ついにたどり着いた全日本学生選手権(インカレ)決勝の舞台。最終日は前日に1点差で日体大を破った中京大を相手に迎えた。前半のスタートはスタメン出場となった稲垣圭亮(人4=神奈川・桐光学園)のポストシュートで勢いをつける。しかし中京大に終盤で追い上げられ、前半は12-13で折り返す。1点ビハインドの後半はディフェンスシステムを変更。またも終盤に巻き返しを図られるが、システム変更が功を奏し、接戦ながらも最終スコア27-26で最後の1点を死守した。この勝利で早大はインカレ優勝、そして三冠を成し遂げた。
スタメンで、チームを盛り上げる活躍を見せた稲垣
思いを晴らす時が来た――。昨年、一昨年は決勝に上がったものの、日体大の前に悔し涙をのんだ早大。創部75周年という節目の年でもある今季は両リーグ戦を制覇し、残す目標はインカレ優勝、ただ一つだった。この日はディフェンスで起用されることが多い稲垣をスタメンで投入。あえてオフェンスでの出場となるが、「(信頼を)力に変えることができた」(稲垣)と期待に応えるように次々とポストシュートを決めていく。また山田隼也(スポ4=沖縄・興南)も素早く回り込むシュートを何本もゴールへ叩き込み、得点面で大きく貢献。終盤こそミスが目立ち、中京大に逆速攻などを許した結果、12-13と1点を追うスコアで終えるが、試合の流れは依然早大ペースのまま試合を折り返した。
しかし早大は後半に入ってもなかなか点差を開くことができない。森田啓亮(スポ3=岩手・不来方)や東江雄斗(スポ2=沖縄・興南)がチャンスの場面でゴールネットを揺らすが、相手にも同様に点を重ねられてしまう。そこで12分すぎに中京大がタイムアウトを取ると、そのタイミングでディフェンスシステムをマンツーマンに変更。これは山田の案であったが、大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)は、選手からこういった発言が出ることを「1年間彼らが成長したところ」と喜びを表した。そして試合再開後はこれが当たり、一気に24-19まで点差を広げる。しかしその後は徐々に詰められていき、残りは5分。ここで決まると流れが変わると思われた状況で、岩下祐太主将(スポ4=熊本・千原台)がペナルティースローを止め、気迫のスーパーセーブを見せる。これにより中京大を食い止めた早大は27-26と、1点を守り切り決勝を制した。
優勝が決まり岩下主将に駆け寄る選手たち
これにより早大ハンドボール部男子部は25年ぶりのインカレ優勝、また創部史上初の関東学生春季リーグ(春季リーグ)、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)、インカレの三冠を達成。今季の主要大会を最高のかたちで締めくくった。この結果を作り上げたのは、コートに立つ選手はもちろんのこと、ベンチの内外で応援していた部員たち、影で支えるマネージャーやトレーナー、そして指導に当たる監督やコーチの力に他ならない。「これがワセダらしさ」という大城コーチの言葉通り、全員で向かう姿勢こそが勝利の源だ。今大会で一つの大きな目標を達成した早大、しかしこれが終わりではない。早大らしいハンドボールでさらなる高みへ、ここから新たな歴史が始まる――。
(記事 細川香衣、写真 松田萌花、久良佳菜子)
男子部集合
全日本学生選手権 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 27 | 12−13 15−13 |
26 | 中京大 | スタメン |
GK 岩下祐太(スポ4=熊本・千原台) CP 山田隼也(スポ4=沖縄・興南) CP 稲垣圭亮(人4=神奈川・桐光学園) CP 内海祐輔(スポ3=香川中央) CP 玉城慶也(スポ3=沖縄・興南) CP 森田啓亮(スポ3=岩手・不来方) CP 東江雄斗(スポ2=沖縄・興南) |
関連記事
三冠まであと1勝!大体大を撃破し決勝進出/全日本学生選手権(11/27)
関学大との接戦の末、準々決勝を制す/全日本学生選手権(11/26)
福岡大に快勝、優勝に一歩近づく/全日本学生選手権(11/25)
コメント
