自分らしいプレーというのを出せるようにしたいし、高校の同期は僕のことをポストだと思ってるのでバックプレーヤーをやってるという驚きを見せたいというのもあります。でも、やっぱり最後はお世話になった4年生に笑顔で終わっていただけるようにしたいです。
山下 自分は正直、ハンドボールに対して真面目に向き合えてない時期もあったんですけど、今後何か違うことをするときに、自分に対して自信をもってやれるように、この最後の2週間は自分の中でもちゃんとやりたいな、出し切りたいなと思います。やっぱり自分が早稲田ハンドボール部に来てOBの方や両親などの支えもあって、自分が今ここにいれるのかなと思うので、そういった方々の思いを背負って、インカレは頑張りたいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 栗林真子、杉原優人)
それぞれ個性のあふれる色紙になりました!
◆山下翔平(やました・しょうへい)(※写真中央右)
1998(平10)年2月3日生まれ。183センチ。石川・金沢桜丘高出身。人間科学部4年。体格を生かしたポストプレーをみせる山下選手。対談後のNARUTOの話題と中村選手の書いた「大黒柱」が相まったことで、色紙の言葉を「人柱力」に決めていました。最後の戦いの場であるインカレで、4年生らしくチームを引っ張ってくれることでしょう!
◆阿南遼星(あなみ・りょうせい)(※写真右端)
1998(平10)年6月13日生まれ。171センチ。大阪・大体大浪商高出身。スポーツ科学部3年。春秋共に、チームの流れを変え、柔軟で安定感のあるプレーを見せてくれた阿南選手。対談中では、関西弁の穏やかな口調がとても印象的でした。拮抗した展開の転換点になってくれる阿南選手は、大舞台であるインカレで大いに活躍が期待されるプレーヤーです!
◆中村祐貴(なかむら・ゆうき)(※写真左端)
1999(平11)年3月8日生まれ。187センチ。北海道・札幌西高出身。スポーツ科学部3年。フィジカルを生かしたポストプレーで、数々の試合で大いに活躍した中村選手。プライベートではゲームに没頭したりとインドア派な一面があるようです。ディフェンスのみならず得点に絡む機会も増えているため、チームに必要不可欠なプレーヤーになっています!
◆前田理玖(まえだ・りく)(※写真中央左)
1999(平11)年2月22日生まれ。177センチ。福井・高志高出身。スポーツ科学部3年。早大のサイドには絶対に欠かせないと言えるほどの実力を持つ前田選手。対談中、遠藤選手との仲の良さがひしひしと伝わってきました。高い身体能力とハンドボール技術を生かしたプレーで得点を量産し、チームに貢献します!