全日本学生選手権(インカレ)はきょう、大会2日目を迎えた。初戦を順当に勝ち上がったワセダは、2回戦で関西地区代表の関大と戦った。前半から流れをつかみ切れず14-19で折り返すと、後半怒涛(どとう)の追い上げを見せるも一歩及ばず、31-36で試合終了。つぎの明大戦を見据えての戦いだったが、予想外の苦戦を強いられまさかの敗戦。ここで大会から姿を消すこととなった。
前半、ワセダの課題である立ち上がりの悪さが垣間見えた。頼れるエース川島悠太郎副将(スポ4=福井商)が速攻やロングシュートで開始10分間に5得点を挙げるも、ポストをうまく使われて相手にも連続得点を許してしまう。しかし、川島の精密なノールックパスから山﨑純平(社2=岩手・不来方)が得点するなど鮮やかな連携プレーはきょうも健在。さらに、GK羽諸大雅(スポ1=千葉・市川)が堅実なキーピングを見せて波に乗り、山﨑のカットインや川島の豪快なスタンディングシュートで次第に得点を重ねて突き放すかと思われた。だが、関大も簡単には引き下がらない。早大のシュートミスを着実に逆速攻につなげ一気に得点。「悠太郎さんや西山さん(尚希、社3=香川中央)にディフェンスが厚くなるので、自分がやらないと」と語った山﨑が終盤に針の穴を通すようなステップシュートを決め、西山もカットインで初得点を挙げたが、前半は5点ビハインドで折り返した。
プレーするその背中でチームを率いてきた川島
後半開始直後から関大が高めのディフェンスで勝負を仕掛けに来ると、5分間無得点が続いて点差を8点まで広げられてしまう。しかし、6分にディフェンスでも声を張り、チームを鼓舞し続けた西山がGKに当てながらも気迫でシュートを押し込む。ここからが、『ワセダの意地』を見せる猛反撃の始まりだ。三輪颯馬(スポ2=愛知)のサイドシュートが突き刺さり、松本光也(社3=神奈川・法政二)がこぼれ球をゴールに叩き込む。2人に負けじと川島、西山、小畠夕輝(スポ2=岡山・総社)のフローター3人が、ディスタンスシュートや豪快にインサイドを割り込むカットインで得点を重ねる。途中出場の萩原侑(文4=東京・早実)もディフェンスに安定感をもたらし、一気に1点差まで詰め寄った。残り5分、このまま逆転するかと思われたがまさかの4連続失点。「悔しいです。正直こんなところで負ける予定で徳島に来たわけじゃないんで。負けてしまったのかって…。実感はないですけどそういう感じです。」と岩本岳主将(スポ4=東京・早実)が語ったように、あっけない幕切れに選手たちは呆然と天井を仰いだ。
あまりに早すぎる敗戦となった…
4年生が主役の大きな舞台はこれで終わり、それぞれの道へ進んでいくことになる。しかし、下級生にとってはもう新しい1年の始まりだ。「4年生が僕たちに伝えてくれたことをしっかりと引き継いで、最上級生としてチームを引っ張って強いワセダを示したいと思います。」(西山)、「今回果たせなかったインカレで結果を残すということを1つの目標にして、春秋を通してリーグ戦で1試合1試合の勝利に拘ってやっていきたいです。」(松本)と2人の3年生は語った。これからの1年間、4年生の意志を継いだ新チームは金沢の地で『Champion』の栄光に輝くため、再び日進月歩し戦い続ける。
(記事 佐々木一款、写真 田中一光、佐藤慎太郎)
『Champion』を目指す戦い、終幕
『絶対なんて絶対にない』。スポーツの世界では、人々の予想とは相反する結果が出ることがしばしばある。今回のワセダの戦いがまさにそれだ。試合後、選手たちは「負けるとは思わなかった」、「もっとこのメンバーでハンドボールをしたかった」と後悔を口にした。チーム発足当時からインカレでの優勝一本でやってきたのだからそのショックは計り知れない。今年度から学生主体で練習をせざるをえない体制に変わり、それに伴い、選手たちは今まで以上に努力し、チーム一丸となって戦ってきた。主将として、エースとして、下級生として、裏方として、部員それぞれがチームの勝利のために試行錯誤してきた。今回、そうしたプロセスが『日本一』という称号によって彩られることは惜しくも叶わなかったが、その積み重ねがチームの戦う姿にしっかりと現れていたことは間違いない。そして、その姿は多くの観客に感動を届けてくれた。勝負は時の運。この経験を糧に、社会人としての新たなステージで、来年のインカレが行われる金沢の地で、部員たちが再び輝く日を楽しみに待ちたい。
(男子ハンドボール部担当 田中一光)
全日本学生選手権 | ||||
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早大 | 31 | 14−19 17−17 | 36 | 関大 |
