川島大爆発!強敵筑波大を下し決勝へ

男子ハンドボール

 連日の熱戦を制し、全日本学生選手権(インカレ)を勝ち進んできた早大。この日の準決勝では秋の関東覇者・筑波大と激突した。早大は東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)の大活躍で最高の立ち上がりを決めたが、日本代表選手を多数擁する筑波大も徐々に反撃を開始。両者一歩も譲らず試合は延長へ突入した。延長戦ではGK中野裕通(スポ4=神戸国際大附)の好セーブが光り、筑波大を一気に突き放し42-33で勝利した。

 この試合、早大勝利の最大の立役者は川島悠太郎(スポ3=福井商)。前半序盤からエースの東江がマンツーマンでマークされるなか、サイド45から豪快なシュートを放ち15得点を積み上げた。途中出場の萩原侑(文3=東京・早実)がカットインを決めるなど各選手が自分の役割を果たし、早大ペースで試合を展開。パスをもらう前の動きを苦手とする相手の弱点をついた3-3ディフェンスも見事機能し、17-15で前半を折り返した。

15得点を挙げた川島

 後半に入っても拮抗(きっこう)した状態は続く。相手の連続得点にも焦ることなく、1つのプレー、1つのボールに集中した。福岡佑哉(スポ4=北海道・札幌月寒)がルーズボールを死守し気持ちを見せれば、桐生正崇副将(人4=群馬・富岡)はプロンジョンシュートをねじ込みチームを活気付けた。ディフェンスでは全員がハードな連携をこなし、体を張って相手の得点を防いだ。しかし、筑波大も司令塔の選手を中心に最後の粘りを見せる。試合終了間際に2点差を追い付かれ、少し嫌な雰囲気を残したまま60分を終えた。

延長戦の末勝利をつかみ取った

 「俺たちはチャレンジャー、思い切って行こう」という大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)の言葉で気持ちを切り替えた早大セブン。延長戦では伊舎堂博武(社1=沖縄・興南)の得点を皮切りに怒涛(どとう)の得点ラッシュを見せる。集中力を切らした筑波大とは対照的に、最後まで攻撃の手を緩めることはなく最終的に9点差をつけた。

 この試合、早大は東江という絶対的なエースを封じられたが、動じることなく練習通りのプレーを展開することができた。また、「立ち上がりの良さはいまのワセダの好調の理由」(桐生)だ。ラスト1試合でもこの勢いのまま、いままで積み重ねてきた練習の成果を発揮したい。決勝の相手は日体大。早大と日体大はこれまで幾度となくインカレ決勝の舞台で激戦を演じてきた。インカレでの『ダントツ優勝』という目標を実現するべく、チーム一丸となって決戦に臨む。

(記事 田中一光、写真 尾澤琴美、寒竹咲月)

全日本学生選手権
早大 42 17−15
13−15
4-1
8-2
30 筑波大
GK 中野裕通(スポ4=兵庫・神戸国際大付)
CP 桐生正崇(人4=群馬・富岡)
CP 福岡佑哉(スポ4=北海道・札幌月寒)
CP 東江雄斗(スポ4=沖縄・興南)
CP 川島悠太郎(スポ3=福井商)
CP 齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)
CP 伊舎堂博武(社1=沖縄・興南)
コメント

大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)

――見事決勝の舞台へと駒を進めることができました。いまのお気持ちはいかがですか

昨年とことしではメンバーも変わりますので新しく目標を設定して、インカレ(全日本学生選手権)で優勝すると言うのが彼らの目標だったので、やっとそのチャンスが来たっていうただそれだけです。

――試合開始直前にはコートに入って選手とハイタッチされていて、かなり雰囲気づくりを意識されているように見えましたが

そうですね。すべては彼らが目標を達成するための行動なので、そういった意図があってハイタッチをしました。

――最初から高めのディフェンスを採用していましたが、この意図は

3-3ディフェンスを敷いた理由は、相手のポストプレーヤーが高めのディフェンスにはうまく機能していないのかなと判断したからですね。逆にこれまでのように低めのディフェンスだとポストで100kgある選手をどう守るかっていう部分で難しい部分もある上に、あとは筑波大が比較的ボールをもらう前の動きを苦手とするところがあると僕は分析したので、きのう対戦が決まった時点で決めていました。