大城章コーチ(平18人卒=沖縄・那覇西)
――全日本選手権(インカレ)優勝を決めたいまのお気持ちは
ほっとしています。きょねんと一昨年と決勝に進んでいて、ことしは優勝候補と言われて、春リーグ(関東学生春季リーグ)も秋(関東学生秋季リーグ)も優勝したし三冠を取れるという期待されていましたが、正直ここまできつかったですね。選手たちがシーズン当初から掲げていた『自立』というテーマで今季スタートしましたが、そういったことをそれぞれがコート上において自分たちで発言したりなどしてくれました。特にきょうマンツーマンにシステムを変えたときは、山田(隼也、スポ4=沖縄・興南)が「マンツーマンでつきましょう」と提案してくれて、4年間で初めて彼の口からこういったことをやりましょうという提案があったのは、本当に1年間彼らが成長したところだなと思っています。本当にほっとしています。
——チーム全員でつかんだ勝利ということでしょうか
そうですね。きのうまでは稲垣(圭亮、人4=神奈川・桐光学園)が試合に出られなかったり、出たとしてもなかなか思うようにプレーできなかったりしたと思いますが、きょうスタートで使って、前半は3得点決めてくれましたよね。やはり誰が出ても自分の役割を徹底してやるということ、ほかにも福岡(佑哉、スポ2=北海道・札幌月寒)も途中で出ていましたし、自分の役割をしっかりできるというのは、1年間通して成長した結果が今回出たのかなと思います。だから本当にうれしいです。
――スタメンに稲垣選手を起用した意図は
相手のディフェンスが低かったというのがあって、彼はブロックプレーができるので、体を張ってブロックをしてそこでポストパスをもらってシュートできる、体の大きさを生かせるのが武器なので、きのう中京大に相手が決まった時点でスタートから稲垣を使おうと決めました。
――本人にはどう声を掛けましたか
思いっ切りやれというふうにしか言っていないですね。いつもスタメンは試合5分前にしか伝えないので、本人はびっくりしたと思いますが、まあやることは同じですし、自信を持ってやってくれればいいし、信用しているから使っています。
――期待に応える活躍を見せてくれましたね
そうですね。稲垣に関しては自分の中では賭けでもありました。今回調子があまり乗っていない選手でもあったので。ただ、どこかで彼もいままでやってきたことが報われるようなことがないとこれからの彼の人生、もっと頑張れないのかなというのも一つあります。そして4年生だというのも一つあります。彼に変わって欲しかった。彼が入ることでチームがまとまるような気がしました。だから稲垣を使いました。
――稲垣選手の活躍はチームに良い影響を与えたのではないでしょうか
そうですね。一般入試で入った4年生が頑張ることで、推薦で来た選手がより一層頑張れますよね。きょうの試合に桐生(和紀、人4=群馬・富岡)は出場しませんでしたが、それはチームで狙っているものがあるのでそれを彼は理解してくれていると思いますし、桐生のおかげで勝った試合もこれまで数多くありますから、それは役割分担の一つとして、きょう稲垣に賭けたということです
――きょうの試合は4年生の頑張りが特に大きかったように思えましたが
かなり大きかったですね。4年生が大事なときにシステムを変えようという声掛けなど、そしてプレーでも引っ張っていましたよね。そこにやっぱり森田(啓亮、スポ3=岩手・不来方)、内海(祐輔、スポ3=香川中央)、東江(雄斗、スポ2=沖縄・興南)、桐生の弟(正崇、人2=群馬・富岡)、福岡、川島(悠太郎、スポ1=福井商)などがついていってくれましたよね。それに加えて、いつも言っていますが、ベンチの外で応援している選手、マネージャー、彼らのおかげです。ハンドボールに集中して選手たちが取り組めるのも、日頃の練習でビデオを撮ってくれたり、得点板をやってくれたり、ドリンクを作ってくれたりなど、そういった人たちがいるからハンドボールに集中できると思います。日頃から選手たちには言っていますが、本当にその子達のバックアップが大きかったです。だから彼らのおかげです。選手が頑張るのは当たり前です。ただやっぱり、こういう結果で出られなかった子たちや応援してくれた人たちに返せたというのはうれしいですね。やはり支えてくれる人達がいるのでうれしいですね。これがワセダらしさかなと実感しました。