GK 羽諸大雅(スポ1=千葉・市川) LW 三輪颯馬(スポ2=愛知) LB 西山尚希(社3=香川中央) CB 川島悠太郎(スポ4=福井商) PV 松本光也(社3=神奈川・法政二) RB 小畠夕輝(スポ2=岡山・総社) RW 齊藤凌(スポ4=岩手・不来方) |
コメント
荒木進監督(平5人卒=熊本市立商)
――まさかの敗退となりましたが、今の率直な気持ちを聞かせてください
「悔しい」の一言ですね。
――きょうの敗因はどこにあったのでしょうか
ディフェンスが機能しなかったというか、最後の際の部分でやっぱり詰め切れてない部分があるのかなと思いました。やっぱり前半の失点が後々まで響いてきましたね。まだまだ1点に対する重みが足りなかったのかなっていう状況ではあります。
――最大8点差まで開いてから1点差にまで追い付いたことに関してはいかがですか
その点に関しては、選手たちのことを誇らしく思えますね。そこからもうひと踏ん張りというか、もっと精度の高いプレーができていればなと思います。その勢いを生かし切れればなと思います。
――オフェンスに関しては振り返ってみていかがですか
川島(悠太郎副将、スポ4=福井商)、西山(尚希、社3=香川中央)が厚くマークされている中で、周りがなかなか生きてこなかったという部分があって。もう少しチーム全体で点を取るっていうのは今後の課題かなと思います。
――ことしのチームはどんなチームでしたか
チームワークは良かったと思うし、それは継続していかなければならないですね。ただ、勝負に対する意識は今後さらに研ぎ澄ましていかないといけないのかな。
――4年生に向けてメッセージをお願いします
本当におつかれさま、ありがとうという気持ちでいっぱいです。ただ、この悔しさは社会人になったとしても忘れずに、努力したこと、足りなかったことを考えて、ワセダのハンドボール部で学んだことを今後の人生に生かして欲しいなと思います。
――最後に、来年以降を担っていく下級生へのコメントをお願いします
この悔しさを忘れないようにしてもらいたいですね。またイチからチームをつくり直していきます。
LW岩本岳主将(スポ4=東京・早実)
――今の率直な気持ちを聞かせてください
悔しいです。正直こんなところで負ける予定で徳島に来たわけじゃないんで。負けてしまったのかって。実感はないですけどそういう感じです。
――あるとしたら、きょうの敗因はなんでしょうか
間違いなく、シュートミスですね。追い付いてきて盛り上がってるところでもそれが出てしまったので。オフェンスは焦って単発になっちゃってる部分もあったので、もっと落ち着いて崩していくっていう僕らが目指してきたハンドボールができたら良かったなと思います。
――ディフェンスに関してはいかがですか
きのうも課題として出たポストのプレーで何本かやられてしまいました。結構速攻も走られてバックチェックもうまくいかない時間帯もあったので悔しかったですね。
――5点ビハインドで前半を折り返しましたがハーフタイムにはどういった言葉を掛けましたか
「まだまったく問題ない」と言いました。「自分たちがやるべきことをしっかりやっていけば問題ない」と。
――後半に入って1点差まで追い上げましたがあと一歩逆転できなかった要因はなんだったのでしょうか
やっぱりシュートミスとかミスが出てしまったことですね。1点差までいって早く同点にしたかったけど手こずってミスも出たということで苦しかったですね。
――今回の全日本学生選手権(インカレ)はどんな舞台でしたか
4年間で一番早く終わっちゃったんですけど、「インカレで優勝しよう」って言って2月からやってきて…。正直今は残念としか言いようがないです。
――試合後はみなさんにどんな言葉を掛けましたか
ことしはハンドボールをやる環境が去年とは大きく変わった中で、下級生たちは4年生にしっかりついてきてくれたので、ありがとうということを伝えました。僕たちの代はもう終わっちゃうんですけど無駄にすることなく次につなげて欲しいということも話しました。
――主将としてやってきた1年間を振り返ってみていかがですか
苦しいことの方が間違いなく多かったけど、こんな経験できるのも1年に一人だけだし、すごい充実していたというか、周りに感謝したい1年でした。
――同期の方々へメッセージをお願いします
本当にみんな個性豊かというか…。みんなあまりしゃべるタイプではなかったんですけど、考えてやってくれたというか…。悠太郎は悠太郎なりの下級生の使い方があったし、凌(齊藤副将、スポ4=岩手・不来方)は凌なり、大悟(戸部、教4=大阪・桃山学院)は大悟なり、萩原(侑、文4=東京・早実)は侑なりにあって。個性豊かだったけど本当に同期で良かったなと思います。
