金沢大に完勝!3戦全勝でインカレ出場を決める

男子ハンドボール

 全日本学生選手権大会(インカレ)の出場権を懸け戦ってきた東日本学生選手権大会(東日本インカレ)も最終日。3連勝を目指し、戦ってきた早大は金沢大との対戦に臨んだ。前半戦、序盤は相手のロングシュートにてこずる場面が見られたが、徐々に本来の力を発揮し15点リードで試合を折り返す。後半に入ってもその勢いは止まることを知らず、目まぐるしいメンバー交代の中でも出場した選手それぞれが活躍し、金沢大に隙を見せないまま51-15と完勝した。

 前半開始1分、LB宮國義志(スポ4=沖縄・浦添)が対峙したDFを振り切り、幸先よく先制した。その後、CB青沼健太(社2=千葉・昭和学院)を中心に得点を重ねるが、パスミスやシュートミス、また、相手フローターのロングシュートに苦しみ、最近の2試合と同様に序盤から中々主導権を握ることはできない。転機となったのは、途中出場の前田理玖(スポ3=福井・高志)の20分のサイドシュートを皮切りに立て続けに決まった、鮮やかなスカイプレーを含む3本のサイドシュートだった。この3本に続き、GK羽諸大雅(スポ4=千葉・市川)の安定したキーピングからDF岡本隼(商3=滋賀・彦根東)らの素早いスタートによる電光石火の速攻が相手に降り注ぎ、結果的には10連続得点、前半は24-9と大きなリードを奪い、終了した。

シュートを狙う岡本

 後半が始まり金沢大に先制されたものの、RW清原秀介(商4=東京・早実)から前田へのパスでこの日2回目となる華麗なスカイプレーを決め、前半の勢いを取り戻していく。このプレーからは、後半からコートに戻ったGK中村匠(スポ2=千葉・市川)からのパスによる速攻や素早いパス回しを活用した二次速攻などで順調に得点を重ねた。また、山田和直(スポ1=群馬・富岡)、村井達也(スポ2=富山・高岡向陵)ら途中出場の選手が複数得点を挙げ活躍したことも見逃せなかった。そして、終盤にかけて驚異のペースで得点を決めていくワセダセブン。後半27分に金沢大に与えてしまったペナルティスローは気になったが、50点へのカウントダウンを終え、後半29分に中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)がテクニカルなシュートで51点目を決め、51-15という素晴らしいかたちで試合を締めくくった。

トロフィーを受け取る清原

 インカレ出場を懸けた戦いの集大成となった今回の試合。最近2試合の課題を消化しつつ、速攻という武器を存分に生かすことのできた内容だった。その中で、スカイプレーなど魅せるプレーもさることながら、相手のルーズボールへの飛び込みや素早いリスタートなど次の1点に執着する姿勢も光った。大差で勝ち切り、見事にインカレ出場を決めた早大。しかし、清原が「インカレではもちろん、てっぺんを目指していきたい」と語り、羽諸が「インカレに出ることではなく上位を目指すことが目標」と意気込むように、今回の勝利はあくまで目標への1歩である。関東学生秋季リーグ、インカレと続く戦いに向け、爪を研ぐワセダセブン。関東学生春季リーグの雪辱を果たす戦いに胸が高鳴るばかりだ。

(記事 杉原優人、写真 高橋さくら、湯口尊)

結果
東日本学生選手権
早大 51 24−9
27−6
15 金沢大
GK 中村匠(スポ2=千葉・市川)
LW 小林春慶(スポ4=長野・屋代)
LB 宮國義志(社4=沖縄・浦添)
CB 青沼健太(社2=千葉・昭和学院)
PV 髙橋幸太(法4=東京・早大学院)
RB 山本慶(スポ3=長野・屋代)
RW 清原秀介(商4=東京・早実)
コメント

清原秀介(商4=東京・早実)

――本日の試合を振り返っていかがでしたか

最低限のノルマではあるんですけど、3連勝してインカレ出場を決められたことに安心しています。

――試合の中で自分の立場はどのようなものだと感じていますか

主将という立場だからというのもあるんですけど、プレーとして『速攻のつなぎ』を意識して担うようにしています。自分の強みであるスピードで、チームみんなの攻撃のスピードを上げられるようにしたいです。

――課題である試合序盤の入り方の調子についてはどう捉えていますか

今日の試合では、スピードの乗ったシュートが打てるロングシューターが2人相手チームにいました。その相手に当たりきれなかったことと、その問題を修正するのに前半20分あたりまでかかってしまったことが、いけなかったかなと思います。

――チーム全体としての改善点は見つかりましたか

この3日間で特にノーマークシュートのミスが目立っていたので、そこが一番の改善点かなと思います。

――今後の目標を教えて下さい

まずは秋リーグがあるので、そこで4位以内に入ってインカレのシードを取りたいです。本番のインカレではもちろん、てっぺんを目指していきたいなと思います。

羽諸大雅 (スポ4=千葉・市川)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

立ち上がりは幸先よく点を取ることができたんですけど、ディフェンスが機能せずに相手を突き放せない展開が続いてしまったのはちょっと改善すべき点だなと思いました。後半戦の前半からディフェンス面が機能し始めて、点を離すことはできたので全体を通してみればよかったと思います。

――オフェンスやディフェンス面でここがよかったと思える点はありましたか

きょうは3試合の中でも相手が強いということと、インカレ出場権が懸かっているということもあったので、みんな気持ちが入っていてそれがオフェンスで見られたのがよかったと思います。

――後半戦では春季リーグなどの試合に出場する機会の少なかった選手が出場していました

春リーグであまり出場していなかった選手もインカレで勝ち抜くにあたって大事な戦力なので、こういった点差のつく試合ではどんどん出していくつもりでした。(選手に)出てもらって活躍してもらえたので、秋リーグでいい形で臨みたいです。

――インカレ出場権を得たということで、最後にインカレに向けて一言お願いします

インカレ出場権は取れたんですけど、インカレに出ることではなく上位を目指すことが目標なので、インカレで勝ち上がるために何が必要なのかを考えながら再度スタートしていきたいなと思います。

山田和直(スポ1=群馬・富岡)

――本日の試合を振り返ってみていかがでしたか

きょうは出だしから得点がすごい取れててきのう、おとといと比べては今日はすごい良かったかなと思いました。

―1年生の中で唯一のベンチ入りメンバーだったと思いますが、自分が出場した際にどのような気持ちで出られましたか

前回の試合では思うようなプレーができなかったので、きょうはそこを振り返って積極的にプレーしました。

――きょうのご自身のプレーを振り返ってみて点数をつけるなら何点ですか。また、その点数をつけた理由についてもお答えください

きょうは…50点でした。ディフェンスが全然できていなかったのでそこを直していきたいです。オフェンスは積極的に狙えたのでまぁ良かったかなと思いました。

――今後の意気込みについてお聞かせください

もうすぐ秋リーグが始まるので、そこではもう少し長い出場時間で出られるように頑張っていきます。