前半での快進撃続かず黒星/東海大

男子ハンドボール

 関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)中盤戦となる東海大との試合は日体大健志台キャンパス体育館で行われた。中大戦に続きなんとかこの試合も白星を挙げたい早大。前半開始直後は互いに一歩も譲らない展開だったが、パスカットから速攻につなげ連続2得点を挙げる。その後も得点を重ねていき4点差もつけたまま前半を折り返した。後半もその流れが続くかと思われたが、ここでまさかの失速。前半とは打って変わってシュートが決まらず、21−24で試合終了。関東学生春季リーグ(春季リーグ)で敗北した東海大に借りを返すことはできなかった。

 試合開始直後、先制点を挙げたのは早大だった。CB宮国義志(社4=沖縄・浦添)が右サイドからジャンプシュートを決め、早大はこのまま追加点を奪いにいこうとする。だが東海大もその直後にゴールを揺らし、早大にリードを許させない。互いに点を取っては取り返す一歩も引かない展開に必死に食らいつく早大。連続得点を決めるのはどちらか。試合が動いたのは前半開始20分だった。宮国が相手の隙をつきパスカットをするとそのまま速攻へ。自身のミスを突かれ焦った東海大のパスミスをPV中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)は見逃さずまたもパスカット。ボールを受け取った宮国がシュートをたたき込み念願の2得点連続ゴールとなった。徐々に試合の主導権を早大が掴み始めると、怒涛の快進撃が始まる。焦る東海大のミスを冷静に対処し、着実に得点を重ねていく早大。15−10と大差をつけ前半を折り返した。

カットインで攻める宮國

 後半戦が始まり、先制点を早大が挙げるとこのまま主導権を早大が握るものかと思われた。しかし東海大に6点連続でゴールを叩き割られ、後半開始11分にまさかの同点に。途中タイムアウトをとるものの、オフェンス陣の動きがかみ合わずセットプレーを決めきれない。なんとか追加点を狙う早大だったが、20分には2得点連続でゴールネットを揺らされリードを許してしまう。早大も負けじと食らいつきGK羽諸大雅(スポ4=千葉・市川)のスーパーセーブも見られると、26分には1点差まで迫り切る展開に。最後意地を見せたい早大であったが、試合終了間際に駄目押しの2点を決められ東海大に敗北。21―24で試合を終え、春季リーグでのリベンジを果たすことができなかった。

黒星が続いているワセダセブン

 前半の大量得点からの後半での大幅な失速となった今回の試合。選手はチーム、そして自分自身のプレーに憤りを隠せない。「後半受け身になってしまった部分が大きかった」とLB青沼健太(社2=千葉・昭和学院)は自身のプレーについてこう振り返った。後半で失速してしまう試合が多い中、こういった課題をどれだけ修正できるのか、どこまで早大らしい試合運びができるのか。残り3戦となってしまったが、次戦こそは白星に期待したい。

(記事 高橋さくら、写真 栗林真子)

関東学生秋季リーグ
早大 21 15−10
6−14
24 東海大
GK 中村匠(スポ2=千葉・市川)
LW 前田理玖(スポ3=福井・高志)
LB 青沼健太(社2=千葉・昭和学院)
CB 宮國義志(社4=沖縄・浦添)
PV 中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)
RB 山本慶(スポ3=長野・屋代)
RW 清原秀介(商4=東京・早実)
星取表(9月21日現在)
早大 日体大 国士舘大 明大 法大 筑波大 中大 立大 東海大 日大
10位 早大 24●31 24●25 23●24 22●41 24〇22 21●24
1位 日体大 31〇24 32〇25 31〇26 27〇26 37〇26 31〇19
2位 国士舘大 25〇24 24△24 27△27 24〇23 27〇23 24●25
3位 明大 25●32 24△24 26〇18 22●31 25〇22 24〇20
4位 法大 24〇23 26●31 27△27 27〇24 27●37 24〇17
5位 筑波大 41〇22 23〇24 18●26 27〇15 31〇23 26●27
6位 中大 22●24 26●27 31〇22 24●27 22〇15 27〇21
7位 立大 26●37 23●27 22●25 37〇27 15●27 28〇25
8位 東海大 24〇21 25〇24 20●24 23●31 15●22 20●22
9位 日大 19●31 17〇24 27〇26 21●27 25●28 20●22
コメント

