今年も男女アベック優勝はならずも、チーム全体で結束

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 8月13日に早慶戦が行われた。早朝から両校によるエール交換や校歌斉唱が行われるなど、両校の意地とプライドがぶつかり合った伝統の一戦。OBや付属校の生徒同士の試合も含めた白熱した戦いの末、大学の部では男子は惜しくも敗れてしまったものの、女子は33ストローク差をつけて圧勝し、早慶戦8連覇を達成した。

 「伝統のある早慶戦で必ず勝つという気持ちでのぞんだ」と女子部主将の清水日奈(スポ4=栃木・宇都宮文星女)が語ったように、チーム一丸となって臨んだこの試合。リーグ戦同様、出場者全員のストローク数の合計で競うこととなった。出場した全6名中、特にルーキーの稲垣那奈子(スポ1=東京・共立女二)がスコア面でチームを引っ張った。彼女にとっては個人戦の関東学生選手権からわずか5日ほどで早慶戦を迎えるというというタイトな日程を余儀なくされることに。しかし、そんな中でもこの試合では同じくルーキーの小掛稀友(文構1=東京・早実)と同組でラウンド。「共に入部したメンバーと互いに励ましあいながらプレーできた」と9番ホール、18番ホールでバーディーを奪うなど仲間の支えもありつつ圧巻のプレーを見せ、出場者で唯一となるアンダーでコースを回り切った。その他にも清水、深谷琴乃(教3=東京・早実)、柏木瑠美(スポ2=兵庫・滝川二)の3名もスコアを70台にまとめて慶大を突き放し、大差での優勝を決めた。

慶大選手が見守る中、バーディーを奪う稲垣

 一方、ストロークの合計数で競った女子部とは異なり、1対1で勝ったほうに1ポイントが入るというマッチポイント制で試合に臨んだ男子部は前年度と同様、苦戦を強いられることとなった。個人戦では8組が対戦したものの白星を挙げることができたのは永田耕平(教4=東京・駒場)と、リーグ戦でチームトップのスコアを残していた木本航輔(スポ3=兵庫・滝川二)の2名のみで2勝6敗。その次に行われたダブルスで3勝1敗と勝ち越したものの、個人戦での敗戦数が響きトータル5勝7敗で雪辱とはならなかった。主将の二村健人(社4=東京・早実)も「シングルスで大きく差が開いてしまったということはやはり技術の差が顕著に表れた」と悔しさをにじませた。

慶大選手と握手する押田凌大郎(スポ4=千葉・長生)と高橋怜央(スポ2=東京・早実)

 今年度も念願であった男女そろっての早慶戦優勝は成し遂げられなかった。しかし、「男女のチーム力の高さを再確認できる試合」(清水)と、部全体にとって、男女がそろって同じ目標に向けて戦うことのできる貴重な時間であったことは間違いなさそうだ。この試合ののち、男女ともにおよそ1か月後に関東大学ブロック対抗戦(リーグ戦)を迎えることになる。女子はこの試合の勢いそのままにAブロック昇格を果たしたリーグ戦でも力を発揮してほしい。男子はこの敗戦をバネに春に8位で終わったBブロックで下剋上を果たし、Aブロック返り咲きを成し遂げることを期待したいところだ。

(記事 篠田雄大、写真 西杉山亮、山崎航平)

※パーは72

    

※掲載が遅くなり申し訳ありません

▽個人成績

――※男子はマッチプレー方式のため、スコアはなし

選手名 学部・学年 総合成績 総合スコア
清水日奈 スポ4 36 39 75 +3
増田七海 基理4 44 43 87 +15
柏木瑠美 スポ2 41 37 78/td>

+6
稲垣奈那子 スポ1 36 35 71/td>

-1
小掛稀友 文構1 43 42 85/td>

+13
コメント

二村健人(社4=東京・早実)

――早慶戦を振り返ってください

リーグ戦が終わってからこれまで、早慶戦一点に焦点を絞って練習してきましたが、悔しいです。シングルスで大きく差が開いてしまったということは、やはり技術の差が顕著に現れたのだと思います。

――この最終結果をチームとして、個人としてどのように受け止めていらっしゃいますか?

主将としてポイントを最大限稼ぎたかったのですが、不甲斐ない結果でチームに本当に申し訳ないです。

――早慶戦に向けどのようなを準備されましたか?

マッチプレー方式だったため、まずはマッチプレーの戦い方をチームで共有し、他にはダブルスのためのメンバーの相性などを確認してきました。

――印象的なホールはどこですか?

9番ホールで応援が見てくれている中2mほどのバーディチャンスがあったのですが、
そこで決めきれなかったことが悔しく一番印象に残っています。

――早慶戦とはご自身にとってどのようなものですか?

一言で表すと「気持ちのぶつかり合い」です。リーグ戦とは違い、対慶応ということで絶対に勝たなければならないと思います。当然慶応も本気でかかってくるので、勝敗を分けるのは最後気持ちの差なんだと思います。

――今後の目標をお聞かせください

目標は9月のリーグ戦で優勝することです。8位からのスタートということでタフな展開になるとは思います。しかし、今回の悔しさを持ってこれから先の合宿や練習に励み、またチームを一回り大きくした状態で試合に臨みたいです。

清水日奈(スポ4=栃木・宇都宮文星女)

――早慶戦で8連覇を達成できた要因は何ですか?

伝統のある早慶戦に必ず勝つという気持ちを持って練習してきたからです。

――早慶戦にむけどのようなを準備されましたか?

どの試合でも勝利できるように練習しているので、早慶戦だからといって特別な準備はしていません。しかし、新しく入ってきた1年生には早慶戦がどれだけ大切な試合なのか伝え、男女で練習したりとかチーム力を高めてきました。

――この試合のmvpを選ぶとしたらどなたになりますか?

アンダーで上がってきた1年生の稲垣那奈子です。

――ご自身の中で印象的なホールはどこですか?

全員が応援にきてくれていた18ホールです。パーパットが下りのスライスライン、入れ頃外し頃の2m強でしたが、絶対に入れてやるという気持ちで打ち、入りました。

――早慶戦とはご自身にとってどのようなものですか

絶対に勝たなければならない試合であり、男女のチーム力の高さを再確認できる試合です。

――今後の目標をお聞かせください

9月にリーグ戦があるので2年振りのAブロックでの試合で3位入賞し、信夫杯に出場することが目標です。

稲垣奈那子(スポ1=東京・共立女二)

――個人戦の関東学生から程なくして団体戦の早慶戦を迎えましたが、調整の難しさはありましたか?

合宿、試合と続いていたため体力的にきついと感じる部分は少しありました。ですが夏の連戦は中学の時から続けていたので、試合に向けての調整という部分では特に問題はなかったです。

――チームトップのスコアをマークされましたが、好成績を残すことができた要因は何ですか?

入部して約4ヶ月共に切磋琢磨してきた同期のメンバーと同組でラウンドできたことが一番の要因だと思っています。ハードスケジュールのきつい中でも、並んで走りお互いを励まし合いながらプレーできたことは私にとって大きな支えになりました。

――ご自身の中で印象的なホールはどこですか?

9Hと18Hの最終2ホールで応援してくださる皆さまの前でバーディーを取ることができたことが印象に残っています。

――初めての早慶戦だったと思いますが、ご自身の中で普段の試合とは何か違った点はありましたか?

初めて早慶戦に出場させていただき、熱のこもったエール交換や応援に終始圧倒されました。普段は常に冷静にということを念頭においていたのでその部分が違ったかなと思います。

――今後の目標をお聞かせください

日本学生でシードを取ること、そして日本女子オープンに出場することです!