寒空の下、今年度最後の個人戦が開催された。早大からは男女それぞれ1名ずつが春頃の月例会で出場権を獲得。関東大学秋季Bブロック対抗戦(秋季リーグ戦)で14年ぶりにCブロック落ちとなってしまった男子部からは仁村健人(社2=東京・早実)が、女子部からは深谷琴乃(教1=東京・早実)が出場し、深谷が2位タイという結果で来季に期待のかかる大会となった。
秋季リーグ戦で4年生が無念の引退を迎えてから2カ月半。新体制初めての個人戦は、リーグ戦などと異なり1日18ホールだけの短期決戦となった。二村は初めての1日競技の戸惑いからか、6番ホールでスリーパットのボギーを叩いてしまう。「そこから悪い流れがずるずる来てしまって」(二村)と、そこから中盤のホールで一気にスコアを5つ落とす。OUT、INともに30台にまとめることができず、最終順位は54位タイ。試合後二村は「切り替えができていなかったというのが反省点」と振り返った。精神状態が如実にプレーに影響するところがこの競技の怖さであり、ことしの秋季リーグ戦の敗因でもある。この1年団体戦でチーム内上位の成績を収めてきた二村だが、強いワセダの復活のためにはもう一回り成長し新4年生とともにチームを引っ張っていける存在になる必要があるだろう。
後半最初の二村のドライバーショット
昨年には当時1年生の清水日奈(スポ2=栃木・宇都宮文星女)が優勝を果たしたこの大会。深谷はスタートでいきなりダブルボギーを叩く痛恨のミスを犯すも、「先輩の方からも優勝目指して頑張って来いということを言われていて、優勝を目指してやってきた」(深谷)と強い気持ちで立て直す。後半のINコースでは全選手トップの36に抑え、優勝した明大の関野とは3打差まで詰めるもあと一歩及ばず2位タイでフィニッシュ。2位から5位の4名は来年の関東女子学生選手権(関東学生)予選会への優先的出場権を獲得した。関東学生は、深谷が目標とする日本女子学生選手権(日本学生)への予選となる大会だ。今回優勝を逃した反省をもとに、来年夏の関東学生では日本学生への切符を手にしたい。
小技でしのぎリカバリー力を見せた深谷
男子部はCブロック降格、女子部はBブロック降格とゴルフ部にとっては苦い1年となった2017年。特に4年生の層が厚かった男子部は、この冬の間に新体制として一から改革が求められる。それぞれが個人戦で得た経験を糧に、来年は男女Aブロック復帰を果たしたい。いつまでも「古豪」のままでは、未来はない。
(記事、写真 石塚ひなの)
結果
▽個人成績(男子)
選手名 | 学部・学年 | 総合成績 | 総合順位 |
二村健人 | 社2 | 83 | 54位タイ |
▽個人成績(女子)
選手名 | 学部・学年 | 総合成績 | 総合順位 |
深谷琴乃 | 教1 | 75 | 2位タイ |
コメント
二村健人(社2=東京・早実)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
前半の6番からの4ホールで5個スコアを落としてしまってそこから悪い流れがずるずる来てしまって、最後まで引きずってしまったというのが今回の悪かった結果の原因かなと思います。
――この大会に臨むにあたって目標は
目標はとりあえず今回から3年生になるということで今回新しく新人監督という役職を頂いたので、それに向けて(ラウンド中に)走ったりという姿は継続して続ける中でスコアを出していくことで、来季からCブロックなんですけど、その中でもワセダとして存在感を出していくというのが目標だったんですけど、今回ちょっとスコアを出せなかったのが残念かなとは思います。
――では勝負の分かれ目となったのは6番ホールでしょうか
そうですね。6番でスリーパットのボギーを打ってしまってずるずる来てしまって、後半はバーディー、ボギー、バーディーでスタートしたので少し後半望みあるかなと思ったんですけどそこからまたちょっとだらだらけじめがつけられないプレーだったので、切り替えができていなかったというのが反省点ですね。
――最近の調子はいかがでしたか
最近は2回リーグ戦参加させて頂いたんですけど2日目に調子が出るタイプで、今回1日競技ということで初めてのケースだったのでそれで結果が出せないというのは自分の中でもちょっと甘えている部分があったのかなと思います。1日競技に対してもその場で結果が出せるようにプレーしていきたいと思います。
――今年度最後の個人戦でしたが、この1年間を振り返ってどんな1年間でしたか
ことしは男子はAブロックで春のリーグ戦(関東大学春季Aブロック対抗戦)に参加したんですけど、そこからBに落ちて、BからCに落ちてという非常に悔しい1年間というのが一つ大きくあります。来年に向けてという部分でもまずはCからBに優勝して上がるというのが目標なので、それに向けてこのオフシーズンでは体をもう一回作り直して気持ちも全員で仲間意識を持ってやっていきたいと思います。また新人監督としても頑張っていきたいと思います。
深谷琴乃(教1=東京・早実)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
出だしがダブルボギーで始まってしまったんですけれども、まだこれから盛り返せるということで、昨年今の2年生の女子の方が優勝されているので先輩の方からも優勝目指して頑張って来いということを言われていて、優勝を目指してやってきたので、出だしは悪かったんですけれどもこれから優勝するという気持ちを持って戦いました。結果は2位だったんですけれども、出だしの悪かった部分を引きずらないで気持ちを切り替えて1日やれて良かったかなと思います。
――順位に関しては
やはり優勝を目指していたのでもちろん優勝したかったですし、パープレーを目標にきょうラウンドしたので、75という数字は結果としては反省する部分は多いんですけど、ことしの試合、秋のリーグ戦(関東大学秋季Aブロック対抗戦)でもあまり結果を残すことができなかったので、最後に2位で終われたことは良かったと思います。
――ポイントになったホールがあれば教えてください
これっていうわけではないんですけど、結構パーオンができないホールがあって、小技でしのいでしのいで積み重ねるというゴルフが特に後半はできたので、そこは良かったと思います。
――今年度最後の個人戦だったと思いますが、この1年間を振り返っていかがでしたか
1年で4月に入学して、初めて大学のゴルフを経験したんですけど、やはり高校とは色々と違って団体戦に重きを置いているので、ことしはその団体戦で結果を残すことができなかったので来年はしっかりとその団体戦でチームに貢献できるようにこれから冬を過ごしていきたいと思います。
――今後のチームとして、また個人としての目標を教えてください
チームとしては女子もこの前の秋(のリーグ戦)でBに落ちてしまったのでもちろん次の春でAに上がるというのを目標にしていて、個人としてはことしは日本学生(日本女子学生選手権)に行くことができなかったので、来年は日本学生に行くことができるようにしっかりと準備していきたいと思います。
――最後に改めて今後の意気込みをお願いします
ことしは1年生だったんですけど、来年は2年生になって後輩もできる立場になりますので、ゴルフ、私生活ともにしっかりと責任のある行動が取れるようにしたいと思います。