常陸宮杯関東地区予選会・常陸宮妃杯関東地区予選会 9月25日・26日 茨城・静ヒルズカントリークラブ
9月も終盤に差し掛かった頃、秋の全国大会である常陸宮杯(男子大会)・常陸宮妃杯(女子大会)の出場権をかけた熾烈な争いが茨城・静ヒルズカントリークラブにて2日間行われた。男子部が常陸宮杯関東地区予選会(常陸宮杯予選)、女子部が常陸宮妃杯関東地区予選会(常陸宮妃杯予選)に挑んだ早大。関東大学秋季Aブロックリーグ戦(リーグ戦)では想定外の結果に終わってしまい、今大会を戦うことになった男子部は本来の実力を発揮し、堂々の1位で常陸宮杯の出場権を確保。一方女子部は各選手が健闘するも、スコアが伸び切らず、常陸宮妃杯初出場は叶わなかった。
トーナメントコースで開催された今大会は、各選手が1日18ホールを2日間、計36ホールをプレー、コースはパー72に設定され、ストロークプレー方式で実施。各校から5人が出場し、上位4人のスコアが採用、最終順位が各校の2日間の合計スコアによって決定されるという規則が適用された。男子の常陸宮杯予選は上位6校、女子の常陸宮妃杯予選は上位4校が10月下旬に行われる常陸宮杯・常陸宮妃杯に出場する。
中野麟太朗男子部主将(スポ4=東京・明大中野)を筆頭に、4年生のみで構成されたベストメンバーで今大会に臨んだ早大男子部は、初日に完璧な滑り出しを見せる。中野主将と安保卓哉(商4=東京・早実)がそれぞれ67と69というスコアを記録。竹原佳吾男子部副将(社4=東京・早実)に至っては、今大会の全選手のスコアでベストとなる65をマークする。チーム全体では初日を終えて、合計スコアは273。首位の明大と4ストローク差の2位で2日目を迎えることとなった。

初日と同じく明るい空模様となった最終日、前日はアンダーパーに届かなかった小原力(国教4=東京・セント・メリーズ・インターナショナル・スクール)と柏俣結生(教4=東京・早実)が共に71でラウンド。中野主将、竹原副将、安保も2日連続でアンダーパーで18ホールを回り、各選手が元々あったポテンシャルを今大会で存分に披露した。早大男子部の最終日の合計スコアは276となったが、初日首位だった明大が最終日にスコアを大きく落としたこともあり、最終的には2日間合計で549ストロークで堂々の1位。余裕を持ってプレーした早大男子部は、見事に常陸宮杯予選突破を決めた。

早大女子部は関東女子秋季Bブロック対抗戦(リーグ戦)と全く同じメンバーで今大会に挑戦。今年の秋季リーグ戦では久々にBブロックでプレーし、常陸宮妃杯予選の資格を得た。自らつかんだチャンスを生かして、全国の舞台でラウンドすることを夢見たが、初日から苦しむ。能美りのん女子部副将(基理4=石川・小松)は70台でラウンドし、安定感を見せる。また、松本夏華(商1=東京・早実)もアウトコースの9ホールを38のスコアで回り、チームに貢献。その一方で他の選手は本領発揮とはいかず、初日を合計スコア327で折り返す。

前日好調だった能美副将が第1組としてスタートした最終日。なんとか巻き返しを図りたい早大女子部は多くの選手が前日からスコアを伸ばした。能美副将に次いで、1番ホールからティーオフをした西川果穂女子部主将(商4=早稲田佐賀)がバックナインを38で回り、18ホールを終えて、スコア78を記録。前日から6打伸ばすことに成功する。上田澪空(スポ2=東京・共立女二)と鈴木の2年生コンビも共に80をマークした。最終日の合計スコアは前日から良くなり、316を出す。しかし、初日のスコアが影響し、2日間の合計ストロークは643、最終順位では10校中8位に沈んだ。
男子部と女子部で明暗が分かれる結果となってしまったが、今大会は4年生が早大生としてプレーする最後の団体戦となった。果たしてその影響なのか、競技中の緊張した面持ちから一転、ホールアウト後の4年生からは晴れやかな表情が伺えた。次戦からは、現在の2年生・3年生が引っ張っていく組織となる早大ゴルフ部。男子部は先輩方の置き土産である常陸宮杯の出場権を受け取って、次戦は常陸宮杯に挑む。直近の目標としてAブロック昇格を掲げる女子部は多くの試合に出場し、経験豊富な2年生の上田、鈴木を中心にチームが構成される。次世代が率いる今後の新生早大ゴルフ部にぜひ期待したい。
コメント
中野麟太朗男子部主将(スポ4=東京・明大中野)
ーー2日間を振り返っていかがですか
全員が非常に安定したプレーをしたのかなと個人的に思いますし、自分も先週の経験を経て今大会の準備もできました。両日ともに67というスコアにまとめられたのはかなり良かったなと思います。
ーー今大会の結果により、常陸宮杯の出場権を確保しました。常陸宮杯に出場する後輩に対して思いはありますか
4年生が集まる大会は今回が最後でした。後輩たちが常陸宮杯で良い成績を残すことを期待しています。
ーー今後の早大ゴルフ部に向けてメッセージをお願いします
いつか必ず早大ゴルフ部がリーグ戦優勝、全国1位に返り咲くことを期待しています。
西川果穂女子部主将(商4=早稲田佐賀)
ーー2日間を振り返っていかがですか
一人一人が最後まで粘り強く戦いましたが、チームとして力を出し切れずに悔しい結果となりました。今後Aブロックで戦うことを目標にしている私たちにとって、今回のようなセッティングでさらに良いスコアを求められるという現実を知ることができたことは大きな経験になったと思います。
ーー常陸宮妃杯に出場することは叶いませんでした。悔しさは残りますか
はい。この最高なチームで少しでも長く戦いたいという思いをみんなが持っていたので、常陸宮妃杯予選を通過できなかったことは悔しいです。ただ、各々が大きな課題に向き合っている最中でもあるので、裏を返せば、これからまだまだ大きく成長し、爆発できるチームになると感じました。
ーー今後の早大ゴルフ部に向けてメッセージをお願いします
今年は秋季リーグ戦優勝という三つ目の目標だけ達成できませんでしたが、ワンチームとして強い絆を感じながら、良い雰囲気で練習や試合に臨むことができました。このチームで戦ってこられたことを誇りに思います。ありがとうございました。来年度は、後輩たちが新チームで楽しくプレーしてくれることを温かく見守っています。
(記事・写真 堤健翔)
※掲載が遅れてしまい、大変申し訳ありません。