――ワセダでの4年間のハンドボールはいかがでしたか
もう終わったんだな…。正直苦しいことの方が全然多かったけど、いろんな人と出会えたし、今後の人生の大きな武器になる4年間というか…。最後勝ちたかったけど、これを後輩たちは生かして欲しいし、僕の人生にも生かしていかないとなと思います。
CB川島悠太郎副将(スポ4=福井商)
――率直な今の気持ちを教えてください
ことしの目標として『インカレ優勝』というのを掲げてきて、それがこの2回戦で終わってしまったのは、本当に悔しいですね。
――試合内容を振り返っていかがですか
ことしはずっと一線DFをやってきて、それは自信があったんですけど、きょうは相手にうまくポストを使われて崩されてしまったなと思います。
――ご自身のプレーに関してはいかがですか
インカレは負けたら終わってしまうという中で、とにかく思い切っていこうと思っていました。きょうは思い切りというところでは良かったと思うんですけど、一本一本のノーマークシュートとか、そういう部分をもっと大事にしていかなければいけなかったなと思います。
――副将として臨んだ最後の一年間、振り返っていかがですか
僕は春季リーグ(関東学生春季リーグ)の前にケガをしてしまって、試合に出ることができなかったんですけど、その間も他の4年生が中心となってチームをまとめてくれて、後輩たちもそれにしっかりとついてきてくれて。春秋と苦しい試合が続いて、それでもインカレを取るっていうことを目標にこれまでやってきたので…。2回戦で負けたのは信じられないというか、実感がわかなくて。もっとみんなと戦いたかったっていうのが、今の率直な気持ちですね。
――やはり実感はまだわいてこないですか
そうですね…。ちょっと、まだないですね。優勝を目標にやってきたので、もっとできたんじゃないかっていうのはみんなも感じていると思いますし、僕自身、練習でも試合でももっとやれたんじゃないかっていう思いがあります。
――この4年間を振り返っていかがですか
もう本当にあっという間でしたね(笑)。もう終わってしまったんだっていう感じで。ワセダに入って、自分としても成長を感じられる4年間になりました。最初は結構自由にやらせてもらっていて、自分もプレー以外のことは考えていなかったんですけど、4年生になって、それまで先輩方からも教わってきたようにチームのことを考えなきゃいけないなと思うようになりました。ことしはケガをしたっていうことも大きくて、試合に参加できない分チームに何ができるんだろうってずっと考えていました。来年からは実業団でプレーするので、インカレが終わってしまって悔しいんですけど、この悔しさを忘れずに、少しでも新しいチームでも貢献していけるように頑張りたいです。
――後輩の皆さんに伝えたいことは
1年生も含めサポートが大変だったと思うんですけど、一生懸命やってくれて、それにはすごく感謝していますし、試合に出ているメンバーは自分たちでチャレンジしてくれたり、練習からも意見を言ってくれたりしてすごく助かりました。4年生の僕たちはもうチャレンジする機会はなくて、こうやって2回戦で負けてしまうっていうのは本当に悔しいことなので、やり残したことがないように、悔いの残らないように頑張っていって欲しいです。
――最後に4年間共に戦ってきた同期の皆さんへの思いをお願いします
4年間ずっと一緒にハンドボールをやってきて、本当に楽しかったです。自分は試合の中に入り込んでしまったりするので、ベンチからの4年生の声とか、本当に助けられたなって思いますし、岳もキャプテンとしてチームをまとめるのは、章さん(大城氏、平18人卒=沖縄・那覇西)がいなくなったんで大変だったと思うんですけど、キャプテンシーをしっかり見せてくれて、本当によく頑張ってくれたなと思いますね。あっという間の4年間でしたけど、本当に楽しかったですね。
RW齊藤凌副将(スポ4=岩手・不来方)
――今の率直な気持ちを聞かせてください
悔しいです。
――きょうの敗因はどこにあったのでしょうか
相手のディフェンスシステムが変わったことに対応できなかったことですかね。
――最大8点差から1点差にまで追いつけたことに関してはいかがですか
自分たちの持ち味の粘りのあるディフェンスが出た結果だったと思いますね。
――ただ、そこから逆転できなかった理由はなんだったのでしょうか
自分たちの詰めの甘さが出てしまったのかな…と思います。
――インカレでのご自身のプレーを振り返ってみていかがですか
きのうはシュートとかは決められたし、ディフェンスの声も出せていたんですけど、きょうは疲れてきたら声も出せなくなってしまって…。そういうところを詰められていたらもうちょっと何か変わったのかなと思います。
