日頃の練習の成果を発揮する

体操

 関東学生交流選手権が栃木県体育館で行われた。宮田雅博(創理3=神奈川・山手学院)にとっては一年ぶり、周防優花(スポ2=東京・富士見)にとっては半年ぶりとなる公式試合。日頃の練習の成果を発揮し、それぞれ楽しんで演技ができた大会となった。

 昨年の同大会では、技の数がそろっていなかったという宮田。ことしは技の数を増やし、大幅に点数を伸ばすことに成功した。ケガの影響で十分な準備ができなかったというゆかでは、大きなミスなく演技をまとめる。跳馬では納得の実施をし、ガッツポーズも見せた。「全体的に最初よりも演技としてかたちになってきたと思う」(宮田)。確かな成長と手応えを感じる飛躍の一年となった。

飛躍の一年となった宮田

 周防は「ノーミスで自分の納得の演技をすること」を目標にこの試合に臨んだ。1種目目の平均台では中盤に惜しくも落下。しかしゆかでは、ずっと練習していたという技を成功させ、納得の表情を見せた。一つ一つの演技が終わったあとの笑顔が印象的だった周防。強豪・日体大と同じ班でのローテーションに緊張したというが、「色々吸収することもあったし、みんな温かくて楽しかった」と振り替える。今後の成長につながる大会となった。

楽しんで演技ができたという周防

 大学から本格的に体操を始めたという宮田と周防。トップレベルの選手が在籍する早大の練習環境では、毎日多くの刺激を受けているという。「もっと体操選手らしい演技ができるようになっていきたい」(宮田)、「全部の種目でDスコア(技術点)を上げたい」(周防)。それぞれの目標に向かっていく二人。来シーズンにはさらに成長した姿を見せてくれるだろう。

(記事、写真 中村ちひろ)

交流男子個人総合
選手名 ゆか あん馬 つり輪 跳馬 平行棒 鉄棒 合計点 順位
宮田 雅博(創理3) 9.950 6.850 8.500 10.450 5.350 7.800 48.900 37位
交流女子個人総合
選手名 跳馬 段違い 平均台 ゆか 合計点 順位
周防 優花(スポ2) 10.250 6.950 8.300 8.950 34.450 39位
コメント

宮田雅博(創理3=神奈川・山手学院)

――以前試合の過ごし方に気を付けたいとおっしゃっていましたが、コンディションはいかがでしたか

結構落ち着いて過ごせたと思いますが、鉄棒の待ち時間が長かったことが予想外でちょっと戸惑ってしまいました。

――昨年の同大会より点数が倍くらい伸びている種目が多数ありましたが、その理由は

僕は(昨年)全然技がそろっていなかったのですが、技が増えるだけで大幅に点数が上がるので、そういった点で点数が伸びたことが大きいですね。

――技が増えたことにより体力面でも負担があったと思いますが、疲労などはありましたか

疲労はそんなに感じなかったです。

――きょうの試合を全体的に振り返っていかがですか

楽しくやることはできたのですが、鉄棒とあん馬で失敗があったのでそこが心残りです。

――一番良かった種目は

跳馬ですかね。

――どういった点が良かったのでしょうか

点数についてもそうですし、危なげなくできたので良かったと思っています。

――跳馬と平行棒の演技後に、ワセダの応援席に向かってガッツポーズをしている姿が印象的でした。納得のいく演技はできましたか

跳馬はそうなんですけど、平行棒は(最終種目まで)終わったということで緊張感がほぐれてガッツポーズをする余裕があったというのはあります。

――早関対抗定期戦ではゆかでしりもちがありましたが、今回は成功しましたね

足をケガしていたというのもあって、きょうは構成を変えて挑みました。ゆかの練習を全然やっていなかったのですが、練習量の割にはいい出来だったと思っています。

――次につながる収穫は得られましたか

全体的に最初よりも演技としてかたちになってきているので、あとは入れたい技を入れられるように頑張っていきたいと思います。

――らいねんはラストイヤーになりますが、どういった1年間にしたいですか

らいねんもしかすると(学業で)すごく忙しくなるかもしれなくて、あまり部活に行けなくなるかもしれないのですが、できる限り続けるということと、体操全体のレベルアップをしていきたいと思います。

――今後への意気込みをお願いします

冬のうちにできる技を増やして、もっと体操選手らしい演技ができるようになっていきたいと思います。

周防優花(スポ2=東京・富士見)

――この試合にどういう意気込みで臨みましたか

ノーミスで自分の納得するような演技を心掛けて臨みました。

――試合前のコンディションはいかがでしたか

わりと良かったかなと思います。

――一番良かった種目は

ゆかですかね。

――以前ダンス系を強化したいとおっしゃっていましたが、納得のいく演技はできましたか

ポパの左右からカデットの1回をすごく練習していたのですが、そこは多分取ってくれたのではと思います。

――技術面についてはいかがですか

ターン系だと水平ターンが試技会のときも先輩にいいって言われたので、その辺の精度は上がってきたのではないかなと思います。

――悔いが残った種目は

平均台ですかね。バックブリッヂがずっと上手くいかなくて練習していたのですがそれが上手くいかなかったので、次は頑張ります。

――段違い平行棒については

今ずっと下バー跳びを練習していて、本当に入れたかったのですが間に合わなかったので、それをいれた演技ができたら良かったなと思います。

――跳馬に関してはいかがですか

良かったかなと思います。

――演技後の笑顔がとても印象的でした。楽しめましたか

そうですね。日体大と一緒に回って、すごいなと思いそっちを見ていて楽しくなっちゃいました(笑)。色々吸収するものもありましたし、すごく演技をしていて楽しかったし勉強になりました。

――日体大と一緒に回って緊張しましたか

すごくしましたけど、みんな優しくて先輩の方も「優花ガンバー!」ってずっと言ってくれたし、色々なところで声を掛けてくれたので温かい試合になりました。

――今後どういったところを強化していきたいですか

全部の種目でDスコア(技術点)を上げたいです。特にバー(平行棒)は早くいろんな技を入れたいなと思っています。

――今後への抱負をお願いします

跳馬はまた違う技を冬に練習するのと、あとバーは下バー跳びを入れられるようになりたいと思います。