接戦制し、秋季リーグ初白星!

男子ハンドボール

 開幕戦を落として迎えた関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第2戦。相手は前日、強豪日体大との対戦を試合終了と同時に追いついて引き分け、勢いのある明大だ。序盤から点を取り合う緊迫した試合となり同点で前半を折り返す。後半はディフェンスが機能して波に乗り、リードする展開に。終盤追い上げられるも、粘る明大を振り切り接戦を制した。

 前半、早大はエース・東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)のシュートで幸先良く先制。その後筑波大戦に続き東江が厳しいマークを受ける中、桐生正崇副将(人4=群馬・富岡)、三輪颯馬(スポ1=愛知)らが得点を挙げていく。立ち上がりは上々でベンチの雰囲気も良く、このまま試合を優位に運ぶかに思われた。しかし「ディフェンスで走り込まれてフリーでシュートを打たれたり、攻撃がうまくかみ合わずシュートまで持っていけなかった」(東江)と振り返るように、一時リードを奪われるなど苦しい展開に。それでも明大のエースプレーヤーに松本光也(社2=神奈川・法政二)を付け対抗し、大きなリードを許さない。すると前半終了間際の得点で追いつき、14―14で前半を終えた。

開幕戦に続きスタメン出場の三輪

 迎えた後半も一進一退の攻防が続いた。そんな中、守護神GK中野裕通(スポ4=兵庫・神戸国際大付)がペナルティーシュートを止めるなど好守を連発。「ディフェンスが安定して乗っていけた」(桐生)と語るように、堅い守りでリズムをつかみ、齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)、桐生らの得点で5点のリードを奪う。だが明大も簡単に勝たせてくれる相手ではなかった。試合終盤、明大の怒涛の反撃を受け4連続失点を喫し、後半26分には1点差にまで詰め寄られる。しかしタイムアウトで間を取って守備を修正し、リードを死守。最後は萩原侑(文3=東京・早実)がとどめとなるシュートを決め、30―28で早大が勝利した。

後半6分には松本のシュートで逆転に成功した

 前日筑波大に大敗を喫して迎えたこの試合。しっかりと切り替えて春に敗れた明大との激しい競り合いを制し、大きな勝利を手にした。攻撃面ではエース東江が徹底的なマンツーマンでのディフェンスに付かれる中、他の選手がカバーして得点を重ね、筑波大戦で課題に挙げられた守備も改善の兆しが見られた。だが「5対5や雄斗(東江)をポストに入れての6対6など精度を高めたい」(桐生)と満足はしていない。一敗こそしたものの優勝の可能性は十分にある。課題を克服し、不本意な結果に終わった春のリベンジへ――。早大ハンドボール部の挑戦は続く。

(記事 新津利征、写真 後藤あやめ)

関東学生秋季リーグ
早大 30 14―14
16―14
28 明大
スタメン
GK 中野裕通(スポ4=兵庫・神戸国際大付)
CP 桐生正崇(人4=群馬・富岡)
CP 福岡佑哉(スポ4=北海道・札幌月寒)
CP 東江雄斗(スポ4=沖縄・興南)
CP 齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)
CP 西山尚希(社2=香川中央)
CP 三輪颯馬(スポ1=愛知)

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コメント

東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)

――どういった意識でこの試合臨まれましたか

きのうは完敗といった感じだったので、気持ちを切り替えて挑むことだけを考えました。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きのうのように立ち上がりが良くて中盤くらいからまた追いつかれて逆転されて、少し流れが似ていたのですが、そこでうまく気持ちを切らさずに粘れたところが良かったのではないかなと思います。

――前半は厳しい展開になってしまいましたがその原因は

ディフェンスで走り込まれてシュートをフリーで打たれたりだとか、攻撃でうまくかみ合わなくてシュートまでいけなかったりしたのですが、相手も同じようなミスがあったので(きのうと)似たような流れで辛抱の時間だと思ってやっていました。

