悪天候に苦しみ、全日本出場へはあと一歩及ばず

ゴルフ

 3日目が台風の影響で中止となり、3日間54ホールに短縮され行われた今年の関東学生選手権(関東学生)。全国大会であり2週間後に行われる日本学生選手権(日本学生)への出場を懸け、早大からは山本雄太(教4=栃木・作新学院)、押田凌大郎(スポ3=千葉・県立長生)、木本航輔(スポ2=兵庫・滝川二)の3人が出場した。天候に左右されながらも善戦するが、押田、木本はともに思うようなスコアが出せず、2日目を25位タイで終えた山本が2年ぶり3回目の関東学生で自身初となる最終ラウンド進出を決めた。

 雨に降られた初日、2日目から一転、台風が過ぎ去り30度を超える暑さの中最終日が行われた。自らの強みでもある安定感と粘り強さのあるプレーで、初日を73、2日目を76という安定したスコアで終えた山本。早大勢で唯一最終ラウンドへの進出を果たし、念願の日本学生出場を射程圏内に捉えつつ、最終日のさらなるスコアアップを狙った。しかし、最高学年で迎えた最初で最後の最終ラウンドでは、「きょうはそれ(初日、2日目)と打って変わって何をやってもうまくいかない日」と本人も語ったように、リズムを崩しスコアが伸びず、目標としていた日本学生への出場はかなわなかった。

唯一最終ラウンドへ進出した山本

 山本が「全く別の顔を見せてくれたホール」と語り、最も印象に残ったと振り返るホールが、最終ホールの18番。3日間同じコースで行われた今大会では、同じホールで同じ距離を打つとしても、気温や風などの気象条件や芝生の状態によって、選ぶクラブが変わったり日ごとにスコアが変わったりしたという。今大会の18番ホールは、同じコースでも条件によって難易度が変わるという、ゴルフの醍醐味とも言える難しいホールであった。

最終日18番ホールでのショット

 全国大会への出場というおのおのの目標には手が届かなかったが、他大学の強豪たちがひしめく中で健闘を見せ、来週14日の早慶戦に弾みをつけた早大勢。大会であるとはいえ、勝敗だけでなく自ら掲げた目標に向かって取り組むことができる個人戦で、見つけることのできた自らの課題や強みを『全員ゴルフ』で戦う団体戦に生かし、結束力に磨きをかけさらなる飛躍を目指す。

(記事、写真 島形桜)

結果

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 3日目 4日目 総合成績 総合スコア 総合順位
山本雄太 教4 73 76 中止 79 228 +15 53位T
押田凌大郎 スポ3 80 81 中止 記録なし 161 +19 93位T
木本航輔 スポ2 80 80 中止 記録なし 160 +18 91位T
※1ラウンド・パー71打、2日目終了後上位60位タイまでが最終ラウンドへ進出
コメント

山本雄太(教4=栃木・作新学院)

――まずはこの3日間のプレーを振り返っていかがでしたか

初日と2日目は結構天気が悪い中でなんとか繋いで繋いで粘り強い感じでできたんですけど、きょうはそれと打って変わって何をやってもうまくいかない日というか、それでスコアの方も全然流れがつかめなくて終盤の方までスコアを落としたという感じです。

――印象的なホールはありましたか

18番490ヤードのパーホールってところで、初日と2日目はドライバーや3番ウッドを持って打ってもパーコーナーに届かなかったのが、今日は後ろからの風だったのでドライバーと8番アイアンで届いたという、まったく別の顔を見せてくれたホールです。18番は鷹之台(鷹之台カンツリー倶楽部)といえばというホールです。

――早大勢で唯一最終ラウンドに進出しましたが、ご自身のプレーの強みはどこでしょうか

自分の強みは安定感だと思います。リズムがあまり変わらず、爆発的なスコアは出ないんですけど、ある程度安定してスコアを出せるという強みはあります。でも、一つリズムが崩れるとどうしても盛り返せないというところもあります。

――3回目の出場で初めて最終ラウンドに進出しましたが、特別な思いはありましたか

最後の年だからやってやろうという気持ちよりは、あまり4年生で練習できる時間がなくて、いい意味でリラックスして臨めたこともあって、結果的に最終日に残ることができたのかなと思います。

――今大会の目標はどのようなものでしたか

出るからには上位入賞を狙いたかったですけど、どうしても他大学との力の差があるので、とりあえずこの4日間やるという最低限の目標はクリアできたんですけど、全日本(日本学生選手権)に行けなかったっていうのは悔しさが残る点ではあります。

――今大会で得られたものはありましたか

きょうは最終日で何をやってもうまくいかなかったっていうことで、ある意味来週早慶戦があるので、その前に1回自分の中に波を作ってジャンプする準備ができたなとポジティブに考えてはいます。

――来週の早慶戦を含め、今後の抱負をお願いします

去年のリーグ戦(関東大学春季Aブロック対抗戦、関東大学秋季Bブロック対抗戦)と早慶戦が3戦3敗だったんですけど、今年は春勝ってすごくいい流れができていると思うので、早慶戦も勝って秋のリーグ戦も勝って、後輩たちにAブロックという舞台を残して引退することがいちばんの願いです。