――ただ後半は筑波大もしっかりと対策してきて、裏のスペースを生かしてきた印象ですが

日の丸付けている選手が多くて、そこにアジャストしてくるというのは当然なので、攻略されるのも時間の問題かなと思っていました。それにきょうのミーティングでも、3-3ディフェンスだけで終わるとは思っていないよ、という話をしていましたので、ディフェンス体系の引き出しは多く持っていましたし、たまたまそれが試合終了までやれただけかなと思っています。

――東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)が相手にマンツーマンでマークされてしまいましたが、やはりある程度は想定内だったのでしょうか

そうですね。ダブルマンツーにつかれることもあると思って練習してきていたので、そこは予定通りです。

――前半ラスト10分の試合の進め方があまり理想ではないような印象もありますが

やっぱりこのチームは点差を離した後に、もっともっと相手の息の根を止めるくらいの圧倒的な攻撃ですよね。守りでも攻撃的なディフェンスだとか、オフェンスにしても攻撃的なオフェンスだとか、そこがこのチームの課題かなと思うので、あしたこれではまずいです。後半ラスト数秒の試合の運び方はいい勉強になったと思います。

――では、後半のラスト数秒はどういった展開を予定していたのですか

あれはちょっと僕がタイムアウトを取るのが遅かったというのが反省です。マイボールになってスローオフになった時点で15秒取ったんですけど、審判にはそれが遅延に見えたということですよね結果的には。だから自分たちが15秒回せないうちに(審判の)手が上がってしまったので、そこは僕のミスなのであす以降の反省材料ですね。

――延長戦に突入して、なにかチームにお話しされたことはありますか

5分間の休憩では、もっとリラックスしてやりな、と言いました。というのも、われわれは関東6位ですから失うものは無いんですよ。対して筑波大は絶対的な王者ですし、今回の第一優勝候補で世代別日本代表の選手もそろえていて勝って当たり前くらいだったんです。でことしは絶対に優勝したい優勝したいと思って慎重になるんですよ確実に。昨年の僕らがそうでしたから。『三冠連覇』が懸かっていて、どうしても慎重になってしまいました。その経験が僕にもありましたから、そういった時はだいたいミスが起こるんです。それを予測していたので、リラックスしてやりなさいと指示をしました。

――そのアドバイスがうまく生きたのですね

彼らがどう考えていたのかは彼らしか分かりませんけど、結果だけ見ると伸び伸びと思い切りプレーしてくれて、今回は勝ちが自分たちのところに転がってきてくれた、ということですね。

――きょうは土壇場で東江選手に頼ることなく勝利を収めることができましたが、この点についてはいかがですか

今回は東江が調子悪いわけではなく、相手の戦術の一つとしてマンツーマンにつかれて。東江や他の選手に言ったのは、今回も雄斗がマンツーにつかれて負けたっていうのはないよ、と。これはずっと練習してきたことだからアジャストしないといけないよ、っていう話はしました。

――きょうの試合は一度追い付かれても再び自分たちで盛り上げて離し切るなど、ことしのチームの良さが見られたと思いますが

崩れなくなりましたよね。あの時点で追いつかれると結局延長でも流れを持っていかれるケースがほとんどだと思うんですけど、よく折れなかったですね。そこはキャプテンの太田(太田翔主将、スポ4=北海道・札幌月寒)を始めとして試合に出ている出ていない関係無くて、チームとして目標が明確だっからそのために何をすべきかを各々が考えてやってくれたんじゃないかな。すごく成長が見れた70分だったなと思っています。

――では仕上がりも上々といったところですか

まだまだできます。チームとして良くはなってきていると思いますが、桐生(正崇副将、人4=群馬・富岡)のノーマークシュートのミスや凌(齊藤、スポ3=岩手・不来方)の余計なブロッキングといったところですよね。そこを考えるともっとやらなくてはいけません。勝ったからいい、ではなく、勝ったからなおかつ自分たちが目指しているのはもっと高いところで、ダントツで優勝するのが我々の目標ですから。そのためにはまだまだ物足りないですよね。

――最後にあしたの試合のポイントになるところはどういったところでしょうか

相手に逆速攻をされない、クイックスタートをされないってことです。そのためにはオフェンスで意図をプレーで体現しなくてはいけませんから。それができれば単発のシュートとかも無くなり、簡単な逆速攻も減らせます。自分たちはセットのオフェンス、ディフェンスに自信を持っていますが、その中間の逆速攻に対して不安が残るので、ただ相手はそこがストロングポイントですから。そこをいかに抑えられるか、攻守がカギです。