――ハーフタイムに話し合われたことは

攻撃でやることや、ディフェンスで修正して話し合ったことをうまく後半にできていたので、中盤に3点差、4点差と離せて(勢いに)乗れたところが良かったと思います。

――ご自身はマンツーマンに付かれていましたがそれはやはり想定内だったのでしょうか

一応マンツー付かれての練習はしていたので、広い5対5でみんながうまく攻めてくれることを信じるというか、見守るかたちでした。なので自分でもうまく集中を切らさずにやっていこうと思っていました。

――次戦に向けて強化していきたいところは

国士舘大と日体大という違ったタイプのチームとの連戦なので、どういったチームなのかをまたみんなで話し合い、勝負どころだったり相手の弱点をしっかり見極めて練習を組み立てていきたいと思います。

桐生正崇副将(人4=群馬・富岡)

――きのうは悔しい敗戦でしたが、きょうの勝因はどこにありましたか

うまく切り替えられたことが大きかったと思います。

――明大は関東学生春季リーグ最終戦で惜敗した相手でしたが、今日は相手エースにどう対応しましたか

春は15得点を許してしまったので、マンツーマンや高めの変則ディフェンスをひいて動きを封じることを目指して臨みました。結果7点は取られましたが、いつもの半分に抑えられたということでディフェンスが狙い通り効いたと思います。

――桐生さん自身も今日は7得点を挙げ、きのうと比べて内容も良かったと思いますがご自身ではどう感じていますか

きのうはディフェンスからリズムをつくれなくて、それがオフェンスにも影響して無理打ちさせられる場面も多かったです。しかし今日はディフェンスが安定していてそれで乗っていけたと思います。

――きのうはディフェンスが上手く機能ませんでしたがチームとしてどのように修正しましたか

相手の広い1対1に対するフォローを早くしたり、けん制に出て相手のリズムを狂わせようということを話しました。それがきのうよりは上手くいきました。

――エースの東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)がマークされている中で後半攻めあぐねた印象を受けましたが、その部分はやはり今後の課題でしょうか

そうですね、どのチームも雄斗(東江)に対してはマンツーマンを付けてくると思います。今回は5対5や雄斗をポストに入れての6対6などいろいろ試しましたが、その精度をもっと高めていきたいです。

――今後の試合に向けて意気込みをお願いします

もう1敗はしましたがまだまだチャンスはあると思うので、しっかりこれから一試合一試合戦いたいです。次戦の国士大も強い相手ですが、ワセダらしいゲームができればいいと思っています。

齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうの試合はみんなで粘って勝てたので、すごく良い試合だったと思います。

――きのうの試合に敗れて、きょうの試合にはどのような心境で臨みましたか

きのうの負けは気にせず、きょう勝つことだけを考えてやりました。

――ご自身の出来はいかがでしたか

2試合通じてあまり動けず後半になってからという感じだったので、アップからちゃんとしていきたいです。

――後半点を取れた要因は何でしょうか

勝ちたいという気持ちが強まったということだと思います。

――今後の課題としてどのようなところが挙げられますか

出だしは良くてもその後崩れてしまうことがあるので、崩れたときいかに早く修正できるかというところだと思います。

――関東学生秋季リーグはまだ続きますが、意気込みをお願いします

残りは全部勝ちます。

松本光也(社2=神奈川・法政二)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

途中出場でしたが、ディフェンスから流れをつくろうと思って強気で頑張りました。

――この試合で意識したことは

エースプレーヤーが決まっていたので、その人がボールを持ったときに打たれないよう、キープレーヤーを抑えることを意識しました。

――きのうの試合と比べて、きょうはセットディフェンスで守れた印象もありますが

やはり中心選手を抑えたので、勝負所がはっきりできて守りやすかったのかなと思います。

――守っていて手応えは感じましたか

最初で一発強く当たれたので、その後も強気でプレーできました。

――試合後に大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)から何かお話はありましたか

まず一つ勝てたのは良かったというのと、課題も多かったと。それと自分たちが倒さなきゃいけないのは明大だけじゃないぞ、とも話がありました。

――最後にこの秋季リーグでの目標をお願いします

チームでの目標は、もちろん優勝することです。個人では、ディフェンスの軸になれるように頑張ります。