注目の一戦、首位東海大に完敗

男子ハンドボール

 関東学生春季リーグ(春季リーグ)7日目。前回国士館大戦で快勝を収めた早大は、現在首位に立っている東海大と対戦した。試合は序盤から東海大ペース。完成度の高い相手ディフェンスに苦戦し、早大は本来のプレーを発揮することができない。9点ビハインドで前半を終えると、後半は巻き返しを図ったがその差は縮まらず。24-32で春季リーグ3敗目を喫した。

 東江雄斗副将(スポ4=沖縄・興南)の復活もあり、復調の兆しを見せている早大。対する東海大は春季リーグ開幕からここまで全勝中と、現在最も勢いのあるチームだ。非常に注目度が高く、多くの観客が集まった今試合。主導権をにぎったのは東海大だった。序盤から幾度となく攻め込まれ、苦しい立ち上がりとなる。前半5分、岩本岳(スポ3=東京・早実)が速攻から強烈なシュートを決め待望のチーム初得点。しかし相手の立体のディフェンスを前にその後なかなか攻め切ることができない。早大は攻守共にミスが目立ち得点力の高い東海大選手相手に大量失点としてしまう。結果7-16と大差を付けられ前半を折り返した。

後半冷静にペナルティースローを決めた西山

 追い付くには厳しい点差だった。しかしここで終わらないのが早大だ。後半開始直後太田翔主将(スポ4=北海道・札幌月寒)が得たペナルティースローを西山尚希(社2=香川中央)が押し込むと、一気に攻撃を仕掛けていく。徹底的にマークされていた伊舎堂博武(社1=沖縄・興南)は得点のチャンスをつくり、東江副将も相手ディフェンスをものともせず豪快なシュートを放つ。後半5分には12-17まで追い上げた。しかし得点後のディフェンスが機能せず、またしても東海大のエースプレーヤーに得点を許してしまう。終盤は相手の固い守りに阻まれ決定力を欠き、点差を埋めることができないまま試合終了となった。

復帰戦同様、前半後半共に約10分間出場した東江副将

 「前半で波に乗り切れないという自分たちの悪いところがはっきりと現れてしまった」(太田主将)。後半は17ー16とほぼ互角の戦いを繰り広げただけに、前半の内容が悔やまれる試合となった。また今回課題となったディフェンスについて、「チームとして決められたことをしっかり実行することがカギになってくる」と太田主将は語る。春季リーグも残り2試合。何としても上位に食い込みたい早大は、次回の筑波大戦に思いを懸ける。

(記事 尾澤琴美、写真 三佐川唯)

関東学生春季リーグ
早大 24 7-16
17−16
32 東海大
スタメン
GK 中野裕通(スポ4=兵庫・神戸国際大付)
CP 桐生正崇(人4=群馬・富岡)
CP 福岡佑哉(スポ4=北海道・札幌月寒)
CP 齊藤凌(スポ3=岩手・不来方)
CP 西山尚希(社2=香川中央)
CP 田崎裕晃(スポ4=神奈川・桐光学園)
CP 岩本岳(スポ3=東京・早実)
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コメント

太田翔主将(スポ4=北海道・札幌月寒)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半で波に乗り切れないという自分たちの悪いところがはっきりと現れてしまった試合だったと思います。

――きょうのディフェンスの出来に関してはいかがですか

きょうの試合だけに限らず、チームとして決められたことをしっかり実行することが鍵になってくると思っています。チームの一人一人、特にディフェンスにおける中心選手がもう少し自覚を持ってプレーすることが必要だと感じました。

――オフェンスに関してはいかがですか

元々立体のディフェンスを苦手としていることもあって、前半はミスが多かったと思います。後半は動きのある攻めができていたので、その点はよかったと思います。

――後半は流れをつかみかけた時間帯もあったかと思うのですが

後半は切り替えていい攻めが出来ていたと思います。ただ、点を取ってもその後の守りの場面で踏ん張り切れなかったので、そこがきょうの敗因だと思います。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

コートに立つ意味を一人一人がしっかり考えてプレーできなければ、自分たちの本来の力を発揮することはできないと思うので、そういう気持ちをしっかり持って、次戦までの練習に励みたいと思います。