――4年目のインカレはどういった舞台でしたか
ハンドボールで大きい舞台に立つのは僕はこれが最後だったので、絶対勝ってやろうという意気込みで臨んだ戦いでした。それだけにやっぱり悔しいです。
――4年生としてのことし1年を振り返ってみていかがですか
何もかも(練習の組み立てや戦術など)自分たちでやるっていうのは今までハンドボールをやってきて初めてだったので、引っ張ってくれる岳だったり周りの4年生や下級生と考えながらやってきたのでとても楽しかったです。
――ワセダでの4年間はいかがでしたか
4年間やってきて、本当に楽しい学生ハンドボールだったなと思います。
――最後に、後輩のみなさんにメッセージをお願いします
来年こそはぜひ、1位になって欲しいです。
LB戸部大悟(教4=大阪・桃山学院)
――今の率直な気持ちをお聞かせください
もうちょっと長くこのチームで(上に)いきたかったなあ、というのが率直な気持ちです。ちょっと早かったかなあと。
――きょうの敗因は何だったと思いますか
敗因かは分からないんですけど、追い上げて1点差まで行ったときに、大分ムードも流れも来てる中で、ひっくり返すところまでいかずに離されてしまったというところが惜しかったところかなと思いますね。
――序盤から攻めあぐねているようにも見えましたが
そうですね。関大が前に出てくるかなということも話したりはしていたんですけど、そこでちょっとバタついてしまった部分はありましたね。こっちもアグレッシブに行こうと言っていたんですけど、相手のアグレッシブさに押されてしまって、序盤バタバタしてしまったところがありましたね。
――1点差になったとき、ベンチからどんな声を掛けましたか
追い上げムードのときは、「1つずつ、1つずつ」という言葉をずっと言っていましたね。やっぱり負けている側だと、点を取っても取り返されたら差は縮まらないので、「焦らず1本守って、1本取って」ということを言っていました。
――2日間関西の大学と戦いましたが、関東の大学との違いはありましたか
サイドですかね。きょうの関大戦なんて特にサイドがあまり角度が無くても、どんどんどんどん飛び込んでくるというところはあったと思います。あとはきのうきょうの試合で言ったら、ポストが裏のスペースに走ってくるプレーにやられたところですね。そこは関西の特色なのかなとチームでも話をしてました。
――ではこの2日間のインカレを総括するといかがでいしたか
個人的なことになるんですけど、対戦相手がどちらも関西ということで、戦った相手の中に中学の頃から知ってたり、高校で戦ったことがあったり、特にきょうの関大には高校時代一緒に戦ったメンバーもいたので楽しかった気持ちは大いにありますね。やっぱり大学で戦える最後の大会で、そういうチームと試合ができたというのは特別な思いがありましたね。
――そのようなインカレにおいて、きのうはご自身も得点することができましたね
そうですね、あれはもう笑うしかないですね(笑)。完全にこっちのチャージやと思いながらも放り投げましたら入って。ラッキーでしたけど1点取れたのでそこは良かったのかなと。このインカレの僕のスローガンは「一花咲かそう、戸部大悟」だったんで。小さな一花で終わってしまいましたけどね(笑)。
――ハンドボール部での4年間はどういうものでしたか
関東に出てきたということもあるかもしれないんですけど、今まであんまり関わったことのないようなレベルの人たちや指導者の方たちと一緒にハンドボールができたり、友人たちもそうですけど、いろんな人たちと関わることができたりしました。ハンドボールに関してはそういった様々な経験をさせてもらえたし、ワセダのハンドボール部では「日頃の感謝」というのを常日頃から言っていて、そういうワセダらしさは4年間で学べたのかなと思います。/p>
――では同期に贈る言葉を教えてください
「ここまで連れてきてくれてありがとう」ですかね。僕自身、今季は試合に出る機会があんまりなかったんですけど、このインカレという全国大会まで来られたので。試合の中でも同期が引っ張ってくれたのもありますし、練習の時も岳とかがコーチがいなくなった中でしっかりやってくれました。
――最後に後輩たち向けて一言お願いします。
後輩にもすごくお世話になりましたね。一つ下だと特に西山とか光也とかは試合にも出てますけど、練習中からすごく引っ張ってくれて、本当に感謝しかないですね。1年生も下仕事から、2年生もモチベーションビデオとかずっと作ってきてくれましたし。本当に1年生から3年生まで余すところなく感謝ですね。あとは来年勝ってくれとしか言いようがないですね。お前たちならやれる!
