単独首位キープ。日大に勝利で開幕4連勝!

男子ハンドボール

 快進撃が続いている。関東学生春季リーグ(春季リーグ)第4節、早大はここまで1勝1敗1分けの日大と対戦した。ワセダらしい『堅守速攻』を軸に試合を組み立て、前半リードで折り返す。終盤相手の猛攻に遭うも、前のめりになる日大オフェンスを逆速攻でかわし、最終スコアは27-23。開幕4連勝を挙げ、見事春季リーグ首位キープに成功した。

 LW三輪颯馬(スポ4=愛知)の速攻やサイドシュートなどで、4連続得点を挙げる素晴らしい立ち上がりだったが、「ノーマークシュートミスや自分たちのミスで、突き放し損ね」(山﨑純平主将、社4=岩手・不来方)た。シュートに持ち込むまでの時間が長くなり、パッシブプレーを予告される場面も何度か見られた。『打たされる』シュートを余儀なくされた早大は、徐々に点差を詰められ、前半20分すぎ、逆転を許してしまう。しかし、慌てる様子はどこにもなかった。LB小畠夕輝(スポ4=岡山・総社)のミドルシュートですぐに追いつくと、山﨑の連続得点や途中出場したRW宗海皓己(スポ4=高知・土佐)のサイドシュートで、再逆転に成功。今度はしっかりと相手を突き放し、15-11とリードを保って前半を終えた。

宗海は昨日に引き続き、途中出場から複数得点をあげた

 「リードしていても0-0の気持ちで」と山﨑が話すように、後半も油断はしない。RB伊舎堂博武(社4=沖縄・興南)の華麗なカットインや山﨑のミドル、得意な角度から切り込む三輪のサイドシュートで日大ディフェンスの間を割り、ゴールに襲い掛かった。攻めあぐねる時間帯も見られたが、ここでは粘り強い早大ディフェンスが本領を発揮。相手の思い描く得点パターンを封じた。残り2分、2点差に詰め寄られた場面も同様だ。ギアチェンジして同点を狙いにくる日大オフェンスの猛攻を組織的な守備でしのぎ、これ以上の失点は許さない。そして、ディフェンスの奮起が追加点につながる。攻守が切り替わりLW前田理玖(スポ2=福井・高志)がボールを手にすると、すぐさまゴール前へ走り込み豪快にジャンプシュート。この逆速攻が決まりスコアは26-23。残り1分で3点差をつけ日大に致命傷を負わせた。最後は小畠がダメ押しの27点目を決め、早大がこの試合を制した。

最後は小畠のシュートで試合を締めくくった

 試合全体を通じて、流れがどっちつかずの時間が長く、重苦しい空気が漂うこともあった。しかし、それでも試合巧者ぶりを発揮し、強いワセダを見せつけ勝利を収めることができた意味は大きいだろう。早大はこれで開幕無傷の4連勝。山場とされた中大、筑波大、日大との3連戦を、一つも落とすことなく戦い抜いた。しかし、どんなに勝利を積み重ねても目の前の一戦に集中する姿勢は変わらない。リーグ優勝へ向け一つずつ階段を上っていくのみである。次の明大戦では『ワセダらしさ』をいかにして体現してくれるのだろうか。春季リーグの戦いがこれからも楽しみだ。

(記事、写真 小松純也)

関東学生春季リーグ

早大 27 15−11
12−12
23 日大
GK 羽諸大雅(スポ3=千葉・市川)
LW 三輪颯馬(スポ4=愛知)
LB 小畠夕輝(スポ4=岡山・総社)
CB 山﨑純平(社4=岩手・不来方)
CB 中村祐貴(スポ2=北海道・札幌西)
RB 伊舎堂博武(社4=沖縄・興南)
RW 清原秀介(商3=東京・早実)
コメント

CB山﨑純平主将(社4=岩手・不来方)

――きょうの試合展開を振り返って

立ち上がりは自分たちのペースで運べていたんですけど、ノーマークシュートミスや自分たちのミスで、突き放し損ねて、そこからずるずる引きずってしまった展開になったのがすごく印象的で、まあ一試合で通すと、ディフェンスは安定していたかなと思います

――点がまとまって入る時間帯、逆に入らなかった時間帯がありましたが何か理由はありますか

そうですね。やっぱりシュートミスですかね。オフェンスでは真ん中がすごく広かったので、そこを狙うという話をしていて、狙った後のシュートが打ち込めてなかったというか、打たされていた時間帯はやっぱり点数が止まっていて、しっかり間を割っていけていた時間帯は点数が取れていたので、シュートの差かなと思います。

――ハーフタイムでは何か話されましたか

毎試合のハーフで話しているんですけど、前半と後半切り替えていこうという話をしていてリードしていても0−0の気持ちでやらないと、自分たちの油断というのがまだまだ課題なので、ハーフタイムで常にそういったことを話しています。

――日大のディフェンスや強いフィジカルは実際に戦ってみていかがでしたか

きょうはあまり高めのディフェンスはしてこなくて、どちらかというと2枚目に牽制がバンバンいく感じだったので、そこをセンターに入った人が上手く広いスペースを狙って攻められていたのでよかったと思います。

――山﨑選手自身がシュートを狙うシーンが前節までより多かったように思います

そうですね。やっぱりこの3日間の試合を見ても、小畠(夕輝、スポ4=岡山・総社)、博武(伊舎堂博武、社4=沖縄・興南)が絶好調で、相手もそっちを警戒していて、自分に対してはマークが薄かったのでそこは強気でやっていきました。

――開幕4連勝となりましたが、一戦必勝の意識は変わりませんか

そうですね。開幕4連勝していても、次の明大戦しかもう見ていないですし、一戦一戦勝っていかないと、自分たちの目標である優勝には近づいていかないと思うので、目の前の一戦に集中して頑張りたいと思います。