北海道の地で、全国大学対抗戦が行われた。早大は男女ともに出場。試合は両日とも天候に恵まれず、雨の中でのプレーとなった。1日目は男子15位、女子4位でホールアウト。2日目に上位と差を縮めることが期待されたが、雷の影響で全ホール回り切れなかったチームが出たため、一日目のスコアが最終結果となった。早大にとってはやりきれない結末になってしまった。
「初日は強豪の大阪学院大とラウンドで、雰囲気にのまれて実力を出せなかった部員が多かった」と前山聖那(商4=青森・弘前)はふりかえった。男子部は関東春季Bブロック対抗戦での優勝により勝ち取った、今大会の出場。なかなか思うようなプレーが出来なかったと悔しさをにじませる。上位に入るためには、「チームとしての『総合力』が必要だ」と前山は語った。技術の差のみならず、団体としての意識がまだまだ足りていないと感じた。今回浮き彫りになった課題を夏に向けて修正し、今後の試合に生かしてほしい。
10番ホールで力強いショットを打つ長谷川和市(スポ3=兵庫・滝川第二)
一方、女子は初日からトップと6打差の4位といい位置で折り返す。2日目にこの差を縮めようと奮闘したが、天候に勝利への道を閉ざされてしまった。鈴木ありさ主将(スポ4=東京・杉並学院)は「全員が終わって2日間の結果が出れば良かったなというのが正直なところですね」と悔しさを口にした。勝つことはできなかったが、それでも確かな収穫があった。浜上佳奈(人4=長野・佐久長聖)の大躍進だ。今大会、全体でトップタイの好成績を収めた。浜上は関東春季Aブロック対抗戦までスランプが続いていた。そこから脱出できたのは、ドライバーの改善があったからだった。「コーチにご指導いただいて、ポイントなどをきょうまでにいろいろ教わってきたのがすごく自分にもしっくりきて、ショットの変化にもなったのかなと思います」(浜上)と、満足のいくプレーができた。浜上は4年生。残りの試合での活躍に期待がかかる。
最優秀選手に選ばれ、喜びをかみしめる浜上
男女ともに、悔しい思いが残った今大会。試合が中止になるという、思いがけない終わり方となってしまったが、今後につながるものが得られたことは大きかったのではないだろうか。浜上は「まだ信夫杯争奪日本女子大学対抗戦という全国の舞台もあるので、そこに向けて調整して頑張って行きたい」と、すでに秋に残る最後の全国大会を見据えている。早大ゴルフ部の「日本一」への挑戦は始まったばかりだ。
表彰式後、男女合同の集合写真
(記事、写真 越智万里子)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません。
結果
▽総合順位(男子)
順位 | 大学名 | 1日目 | 総合成績 | |
優勝 | 東北福祉大学 | 282 | 282 | |
2位 | 大阪学院大学 | 283 | 283 | |
3位 | 日本大学 | 292 | 292 | |
4位 | 中央学院大学 | 297 | 297 | |
5位 | 専修大学 | 299 | 299 | |
6位 | 東海大学九州校 | 300 | 300 | |
7 | 関西学院大学 | 300 | 300 | |
8位 | 近畿大学 | 303 | 303 | |
9位 | 中部学院大学 | 305 | 305 | |
10位 | 大手前大学 | 305 | 305 | |
11位 | 山梨学院大学 | 307 | 307 | |
12位 | 至誠館大学 | 307 | 307 | |
13 | 愛知工業大学 | 307 | 307 | |
14位 | 日本経済大学 | 314 | 314 | |
15位 | 早稲田大学 | 314 | 314 | |
16位 | 名古屋商科大学 | 316 | 316 | |
17位 | 徳山大学 | 319 | 319 | |
※各大学出場5人中上位4人のスコアを採用 |
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▽個人成績(男子)
選手名 | 学部・学年 | 1日目 | 総合成績 | 総合スコア | |
前山聖那 | 商4 | 76 | 76 | +6 | |
宇都敬汰 | スポ3 | 82 | 82 | +12 | |
長谷川和市 | スポ3 | 78 | 78 | +8 | |
徳嶽太 | スポ2 | 84 | 84 | +14 | |
山本雄太 | 教1 | 78 | 78 | +8 | |
※1ラウンド・パー70打 |
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順位 | 大学名 | 1日目 | 総合成績 | |
優勝 | 大手前大学 | 298 | 298 | |
2位 | 近畿大学 | 302 | 302 | |
3位 | 東北福祉大学 | 303 | 303 | |
4位 | 早稲田大学 | 304 | 304 | |
5位 | 中央学院大学 | 305 | 305 | |
6位 | 関西学院大学 | 310 | 310 | |
7位 | 日本大学 | 312 | 312 | |
8位 | 名古屋商科大学 | 314 | 314 | |
9位 | 日本経済大学 | 324 | 324 | |
※各大学出場5人中上位4人のスコアを採用 |
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▽個人成績(女子)
選手名 | 学部・学年 | 1日目 | 総合成績 | 総合スコア | |
鈴木ありさ | スポ4 | 79 | 79 | +7 | |
小出真鈴 | 文構4 | 77 | 77 | +5 | |
堤なつき | 教4 | 84 | 84 | +12 | |
浜上佳奈 | 人4 | 71 | 71 | -1 | |
清水日奈 | スポ1 | 77 | 77 | +5 | |
※1ラウンド・パー72打 |
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コメント