――選手たちには試合前どういった指示をされましたか
ミーティングでは細かい指示はしませんでした。思いっ切りやってこいと言いました。決勝は日本の大学で一番を決める試合、そういった中で自分たちがやってきたことをいかに出せるか、あとはみんなに任せるよと言って送り出しました。
——接戦となった前半を振り返って
前半は守れなかったですね。きのうの試合でもそうでしたが、守りでリズムに乗れないとなかなかうちのらしさが出ないので。ただ、僕の中では接戦でいいと思っていました。なぜかというと中京大は東海リーグでも負けていないですし、西日本インカレでも負けていないチームで、勝っているチームというのはきのうの試合を見ても思いましたが、追い上げられると弱かったり、接戦に対してどうなのかというのがあったりしたので、接戦だったらチャンスはあるなと思っていました。ただ前半は硬かったですね。ノーマークのシュートを外したり、速攻で焦ってしまったり。まあそれはインカレの決勝ですし、本人たちが勝ちたいと思ってやったことですから、勝ったからいまそのように言えますが、もう少しそこはうまくコントロールしてやれたら、もっと選手たちの良さが引き出せたのかなと思います。
――前半を1点のビハインドで折り返しましたが、後半は選手たちに何と言って送り出しましたか
後半の入りはディフェンスをちょっとだけ変えて、ラインを下げたのですが、そこからリズムに乗れましたよね。やはりディフェンスである程度の計算ができると、リズムに乗れるのが証明できたので。あとは途中でタイムアウトを取られたときに、山田がマンツーマンの提案をしまして、僕は4年生が提案してくれたことが本当にうれしくて、すぐにシステムを変えました。やはり4年生がこういった大事な場面でゲームに出ている人しか分からない雰囲気、選手にしか分からない感性というのを僕に伝えた。これは4年間で初めてのことだったのでうれしくてすぐに対応して、それが見事に当たったので、彼が成長した姿を実際のゲームで見ることができたというのがうれしかったですね。最後のインカレですから、本人もどうしても勝ちたかったというのが表れたので、良かったのではないでしょうか。
——1年生の川島選手も途中から投入されましたが、その意図は
サイドシュートが少なくて、森田はどちらかというとミドルシュートを打つタイプなので、そのサイドのスペシャリストを入れて、もう少し外から攻撃を組み立てる展開にしたかったという意図で、川島を投入しました。
――川島選手のプレーはコーチ自身にはどう見えましたか
緊張していましたよね(笑)。仕方ないです。ラスト数分で相手が退場した際に、パスも悪かったですが彼がキャッチミスをして、そこから流れが崩れたのは確かなのですが、それはでもたまたま彼だっただけで、他の4年生が出たらどうかも分からないですし、まあそれは今後彼が経験していけばいいですし、大事なところでシュートも決めてくれたし、本人もそれは自信になったんじゃないかと思います。何度も言いますが、誰が出ても変わらないです。そのつもりで1年間練習してきました。
――岩下選手も好セーブを連発していましたね
気持ちが入っていましたね。インカレに入る前は足を少し痛めていて、プレーの調子自体も僕から見てもあまり良くなかったので、心配はしていましたけど、やはり最後に懸ける思いとか、1年間キャプテンとしていろいろなことを考え苦しんできたと思いますが、それがすべて吹っ切れたようなプレーでしたね。安心して見ていられました。
――三冠までの道のりは簡単なものではなかったと思いますが今季を振り返って
優勝ももちろんうれしいですが、それ以上に選手が成長してくれたということがうれしいです。選手たちのおかげで僕も指導方法を変えることができましたし、みんながいたから頑張れたと思うので、本当に感謝したいですね。
——次は全日本選手権(全日本)も控えています。どんなチームになって臨みたいですか