RW萩原侑(文4=東京・早実)
――今の正直な気持ちをお願いします
正直、悔しいですね。そんな勝てない相手でもなかったので、自分たちの流れになかなか持っていけなかったというのが敗因というか悔しいところです。優勝を目指してやってきたので、ここでの敗退というのは悔しかったです。
――きょうの試合を前半ベンチから見ていてどう思いましたか
きょう外から見ていて、今までのワセダの攻めと守りと比べて、緊張面ではなかったと思うんですけどすることをできていない感じがしましたね。どこかしら固い感じもしたので、そこで僕自身思ったことをそのまま代わりに入ってくれている純平(山﨑、社2=岩手・不来方)や小畠(夕輝、スポ2=岡山・総社)には客観的な意見を伝えました。二人も動きが固いところがあったので。チーム全体としても相手にやられているようなところとかを外から見て思うことを伝えて言った感じです。
――後半に1枚目の斎藤凌選手と交代してディフェンスで出場していましたが、何かコミュニケーションは取りましたか
いや、特には(笑)。ずっと凌が出てくれていたので、それで一旦僕が入ったからには流れも悪かったので何としても流れを変えられるようにと思いました。まあチームとしても雰囲気は良くなかったので声を出して、自分にできることを精いっぱいやりました。
――これで、最後の大きな大会を終えることになりました。何か思うことはありますか
1年生の時からワセダはずっといい成績を残してきて、僕らの代でこういう結果になってしまってすごい悔しいです。終わってしまったことはしょうがないので、僕らの弱いところとか、課題とか、チームの雰囲気作りとか、そういったところを見て、来年の後輩たちには悔いなくやってもらいたいなと思います。僕らは僕らですごい悔しいですけど、終わったことはどうしようもないので、この悔しい思いを最後の早慶戦にぶつけたいと思います。
――インカレ優勝という目標を掲げてこの1年間やってきたと思います。この1年を振り返っていかがですか
去年から比べるとチームとしてだいぶ変わる部分が多かったので、キャプテンを中心に頑張ってやってきて自信を持って試合に臨んだんですけど、まあそれでも勝つのって本当に難しいなと痛感しましたね。でもまあいろいろとやってきて、すごく楽しい1年間でしたね、すごく短く感じましたけど、1日1日がすごい充実していました。楽しくてすごく充実した1年でした。僕らはあんまり先輩とか後輩とかのかべもなくチーム全体で仲良くできたので、本当に楽しかったですね。
――あとは早慶戦を残すのみとなりました。今までの4年間を振り返っていかがですか
僕自身は、ワセダで自分やっていけるかな、というチャレンジ精神で入部して、自分自身結果を残すことができなかったけど、こうして最後にチームのために戦えました。今までこんなに全力で取り組んだこともないですし、とても短くて、充実して、内容の濃い4年間でした。今までは全て勝ちにこだわった練習や試合だったんですけど、結果このように悔しい結果となってしまったので、早慶戦は今まで4年生がやってきたことを出せるようにやっていきたいと思います。そして後輩に今まで僕らがやってきたことを見てもらいたいと思います(笑)。
――後輩に向けてメッセージをお願いします
僕らは勝つことは難しいというのを感じました。だからこそ後輩たちには勝つために一人一人が主体的になって常に誰に対しても意見を言い合える環境を作って、僕ら以上に一丸となったチームを作って来年インカレで勝ち進んでほしいと思います。そしてこんな僕らについてきてくれてありがとう、頑張ってくれ、と伝えたいですね。
――最後に4年間共にやってきた同期に向けて一言お願いします
いろいろありましたけど、この充実した4年間を過ごせたのは同期のおかげだと思うので、ありがとうと伝えたいです。今後もそれぞれの舞台での活躍というのを僕らは見ていくと思うんですけど、そこでもお互いに影響し合って、頑張っていけるようにしたいですね。それぞれが次のステップでも頑張れるように応援しています、頑張りましょう。そしてありがとう。
――インタビュー終了後――
早慶戦では僕と大悟に期待しといてください(笑)。僕と大悟と、あと岳ですね。スポーツ推薦ではない、チャレンジャー精神で入部した3人(笑)。僕らが意地を見せるので見といてください(笑)。
LB西山尚希(社3=香川中央)
――きょうの率直な感想を聞かせてください
悔しい気持ちもありますけど、4年生に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
――敗因は何だったのでしょうか
敗因は相手のディフェンスに対してうまく対応できなかったことと、自分達のシュートミスから相手に走られて失点したってところですね。
――以前から課題としていた序盤の立ち上がりに関してはいかがですか
相手に3つくらい離されてから1本取ろうっていう時にしっかり決めきれず、また離されてしまったので、立ち上がりは良くなかったですね。
――きのうの試合は良かった点が多かったと思いましたが、きょうはどうでしたか
(きょうは)自分たちが守って辛抱しようって最後の際の部分でラインコントロールが上手くできなかったので失点に繋がるミスがあったかなと思います。
