関東学生春季リーグ(春季リーグ)ここまで2連勝と順調なスタートを切っている早大はきょう、中大と対戦。試合は前半から堅守速攻を貫く早大のペースで進み、8点のリードで前半を終える。後半も最後までその勢いを失うことはなく、40―24で試合終了。圧倒的な強さを見せつけ、着実に勝利をつかんだ。
「ディフェンスが機能し始めてからリズムをつかめました」(大城章コーチ、平18人卒=沖縄・那覇西)。試合開始立ち上がりから高い守備意識が見られた早大。先制点こそ自陣でのパスミスから中大に許してしまったものの、簡単にリードは奪わせない展開で試合が進む。前半15分を終えたところで、メンバーを総入れ替え。「前半のチームが勢いよく後半のチームにつなげてくれた」(川島悠太郎、スポ2=福井商)と言うように、それまでの守備を保ちながらも、川島、西山尚希(社1=香川中央)らをはじめとし、得点を量産していく早大。21―13と点差を引き離し、前半を折り返した。
得点チャンスを逃さず決めた萩原
後半さらに勢いに乗りたい早大。守備においては相手に容易に攻め込ませる隙を与えず、さらには増田翔(スポ4=神奈川・生田)のいくつもの好セーブが光る。気付けば後半開始10分までに早大が7連続得点。一気に点差を広げた。後半15分にも再びメンバーの総入れ替えがあると、特に攻守にわたり輝きを見せたのは、ルーキー松本光也(社1=神奈川・法政二)。「ディフェンスで思い切って前に当たったり、当たった後も速攻で点を決めたりすることができるようになりました」と、大学という新しい環境でのプレーにも物怖じしていない様子だ。試合は全出場選手が要所で健闘し、40-24と快勝。開幕3連勝を飾った。
リーグ戦2度目の出場となったルーキー松本
チームの底上げを図るために、出場メンバーを2チームに分け、そのメンバー構成のもと試合に挑んだ早大。「きょねんまで出ていなかった選手が出る機会が多くなったということで、経験を積めるようになった」(内海祐輔副将、スポ4=香川中央)。この、チームの底上げが今季の早大が目指す三冠連覇の礎となることは間違いない。春季リーグは個々のスキルアップはもちろん、チームの連携にもさらなる磨きをかける期間となるはずだ。次に対戦するは日大。「1部リーグで一番うまいチーム」(大城コーチ)と語るだけに、いかに立ち上がりから堅固な守備で自分たちのリズムをつかめるかが重要となるだろう。
(記事 松田萌花、写真 久良佳菜子)
関東学生春季リーグ | ||||
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早大 | 40 | 21−13 19−11 |
24 | 中大 | スタメン |
GK 増田翔(スポ4=神奈川・生田) CP 森田啓亮(スポ4=岩手・不来方) CP 桐生正崇(人3=群馬・富岡) CP 東江雄斗(スポ3=沖縄・興南) CP 田崎裕晃(スポ3=神奈川・桐光学園) CP 萩原侑(文2=東京・早実) CP 西山尚希(社1=香川中央) |
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コメント
大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)
――きょうの試合を振り返って
ディフェンスが機能し始めてからリズムをつかめましたね。僕が(コーチに)就任してからずっと、まずはディフェンスが大事ということを口酸っぱく言っていますし、重点的に練習しているので、リズムをつかめたのはディフェンスが機能していたからだと思います。相手のリズムになる時間帯もありましたが、先週の試合に比べては選手たち自身で言葉掛けをしていたので、我慢できていたかなと思います。それで徐々に相手の集中力も切れてきて、自分たちのリズムになって最後までいけたのかなと思います。
――15分ずつでメンバーを総入れ替えしたきょうのメンバー起用の意図は
2月からシーズンが始まって、ことしは底上げしないと勝てないということを感じているので、全員に自分がチームのために何ができるのかということを常に考えてほしいと思っています。全員が勝負してほしいので、2チームに分けてやっています。
――その取り組みの効果は
そうですね。きょうはケガをしてしまいましたが、戸部(大悟、教2=大阪・桃山学院)や、1年生の西山(尚希、社1=香川中央)と松本(光也、社1=法政二)ら、2チームに分けているから出ているメンバーたちが、どんどん成長していって自覚も芽生えてきているのかなと感じています。
――いつも課題としている試合の立ち上がりはいかがでしたか
先週の試合よりは良かったかと思います。ディフェンスをしようとする意識を高く持てていたと思います。
――かなりベンチからもディフェンスの指示が多かったですね