正直、ウェイトはあまり大きい大会ではないですが、年に一度実業団のチームにチャレンジできる場なので、そこはチームとして今シーズン通して、ワセダはいいチームだったなと言ってもらえるように、ここから1カ月ありますので、今回はチャレンジャーのつもりでやってきたことを全て実業団のチームにぶつけたいと思います。
岩下祐太主将(スポ4=熊本・千原台)
――きょうの試合を終えて、率直な感想をお願いします
やっぱり、1点差でも勝てたというのは本当に大きいことでした。中京大もすごく個人の能力が高くてチームとしても良いチームだったので、接戦になるというのを予想していました。そういう接戦の中で1点差でも勝てたということは、(早大に)優勝したいという強い思いがあったからだと思うので、チームのメンバーに感謝したいと思います。
――試合前に、主将としてチームに話し掛けた言葉とは
決勝という舞台でみんな緊張してしまうと思ったので、決勝とかを意識せずに楽しんでいこうと声を掛けていました。いままでのインカレ決勝より、チームの雰囲気が硬くなっていなかった点が良かったのかなと思います。
――前半の競っている展開の中で、岩下選手が大きな声で指示を出していた場面も見られましたが、前半の印象はいかがでしたか
最初の立ち上がりで早大が先制することができて、それから何点か離すことができたんですけど、相手も実力があるので追いついてきて同点という展開になり、焦った部分もありました。自分たちがやってきたことを出して後半につなげられれば良いというふうに思っていて、良いかたちで最後までつなげることができたんだと思います。良かったです(笑)。
――後半は点差を広げていった場面もありますが、振り返っていかがですか
エースの選手に高めにつくというディフェンスにして(相手が)攻められなくなって、ディフェンスから速攻だったり、ディフェンスからセットオフェンスだったりというふうにして連続で点を取ることができました。自分たちがいままでやってきたディフェンスから速攻というかたちにうまく持っていって、それが1点で勝つことができた勝因になったのかなと思います。
――5日間のインカレを振り返って、印象的なシーンとは
個人としては、決勝の後半最後の方で相手にペナルティーを取られて、ぎりぎりの戦いの中でそれを決められたら本当に負けるかもしれないと思ったので、あのシュートを止めることができたというのは良かったです。いままでやってきた練習の成果とかを全部出せて気持ちを込めることができていたし、あのプレーが僕の中ではこのインカレで一番良いプレーだったと思います。
――ここまでの4年間を振り返っていかがですか
勝ったり負けたりといういろいろな経験を積むことができました。勝った試合も負けた試合も自分の中で何かしら得るものがあったので、僕は社会人としてこれからもハンドボールを続けていくんですけど、これからの人生に生かしていければいいかなと思います。
――最後に、これからの早大ハンドボール部へ残したい言葉をお願いします
創部史上初の三冠を達成したということで、これから新しい歴史を積み重ねて塗り替えていくのが後輩たちだと思うので、ここで終わらずにらいねん以降とかも連勝できるように頑張ってもらいたいと思います。
山田隼也(スポ4=沖縄・興南)
――優勝したいまの気持ちは
優勝した瞬間はうれしかったですけれど、いまはほっとしている感じです。
――中京大と対戦するにあたって何を意識しましたか
昨年も対戦しているので大体イメージはつかんでいたんですけれど、やっぱり決勝の舞台なので何が起こるか分からないというのもありますし、みんな気を引き締めて臨んでいたと思います。
――1点を追う展開で、ハーフタイムは何を話し合いましたか
ちょっと速攻にいけていなかったので、ディフェンスからの速攻を。もっと走らなければまずいなという雰囲気はあったので、そこを話しました。
――きょうの試合をチームとして振り返っていかがでしたか
ミスから逆速攻とかが多かったんですけれど、そういう中で一人一人が調子悪い選手も助け合って、チーム力を発揮できたのは練習をやってきた成果が出た瞬間だと思いました。
――ご自身のプレーとしてはいかがでしたか