――シュートが決まらなかった原因などありますか
うまくノーマークがつくれなかったというところはあります。相手キーパーも当たっていて、そこでシュートミスが出てしまったんだと思います。
――前半の終わりの部分で高めのディフェンスで守っていました。その意図はなんだったのでしょうか
前半の最後、相手のリズムを崩そうということで高めのゼロ6ディフェンスでやってました。
――8点差から点を重ねていき、1点差まで詰め寄る部分がありました
差が詰まっていたときは自分たちのかたちを作って速攻ができるようになったので。うまくいったから縮まったんじゃないかと思います。
――逆転し切れなかったことにたいしていかがですか
その時に僕がパスミスしたんですね、逆速攻されてタイムアウトになってしまって。そこのミスかなと思います。流れを切ってしまったので。
――最後まで西山さんはディフェンスで声を出し続けてました
きょうは個人的にオフェンスで得点など貢献できなかったのでせめてディフェンスだけでも声出してチームに貢献しようという気持ちで声を出してました。
――今回の試合で得たことは
オフェンスのときに強い1対1からシュートに持っていける部分と守って速攻のかたいはどのチームにも通用するんだと思いました。
――地元での開催ということで特別な思いはありましたか
そんな意識はしてなかったです。僕自身が一番お世話になった4年生との最後の大会だったのでそういう部分での思い入れはすごいありました。
――最後に来年に向けてお願いします
4年生が僕たちに伝えてくれたことをしっかりと引き継いで、ここ2年間、僕が入ってからタイトルが取れてないので、僕が最上級生としてチームを引っ張って強いワセダを示したいと思います。
PV松本光也(社3=神奈川・法政二)
――まずは今の率直な気持ちを聞かせてください
チーム発足当初から、インカレでの優勝を目指していただけに、二回戦敗退というのは悔しいのと、1年間通して4年生とやってきて4年生を優勝というかたちで終えさせてあげることができなかったのが申し訳ないという気持ちです。
――きょうの試合への準備、関大への対策は
関西のチームはポストが関東と違って張るのではなくスライドや動いてくることが多いのでそこをしっかりマークすること。また、力強いエースにしっかりと当たること。そしてリスタートと逆速攻が速いので、それに対してしっかりマークして、速く戻って守ろうという話をしていました。
――その事前の狙いはどの程度うまくいきましたか
できていなかった部分が多かったと思います。
――立ち上がりで見えた相手の特徴や印象、また自分たちの感覚としては
相手はゆっくりしたテンポからいきなり速いパス回しでサイドがズレてきて、サイドがシュートを決めていました。また、こちらがノーマークまでいってディスタンスシュートを打って、相手のキーパーにうまく止められた時に逆速攻を受けるという展開が多い印象を受けました。
――前半は5点のビハインドを背負いましたが
ディフェンスが引き気味に守ってしまったので、そこで当たってこちらのペースに持っていこうと話していました。後半開始して5−1で守って相手がリズムを崩してこちらのリズムになったのですが、そこで同点に持っていって勝ち越すことができなかったのが悔やまれます。
――前半から後半に向けてディフェンス面で修正したことは
クロスなどに対し引いて守ると、相手も体のサイズがあるので押し込まれて、そこでノーマークを作られるという展開が多かったので、そこで最初に強く当たり、次に対応しようとしました。しかし、相手の方が上だったのかなと思います。
――攻撃面では攻めあぐねることが多かったですが、ポストとしては
最初の方は急に出てくるディフェンスが後半にあり、僕がそれに対して空いたスペースを使えなかったということが、自分がポストとして考えていかなければならない部分かなと思いました。
――終盤、1点差まで追い上げた時間帯はディフェンスも機能したように見えました
流れが来ている時のディフェンスはみんなが集中しているので、そのディフェンスを試合開始から継続してやってくことが勝ちにつながるのではないかと思います。流れが良いときは守れるが、悪いときは守れないというのが僕自身多かったので、もっと厳しくやっていかなければならねいと思いました。
――終盤追い上げながらも突き放された原因は
1本取った後にディフェンスで守ることができなかったことと、僕がああいった場面で退場してしまって流れが止まってしまったと感じています。
――きょうの試合の敗因を挙げるならば
ディフェンスもそうですし、あともう1本当たっていれば、もう少し早く準備ができていればとか、そういった際の部分で。どの試合もそうですが、際で決められなかったり、守れなかったりすると苦しくなるということを実感しました。
――準々決勝が山場だと見込まれていた中で、チームとして、ご自身として、油断していた部分はありませんでしたか
油断というものはありませんでしたが、準々決勝で当たると思われた明大というのを強く意識していたことはありました。関大とは秋季リーグ戦の前に試合をしたのですが、その時の印象はそれほど手こずったというイメージはありませんでした。普通に自分たちのやるべきことがやれれば勝てるという相手だと感じていたので、明大を強く意識していた部分はありました。
