【連載】2021年度体操部部員紹介『前進』 第1回 武井優介×渡邉向祥

体操

 対談のトップを飾るのは、武井優介(スポ3=東京・松陰)選手と渡邉向祥(スポ2=千葉・市船橋)選手。シーズンも後半にさしかかった現在の調子や心境を伺いました。

※この取材は8月23日に行われたものです。

「減点のない演技を見てほしい」(渡邉)

笑顔で質問に答える渡邉

――お互いの第一印象はありますか

武井 中学の時に一緒に試合を回っていた時があったので、その時とあまり変わらないですね。その時から結構おとなしいイメージがあったので、そのまま大学生になったなという感じです。

渡邉 最初に大学で一緒に練習をしたのが合宿の時で。その時に結構緊張していたのですが、優介くんが一番声かけてくれて、一緒にいてくれたので、すごく優しい先輩だなと思いました。

――現在の調子はいかがですか

武井 体操を始めて17年経つのですが、その中でも調子は一番いいというか。実力的にもいいところは持っていけているのではないかなという風に思っています。

――好調の要因はありますか

武井 やっぱり、去年ですかね。去年、インカレの試合とか、ケガとかで悔しい思いをしたので、ちょっと練習とかでうまくいかなかった時に、いつもそれを思い出してやっていたことかなと思います。

――渡邉選手は、調子はいかがですか

渡邉 最近の調子は、あまりいいわけではないのですが、冬からあまりケガ無く練習を積めているので、その積み上げてきたものを信じてというか。あまり心配はしていないですね。

――種目で見てほしいポイントはありますか

武井 この冬で、僕は力技の強化をしてきたので、チームの中でも一番(点数を)取れると思う、つり輪を。あと、平行棒の安定性も、ずっと求めて、基礎とかを練習してきたので、そのあたりを強みとして頑張っていきたいです。

渡邉 僕は、技の内容はそこまで変わってないので、その分、倒立の決めであったりとか、細かいところをすごく意識して練習積んできたので、そこの減点のない演技を見てほしいです。

――今年の一年生の印象を教えてください

武井 今年の一年生は、それぞれ個性があるというか、強いところが分かれているなと思っています。器具が強い人とか、この種目が得意な人とか。それがすごく面白いなと思っていて、今後も楽しみです。

渡邉 第一印象は一人一人すごいしっかりしているなと思ったんですけど、慣れてきて結構やんちゃだなというか(笑)。大学生しているなと思います。

――竹端主将が率いる部の雰囲気はどうですか

武井 みんな練習はのびのびできていると思いますし、それぞれが自分の意見を発言できる環境ではあると思います。

渡邉 一人一人がやることをしっかりやって、プラスでチームのために何が出来るかっていうのを結構考えて、色々みんなで話し合いながらできていると思います。

――チーム全体の調子はどうですか

武井 全体の調子はすごくいいと思います。今までは、個人がちゃんととって、その結果が団体に結び付けばいい、という考えだったと思うのですが、今年はチームで上に行こうという目標が明確になっていて、練習にもそれが表れています。そうなると、チームで声掛けとかがちゃんとできたりして。雰囲気もいいですし、演技自体もみんな失敗も少なくなってきました。

渡邉 チームとして、みんなで、演技の面でも助け合って、精神的な面でも、声かけ合って支え合ってという風に、チームの士気がだいぶ上がっているので、すごくいい感じだと思います。

「チームが安心できるような演技をしていきたい」(武井)

オンライン上で取材に答える武井

――夏休みが始まって、体操の練習以外では何をされていましたか

武井 ほぼ毎日練習なので、休みの日はもうグダグダと(笑)。ずっと寝ていたりとか。僕はテレビゲームとかするのがすごく好きなので、たまにやっていたりとか。まあでもほぼ寝ていますね。

渡邉 僕も大体家にいる感じだったんですけど、最近は酸素カプセルに行くのが好きで。もう毎週くらい行っていたので、一番酸素カプセルに入った夏休みでした(笑)。

――酸素カプセルの効果はありますか

渡邉 そうですね。疲労が抜けるというか。

――体操部の推しメンを教えてください

武井 僕はやっぱり、今話してるからじゃないですけど、渡邉ですかね。体操の面でも、一番上達しようと練習に臨んでいるし、そういう姿勢が見えて、僕も感化されます。あとはプライベートでも、一緒にご飯行ったりとか、一緒にいる時間が部員の中では一番多いかなと思うので。渡邉くんが推しメンです(笑)。

渡邉 僕は勿論、武井優介先輩です(笑)。ここ最近の試技会でも、毎回一番高得点を出して、安定していて。演技の面でもとても頼りになりますし、プライベートの面でも頼りにしているので、推しメンです。

――演技構成の変化があれば、教えてください

武井 演技構成は、去年から大きく変わったところで言うと、つり輪くらいしかないんですが、つり輪は、強化してきた部分で、自分を発揮できればと思います。平行棒も、自分の中では得意だと思っているので、基本とか練習してきたものが出せれば、良い演技ができるんじゃないかなと思います。

渡邉 僕は、去年とかまでは、自分のできる技を全部詰め込んでという感じで、結構失敗とかも多かったんですけど。今年は、全日本とかも経験させて頂いて、一つ一つの技の完成度と安定感とかが増した気がするので、そこが大きく変わったかなと思います。

――お二人が個人的に、今季テーマにしていることがあれば教えてください

武井 失敗しないことですかね。まあ当たり前なのですが、僕は結構できないので(笑)。過去の試合で見てきても。なので、チームが安心できるような演技をしていきたいなと思います。

渡邉 僕も同じような感じになっちゃうんですけど(笑)。自分の持っている実力を、試合で出すのが一番大事なことであり、難しいことっていうのをすごく感じていたので。試合でミスなく、落ち着いて、冷静に自分の演技を出すことを目標にしています。

――ありがとうございました!

(取材・編集 足立涼子、中村凜々子)

◆武井優介(たけい・ゆうすけ)

2000(平12)年8月4日生まれ。162センチ、57・5キロ。東京・松陰高出身。スポーツ科学部3年。コロナが収まったら部員みんなでバーベキューがしたいとのことです!

◆渡邉向祥(わたなべ・こうしょう)

2001(平13)年6月26日生まれ。164・5センチ、57・5キロ。千葉・市船橋高出身。スポーツ科学部2年。コロナが収まったら「温泉に行き、旅館に泊まり、浴衣を着て、卓球をしたい」と完璧な温泉旅行プランを教えてくださいました