激戦の末…伝統の早慶戦で勝利!

男子ハンドボール

 熱戦が繰り広げられた全日本学生選手権(インカレ)から2週間。4年生に残された最後の舞台である早慶定期戦(早慶戦)が行われた。ホームである慶大にペースをつかまれ一時は逆転を許したものの、力を見せつけ再逆転。応援部、保護者、OBによる大応援団の後押しを受け、伝統ある早慶戦での連勝記録を32に更新した。

 RB伊舎堂博武(社3=沖縄・興南)の華麗なカットイン、LB西山尚希主将(社4=香川中央)の気迫あふれるミドルシュートによる3連続得点で幕を開けた。序盤はGK羽諸大雅(スポ2=千葉・市川)も好セーブを連発し、相手を寄せ付けない。LW渡邉志明(スポ4=東京・両国)が速攻を決めると会場のボルテージは最高潮に。このまま点差を広げ、大勝するかと思われた。しかし、その後相手がすぐさま取ったタイムアウトを皮切りに、流れは一気に慶大サイドに。RW長谷川大耀(政経4=東京・早実)がサイドシュートを決めるも、速いリスタートによるミドルシュートが早大ゴールに突き刺さる。7点あった点差は3点にまで縮まり、17—14で前半を終えた。

この一年間チームを引っ張ってきた西山主将(写真左)と松本光也副将(社4=神奈川・法政二)

 傾いた流れはなかなか止められない。ミスから逆速攻を決められると、勢いに乗った慶大に5連続得点を許し、ついに逆転されてしまう。しかし、このままでは終わらなかった。テンポよくパスをつなぎ、CB山﨑純平(社3=岩手・不来方)がカットインを決めるとエンジンがかかる。4年生を中心にコート、ベンチを盛り上げ、再び勢いを取り戻した。LW三輪颯馬(スポ3=愛知)がパスカットから得点を決めると喜びを爆発させるパフォーマンスで会場は大盛り上がり。そしてこの1年、チームを率いた西山主将がディフェンスを引きずりながら豪快なミドルシュートを決める。ワセダが怒涛(どとう)の5連続得点で勝負あり。苦しみながらも現体制で挑む最後の試合を勝利で飾り、引退に花を添えた。

4年生の最後の舞台にチームも大盛り上がり

 チームをけん引してきた4年生はこの試合をもってエンジのユニフォームを脱ぐ。全力で駆け抜けた早大ハンドボール部での4年間。ここで得たものを新たな舞台で発揮し活躍してくれることだろう。そして、6人の4年生の想いは3年生以下に引き継がれ、新チームは『日本一』を目指し、また歩み始める。成長を続ける彼らから目が離せない。

(記事 宅森咲子、写真 田中一光、林大貴)

集合写真



第65回早慶定期戦
早大 34 17−14
17−15
29 慶大
GK 羽諸大雅(スポ2=千葉・市川)
LW 三輪颯馬(スポ3=愛知)
LB 西山尚希(社4=香川中央)
CB 山﨑純平(社3=岩手・不来方)
PV 松本光也(社4=神奈川・法政二)
RB 伊舎堂博武(社3=沖縄・興南)
RW 小畠夕輝(スポ3=岡山・総社)
対慶大 得点表
選手名 前半 後半 合計
#2 西山尚希 12
#9 山﨑純平
#5 小畠夕輝
#7 伊舎堂博武
#18 三輪颯馬
#6 渡邉志明
#3 長谷川大耀
#22 宮國義志
合計 17 17 34