攻撃にリズム生まれず連敗…次週再起を図る/東海大戦

男子ハンドボール

 関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第2節、ワセダは関東学生春季リーグ(春季リーグ)で大勝した東海大と対戦した。前日の敗戦を引きずらず、今季1勝目を手にしたいところだったが、きょうも3-3の高いディフェンスに苦しめられ思うように得点が加えられない。常に射程圏内のビハインドに抑えていたが、結局一度も逆転するには至らず21-23でゲームセット。春秋通じて最少得点での黒星となった。

 春季リーグからの課題であるスロースタートが顕著に表れてしまい、試合開始6分でスコアは0-5。やむを得ずタイムアウトを要求し、ディフェンスそのものより、相手の逆速攻につながるようなオフェンスのミスを修正した。するとその後は小畠夕輝(スポ4=岡山・総社)のミドルシュートや、清原秀介(商3=東京・早実)のこぼれ球に反応するゴールなどが決まり、交互に1点を取り合う展開から前半のうちに一度追いつくことに成功する。このまま一気に逆転したかったが、中村祐貴(スポ2=北海道・札幌西)と小畠が連続退場を命じられ波に乗れない。4人、5人の時間帯こそ、永田奈音(スポ4=宮崎・小林秀峰)が7メートルスローをセーブするなど1失点に抑えたが、6人全員に戻った後ディフェンスがまとまらず追加点を許した。もどかしい攻防が続き11-13でハーフタイムへ。後半の巻き返しにかけることとなった。

清原はきょう7得点。ボールの出どころへ縦横無尽に走った

 しかし、一度始まったリズムはなかなか変わらない。後半のスローオフ後も取られては取り返す展開ではあったが、一進一退というよりは、ワセダがやりたいプレーをできずにいる印象だった。11分には中村の速攻で再び同点までもってきたが、直後に伊舎堂博武(社4=沖縄・興南)が退場を受けると連続失点でたちまち3点差をつけられてしまう。東海大が勝利への可能性を感じボルテージを高めていくのとは対照的に、ワセダは徐々に焦燥感を強めていった。終盤前田理玖(スポ2=福井・高志)や清原のゴールで必死に食らいつくが、「連動した攻めができ」ず(小畠)ペースが上がらない。29分に3点差となるゴール決められ万事休す。伊舎堂が1点を返したところで試合が終了し、再び土をつけられた。

ワセダは昨日に引き続き、退場者が続出した

 立ち上がりの5連続失点が重くのしかかり、最後まで後手に回ってしまったワセダ。前節の立大戦そしてきょうの東海大戦と、夏場の練習成果を出し切れずにいる。しかしリーグである以上、負けても試合は続いていく。まだまだ反旗を翻す機会は十分に残っているはずだ。第3節は9月8日、明大と対戦する。一週間でのチームのする立て直しが勝敗の鍵を握るだろう。春季リーグのような泥臭くも粘り強い『ワセダらしさ』を復活させることはできるか。次節での白星奪取に期待したい。

(記事・写真 小松純也)

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関東学生秋季リーグ男子展望/関東学生秋季リーグ(8/31)

関東学生秋季リーグ
早大 21 11-13
10-10
23 東海大
GK 羽諸大雅(スポ3=千葉・市川)
LW 三輪颯馬(スポ4=愛知)
LB 小畠夕輝(スポ4=岡山・総社)
CB 山﨑純平(社4=岩手・不来方)
CB 中村祐貴(スポ2=北海道・札幌西)
RB 伊舎堂博武(社4=沖縄・興南)
RW 清原秀介(商3=東京・早実)
星取表(9月2日現在)
早大
筑波大
中大
日体大
国士館大
法大
日大
明大
東海大
立大
9位 早大

21●23

25●32

1位 筑波大

33○19
39○22
2位 中大
24○21
30○25
6位 日体大
21●24
26○25
5位 国士館大
28○24
27●31
10位 法大
24●28
23●32
3位 日大
25●30
32○23
4位 明大
25●26
31○27
8位 東海大
23○21
19●33
7位 立大
32○25
22●39
コメント

荒木進監督(平5人卒=熊本市立商)

――5連続失点の立ち上がりでしたが、タイムアウトでどのようなことを修正しにいきましたか

基本的にディフェンスに関して問題はなくて、自分たちのミスからの速攻であったり、ミスであったりを修正したという感じです。ディフェンスに関しては相対的に見ればいい感じだったので、速攻のつなぎ、セットオフェンスあたりが厳しいというか、コミュニケーションがまだまだ不足していて。夏にそのあたりが準備不足だったのかなと思います。

――後半リードを奪うに至らなかったのもそういった要因なのでしょうか

試合全体を通して速攻やセットオフェンスでリズムがないとディフェンスも焦れて、というところがあるので、全体的なリズムが良くなかったという感じです

――第3節までは約一週間ありますが、どのように修正していきますか

もう修正というか、一人一人にハンドボールに真摯に向き合ってもらって練習の時から変えていくしかないのかなと思います。

小畠夕輝(スポ4=岡山・総社)

――試合展開を振り返っていかがですか

ワセダのいつも通りじゃないですけど、立ち上がりがすごく悪くて5ー0までいって、そこからずるずるいってしまったかなという感じです。

――敗因として一番に挙げられるのは何ですか

ワセダらしいプレーが春よりも全然ないかなと。泥臭いプレーみたいな。きょうは博武(伊舎堂、社4=沖縄・興南)の ルーズボールが一本あったけど、そういうプレーをどんどん増やしていかないと流れにも乗れないし、ワセダらしい勝ち方はできないかなと思います。

――リードを奪えなかったオフェンス全体を振り返っていかがですか

圧倒的に得点力不足なのが課題になるかなと。3ー3の高いディフェンスに対しては、結構練習していたんですけど、練習通りにいかないというか、うまく攻められていないっていう。足も動いてないし、連動した攻めができていないので、もっと練習から進めていかないといけないなと思います。

――ご自身のプレーは振り返っていかがですか

昨日よりはシュートにいけていたかなという感じですけど、まだまだ際の部分でのシュートミスも何本かあったし、もっとみんなの足が止まっていても自分一人でいけるプレーをどんどんやっていかないといけないなと思いました。

――次節まで約一週間空きますが、どのように準備していきますか

次の明治は逆に一線(ディフェンス)になるので、相手に合わせた練習もそうですし、練習のときからチーム全体の雰囲気を変えていかないといけないと思います。