ディフェンスができていないとリズムに乗れないですし、点取り合戦で勝ちたいわけではないので、しっかりディフェンスをして、そこから速攻につないでいければいいと思います。そしてそれが無理であればセットオフェンスをする、そしてその後の攻守の切り替えの繰り返しを日々、練習でやっています。出だしのディフェンスが機能したということがその次の速攻、セット、バックチェックまでがスムーズにいった要因だったのかなと思います。その点に関しては、きょう良かったと思います。
――収穫もあった一方で、課題は何かありましたか
やはり連続失点など、流れが悪い時に、誰がどのような行動をするか、どういう言葉掛けをするのかというところが、あすの大きな課題だと思います。
――あすの日大との試合を迎える前にどんな言葉掛けをしたいですか
まずはしっかりと守ること。そしてすべてにおいての切り替えを早くすることが大事になってくるかと思います。あした対戦する日大はリーグで一番うまいチームだと思うので、そこに対して相手に合わせるのではなく、自分たちのディフェンスに相手が合わせるような試合ができれば良いかなと思います。
内海祐輔副将(スポ4=香川中央)
――きょうの試合を振り返って
前半は少しもたつきましたが、後半は自分たちのペースで最後までできたと思います。
――チームの底上げについては
きょねんまで出ていなかった選手が出る機会が多くなったということで、経験を積めるようになったと思います。チームを2つに分けた効果が出ているのかなと思います。
――チームに同じ高校の西山尚希(社1=香川中央)選手が入りましたが印象は
パワーや勢いがあって、これからがすごく楽しみな選手だと思います。
――春季リーグを迎えるにあたって取り組んできた課題とは
僕はディフェンスができないので、意識的にディフェンスを頑張ろうと思っていました。2枚でもやらせてもらえるようになって、徐々にその効果が出てきているのではないかなと思います。
――春季リーグの目標をお願いします
僕たちの目標は三冠連覇ということなので、春は通過点として優勝できるように頑張りたいと思います。
川島悠太郎(スポ2=福井商)
――きょうの試合を振り返って
2チームに分かれて試合に出ていて、前半のチームが勢いよく後半のチームにつなげてくれたので、流れが良かったと思います。
――後半のチームでの自分の役目はどのように考えていましたか
きょうはフローターをやっていて、練習の中でもどんどんシュートを狙っていく立場だったので、積極的に狙っていきました。
――周りとの連携はいかがでしたか
まだちょっと合わない部分もありますが、練習でも試合でも声を合わせてできているのでそれは良かったと思います。
――得点も多く決められていましたが、ご自身のプレーを振り返って
積極的に狙っていって、それが良い方向にいったので、良かったと思います。
――今季の意気込みをお願いします
ことしの目標が三冠連覇で、きょねんは日体大に負けてしまったので、まずは一戦ずつ大事にして、全勝優勝できたらと思います。
西山尚希(社1=香川中央)
――きょうの試合を振り返って
積極的に出ることができて、点も取れたので良かったです。
――印象的だった自身のプレーは
ダブルポストからステップシュートで点を取ったところと、ルーズボールに飛び込めたところです。
――大学に入って驚いた点は
高校の時よりもルーズボールとか、1点に対する考え方が違います。チームの声掛けとかもすごくて、雰囲気が良いです。
――春季リーグを迎えるために取り組んできた課題とは
ディフェンスがあまりできなかったので、ディフェンスあたりの部分や、大学生でのディフェンスを意識してきました。ですが、まだまだできていないと思います。
――先輩に同じ高校の内海祐輔(スポ4=香川中央)選手がいますが
内海さんが活躍している姿を見ることができて、かっこいいなと思いました。一緒にプレーすることができてうれしいです。
――春季リーグ戦の目標をお願いします
春の目標は、少しでも攻守で貢献し、三冠連覇に向けての一つのステップとして春季リーグ戦を頑張りたいと思います。
松本光也(社1=神奈川・法政二)
――きょうの試合を振り返って
練習でやってきたことができて良かったです。
――大学になって変わったと思う点は
練習とかにも緊張感がある点ですね。練習に対しての気持ちの入れ方が先輩たちは違うのですごく刺激になります。
――きょうの試合でのチームについてはいかがでしたか
最初は競っていましたが、焦らずにディフェンスからの速攻ができたと思います。ディフェンスでしっかり守って速攻で点差を開けたので、最後の方は楽にできたのではないかと思います。
――春季リーグが始まりましたが、きょう成長できたと思う点は
僕はまだ(出場が)2回目ですが、前回よりはディフェンスで思い切って前に当たったりとか、当たった後も速攻で点を決めたりすることができるようになりました。
――自身で印象に残ったと思うプレーは
ディフェンスでアタックしてから速攻で決めて、チーム全体が盛り上がってくれたところです。後半の方です。
――春季リーグの目標をお願いします
全勝して優勝することです。