リーグ戦折り返し、好調続く

男子ハンドボール

 関東学生春季リーグ戦(春季リーグ)はきょう、折り返しとなる6戦目を迎えた。全勝優勝に向けてさらに波に乗りたい早大は、今季、強豪・日体大との試合を引き分けに持ち込んだ明大と対戦。試合は立ち上がり、明大ペースでリズムをつかめない時間が続いたが、徐々に相手のミスを誘う守備で得点を積み重ねていき、6点リードで前半を終える。後半には2点差まで詰められる緊迫した試合展開となるも、試合終了間際、速攻などの得点で差をつけ、最終スコア31-26で勝利を収めた。

 前半14分、7-7。序盤から互いのゴールネットを揺らし合う時間が続く中、ここから一歩リードしたのは早大だった。キーパー中野裕通(スポ3=神戸国際大付)の好セーブからパスを受けた東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)が左サイドをドリブルで突破しシュートを突き刺すと、速攻を仕掛けた川島悠太郎(スポ2=福井商)もキーパーとの1対1を確実に決める。そして再び東江が個人技を見せ、早大の3連続得点。その後も明大の攻撃を封じては速攻で得点を積み重ね、17-11で前半を折り返した。

高い打点からシュートを繰り出す東江

 6点のリードで始まった後半、明大の勢いも決して衰えてはいなかった。後半11分、21-19の2点差まで迫られると、攻撃でもなかなか得点にまで結び付けることができず、リードするも油断を許さない時間帯が続く。試合終了5分前には、最後の猛攻を受け、再び2点差まで詰められたものの、明大のチャンスはそこまで。相手の隙を突く速攻で点差を離し、31-26で試合終了。最後に差を見せ付け、危なげながらも無事勝利し、6連勝を果たした。

速い速攻で相手を圧倒した川島

 「後半は相手に走られてしまって点差を詰め寄られた点が甘かった」(森田啓亮、スポ4=岩手・不来方)。しっかりと勝ち星を得たものの、後半だけのスコアは14-15と、守備面での課題も残った。ここまでの春季リーグを全勝で突き進んできた早大。これから迎えるリーグ戦後半はレベルの高い相手との試合が続く。その一戦一戦、価値ある勝利を収め、5月17日の最終戦を笑顔で終えることができるのか、注目だ。

(記事 松田萌花、写真 藤巻晴帆)

関東学生春季リーグ
早大 31 17−11
14−15
26 明大
スタメン
GK 中野裕通(スポ3=神戸国際大付)
CP 玉城慶也(スポ4=沖縄・興南)
CP 内海祐輔(スポ4=香川中央)
CP 森田啓亮(スポ4=岩手・不来方)
CP 東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)
CP 福岡佑哉(スポ3=北海道・札幌月寒)
CP 川島悠太郎(スポ2=福井商)
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コメント

玉城慶也主将(スポ4=沖縄・興南)

――試合前、大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)から「最初の10分しっかりやろう」と指示がありましたがいかがでしたか

きょうも出だしはそんなに良くはなかったですけど、ディフェンスが今までで一番機能したので粘りはあったかなと思います。

――明大のエースである堤由貴主将への警戒は

フリーで打たせるとシュート力のある選手だったので、コンタクトをしっかりとって守りました。このディフェンスを長い時間できればもっと楽に勝てたと思います。

――国士舘大戦からきょうの試合に向けて修正してきたことは

明大は速攻が速いチームなので、シュートを確実に決めて、ミスした後もしっかり戻らないとやられると思ったので、戻りを意識した練習をしてきました。

――次の東海大戦に向けて意気込みを

きょうみたいなディフェンスをして、かつオフェンスにつなげられればもっと良いプレーも出ると思うのであすはそれを頑張りたいと思います。

森田啓亮(スポ4=岩手・不来方)

――きょうの試合を振り返って

前半は、ディフェンスを固めてから速攻をするという自分たちのかたちでできたので良かったです。後半は相手に走られてしまって点差を詰め寄られた点が甘かったと思います。

――きょうの早大の立ち上がりについては

相手が強いチームなので、集中してディフェンスからやっていこうと話していました。実際にできていたので良かったと思います。

――前半の相手のマークについては

やりにくいというのはなかったですが、(自分に)マークがついてきているのであればもう少し空いているスペースを使っていくことができれば良かったなと思います。

――後半は明大の得点が重なりましたが

ほとんど、自分たちのミスから(明大の)速攻に持ち込まれました。後半、体力が落ちていく中で集中力を切らした場面があったので、あすはそれを修正して一試合を通して後半まで集中力を保っていきたいと思います。

――これまでの春季リーグを通して早大の調子は

リーグ戦が始まっていく中で自分たちのやりたいプレーを試合で出すことができてきていると思います。あとは、きょうの後半に少し出たミスなどという細かい点を修正していきたいと思います。

――次戦に向けて

あすは速攻主体のチームだと思うので、しっかりとバックチェックをして守って、ディフェンスからの速攻という自分たちの形を出すことができればいいゲームができると思います。バックチェックをして相手の速攻に圧倒されないで、ディフェンスを固めて速攻をしていくことができれば良いなと思います。

東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)

――きょうの試合への意気込みは

相手の特徴としてスピードがあって勢いのあるチームだったのでそれをいかに早く勢いを止めることが出来るかという感じできょうの試合に臨みました。

――前半立ち上がりで相手のペースに押されていたように感じましたが

出だしというのはどうしてもミスが多く、そこをいかにディフェンスで粘って食らいついていくかということだったので、出だしの部分は我慢の展開だったのかなと思います。

ワセダの選手が相手にマークされている中でどのようなことを意識して攻めていましたか

攻撃は人とボールが全体的にコートバランス良く、動いてプレーするように意識していたのですが、まだ少しお互いの意思疎通だったり共通理解ができていなかった部分があったのでそこが課題かなと思います。

――後半の中盤に相手に追い上げられていましたがベンチなどで感じたことは

追いつかれてもコートにいる人たちがどうにかしていかなければいけないので、ベンチで見ている人たちは言葉がけを意識してやっていました。

――次戦に向けての反省点などは

東海大もスピードがあって走るチームなのでミスしたときにいかに早く切り替えて戻るかだとか、攻撃をイージーなミスなく点を決められるように頑張っていきたいです。

川島悠太郎(スポ2=福井商)

――きょうの試合を振り返って

明大は走ってくるチームなので攻めてからのディフェンスの戻りをしっかり意識してやりました。

――後半、パスミスが目立ち、相手に追い上げられてしまう場面がありましたがチーム全体のディフェンスについて

後半はみんな足が止まってしまうことが増えてミスが続き追い上げられてしまいましたが、そこで粘りの守りで、点を離すことができたのでよかったです。

――後半、焦ったプレーが目立ちましたがチームで切り替えるために意識したことはありましたか

疲れてミスが続いたのですが、上級生が立て直してくれたのでやりやすかったです。

――優勝に一歩近づきましたが、残る課題として挙げられることは

リーグ戦が始まったときから全勝優勝というのが目標だったので、今まで通り一戦一戦大切に勝つことが大事だと思います。

――きょうはチームが悪い流れになっている中でご自身は決めるところは決めていたと思うのですが

コーチからどんどん自分から(相手ゴールを)狙っていけと言われているので、自分の持ち味である走るハンドボールをやっていこうと思います。

――次の東海大戦に向けて一言

東海大も走ってくるチームなので走り負けしないように、オフェンスからの戻りを意識して頑張ります。