宮國義志(社4=沖縄・浦添)

――試合を終えての率直な今の気持ちはいかがですか

先週、国士舘大に1点差で負けて今週は必ず2勝しようとチームで話していましたが、結果的に負けてしまって悔しいです

――オフェンス面で今回の試合を振り返ってみていかがでしたか

前半は速攻もセットオフェンスも上手く機能して非常に点がとれていたんですけど、後半は攻め手が上手くなってきていつもの通り後半失速して6点しか取れなかったというのでディフェンスもそうですけど、オフェンスが点を取れなかったから負けたというのはセンターをしていると自分の役割が果たせなかったというのを修正しないとなと思います。

―前半での大量得点についてどう振り返られますか

あの時は結果的にカットできて良い流れに持ってこれたんですけど、ああいう良い流れも後半継続して出来なければ結果として負けてしまうのでいかに良い流れと長くして悪い流れを短くするのかが大事だと思うので残り3戦それを修正して頑張っていきたいなと思います。

――前半とは打って変わって後半では中々シュートが決まらずもどかしい展開となってしまった要因はどこにあると思われますか

チームとしては後半は速攻を押させてゆっくり攻めようと話していたんですが、速攻を止めたことによって得点も止まり始めたし、セットオフェンスでも相手のディフェンスが修正してきて上手くこちらがシュートを打てなかったので相手の修正してきたディフェンスに関してこっちが一枚上手になれなかったというのは得点が伸び悩んだ原因かと思います。

――次戦は立大との試合となりますが、意気込みをお聞かせください

あした負けたら入れ替え戦に行ってしまうので、きょう負けたことは切り替えてあした必ず1勝したいと思います。

青沼健太 (社2=千葉・昭和学院)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

前半はピリッとしない雰囲気の中でもしっかりと自分たちのやることをやり切れていたので、その分の差は出ていたんですけど、後半は試合運びの仕方を今までの試合と変えて、後半の後半で速攻で押すというふうにして後半の最初をスローペースにしていました。でも、そこでリズムをつかみきれずに後半30分が終わってしまったという感じだったので、もう少し試合の進め方を全体で意識して統一しないといけないかなと思いました。

――東海大戦に向けて何か対策はしてこられましたか

対策らしい対策はしていないんですけど、試合の運び方を変えようとしていて。いつもは押せるところは押して後半の最後で失速してしまう部分があったので、後半の最初の方は速攻に出ないでしっかりディフェンスをするところからはじめて、後半の最後に体力を余して速攻で押し切るという進め方にしようとしていたんですけど、先ほども言ったように自分たちの時間帯になるのが後半は少なかったので、あしたはしっかり修正していきたいと思います。

――オフェンス陣やディフェンス陣の動きについてはいかがですか

オフェンスに関しては流れが悪くなると、1対1に固執しすぎてしまってボールの流れが悪くなってしまうということがあったので、どんな状況でも自分たちがやりたいハンドボールができるようにというのを意識していけるようにしたいです。ディフェンスはルーズボールだったり、最後のシューターに対しての当たりだったりと突き詰められていない部分が多かったので、ディフェンスをしめるのは当たり前なんですけど、最後の際までしっかり行けるようにやっていきたいと思います。

――ご自身のプレーについてはいかがですか

前半は間合いだったり周りが見えていたり、結構自分から積極的にプレーできたんですけど、後半だと受け身になってしまう部分がやっぱり多かったので、しっかり下級生とかも関係なしに自分からもっとチームを助けられるようにならなければいけないなと感じています。

――次戦への意気込みをお願いします

あしたを含めてあと3試合、まだ1勝なので1個勝つというのは大前提なんですけど、その中で自分たちで意識して試合の進め方をもう1回はっきりさせて、そのうえで勝つことでこれからの試合に向けても1つの成長の材料となってくると思うので少しずつチーム全体でもっと1試合1試合戦っていきたいなと思います。