前山聖那(商4=青森・弘前)
――二日間のふりかえりをお願いします
悔しい気持ちで一杯です。日本一という目標を定めていますが、結果は遠く及びませんでした。初日は強豪の大阪学院大とラウンドでしたが、雰囲気にのまれて実力を出せなかった部員が多かったと思います。2日目は中止となってしまいましたが、初日よりは良いプレーが出来ていた部員が多かったです。私達の代のテーマの1つに『一歩目の意識』をかかげていますが、結果としてまだまだ達成されていないことが分かりました。
――1日目、チームでトップの成績でしたが、調子はいかがでしたか
調子自体はそれほど良くなかったのですが、アプローチとパッティングでなんとかカバーすることができました。男子部の出場選手の中で唯一の4年生ということで、チームへの責任と想いを感じながらプレー出来たことが、粘り強さに繋がったと思います。
――雨の影響はありましたか
雨に加えて風の影響が大きかったと思います。ですが、部内の合宿や各々の個人戦等で経験は積んでいるので、対処出来なければいけませんし、言い訳には出来ない部分です。
――上位に入るためには何が必要でしょうか
チームとしての『総合力』が必要だと思います。先日の関東春季Bブロック対抗戦では、技術や飛距離、チーム力など、すべてで場を圧倒することが出来ました。しかし全国大会では自分等のペースに持っていくことが出来ず、皆思ったようなプレーが出来ていませんでした。もちろん技術の差もありますが、チームとしての一体感や貢献意識が足りなかったと感じます。この部分は女子部からも吸収することが多いので、今後の糧にしていきます。
――8月への意気込みをお願いします
8月には早慶戦があります。男子部は現在11連覇ということで勝って当然というプレッシャーもありますが、自分達のやるべきことをやれば勝てると思います。しかし目標はあくまで日本一なので、昨年よりも慶大を圧倒し、関東秋季Aブロック対抗戦に繋げたいと思います。私個人的にも、昨年は早慶戦に出場出来なかったので、選手としてチームに貢献出来るように頑張ります。
長谷川和市(スポ3=兵庫・滝川第二)
――2日間のふりかえりをお願いします
1日目はショートゲームで苦しみ、スコアを大きく落とす結果となりました。2日目は1日目の反省を活かし、ショートゲームで粘り、調子は良かったのですが残り2ホールで中止となり、初日の出遅れが大きく影響した結果となりました。
――ご自身の調子はいかがでしたか
調子は良い状態で北海道に入ってきたのですが、粘り強いゴルフが出来ず、チームに貢献することは出来ませんでした。
――悪天候での試合でしたが、影響はありましたか
雨風が強い中でプレーすると飛距離も落ち、普段通りのゴルフをさせてくれない環境になりますが、合宿や他の試合でも雨の中でのプレーは経験しているので特に大きな影響はありませんでした。
――上位との差を埋めるために必要なものは何でしょうか
飛距離は上位の学校と比較しても変わりは無いですが、アイアンの精度とショートゲームでカバーする技術はまだまだ足りないと感じました。またチーム力に関する課題点も見つかり、反省の多い試合となりました。
――8月に向けて意気込みをお願いします
これから個人戦が続きますが、早慶戦では連勝記録を更新できるよう、スコアだけでなく、チーム力向上に貢献したいと思います。
鈴木ありさ主将(スポ4=東京・杉並学院)
――2日間のふりかえりをお願いします
1日目終わって4位で1位と6打差だったんですけれど、ポジション的にはいいところにつけられたなということで、初日良かったなと思ったんですけど、2日目このように中断という形になってしまったので、全員が終わって2日間の結果が出れば良かったなというのが正直なところですね。
――5月の関東大学春季Aブロック対抗戦でもトップと5打差、そして今回は6打差ということで、この差をどう埋めていきたいですか
春季リーグ戦と同じ差が出てきているというのは選手だけでなく応援も感じているところで、その6打をどう返していくかというのがやはりチーム力なんじゃないかなという話はもう全員がしていて、しっかり一人ひとり一打に対する向き合い方や、執着心をもう少し持つべきなのかなというのは全国大会に出ても感じたところです。
――8月の関東学生に向けて意気込みをお願いします
個人戦ではありますが、ワセダの名を背負って戦うには変わりはないので、しっかり関東で優勝できるようにということと、その後には関東秋季Aブロック対抗戦と、信夫杯争奪日本女子大学対抗戦という全国大会も控えているので、しっかり今回の試合をつなげられるように調整していきたいと思っています。
浜上佳奈(人4=長野・佐久長聖)
――2日間をふりかえっていかがでしたか
やはり全国優勝が私たちの目標だったので、今はすごく悔しいというか、まだやりきれない感というのが少し残っています。
――個人成績は全体でもトップタイでしたが、やはり悔しさが残っていますか
そうですね、個人的には昨年全然スコアが出なくて調子が悪くて、団体戦でも全然貢献できていなかったというのもあって、関東春季Aブロック対抗戦でも2日間チーム最下位のスコアだったんですけど、そこから何がいけないのかなどをこの一か月間で調整して、コーチにもすごくお世話になりましたし、この全日本という大きな舞台に向けて調整してそれが結果に出たのがすごくうれしいです
――どこが一番変わりましたか
私の一番の課題がドライバーで左右に結構ぶれていたんですけれど、コーチにご指導いただいて、ポイントなどをきょうまでにいろいろ教わってきたのがすごく自分にもしっくりきて、ショットの変化にもなったのかなと思います。
――これからも期待の選手ですが、どう頑張って行きたいですか
4年生なのですべての試合が最後ということで、残りの試合も少なくなってきているんですけれども、最後まで全力で、まだ信夫杯争奪日本女子大学対抗戦という全国の舞台もあるので、そこに向けて調整して頑張って行きたいです