今季初戦が最終戦に 追い上げも及ばず出場3校中3位に終わる

ゴルフ

 冬の寒さも厳しくなる中、11月15、29日の2日間にわたり、関東女子大学秋季Aブロック対抗戦が開催された。新型コロナウイルスの影響で、多くの公式戦が中止となる中、この大会のみが開催に至った。本来は6校が参加するこの対抗戦だが、今回は日大、日体大、専大が欠場。明大、東北福祉大、そして早大の3校で優勝を争うかたちとなった。早大は、第1日に首位東北福祉大と17ストローク差、2位明大とも9ストローク差と出遅れてしまう。第2日には巻き返しを見せるが、両校の背中は遠く、3位で試合を終えた。

 

ティーショットを放つ深谷

 

 第1日、「私含め、メンバーが本調子ではなかった」と深谷琴乃主将(教4=東京・早実)が話したように、チームトップの深谷と柏木瑠美(スポ3=兵庫・滝川二)が+4、昨年日本女子学生ゴルフ選手権で4位Tに入った実力を持つ稲垣那奈子が+8とチーム全体が低調に終わった。首位の東北福祉大は出場者全員が70代前半にまとめ、明大も早大に9ストロークの差をつけるなど出遅れるかたちとなった。それでも、18番(パー5)では深谷がチームを勢いづけるプレーを見せる。2打目で林に入れてしまうが、3打目でそこからグリーンオン。部員が見守る前で5メートルのバーディーパットをねじ込み、第1日を終えた。

 

 前を行く明大とは9ストローク差。その差を埋めるべく、「第1日より全員が2打縮める」ことを目標に掲げた。しかし、結果的に縮められたのは3ストロークのみ。深谷は第2日のみで見ると全体3位の73を出したが、明大には届かず。トータル3位でホールアウトした。

 

ゴルフ部員一同

 

 前年、2年ぶりのAブロックで見事に残留を果たし、今年も同ブロックでシーズンを迎えた。去年果たせなかった信夫杯争奪日本女子大学対抗戦(信夫杯)への出場などを掲げて迎えるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で公式戦は次々と中止に。深谷琴乃主将(教4=東京・早実)の「部員のモチベーションをどのように保つか悪戦苦闘した」という言葉の通り、苦悩が続く1年になったことは間違いない。しかし、今大会の開催が決定して以降はこの試合を目標にすることができた。結果は満足のいくものではなかったが、「コロナ禍の中でどのように過ごすか同期と工夫しながら部活動ができたことは良い思い出」と深谷は満足感も示した。この悔しさは来年、後輩たちが晴らしてくれるに違いない。

 

(記事 山崎航平、写真 早稲田大学ゴルフ部提供)

結果

▽総合順位

順位 大学名 1日目 2日目 総合成績
優勝 東北福祉大学 293 295 588
2位 明治大学 301 313 614
3位 早稲田大学 310 307 617
欠場 日本大学 記録なし 記録なし 記録なし
欠場 日本体育大学 記録なし 記録なし 記録なし
欠場 専修大学 記録なし 記録なし 記録なし

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 総合成績 総合スコア
深谷琴乃 教4 76 73 149 +5
柏木瑠美 スポ3 76 76 152 +8
稲垣那奈子 スポ2 80 80 160 +16
幸田彩里 スポ1 78 78 156 +12

※パーは72

コメント

深谷琴乃主将(教4=東京・早実)

――2日間を振り返って、率直な感想を聞かせてください

早稲田としてはやりきったという思いが強いです。今大会目標としていた優勝は叶いませんでしたが、これまでしっかりと準備し、戦い抜いてくれた部員に感謝しています。

――日大、日体大、専修大が欠場し、3大学による試合となりましたが、第1日はやや出遅れてしまいました

私含め、メンバーが本調子ではなかったと振り返ります。練習ラウンドに来ていた時よりもスコアを崩している部員が多かったため、2日目は立て直して頑張ろうという雰囲気で初日は終わりました。

――しかし2日目で修正し、追いつくことは出来なかったものの2位明治大に3ストローク差まで迫りました。2日目を振り返ってください

初日が終わって早稲田と明治には9ストローク差あったため、2日目は全員初日より2打縮めることを目標に掲げました。結果的に部員のスコアは初日と変わりませんでしたが、差を縮めることができたのは部員1人1人が考え、粘り強いゴルフをしてくれたからだと思います。

――深谷選手個人では、2日連続チームトップ、2日目に限れば全体3位と好スコアでまわりました。ご自身のプレー、成績に関してどう振り返りますか

今大会ではMVP獲得を狙っていましたが、リーグ戦前からショットの調子が悪く、試合に対して不安感を抱いていました。特に、初日はショットの調子がかなり悪く76でしたが、自分としてはまとめられた方だと思います。2日目は初日の出遅れを取り返すべく、60台を目指しましたが結果的に出すことはできませんでした。チームのために良いスコアで貢献したいと思っていたために悔しい気持ちが大きいです。

――2日間で印象に残っているホールはありますか

初日の18番ホールです。パー5の3打目を林から出してグリーンオンさせました。5メートルの上りスライスラインのバーディーパットを部員が見守る中決めることができ、とても印象に残っています

――今年は新型コロナウイルスの影響で公式戦の開催もほとんどなく、決して満足いくものではなかったと思います

試合が次々となくなってしまい、部員のモチベーションをどのように保つか悪戦苦闘しました。しかし、今回のリーグ戦開催決定があったためにこの試合を目標に部員一同モチベーションを保って部活動を行うことができました。また、コロナ禍の中でどのように過ごすか同期と工夫しながら部活動ができたことは良い思い出です。

――今年は昇降格もないため、次年度もAブロックでの戦いになります。後輩に向け、メッセージをお願いします

強い早稲田を引き継いで欲しいです。来年度の主将のもと、さらに強い早稲田になることを期待しています!