6日間にわたって行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)。最後の5日目と6日目は男子エペと女子サーブルの試合が行われた。2日間を通して男子エペは日大等を相手に3勝し、女子サーブルは中大に勝利。男子エペは4位、女子サーブルは5位の成績を収め、両種目とも1部残留を果たした。これによりリーグ戦は全日程を終え、早大は全6種目での1部残留を果たすこととなった。
☆チーム一丸となって3勝を果たす!(男子エペ)
初日に中大に勝利するも法大と慶大に敗れ、1勝2敗で2日目を迎えた男子エペ。2日目の初戦は日大を相手に迎えた。試合は、序盤に点差をつけるも中盤以降じわじわと追いつかれる展開に。第7セットでついに逆転を許したが、1点差を追う第9セット、金高大乘(社4=香川・高松北)が目を見張る活躍ぶりを見せた。相手を積極的に攻め逆転に成功すると、流れに乗った金高はそのまま7点ものリードをもたらし、45-39で日大を下した。
続く専大戦でも勝利した早大。金高が「後輩が粘って相手のエースから点を取られずに帰ってきてくれた」と話すように、メンバーが一丸となってつかんだ結果だろう。男子エペは3勝2敗の4位で1部残留を決め、大会を終えた。
日大戦、勝利へ導いた金高
☆中大に勝利! 黒田の活躍も光る(女子サーブル)
サーブルを専門とする選手が黒田ほのか(スポ4=香川・三本松)の1人しかいない苦しい状況で、1日目に勝利することができなかった女子サーブル。2日目の初戦の相手は中大だった。ここで敗れれば1部と2部の入れ替え戦にもつれ込む可能性が出てくる重要な一戦は、中盤まで抜きつ抜かれつの展開に。そのような中、3点差で迎えた第8セットに森多舞(スポ2=山口・岩国工)が逆転に成功。最後は黒田が相手を圧倒し45-39で早大に初勝利をもたらした。
続く日体大戦では最終第9セットを6点ビハインドで迎えるも、黒田が連続ポイントを重ねて試合は44-44の一本勝負にまでもつれ込む。しかし最後のポイントは相手のもとへ。惜しくも2勝目を逃したものの、早大は5位となり、目標である一部残留を果たした。
活躍が光った黒田
部全体としての目標である全種目1部残留を果たした早大。金高はその要因をチームの中の良さだと語った。この良い流れを保ちながら、次の団体戦である関東学生選手権(関カレ)に臨んでいきたい。
※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。
※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。
※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。
(記事、写真 前田悠輔 編集 槌田花)
コメント
黒田ほのか(スポ4=香川・三本松)
――1部残留を果たした感想はいかがですか
今日の1試合目に勝たなければ入れ替え戦になることになっていたので、全員気持ちが入っていたように思います。勝てたことが嬉しかったなということが一番です。
――勝つことができた要因はありますか
サーブル陣が私一人しかいなくて、自分が活躍しなければいけませんでした。他のみんなにはのびのび楽しんでもらえればいいかなと思っていました。自分のやりたいようにやってもらったということが勝てた要因のひとつかなと思います。
――チームを引っ張っていくうえで、どのようなことを意識しましたか
点数を意識しすぎないということを大事にしています。自分ができることをやり切ることが、点を取っていくうえで重要かなと思っていました。点数を気にせずに一本ずつをとるという意識を大事にしていました。
――個人としての出来はいかがでしたか
1日目はあまり個人としてよくなかったです。2日目はやりたいことができたので良かったと思います。
――これからの課題はありますか
負けて回ってくる試合展開が多かったので、取らなければという気持ちからの焦りで委縮して動きが硬くなってしまった部分があったので、そこは普段の練習で改善していく部分かなと思います。
――次の目標を教えてください
関カレ(関東学生選手権)に上位入賞してインカレ(全日本学生選手権)に出場することです。団体はみんなの力を借りていくことになると思うのですが、そこで一つでも多く勝つことができればと思います。
金高大乘(社4=香川・高松北)
――大会を終えた感想はいかがですか
3勝2敗できると思っていなくて、後輩たちが頑張ってくれましたと思います。後輩たちに本当に感謝です。
――試合を通してよかった点は何でしたか
もともと粘り強く勝ちたいと考えていました。勝つのであれば最後ギリギリの勝負を勝っていくイメージがあったのですが、1日目はなかなかそれができなかったです。それでも1日目と2日目の間でうまく切り替えることができました。後輩が粘って相手のエースから点を取られずに帰ってきてくれたので、僕がなんとか最後にぎりぎり勝ち切るという形でした。本当に後輩たちの力のおかげです。
――一方で、これからの課題はありますか
もうすこしほかのメンバーの弱点をカバーできるような練習をさせた方がよかったように思いました。個人としてはもう少し攻める技のバリエーションを増やしたらもっと攻められるようになれると思いました。
――全種目一部残留の感想をお願いします
各種目チームが凄く仲が良いのでそれが功を奏したのかなと思います。
――次の目標を教えてください
次の団体戦は関カレなのですが、この大会で日大や専大に勝ち、強いチームにも十分勝てるなという気持ちが芽生えました。優勝を目指して頑張っていきたいです。
▽男子エペ
早大[金高大乘(社4=香川・高松北)、寺井健人(教4=東京・早大学院)、仙葉遼輔(国教3=秋田南)、周旻朗(国教3=香港・セントステフェンズカレッジ)]
○45-39専大
○45-39中大
●24-45慶大
○45-39日大
●37-45法大
▽女子サーブル
早大[黒田ほのか(スポ4=香川・三本松)、影山野希花(政経4=東京・早実)、蓮井陽菜(スポ3=香川・高松北)、森多舞(スポ2=山口・岩国工)]
●19-45日大
●33-45東女体大
●35-45法大
○45-39中大
●44-45日体大