ことしの関東学生選手権(関東学生)には、長谷川和市主将(スポ4=兵庫・滝川二)と押田凌大郎(スポ2=千葉・県立長生)の2名が出場した。2日目終了後に上位80位タイまでが3日目へ進出、そして3日目終了後に60位タイまでが最終ラウンドへ進出というルールの中で、長谷川のみが最終ラウンドへ。日本学生選手権(日本学生)への出場がかかる最終日に順位を上げ、悲願の日本学生出場を決めた。
台風や猛暑などの天候に加え、日ごとに変わるコースのコンディションに対応しなければならないのがこの競技の難しさである。この大会は3年目となる長谷川は、「伸ばしたいという気持ちはあったんですけどあんまり伸びなかった」と、3日目終了時点で順位は46位タイ。過去日本学生に出場経験のない長谷川は、最終日での巻き返しを狙っていた。雨の中スタートした4日目は立ち上がりが遅れ、前半のスコアは38。カットラインの上位47名入りを目指す後半最初の10番ホールで、いきなりボギーを叩き3オーバーに。1打差に何名もの選手がひしめく中でのボギーは致命傷かと思われた。
霧雨の中9番ホールでのパター
4年生である長谷川はこれが最後の関東学生。これを逃せば日本学生への出場はかなわない。しかしワセダの主将はあくまで冷静だった。すぐさま次の11番・12番ホールで連続バーディーを取り返し、後半のスコアを34にまとめた。試合を終えて長谷川はポイントになったホールとしてこの2ホールを挙げ、「そこでちょっと気持ちを切り替えて前向きにプレーできた」と振り返った。
武器となったアイアンショット
2年生から出場し続けたこの大会。2年時は最終ラウンド進出を果たすも3打差で日本学生を逃した。3年時は3日目への進出すらかなわなかった。そして今回ついに全国への切符を手にした長谷川は、「正直(カットラインを)通れば嬉しいという感じでした」と素直に喜びをあらわにした。三度目の正直で、ことしは男子部からは唯一の出場となった。ワセダの主将として早慶戦に向けて調整を行いつつ、2週間後に迫る全国の舞台でも存分に実力を発揮してもらいたい。
(記事、写真 石塚ひなの)
結果
▽個人成績
選手名 | 学部・学年 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 総合成績 | 総合スコア | 総合順位 |
長谷川和市主将 | スポ4 | 75 | 73 | 73 | 72 | 293 | +9 | 40位T |
押田凌大郎 | スポ2 | 80 | 79 | 記録なし | 記録なし | 159 | +17 | 109位T |
※1ラウンド・パー71打、2日目終了後上位80位タイまでが3日目へ進出、3日目終了後60位タイまでが最終ラウンドへ進出 |
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コメント
長谷川和市主将(スポ4=兵庫・滝川二)
――まずはこの4日間を初日から順に振り返っていかがでしたか
初日は台風の影響で風が強くて難しいコンディションだったんですけど、ショートゲームがうまく噛み合って4オーバーというスコアで回れたので、初日は結構粘りのゴルフでプレーできたのかなと思います。2日目は35度を超える暑い中でやったんですけど、ラフの長さとかグリーンのコンディションとか、コースが易しめのコンディションだったのでできるだけスコアを伸ばしたいなとは思ったんですけど、結果は2オーバーで。OUTで伸ばしたいという気持ちはあったんですけどあんまり伸びなかったので、我慢のゴルフかなという感じでした。3日目も伸ばしたかったのに同じような感じでどうしてもバーディーが取れないゴルフが続いたんですけど、最終日はしっかりとINを1アンダーで回れてバーディーが3つ取れたので、次につながるゴルフができたんじゃないかなと思います。
――ご自身の順位についてはどうお考えですか
今回初めて日本学生(日本学生選手権)に行けることになったので、正直(カットラインを)通れば嬉しいという感じでした。順位は40位という結果だったんですけど、まだまだ自分の中でも課題がパターとかショートゲームとかであるので、課題を克服できたらもっと順位は上に行けたのかなとは思います。
――早大勢で唯一の最終ラウンド進出者でしたが、ご自身のプレーの強みはどこでしょうか
正直ショット自体は今回あんまり良くなかったんですけど、チャンスホールでしっかりピンに絡めるショットが打ててバーディーにつながったので、自分の中ではアイアンショットが今回武器になったのかなと思います。
――最終学年として、昨年までのこの大会との違いはありますか
最後の年なので通らないといけないなという感じだったんですけど、とりあえず悔いの残らないように全力でやるしかないなという風に気持ちは決めてやったので、特にこう大きなものを抱えてやっていたという訳ではないですね。
――日本学生選手権進出を決めた上でカギになったホールや日はありましたか
きょうのINの10番でボギーを取ってしまってそこで3オーバーになってしまったんですけど、11・12と連続でバーディーが取れたので、そこでちょっと気持ちを切り替えて前向きにプレーできたのかなと思います。
――来週には早慶戦がありますが、それも含めて今後の意気込みをお願いします
気持ちとして早慶戦に切り替わっているので、今回の試合で得た課題を家に帰って振り返りながら早慶戦に向けて調整していきます。