いつもより前半で決めにいこうと前半飛ばしていたんですけれど、そのせいか後半はバテてしまって、ちょっと申し訳ないというか迷惑を掛けたプレーも多々ありました。でも自分の課題も見つかりましたし、とても良い経験になりました。
――以前試したいことがあるとおしゃっていましたが、試すことはできましたか
日体大が上がってくると思っていたので、そのことについては対策をいろいろ考えていました。でも中京大だったので、あれ?って感じだったんですけれど、そこは中京大のことをイメージしてやりました。
――具体的にはどのようなことだったのですか
あんまり上がってこないんで、大きく回り込んで打てば決められるという自信はある程度あって、それは体力がある内は実現できたのかなと思います。
――残りは全日本がありますが、すでに意識していますか
できれば出たくないですね。もう疲れちゃった(笑)。早慶戦は出たいですけれど、全日本総合はもう疲れちゃったんでいいかなと…。それを監督が許してくれるかは分からないですけれど(笑)。早慶戦はとりあえず最低でも勝って終わらせたいと思います。
――今後の具体的な課題は何ですか
個人的に実業団にいくので、スタミナが全然だったりだとか、試合の中でミスが多かったりだとかそういうところは、上に比べたら未熟だなと感じました。
稲垣圭亮(人4=神奈川・桐光学園)
――いまの率直な感想をお願いします
ちょっとインカレ始まってから自分自身あまりチームのために貢献できてなくて、最後こういうかたちで貢献できたので良かったと思います。
――久しぶりのスタメンでの出場でしたが緊張はありましたか
僕は1回戦で緊張しすぎてそのあとあまり試合に出る機会がなかったので、いきなりこんな場面でスタメンで出させてもらって、自分を信頼してくれているっていうことを力に変えることができたので良かったです。
――いつもはディフェンスでの起用が多かったと思うのですが、きょうはオフェンスでの起用でした
僕もびっくりしました、いつもはディフェンスだけだったので。けど、最近インカレ前とかオフェンスで練習試合に出させてもらうことが多かったので、こういうこともあるかなと準備をしていてそこはうまくできたかなと思います。
――きょうの試合で最初にポストシュートを決めたときの感想は
僕自身本当にこの大会何もできてなかったので、最初にそういうシュートを決めることができてすごくうれしかったです。
――きょう意識したことは
一つのプレーに対して、チームが盛り上がるようなことがしたいなと思って臨みました。
桐生和紀(人4=群馬・富岡)
――きょうの試合を振り返って、率直な感想をお願いします
スタートから最後の笛が鳴るまで、チームが一つになって戦うことができたと思います。
――試合前にチームで話し合われた点とは
やってきたことは絶対に間違っていないと思っていたので、ここまで来たら戦略とかではなく気持ちを出して戦おうというふうに話をしていました。
――競り合った前半の中で心掛けていた点とは
前半は競っていて、その中で焦りみたいなのもありました。ハーフタイムの時に、そういったプレッシャーなどを感じずに楽しんでやろうというのをみんなに伝えました。後半、自分たちのハンドボールができたかなと思います。
――後半にかけて自分たちのハンドボールができたという印象でしたか
ディフェンスはずっと力を入れてきたことなので、勝負どころで自分たちの思うようなディフェンスをすることができました。そこから逆速攻やセットで良い流れを持っていくことができたので、ディフェンスがしっかりとしていた点が良かったのかなと思います。
――今季ここまでを振り返っていかがでしたか
最後に優勝した瞬間というのが本当に印象に残りました。リーグ戦ではいつも最終節で負けて終わるかたちだったので、きょうインカレも勝利して笑顔で終えることができ、貴重な経験ができたなと思います。
――最後に、早大ハンドボール部に向けて残したい言葉とは
22年ぶりの春秋両リーグの優勝も果たすこともできたので、ここから黄金時代というか、また金メダルを取っていってほしいなと思います。
半澤侑紀(商4=青森)
――優勝おめでとうございます。今の率直なお気持ちをどうぞ