太田翔主将(スポ4=北海道・札幌月寒)

――筑波大戦に向けてチームで話していたことは

秋に大敗していた相手だったので、僕たちはチャレンジャー精神で、常に攻撃的にやっていこうと話して挑みました。

――きょうの試合をふり返って

メンバー交代がなかなかできないなかで、出ているメンバーが60分間責任感を持ってやってくれたのが本当によかったです。それに対して、周りが一体となって応援できたからワセダらしさが出せたのかなと思います。

――中盤苦しい状況もありましたが

出だしで5点差付けたところまでは練習通りだったのですが、実際の試合では相手がいるので、5点差キープできるかは相手によってくると思います。そのなかでいかに自分たちのリズムを崩さないか、自分たちのやることを貫くかということは心がけました。分析通り、バックチェック戻る、ディフェンスで守って速攻というのをやり続けようということを話しました。

――同じ出身の福岡佑哉選手(スポ4=北海道・札幌月寒)がインカレ初得点を決めた時、とてもチームが盛り上がっているように見えました

いままで惜しいところで外したり、ディフェンスで頑張っていた分オフェンスで疲れてしまっているかなと思ったんですけど、気持ちで決めてくれた部分があったのでよかったです。

――延長戦に突入した時の気持ちは

延長には突入してもいいから、とにかく退場だけは止めようと最後のタイムアウトで話していました。延長になったのは少し悔しかったですけど、ある程度想定内でチームでは共有できていました。

――最終的に9点差付けた要因というのは

実力とかではなく、自分たちが一本に対してどれだけ際の部分まで頑張れるかというのを貫いたからだと思います。その練習の成果が出たのかなと思います。

――決勝は日体大との対戦となりますが

まずはこの後しっかりケアして回復するということですね。そうしないと走りが得意の日体大には勝てないと思っています。あとはここまで来たらやるしかないので、相手の手の内が分かっている中でどれだけ自分たちのリズムをつくれるかを意識してやりたいと思います。

――あらためて決勝への意気込みをお願いします

周りの人は誰もワセダがくるとは予想していなかったと思います。でも自分たちは『日本一』しか考えていなかったので、当たり前の結果を出して終えたいと思います。応援よろしくお願いします。

東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)

――延長戦の末、勝利しました。率直な感想をお願いします。

きょうは本当に最高です。

――終始マンツーに付かれてましたが、その中で考えていたことは

いつもだったら自分が熱くなっていこうとする部分があったのですが、きょうは仲間を信じて自分が思い切りいくよりかは周りを使って見ていました。あまり考えふというよりかは祈っていました。

――そういったときに残りのメンバーで点を重ねているのを見て、ワセダに成長を感じましたか

1人1人が上達してうまくなっていて、一緒にコートに立っていてもみんなの強さやうまさを実感できてすごいチームになっているんだなと思いました。

――前半の中盤に差を縮められ、3点差での折り返しとなりました。ハーフタイムで話されたことは

こういったゲーム展開は想定して練習していたので、焦らずにやってきたことを出そうと話しました。バックチェックにしても、キーパーが最後に取ってくれるということを信じて戻ることなど約束ごとをやっていこうと話していました。

――後半の途中には同点に追いつかれました。そのときを振り返って

追い付かれはしましたが、焦るというよりかはまだ時間があるというようにプラスのことを考えました。落ち着かせるように余裕を持った考えで、隙あれば自分がいけばいいかなと思っていました。

――相手はセンターやポストの選手を中心にバランスの良い攻撃を仕掛けてきた印象です。相手の攻撃はいかがでしたか

あのセンター選手を中心に組み立てて、攻撃してきていました。分かっているはずなのに、止められなかった部分もあったので修正をしていかないと勝負所に持っていけないと思いました。

――後半ラスト5秒で再び同点に追いつかれ、延長戦へと突入したした。そのときを振り返って

実際あの時は嫌な雰囲気だなとは思っていました。自分たちで盛り上げられるように声を掛け合うしかないので、章さん(大城コーチ、平18人卒=沖縄・興南)もそれに気付いて「なんで雰囲気下がっているんだ、俺たちはチャレンジャーなんだから思い切りプレーしていこう」とおっしゃってくれてチームの気持ちが引き締まりました。いざ延長戦に入ったらうまく波に乗れました。

