耐えるゴルフで若い2人が全国の舞台へ

ゴルフ

 台風の影響で日ごとにコンディションが大きく変わり、カップの切り方などコース設定の厳しさも加わって攻略の難しい試合となった今大会。8月の日本女子学生選手権(日本学生)への切符を懸けて各大学の強豪たちが集う中、早大勢からは3人が出場し、そのうち2人が見事その切符を手にする結果となった。

 昨年11月の会長杯争奪関東学生選手権で2位となり、本大会の予選の優先的出場権を獲得した深谷琴乃(教2=東京・早実)。無事予選を勝ち抜き、初出場を果たした関東学生だったが、全国への道のりはそう簡単なものではなかった。やや出遅れた初日と強い雨風にさらされながら耐えた2日目を終えて、順位は18位タイ。上位23人という切符の当落線上という厳しい戦いを強いられた3日目。ハーフを上がった頃から日差しが急激に強まり、気温が上昇。そんな中でも深谷は2日間の反省を生かした冷静なゴルフでスコアをまとめ切り、1日目より2日目、2日目より3日目とスコアを徐々に向上させ、コースへの適応力を見せ最終順位は14位タイ。試合後には「順位には満足はしていないんですが、日本学生に行けたので嬉しい」と控えめな笑顔を見せて語った。

9番ホールでアプローチショットを打つ深谷

 一方1年生ながら今大会に出場を果たした柏木瑠美(スポ1=兵庫・滝川二)は、「万全な状態ではなかった」と語りつつも1日目からスコアを76とまとめ、まずますのスタートを切った。1打差に選手がひしめく状況の中で油断は許されないが、2日目を終え、来年のこの大会の予選が免除となる上位10位入りが見えてくる12位タイにつける。3日間通して苦手とする15番ホールでボギーを叩くもののミスを他ホールでカバーし「耐えるゴルフをできた」と、最終結果は単独10位。見事初めての日本学生への切符を手にすると同時に、来年の今大会の出場権を獲得し、予選免除の権利を得ることとなった。

ショートコースの10番ホールでの柏木

 終わってみれば、シードを含め日本学生への出場が決まった24人のうち20人が1、2年生、優勝者は日大の1年生と、若い層の活躍が目立った今大会。今大会初出場ながら若い2人が全国の切符を手にしたことは、チームにとっても明るいニュースになったに違いない。この後8月14日の早慶戦を挟んで22日からの日本学生へ準備をしていかなければならないというハードスケジュールになるが、まずは早慶戦で勝利をつかみ、万全な状態で全国の舞台に臨みたい。

(記事、写真 石塚ひなの)

結果

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 3日目 総合成績 総合スコア 総合順位
清水日奈 スポ3 77 85 記録なし 162 +18 36位
深谷琴乃 教2 79 77 76 232 +16 14位T
柏木瑠美 スポ1 76 78 76 230 +14 10位
※1ラウンド・パー72打、2日目終了後上位30位までが最終ラウンドへ進出
コメント

深谷琴乃(教2=東京・早実)

――3日間のスコアや最終順位を見てどう思われますか

天候があまりよくないというのは最初からわかっていたので、耐えるゴルフが必要かなと思っていました。初日に少し打ってしまって、2日目が(台風で)なくなってしまうのではと不安だったのですが、なんとかプレーができてそこで耐えるゴルフをすることができました。順位には満足はしていないんですが、日本学生(日本女子学生選手権)に行けたので嬉しいです。

――今大会の目標はどう設定されていましたか

10位以内が(来年のこの大会の)予選が免除になるというのがあって、そこに入りたいと思っていたのですが、その目標は達成できていないです。

――3日間の中で印象的なホールはありますか

きょうのINコースの13番のショートでティーショットをすごく左に打ってしまって、30ヤードくらいのアプローチが残ってしまったのですがそこから1メートルくらいに寄せてパーを拾うことができて、大事なホールで耐えることができたので印象的です。

――今回で見つかった課題や得られたものがあれば教えてください

得られたものは、いつもはドローヒッターといって右から回す玉で攻めるタイプなのですが、ちょっとあまり調子が良く無くていつもとは違う玉を使って攻めることをしたら、なんとかスコアをまとめられたので玉を操る大切さはすごく学びました。悪かったのはショットがずっとこの3日間通してよくなくて、もう少し幅に収められるようなショットをできるようになる必要があるなと感じました。

――2日目は悪天候の中でもスコアを伸ばされていますが、どのような点を意識しましたか

ショットの精度とかはほとんど変わっていなくて、気をもう一度引き締め直してもったいないミスを減らすようにはしました。練習ラウンドはすごく簡単に感じたのですが、実際初日回ってみてすごく難しいなと思って、初日の反省を生かすというところができたのがよかったかなと思います。

――日本学生と早慶戦が夏にあると思いますが、それに向けて意気込みをお願いします

もちろん早慶戦ではワセダが大幅に勝利をして、日本学生でも最終日までしっかり残っていい成績を残せるように頑張りたいと思います。

柏木瑠美(スポ1=兵庫・滝川二)

――3日間のスコアや順位を見てどう思われますか

この試合に万全な状態ではなかったのですが、コースもとても難しくて皆さんスコアもそんなに出ない状況だったので、自分は耐えるゴルフをできたのかなと思いました。

――この大会の目標はどう設定されていましたか

初めての関東学生(関東女子学生選手権)だったんですが、やはり日本学生(日本女子学生選手権)に行けるようにというのは一番に思っていました。

――3日間で印象的なホールはありますか

私はドローヒッターなんですけど、15番ホールがすごく狙いづらくて、3日間共にボギーを打ってしまったのでそこは悔しいホールになってしまったかなと思っています。

――今回で得られたもの、見つかった課題があれば教えてください

ショットの正確性をもう少し磨かなければならないなと思いました。私はアプローチが苦手なんですが、ショットがよかったらスコアもついてくるという私の癖があるので、そこを磨きたいです。

――上位にかなり1年生が多い印象を受けましたが、日本学生はどう戦っていきたいですか

きょうも優勝されたのが日大の1年生の方だったので、私も頑張って日本学生では上位に入っていきたいです。

――日本学生での具体的な目標はありますか

まだ初めてで全然わからないのですが、自分の力を精一杯出していきたいなと思います。

――早慶戦も含めて、今後の目標があれば教えてください

最近アンダーを出せていないので、自分のベストスコアを更新できるくらい練習を頑張りたいと思っています。