ずっと目指してきたものだったので、ものすごくうれしいの一言です。
――きょうの試合を振り返って
もっと離せるところで離せたかなという感じはあったんですけど、粘って勝つことができたので良かったです。
――ご自身のプレーはどうでしたか
僕は試合に2分くらいしか出ていないので何とも言えないんですけど、その中でも周りの選手への声掛けなどを心掛けてやれたので、そこは良かったと思います。
――どのようなお気持ちで試合に臨みましたか
いつも通り自分たちがやってきたプレーを心掛けようと話していて、試合の最初からチーム一丸となって戦おうと思っていました。
――対戦相手であった中京大にはどのような印象を受けていましたか
準決勝までの試合も見ていたんですけど、チーム一丸となって自立しているなと思っていて。手強いという印象だったので、最後まで気を抜かずに戦わなければならない相手だと思っていました。
――創部史上初の三冠を達成したことをどう感じていますか
75周年という節目の年にこういうかたちで三冠を取れたというのは、自分の人生の中でも記念になりますし、早大ハンドボール部に入部して良かったなという気持ちがすごく強いです。
――最後に、全日本への意気込みをお願いします。
相手が多分実業団になると思うので、しっかりフィジカル面でも一年間鍛えてきたことを発揮できれば、と思います。
玉城慶也(スポ3=沖縄・興南)
――優勝したいまの気持ちをお願いします
3回目の決勝なので、3回目で優勝できたことがうれしいです。
――きょうの勝利で三冠達成ということは意識されましたか
いや、全くなかったですね。2回決勝で負けているので、さすがに3回目は勝たなきゃいけないなと、勝つことだけ意識していました。
――中京大との対戦で意識したことはありますか
きのう良いかたちで中京大が日体大に勝っていて、リズム的にはあっち(中京大)の方が良かったので、きょうは最初で決めようというのはチームで言っていました。前半は1点差で負けちゃっていたんですけれど、そこで切り替えて守れたのは良かったかなと思います。
――決勝ということで緊張はありませんでしたか
いや緊張はしなかったですね。結構3回目ということで慣れているのもあると思います。
――ではご自身のプレーは満足のいくものでしたか
いや、全然。ケガして(復帰後の)公式戦ではこれが5試合目なので、全然自分のプレーはできていないですけれど、自分のことよりはチームが勝ったので良かったかなと思います。
――今大会を振り返ってどのような大会でしたか
いまの4年生とは結構良い感じで来ていたので、最後にポストの稲垣さんがずっと悩んでいたんですけれど、決勝で活躍してチームが盛り上がったことが今回、僕は楽しかったですね。
――全日本などもありますが、今後はどのような気持ちで練習に臨みたいですか
あんまり考えないようにしていたんですけれど、全日本は出場が3回目で2回とも2回戦で負けちゃっていて、せっかく社会人とできる場所なので、自分たちのプレーがどこまで通じるのか試したいです。
森田啓亮(スポ3=岩手・不来方)
――優勝おめでとうございます!いまの率直な感想をお願いします
75周年という節目の年に優勝できて、本当にうれしいですし良かったです。
――特別賞も受賞されました
個人賞は意識してなかったんですけど、もらえたってことは素直にうれしいです。
――今大会を振り返って
このチームは、自分たちのリズムに乗ることができれば本当に勢いのあるチームだと思うので、それが各試合で出たのが良かったと思います。それでも課題はあるのでそこは新チームになってからも修正していって頑張っていきたいと思います。
――前半と後半でディフェンスが変わったことについては
前半の5-1ディフェンスがそんなに守れている気がしなかったので、後半から3-3ディフェンスにしてアグレッシブにいこうというかたちをとったんですけど、それがはまって。後半最初の方で追いついて点差を離せたのでそこは良かったと思います。
――後半の途中からマンツーマンディフェンスを敷きましたが