――延長戦はワセダのショータイムのようでした

本当に絵に描いたようにやりたいことを全部やって、延長戦の10分がすごく楽しかったです。

――勝負ありだと思いましたか

勝つなとは思っていましたけど、残り2分半までは我慢どころだと思いました。明日のためにも良い終わり方をしたいと思い、自分の中で気持ちをコントロールしてチームをうまく引っ張れるようにしました。

――次戦は決勝戦です。日体大が相手とお互い関東学生リーグで渡り合ってきた相手だと思いますが

この函館で、学生最後の大会で日体大と試合ができるということは幸せだと思います。最後の試合を60分思い切り楽しんでワセダのハンドボール部をお披露目したいと思います。

桐生正崇副将(人4=群馬・富岡)

――いまの率直な気持ちは

勝ててうれしいです。その気持ちだけですね、今は。

――東江副将(雄斗、スポ4=沖縄・興南)がマンツーマンでマークされました

あの時間帯の速さでマンツーマンついてくるのは予想外でしたね。筑波は結構集団で寄ってくるのでサイドシュートをいかに決めるかというのがポイントだったんですけど、そこで左サイドの悠太郎(川島 スポ3=福井商業)がもう大活躍してくれたので、あれだけ決めてくれたら僕らの攻撃としては狙い通りの形でできました。

――桐生選手自身は川島選手へのずらしのパスや数的不利な時間でのアウトカットインなどが効果的に決まりました

前半はシュートミスでチームに迷惑をかけてしまったので後半は思い切って行きました。後半は自分らしく間を割ったりだとかシュートを打ち込むことができたのでよかったです。「得意技」の流しへのプロンジョンシュートも決まりました(笑)。

――前後半、タイムアウト後の立ち上がりですべて得点できました

リーグ戦ではうまくいかなかった立ち上がりやタイムアウト後の攻撃をインカレに来てからは集中してチームとして組み立てられているのかなという感じです。立ち上がりの良さがいまのワセダの好調の理由だと思います。

――3―3ディフェンスを敷きました

相手の逆45とセンターはキープレーヤーだったので、その二人に対して悠太郎と僕が高めに出て走り込ませないようにするという部分に関してはよくできました。裏のポストプレーは相手の身長がでかくて体重もあるのである程度は想定内だったんですけど、下のディフェンスの西山(尚希、社2=香川中央)や佑哉(福岡、スポ4=北海道・札幌月寒)が頑張ってくれたので上の自分たちはしっかりと守れました。ラインは低くなりすぎないように高く高く当たっていきつつフォローという部分もできたのでいいディフェンスが出来たと思います。

――最後まで接戦となりました

本当はラスト2分2点勝ちのまま逃げ切りたかったんですけど、追いつかれても延長でまたワセダのプレーが一からしっかりできました。ゴールキーパーがよく当たってくれたので最終的に点差をつけれたんだと思います。

――あしたはいよいよ決勝です。日体大とは3年前もインカレの決勝で当たっています。意気込みをお願いします

僕自身インカレ4度目で、1年の時は決勝で負けて自分も試合に出られなかったので悔しい思いをしました。2年で優勝して3年は決勝の舞台に立てなくて、インカレ決勝で日体大と当たるのは1年生ぶりなのでそういう部分でも気持ちを高く保てています。章さん(大城コーチ、平18人卒=沖縄・那覇西)がインカレで日体大に勝てていないということもあるので、勝って有終の美で終わりたいと思います。

福岡佑哉(スポ4=北海道・札幌月寒)

――きょうの試合を振り返って、率直な感想をお願いします

勝てたのが非常にうれしいことで、次は決勝ですけど絶対勝てるように頑張ります。

――秋は厳しい結果になった筑波に対して、立ち上がりから好調に見えました

インカレに入って、各試合立ち上がりは比較的いい状態だったので、今回も継続して立ち上がりよくできるようにと意識していたので、想像通り立ち上がりリードできて、自分たちのペースに最初は持っていけたかなという状況でしたね。

――前半途中から東江選手のマークが厳しくなって、試合運びに難しさはありましたか

インカレに向けて、雄斗(東江副将、スポ4=沖縄・興南)、正崇(桐生副将、スポ4=群馬・富岡)あたりがマンツーされる状況は想定していたので、比較的みんな落ち着いて、悠太郎(川島、スポ3=福井商)を主軸に、練習通りできました。

