朽木悔しさ残すもリボンで奮起 全カレ見据える結果に

体操

 今年度最初の公式戦である東日本学生選手権(東日本インカレ)が、有観客のもと高崎アリーナで行われた。早大からは朽木ユリア(スポ2=東京・安田学園)が出場し、結果は総合19位(速報時点)。上位25人が全日本学生選手権(全日本インカレ)への出場権を得る本大会。全日本インカレへの出場が見込まれる結果となった。

 朽木の第1種目はフープ。投げ上げたフープを足でキャッチしようとするも、落下させてしまう場面も見られたが、すぐさま手で捕まえてリカバリー。続く投げ技では見事手でキャッチを決めた。全体を通して軽やかな演技にまとめた朽木。最後は体を横たえ、しとやかに演技を締めた。

 第2種目のボールには、臙脂(えんじ)の衣装で登場。演技中盤から波に乗ると、大きな笑顔も飛び出した。最後は振り向きざまに座ってまとめ、大会2日目を終えた。大会3日目のクラブには、高い点数が出やすいものの、最も難度の高い構成で挑む。しかし手具の落下や場外に苦しみ、悔しい演技となった。

 1時間ほどを空け、迎えた最終種目のリボン。朽木は一転、クラブでの失敗を取り戻すような好演を見せる。目立ったミスもなく、ダイナミックで華やかな演技を披露した。

大会看板と写真に納まる朽木

  ルール改正後初の公式戦となった今大会。悔しさも残るものの、その演技を引きずらない精神的な強さを見せた。全日本インカレでは、さらなる朽木の飛躍に期待がかかる。

(記事 荒井結月)

※関東学生体操連盟公式HPに成績表が掲載され次第、追って結果を更新いたします。

朽木ユリア(スポ2=東京・安田学園)

※このインタビューは試合後、オンラインで行われたものです。

――大会を全体的に振り返っていかがですか

 落下や場外を伴う大きなミスや、難度の不正確な部分が目立ち、4種目をまとめられなかったので、悔しい気持ちが残った試合になりました。でも久しぶりの有観客の試合で、応援などもあり楽しんで演技できました。

――それぞれの演技で使用した曲の名前を教えてください

 フープがSarajevo、ボールがRockstar、クラブはShum、リボンはTestujin (Matrix)です。

――なぜそれらの曲を選んだのでしょうか

 4種目で違った雰囲気の演技になるようにしつつ、それぞれ自分に合った曲を選ぶようにしています。フープはとても美しい曲で、他の3種目はテンポの良い曲です。個人的にテンポの良い曲の方が踊りやすいなと感じます。ボールは昨年から曲を変えていません。

――今回の演技はどういった構成で臨みましたか。それぞれ教えてください

 ボールとフープは、転がしのDAの点数が高くなったので、前まであまりやっていなかった転がしのDAをできるだけ多く入れました。DBも昨年まではやっていなかった新しい難度や、難度を2つ組み合わせたコンビネーション難度も入れています。クラブは、他の種目に比べてDAがマックスの20個入っていて、点数の取りやすい構成にはなっていました。リボンは、今までやっていなかった3連続のジャンプに挑戦して、点数を上げられるようにしました。

――良かった点は何ですか

 すごく緊張していたのですが、落ち着いて演技をすることができました。また、動きが小さくならずに曲をしっかり表現できた点も良かったです。

――反対に、反省が残る点はありますか

 試合直前で不安になり、予定していた技を抜いてしまったり変えてしまったりしたので、練習不足を実感しました。

――クラブでは18位、リボンは16位という成績でした(速報時点)。2種目を振り返ってみていかがですか。また、それぞれの種目で良かった点について教えてください

 クラブは、もともと難度の点数が一番高い構成での演技でした。内容は、落下や場外、投げの軌道がズレたりして悔しい演技になってしまいました。普段の練習ではしないようなミスなので余計悔しかったです。リボンは、クラブの演技から気持ちを切り替えて、目立った大きなミスなく演技をすることができてよかったです。A(芸術点)も高く出て良かったなと思います。もっとD(難度)の点数を上げて点数の出る演技にしたいです。

――大会を終えて、新たな目標について教えてください

 今回は新ルールでの初めての公式戦になり、課題がたくさん見つかった試合になりました。次の全日本インカレに向けて、もっと点数の出る演技構成にし、ミスのない演技を目指したいです。全カレ(全日本インカレ)では4種目納得のいく演技ができるようにしたいです。