――試合が終わった瞬間に頭に浮かんだことは
やっぱり後悔ですかね。
――特に後悔しているプレーは
主にディフェンスなのですが、もっと試合の入りから強く当たっていればとか、もっとできていたのではないかと思うことがあります。4年生と一緒に決勝まで行きたかったです。
――来年は4年生として、中心選手として、期待が大きくなりますが、今後のご自身の役割については
来年もことしと同様、昨年までの章さんのような平日も指導してくれるコーチがいないという状況が続きます。4年生が考えてやっていかなければいけないので、チーム全体でもう一度イチからやっていこうと考えています。
――来年の目標は
今回果たせなかったインカレで結果を残すということを1つの目標にして、春秋を通してリーグ戦で1試合1試合の勝利に拘ってやっていきたいです。そうすれば必ずインカレにつながると思うので、新チームが始まったらイチから詰めていきたいと思います。
――最後に4年生に向けてのメッセージをお願いします
最後、こういったかたちで、満足いかないかたちで終わってしまったということがすごく申し訳ないというのと、章さんがいなくなって、岳さんだったりがよく引っ張ってくれて…。今まで楽しかったので、ありがとうございましたと伝えてください。
RB小畠夕輝(スポ2=岡山・総社)
――率直な感想をお願いします
悔しいです。勝てる相手だったので落としたのも悔しいですし、もうちょっとできたのになという感じです。
――敗因はなんだったと思いますか
前半のシュートミスが多かったかなと。相手のキーパーが当たってたのもあって、それで逆速攻とかやられてしまって。オフェンスでリズムが作れなかったのが敗因かなと思います。
――一時は1点差まで詰め寄りました
そのときはけっこう波に乗ってたので良かったんですけど、ディフェンスの際でやられてたので、逆転し切れなくて悔しかったです。
――レッドカードについては
けっこうイライラしていて、たしかラスト2分くらいだったと思うんですけどこっち1人退場しててなかなか厳しい状況で、なんとか間を割っていこうと思ったんですが…。納得はしてないですけど、しょうがないかなと思います。
――今大会全体を振り返って、どのようなインカレでしたか
全然結果残せなかったので、来年、というかもう次のシーズンは始まってると思っているので頑張っていきたいです。
――最後に4年生に伝えたいことはありますか
このインカレ通して僕はミスが多かったのですみませんというのと、来年からもっと期待してくださいって言いたいです。
GK永田奈音(スポ2=宮崎・小林秀峰)
――きょうの試合を振り返って
チームとしては後半7点差、8点差を追い上げることができたのは秋季リーグ戦からの成果が出たのではないかと思います。個人的には今大会は反省点ばかりで、正直負けてしまったのも自分の力不足によるところが大きいと思っているので、4年生に申し訳ない気持ちです。
――今大会の反省点を具体的に挙げるならば
キーピングが消極的で引き気味になっていて、自分らしさを出せなかったので、大会に対する気持ちの入れ方が甘かったかなと思います。
――きょうの試合は前半は羽諸大雅(スポ1=千葉・市川)選手が出場していましたが、どのように見ていたか
羽諸はロングシュートに対してはきのうから当たっていたので序盤から対応できていましたが、サイドシュートやディフェンスが押し込まれた時のキーピングが引き気味だったので、そこに対してアドバイスしていました。自分だったらこうして止めようという風に見ていたのですが、後半いざ出てみるとああいうキーピングをしてしまったというのは自分の心の弱さが出たかなと思います。
――前半、羽諸よく話をされていましたが話の内容はそういったアドバイスだったのでしょうか
そうですね。
――後半に出場した時の狙いは
自分は羽諸のような安定したキーピングはできないので、5点差ある中で少しでもチームの雰囲気を良くしたいと思っていたのですが、逆に悪い方に持っていってしまったので反省点が多いですね。
――終盤、追い上げながらも点差を離されたという試合展開はどのように見ていましたか
悠太郎さんが意地を見せて点を取ってくれていましたが、そこにみんなが絡んでいければ、同点や逆転といったところまでいけていたと思います。そこで悠太郎さんのプレーにみんながついていけませんでした。また、ディフェンスの際の部分で止めることができなかったのが決定的だったのかなと思います。
――きょうの敗因をキーパーとして挙げるのであれば
止めるべきところで止められず、決めるべきところで決められなかったということがこの試合通しての敗因なのではないかと思います。
――試合が終わった瞬間の心境は
正直、僕が出ずに羽諸が出ていれば勝っていたかもしれないということが頭の中によぎってしまって。最後に相手のペナルティスローがありましたが、その時に監督から名前を呼ばれたのが羽諸だったので、僕の力不足というか、もっと自分が力をつけて勝ちに貢献できるようにならなければならないと思いました。