マンツーマンは自分たちで指示を出しました。そっちの方が守りやすかったので。そうやって自分たちでうまく修正できて、ディフェンスがちゃんと機能して良かったと思います。
東江雄斗(スポ2=沖縄・興南)
――優勝おめでとうございます。いまの率直なお気持ちを
やっぱり、素直にうれしかったです。
――きょうの試合を振り返って
決勝ということで、前日のミーティングでもいままでやってきたことを出そうと言っていて。相手も決勝まで勝ち進んできた相手なので強いですし、自分たちも前半とか動きが硬かったんですけど、ディフェンスで粘って攻撃でも得点できたので、やってきたことがしっかり出せた試合だったのではないかと思います。
――1点ビハインドで後半を迎えましたが
1点ビハインドで負けてたんですけど、焦ることはないので。あと30分あるのでそれを有効に活用して、自分たちの方に流れがくるまで我慢してやっていこうという感じで、流れが来た時に一気に逆転して勢いに乗れたのは良かったと思います。
――ご自身の調子はいかがでしたか
決勝ということで、前半は少し力んでシュートが入らなかったんですけど、後半は楽に打てたし、気持ちよくシュートできました。
――三冠を達成したことをどう感じていますか
創部史上初の三冠ということで、インカレ優勝も25年ぶりだし、創部75周年で三冠を達成したというのは非常に大きなことで。そこに選手として優勝に貢献できたのはとても光栄なことだと思っています。
――優秀選手賞を受賞されましたが、ご自身の中で印象に残っているプレーなどはありますか
個人としては、ゲームの後半で大事な時にシュートを決められたシーンは印象に残っています。
――最後に、全日本への意気込みをお願いします
全日本が年内最後の大会になるので、実業団と戦う機会でもありますし、いけるところまで勝ち上がっていきたいです。
桐生正崇(人2=群馬・富岡)
――きょうの試合を振り返って、率直な感想をお願いします
とりあえず1点差でも勝てたので、うれしい気持ちでいっぱいです。
――前半の展開を見ていていかがでしたか
前半は少し向こうのリズムにやられていて押され気味かなと思っていましたけど、後半の中盤あたりからワセダらしいプレーができていたので良かったと思います。
――後半にディフェンスからの速攻が機能できたという印象ですか
そうですね。ディフェンスから速攻ができてリズムをつかめたのかなと思います。
――5日間のインカレを振り返っていかがでしたか
1年間、このインカレのためにやってきたので、あっという間に5日間が終わったかなという感じですね。
――印象に残った場面はありますか
山田さん(隼也、スポ4=沖縄・興南)は普段のリーグ戦とかではハイタッチとかをしていないんですけど、このインカレという大事な舞台ではみんなに声を掛けたりハイタッチをしたりしていて、やっぱり4年生って頼りになるなと思いました。そういう、4年生がしっかりと引っ張ってくれたという点が、このインカレで印象に残りました。
――ことしのチームを振り返っていかがですか
きょねんとは全然違って、中心は4年生ですが上下のカベがなく、自分たちで練習とかもどんどん決めていくような自立したチームでした。そうやってできたので良いチームだったと思います。
川島悠太郎(スポ1=福井商)
――優勝おめでとうございます。途中出場となりましたがどんなプレーを意識しましたか
インカレ決勝ということで、結構いい勝負をしていたので、4年生の力に少しでもなれるように思い切ったプレーを心掛けました。
――やはり決勝の舞台での途中からの出場は緊張しましたか
結構緊張しましたね(笑)。
――4年生への思いなど何かありますか
ことしのチームの4年生はすごく優しくしてくれて、練習から私生活の面でもお世話になったので、最後に優勝で終えることができたのはとても良かったです。
――インカレを終えて振り返っていかがですか
少しずつ試合に出させてもらって、らいねんとかのためにも良い経験をさせてもらったので、それを無駄にしないように、これからも頑張って練習していきたいです。
――インカレを終えて、全日本への意気込みをお願いします
大学生とはまた違ってくるので、少しでも勝ち続けていけるように頑張りたいです。