――ディフェンスも今大会通して、かなり守れている印象ですが、ディフェンスリーダーとしてどう感じていますか

きょうは一線ディフェンスではなくて、3―3ディフェンスで臨んだんですけど、春リーグ(関東学生春季リーグ)に3―3ディフェンスをして結構いいイメージを持っていたので、いい感じで守れたので良かったと思います。

――ルーズボールを福岡選手が体を張ってキープする場面がありました。以前におっしゃた「一つ一つのプレーで気持ちを見せたい」という言葉を体現できました

ルーズボールであったり、一つ一つの泥くさいプレーがワセダらしさだと思うので、そこを見せられたっていうのは僕にとって非常にうれしいです。

――後半残りわずかで追い付かれ、延長にもつれ込んだとき、チーム内では想定内でしたか

チーム全体として延長でもいいという感じで試合に臨んでいたので、延長に入ったからといって別に焦ることなく勝てる自信がありました。自分たちの力を信じて落ち着いた結果が勝ちになったと思うので、特に意識はしなかったです。

――後半と延長に、福岡選手に待望のインカレ初得点が生まれました

インカレに入って、ほかのチームメイトからも得点がないことをいじられたりして(笑)。次か次かと期待されていたんですけど、自分としてもちょっと意識するところがあって、簡単にキーパーを見ないで打ったりして「しょうもないな自分」と思っていたんですけど。きょうも決していいシュートではなかったですけど、ゴールネットにねじ込むことができて、自分の中でもひとつスッキリしたかなというのはあります。

――チーム目標の『ダントツ優勝』まであと一つとなり、2012年と同カードの日体大です。最後の意気込みを

日体大とは練習試合なり、春秋リーグなり、試合を重ねて特徴はだいぶ分かっているので、どれだけ自分たちを信じてできるかが勝負になると思います。チーム一丸となって、全員で勝ちにいきます。

中野裕通(スポ4=兵庫・神戸国際大付)

――今試合でも圧倒的な防御率でした。振り返って

出だしから良かったので、勝てると思いました。

――途中、同点に追いつかれてしまったと思うのですがチームで話したこと

チームで声掛けて応援してくれるのですが、章さん(大城コーチ、平18人卒=沖縄・興南)が来てたときに『恩返し』と言ってくれたので、ただそのことを思いました。

――相手の攻撃については

途中からカーブのかかったシュートがいっぱい出ていて、守ることができていなかったので自分が止めるしかなかったですね。

――ラスト5秒での同点、延長戦となりました。そのときの気持ちを振り返って

いままでみたいに悪い雰囲気で突入したわけではなかったので、まだいけるなという空気でした。もともと最後のタイムアウトで章さんから「延長も想定してるから大丈夫」と言われていたので、気にしませんでした。

――延長戦にワセダの良さが出ていました

延長戦の前半で先制した時点で流れはこっちのものだと思ったので、あとはどれだけ点差を離していいかたちで終わるかということを考えました。

――次戦は決勝戦ということで、意気込みをお願いします。

ここまできたら優勝しかないので、『ダントツ優勝』という言葉を実現して章さんと監督を胴上げしたいです。

川島悠太郎(スポ3=福井商)

――勝利おめでとうございます。終わってみていかがですか

延長までいって、大分心も体もきつい試合だったのですが最後に準決勝を勝ち切れたというのはすごく嬉しいです。

――今試合、15得点と圧巻でした。振り返って

東江さん(雄斗、スポ4=沖縄・興南)がマンツーを付かれていて、残りの5人でやるしかなかったので強気でプレーしたのがいい方向いったのかなと思います。

――東江選手が押さえ込まれてから、プレーで意識したこと

特にはなかったのですが、大城コーチからもスピードを付けていけと言われていたのでそこを意識しました。

――その後DFの位置も変わりましたが、その狙いは

疲れていたというのがあったので、ちょっと変わって下さいという感じでした。

――一方の相手も簡単には引き下がりませんでした。相手の印象は

関東学生リーグでも当たっている相手なので、あの展開は予想していました。延長戦ではあんなに開くとは思っていませんでしたが、勝つことができてあすにつながる内容になったと思います。

――延長戦の直前に話したことは

大城コーチからは相手は関東学生秋季リーグでも優勝していて、こっちは6位なのでチャレンジャーとして失うものはないので思い切りいってこいという話をしていただきました。