――来年は3年生になり、キーパーの厳しい出場争いが今後も続くと思いますがいかがですか
キーピング技術については今後あげていくというよりも工夫していこうという感じになってくると思います。体つきなどについては努力すれば大きくなると思うので、そういった地道な努力をして、試合に関わっていきたいです。
――最後に4年生に向けて一言お願いします
それぞれ次のステージで頑張って欲しいと思います。
LW三輪颯馬(スポ2=愛知)
――きょうの試合はいかがでしたか
まだまだ上にいきたかったんですけど、負けてしまって悔しいですね。
――やはり悔しさは大きいですか
そうですね。2年生で試合に出てる分、4年生のために勝ちたいっていう思いがあって、きょうは自分自身としても貢献できなかったので、悔しい思いでいっぱいですね。
――試合の内容に関してはいかがですか
前半から相手にのまれてしまったというか、守れてはいたけど際まで守り切れなくて、相手の方が一枚上手だったなと思います。
――この1年間を振り返っていかがですか
リーグ戦でもいい結果を残せなくて、そこは悔しかったです。ただ去年から環境も変わって、岳さんを中心に自分たちで考えて練習してきて、そういう部分では成長できたのかなと思います。
――4年生に対してはどういった思いがありますか
この1年間4年生が引っ張ってくれて、すごく助けられましたし、自分はそれについていくことしかできなかったので、今度は自分が引っ張っていければと思います。
――来年に向けての抱負をお願いします
来年からは上級生になるということで、きょうはすごく悔しかったですし、この悔しさを忘れないで、来年にぶつけたいです。
RB山﨑純平(社2=岩手・不来方)
――今の率直な感想をおねがいします
とても悔しいです。もっとやれることがあったんじゃないかなと感じてます。
――敗因はなんだったと考えていますか
後半は最後に粘りとかあったんですけど、前半の終わり方が5点差で。あれが3つぐらいまで縮めようって言ってたんですけど、縮め切れずにあの流れのままずるずるいってしまって前半が終わってしまったのが敗因かなと思います。
――勝負どころでの得点など活躍が目立ちましたが、手応えなどありましたか
悠太郎さんとか西山さんにディフェンスが厚くなるので、自分がやらないとという気持ちでやってました。手応えはそこそこはあったんですが、チームが勝たなくては意味がないので。
――一時はワセダに流れがきていたかと思いますが
後半、追い上げムードでいけていたと思うんですけど、勝負どころでのシュートミスっていうのが春、秋で課題にでていて、最後インカレでもそれがでてしまったなと思います。
――今大会を全体を振り返って、どのようなインカレでしたか
チームとしては本当によい雰囲気で、よいインカレだったんじゃないかなと感じています。
――山﨑選手ご自身にとってはどのようなインカレでしたか
まだまだでしたほんと。全国に通用するとは言えないので、これからもっと練習して来年以降、チームの戦力として戦っていけるようにがんばっていきたいと思います。
GK羽諸大雅(スポ1=千葉・市川)
――きょうの感想をお願いします
4年生にはお世話になったので、ここで最後になってしまったのは本当に悔しいです。
――具体的な敗因などはありましたか
1点差になった場面で守れなかったり、点を決められなかったりして同点にできなかった最後の10分間だったと思います。
――羽諸選手ご自身は初めてのインカレの舞台でしたがいかがでしたか
会場が広くて圧倒される部分もありましたが、落ち着いてやろうと心がけていたので実力の8割近くは出せたかなと思います。
――きょうは何種類かディフェンスのフォーメーションを使っていましたが準備されていましたか
1-5と3-3はずっと練習してきたので、セットディフェンスが上手くいかないときは使おうという話はしていました。
――ご自身のキーピングはいかがでしたか
サイドシュートですね。サイドシュートを前半からもっと止めておけば失点も抑えられて、ワセダの守って速攻という流れが作れたかなと思います。そこが一番の反省点です。
――止めてからの速攻へのつながりという部分はいかがでしたか
僕が止めて大体悠太郎さんに出すんですけど、悠太郎さんに出しておけば大体点が決まるのでそこはきょうもできたかなと思います。少しシュートミスが多かったですかね。
――4年生に向けてメッセージをお願いします。
去年準優勝したじゃないですか。ことしもベスト4から優勝ぐらいの力はあったと思うんですけど、僕がもっと止めていれば行けたんじゃないかなと思うので本当に申し訳ないです。4年生の中でも齊藤凌さんは同じ寮の部屋で部屋長なんですけど、凌さんはじめ4年生のためにもっとやれることがあったんじゃないかと思います。
――来年に向けての抱負をお願いします
流れを引き寄せるのと同じなんですけど、相手の勢いを断ち切るセービングをしたいです。今回の試合だったら相手の関大のキーパーみたいに相手に流れを引き渡さないっていうキーピングができればいいと思います。そういうのは運だと思うんです。日頃の練習から正しい行いを心掛けていれば、ハンドボールの運を引き寄せられると思います。