余力を残し準々決勝制す

男子ハンドボール

 折り返しとなる3戦目を迎えた全日本学生選手権(インカレ)。この日は名城大と対戦した。前日の試合ではオフェンスのミスに苦しむ場面もあったが、1日で課題を修正。開始直後から主導権を握った早大は、一度もリードを譲ることなく点差を広げる。31-20と昨季王者の貫禄を見せ、ベスト4進出を決めた。

 今季力を入れてきた『強いコンタクト』が実を結んだ。序盤は一線ディフェンスを敷き、近距離からのシュートを最小限に留める。ディフェンス専門で出場した福岡佑哉(スポ3=北海道・札幌月寒)や、ロングシュートを何度も阻んだGK中野裕通(スポ3=兵庫・神戸国際大付)の活躍が際立った。さらに隙を見逃さずパスカットに成功すると、川島悠太郎(スポ2=福井商)などが速攻を決める。理想的なかたちで次々とポイントを量産し、6点差をつけ18-12で前半を終えた。

攻守で素晴らしい活躍をした東江

 後半に入ってもその勢いは止まらない。1-2-3ディフェンスを敷くなど、前半と戦略を変更した中でも攻撃の手は緩めなかった。ポストの太田翔(スポ3=北海道・札幌月寒)は少ないチャンスをものにしてゴールネットを揺らす。後半だけで4得点を叩き込んだ。また中盤からは替えのメンバーを投入。西山尚希(社1=香川中央)や松本光也(社1=神奈川・法政二)といった1年生のメンバーも、攻守共に落ち着いたプレーで勝利の後押しをした。5連続得点でさらにリードを広げ、最終スコアは31-20。難なく準々決勝を制した。

自ら切り込んでシュートを放つ太田

 オフェンス面の不安が払拭できたことは、準決勝を戦う上で大きな自信になるだろう。ただ優勝までは残り2試合に迫ったが、ここから先は一段と厳しい戦いが待っているに違いない。あす対決を控える中部大をはじめ、ベスト4に残った3校はいずれも接戦を制し勝ち上がってきた。個々の能力は早大が突出しているが、気を抜けば一気に形勢逆転される可能性もある。勝利をつかむカギは、やってきたことをいかに普段通り出せるか、ただそれだけだ。ラストスパートも焦ることなく、一歩ずつ歩みを進めたい。

(記事 細川香衣、写真 久良佳菜子、松田萌花)

全日本学生選手権
早大 31 18−12
13−8
20 名城大
GK 中野裕通(スポ3=兵庫・神戸国際大付)
CP 玉城慶也(スポ4=沖縄・興南)
CP 内海祐輔(スポ4=香川中央)
CP 太田翔(スポ3=北海道・札幌月寒)
CP 東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)
CP 桐生正崇(人3=群馬・富岡)
CP 川島悠太郎(スポ2=福井商)
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