――今試合、チームの雰囲気が下がったときに盛り返す姿が目立ちました。そういった面での成長は

今大会は全試合を通してベンチも応援席もいい雰囲気でやれています。そこで試合に出ているメンバーたちも思い切りできていると思います。

――延長戦のワセダ

あの歓声の中あれだけのプレーをできたことはすごくいい経験になったと思います。

――次戦は決勝戦です。意気込みをお願いします。

おととし、インカレ優勝の舞台を経験させてもらいました。さくねんはそれができなかったので日体大という強いチームですが、『ダントツ優勝』できたらいいと思います。

齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)

――いまの率直なお気持ちは

決勝にいけることになったので、とても嬉しいです。

――改めてきょうの試合を振り返っていかがでしたか

ずっと運動量のあるディフェンスをやっていてみんなきつかったと思うんですけど、最後は粘り勝てたと思います。

――齊藤選手ご自身のプレーとしては

僕はもう切ってくるところのディフェンスだったので、それだけ防ごうと思ってプレーをしていました。

――普段ディフェンスが松本選手(光也、社2=神奈川・法政二)、オフェンスが齊藤選手が担っている印象があったのですが、本日はフルで出場されてましたね

いつもは低いディフェンスでやっているんですけど、きょうは高いディフェンスだったので光也ではなく僕ということになっていました。

――大一番となった筑波大戦でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

きょねんはここで負けているので絶対に勝ってやろうという意気込みで臨みました。

――あすの決勝への意気込みをお願いします

あしたも絶対勝ちます!

伊舎堂博武(社1=沖縄・興南)

――試合後涙も見えました。率直な感想は

率直に言うとうれ」しいです。

――連日の試合で疲れなどはありますか

あります。あるのですが、ここまできたら疲れとかを言い訳にしてやるわけにはいかないなと思い、何が何でも自分の持っている力を出そうと思って挑みました。

――前半、後半と互角の戦いのように思えました。プレーしている側としては筑波の印象は

相手はサイズが大きくて、なかなか間を割ることも簡単にはいかずに自分の思ったようなプレーができなかったのですけど、上級生の3、4年生がしっかりサポートといいますか、点を取ってくれて。僕も前半は気楽にできたのですけど、後半になって競るようになって、自分のプレーが消極的になってしまって。そこで簡単なミスとかが起きてしまって、延長戦に持ち込んだんですけど。延長戦になって3、4年生が気楽にやれと言ってくれて。自分も延長が始まってから自分に喝を入れて、延長戦に挑みました。

――きのう「ディフェンスから攻撃へ流れを持っていきたい」とおっしゃっていました。本日はパスカットやドリブルカットが目立ちましたが、ディフェンスの調子はいかがでしたか

ディフェンスはこれまでやっていなかった3-3のディフェンスで、運動量を必要とするディフェンスだったのですが、3人ともこれまでの試合で疲労困ぱいの中でしっかり自分がやるべきことをやってくれたので、そこは良かったかなと思いました。フルでこの3ー3のディフェンスをやるのはきつかったのですが、最後のキーパーもしっかり止めてくれたので、そこはありがたかったです。

――オフェンス面では、本日5得点でした。いかがでしたか

延長に入るまでは少し消極的な部分が見られたので、あまり納得いく内容ではありませんでした。でも、延長戦で「ここで消極的なプレーをして後悔するよりかは自分の納得いくプレーをしよう」と思い、そこは強気で点を取りに行きました。

――延長戦突入前はどのようなことをチームで共有しましたか

「相手は関東1位、それに対してワセダは関東6位なので、背負うプレッシャーは何もない、気を楽にプレーしろ」と言われていて。そういうアドバイスがあったので、試合に出ている人の肩の力も抜けて(プレー)できたのではないかなと思います。

――結果、延長戦ではワセダのペースに持って行けました。チーム全体の雰囲気はいかがでしたか

ディフェンスでしっかり守り切れたというのが大きかったですね。得点も川島悠太郎(スポ3=福井商)さんもしっかり決めてくれて。上級生としての責任を抱えて挑んでいたのかなと思います。

――明日は『ダントツ優勝』に向けての最後の一戦となります。いきごみを

いうことはあまりないのですけど、これまで『インカレダントツ優勝』というのをチームが始まってから目標としてきたので、ダントツであす日体大を潰したいと思います。