東海大に僅差での敗北。2連敗と悔しい結果に

男子ハンドボール

 関東学生春季リーグ(春季リーグ)第8節。早大は東海大と対戦した。連敗を避けたい早大は、ディフェンスとオフェンスの両面を生かして攻め込むもパスミスを拾われ、逆速攻を許してしまい12-9と3点ビハインドで試合を折り返す。前半の3点を埋めたいところではあったが、同点に追いついても引き離されてしまう場面が多くみられた。試合終了間際まで攻めの姿勢を貫き1点差にまで持ち込んだが、ワセダセブンに逆転のための時間は残されていなかった。またも24-23と1点差での敗北となってしまった。

 前半開始直後、CB宮國義志(社4=沖縄・浦添)の先制点が決まる。7分までに3点差を東海大につけられてしまうが、崩された体制を持ち直しRB山本慶(スポ3=長野・屋代)のパスを受けたPV中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)が素早く放つシュートや、RW清原秀介(商4=東京・早実)のサイドシュートなどが次々に決まり同点に追いついた。東海大の反撃を受けても慌てることなく、堅実に攻めの姿勢を見せる。今回の試合で多くの得点を挙げた中村は相手ディフェンスの状況を見極めてシュートを放ちチームの得点に貢献。LW前田理玖(スポ3=福井・高志)も25分には速攻を華麗に決めた。しかし、試合時間残り5分を過ぎると連続して3点を奪われてしまい、またもや引き離されてしまう。シュートミスやパスミスも相まって、失った3点を埋めることができず12-9で試合を折り返した。

チームの得点に大きく貢献した中村

 3点ビハインドで迎えた後半戦。盛り返しを図る早大は順調に攻めていく。「ディフェンスはうまくいっていたし機能していた」と中村が振り返るように、後半戦開始後、オフェンス陣が攻めあぐねているときもうまくディフェンスが機能しており、相手の攻撃のチャンスをうまく封じて早大の攻撃へと変えていた。LB阿南遼星(スポ3=大阪・大体大浪商)のディフェンスをはじく力強いシュートが決まり、また、DF福田友貴(スポ2=神奈川・法政二)も相手の攻撃を体を張って止め切る。10分には山本や、清原のパスをうまく利用した前田が立て続けに速攻を決め、歓声が沸いた。時間が刻々と過ぎていく中、宮國や山田和直(スポ1=群馬・富岡)が相手の隙を狙いシュートを放つが、前半同様に同点に追いついても逆転までのきっかけをつかむに至らない。残り5分を過ぎると両者の間に緊張感が走っていた。GK羽諸大雅(スポ4=千葉・市川)が好セーブを見せるも速攻がうまく決まらず、東海大に得点を許し24-22で迎えた残り数秒。阿南のシュートが決まったものの、もう1点を得点することはできなかった。

シュートを放つ阿南

 春季リーグを通して、僅差で敗れることが多いワセダセブン。今回もまた、1点差での敗北となってしまい入れ替え戦の可能性が見えてきている状況だ。2連敗となり悔しい結果となってしまったが、春季リーグも残すところあと1試合。最終戦は国士舘大との戦いとなる。春季リーグ最終戦を白星で締めくくりたいワセダセブン。最後まで全力で自分たちのプレーを貫いて試合に臨むその姿勢に注目だ。

(記事、写真 栗林真子)

関東学生春季リーグ
早大 23 9−12
14−12
24 東海大
GK 羽諸大雅(スポ4=千葉・市川)
LW 前田理玖(スポ3=福井・高志)
LB 阿南遼星(スポ3=大阪・大体大浪商)
PV 中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)
CB 宮國義志(社4=沖縄・浦添)
RB 山本慶(スポ3=長野・屋代)
RW 清原秀介(商4=東京・早実)
星取表(5月12日現在)
早大 筑波大 日体大 国士舘大 中大 法大 明大 立大 東海大 日大
7位 早大 21●32 26△26 22●23 31〇29 27●29 24●25 23●24 30〇28
1位 筑波大 32○21 26〇25 33〇25 27△27 29○23 36○20 27〇17 32〇23
2位 日体大 26△26 25●26 25〇24 40○24 30○21 30〇28 30●34 28〇25
4位 国士舘大 25●33 24●25 30〇29 38○23 24○18 25○21 29●30 26〇21
3位 中大 23○22 27△27 24●40 29●30 23〇22 30〇23 25〇13 24〇22
8位 法大 29●31 23●29 21●30 23●38 22●23 23○22 25△25 28〇27
9位 明大 29○27 28●30 18●24 23●30 22●23 24●27 25〇23 25●28
6位 立大 25〇24 20●36 34〇30 21●25 25△25 27〇24 23●28 17△17
5位 東海大 24〇23 17●27 25●28 30〇29 13●25 23●25 28〇23 26〇18
10位 日大 28●30 23●32 21●26 22●24 27●28 28〇25 17△17 18●26
コメント

中村祐貴(スポ3=北海道・札幌西)

――試合を終えた今の気持ちをお願いします

みんな思っているのとは思うんですけど、また1点差で負けちゃったなという気持ちです。

―今回の東海大戦でも僅差での敗北となってしまいましたが、試合を振り返ってみてここが敗因だったと思える点などはありますか

ディフェンスはうまくいっていたし機能していたんですけど、オフェンスミスからの逆速攻が多かったです。僕たちは速攻で点を取らなければいけないのに、速攻でのミスが多すぎるのでそこがダメだったかなと思います。

――今回の試合で多く得点しているのが印象的でしたが、試合中はどのようなことを意識していましたか

フローターとかサイズがない分、ポストがやっぱり動かなきゃいけないというのはリーグ初戦から意識していたんですけど、去年まではディフェンス専門で(試合に)出ていて、オフェンスの技術がなかったので苦しんでいたんですけど、練習中とか周りの人たちから教えてもらってそれが今回点に繋がったかなと。チームに貢献できたのは良かったかなと思います。

――チーム全体として今回の東海大戦は何か対策をとってきましたか

僕たちはディフェンスのチームなので、ディフェンスは結構話し合ってて、相手チームのエースへの対策はとっていました。今回の試合で結構抑えることはできていたのでそこは良かったかなと思います。

――次が春季リーグ最終戦となります。意気込みをお願いします

今年のチームは大差で勝つようなチームじゃないので、1点を争う試合になるので1点の重みを大切にしてミスをできるだけゼロに近づけれるようにしたいと思います。

山田和直(スポ1=群馬・富岡)

――試合を終えた今の気持ちをお願いします

また1点差で負けてしまったので、やっぱり1個1個のプレーだったりシュート精度とか相手より下回っていたというのが悔しいです。

―今回の試合全体のプレーを振り返ってみて、オフェンス面はどのように感じられますか

僕は周りに早いパスをさばきながら行けるところは自分で行くように心がけていて、それはうまくいったので個人的には良かったんですけど、チーム的には攻めあぐねたところから修正できなかったのでそこをもう少し練習していきたいです。

――今日の試合ではチーム全体でどのようなプレーを心がけようとしていましたか

きょうと来週とあと2戦ということで追い込まれてはいるんですけど、全員の力で戦っていこうという話はしていました。

――次戦が春季リーグ最終戦となります。意気込みをお願いします

入れ替え戦というところまで追い込まれてきているので、最終戦しっかり物にして次に繋げられるように頑張りたいと思います。