悔しさ募る団体戦…この思いは未来につなぐ

フェンシング

 全日本学生選手権(インカレ)は4日目・最終日を迎え、団体戦も佳境に入った。この団体戦は現体制で挑む一番の集大成である。大会4日目は男子フルーレ決勝、男子サーブル、女子エペが行われた。男子フルーレは、セットでのわずかなビハインドが重なり、最後は追い上げるも38-45で敗れた。男子サーブルは慶大に惜敗し々決勝敗退。2連覇を狙った女子エペは中盤のブレーキが響きまさかのベスト8止まりとなった。最終日は男子エペ団体と女子サーブル団体が行われ、女子サーブルは序盤に作ったリードを守り切れず敗れてしまう。男子エペは準決勝、3位決定戦では強豪を前に力尽き、メダルには届かなかった。

★王者・法大と真剣勝負の末に敗北(男子フルーレ団体、決勝)

なかなか突きが決まらず悔しさを見せた

 「マジで、マジで勝ちに行きます!!」と三好修平主将(社4=愛媛・三島)が試合開始前の円陣で声を上げた。インカレという集大成の場そして今季4度目の対戦、ワセダがこの試合に懸ける思いは今まで以上に強かった。しかし常勝軍団・法大のカベはやはり厚かった。序盤からリードを奪うことができず、反撃のチャンスをうかがうが相手が先に技を仕掛けてくる。第6セットに竹田陸人(社2=神奈川・法政二)が4連取し波を作ろうとするが、長くは続かず、最終セットを前に点差は10点以上離れていた。しかしここで予想外の展開が待ち受けていた。アンカーの松山恭助(スポ2=東京・東亜学園)が小さく「いけるかもしれない」とベンチのメンバーに呟く。そこから8得点を挙げる、まさに有言実行の追い上げ。しかし38-45で敗れてしまった。ただ法大も全ての力を出し尽くしていた。振り返ってみればプラスで回せたセットはほとんどなく、そこがじりじりと点差を広げてしまった要因である。「あと1本取れたら、2本取れたらと考えると、またちょっと違ってきた」(竹田)。12月末、全日本選手権(全日本)でまた当たる可能性がある。全日本はこのチームのラストゲームである。フェンシングをやり切って楽しんで、一年の締めくくりをしたい。

★絶対に負けられない早慶戦、わずかな失点が命取りに(男子サーブル団体)

慶大戦にてガッツポーズをし、大声で叫んだ竹下

 男子サーブルは初戦を難なく通過したいところだったが、想像以上に苦戦する。序盤からビハインドを背負い、なかなか追い越すことができない。第5セットで相手を封じ込め逆転するが、また一度ひっくり返され29-30。しかし、第7セットで高木良輔(スポ1=埼玉・立教新座)が3連続得点などの活躍を見せ逆転。その勢いに乗り相手を焦らせ45-37で勝利した。続く準々決勝は慶大と対戦。ここで相手との相性を考え、竹下昇輝(スポ3=静岡・袋井)を起用し、最後回りを早慶戦で何度もアンカーをしている安部凌(スポ5=島根・安来)が務めることになった。序盤から追いかける展開となるが、点差を広げないようにとつないでいく。第8セットが終了時点で36-40、逆転は射程圏内だった。最後回りの相手は安部の戦友である町田拓哉(慶大)。安部は最初に2連取するなど詰め寄ろうとするが、惜しくも敗北。しかし「あの時一番やってて楽しくて気持ちよくて、ああいうぎりぎりの試合で向こうも思い切りやってきてくれて、こっちも思い切りできてすごく楽しかった」と安部にとっては心に残る瞬間となった。惜しくもベスト4には届かなかった男子サーブル。まず1つ目のリベンジの場は早慶戦となる。

★まさかまさかの準々決勝敗退…女子エペはここからリスタート(女子エペ団体)

準々決勝敗退後の円陣では涙が止まらなかった

 女子エペは初戦、相手の攻撃をほぼ封じ込め快勝。準々決勝の相手は、関西学生選手権で2位の中京大だった。スタートからビハインドを背負うが、第2セットで才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)が同点に持ち込む。しかし、ここで4年生の2人がまさかの急ブレーキ。同時突きもほとんどなく、点差はいつのまにか10点以上開いていた。第6セットからは追い上げを試み、相手を焦らせるが時間が足りない。35-45と準々決勝で敗退となった。試合終了後にはもう涙が止まらなかった。インカレではメンバー4人と小野真英(スポ2=埼玉栄)で話し合い、得点が入ればいつも以上に声を出し、ベンチからも励まし続ける姿があった。関東学生選手権(関カレ)以上にベンチワークを意識し、もう悔しい思いをしないようにと全員で戦った女子エペ。無念の結果に終わったが、逆襲のラストチャンスはあと1回残されている。12月末の全日本選手権だ。まさかの敗戦を、まさかで終わらせてはいけない。伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)、山村彩和子(教4=岡山・玉野光南)にとってのラストゲームである。今まで受け継いだものを、そして今年の悔しさを全てぶつけて。また1から、女子エペは再出発だ。

★歯車がかみ合わないまま、悔しい4位(男子エペ団体)

1年生でありながら最後回りを務めた加納。1本落とすと指で「1」の文字を作り気持ちを切り替えていた

 男子エペはフルメンバーで初めて挑んだ大会となる。1回戦は第7セット安雅人(スポ1=茨城・水戸一)が同時突きを含む7連取の活躍で一気に引き離して勝利。準々決勝も序盤から点数を徐々に離し45-29で勝利した。しかしここからは強豪ぞろいで険しい戦いとなる。序盤に5点まで点差がつくが、安、小野が時間をうまく使い1点ビハインドまで持ち込む。しかし第5セット、安が中大のエース水口紘希に大苦戦。9点差まで開き、安は悔しさを表した。その後も追い付こうとする焦りからか、プラスで回すことはなかなかできず27-45と力尽きた。3位決定戦では、関カレと同じく慶大と対戦。主導権を握ることができないまま敗北した。「あとで取り返さないといけないと思って、やろうと思ったら取り返せなく悪循環な試合になってしまった」(加納虹輝、スポ1=山口・岩国工)。しかしまだこれが全員そろった初戦である。ここでの経験は大きな糧となるだろう。

★立ち上がり成功も、わずかに届かない一勝(女子サーブル団体)

最後回りの佐々木は1本ずつ取って追い上げを図り、相手を焦らせた

 女子サーブルは初戦、日体大と剣を交えた。佐々木陽菜(社2=東京・大原学園)が5-3とリードを作り、試合をつくる。しかし、第7セットに相手のタイミングに翻弄(ほんろう)されポイントを得られず逆転を許してしまう。最終セット、佐々木が粘って4連取など得点を重ねるが、わずかに及ばず43-45で敗れた。以前であれば失速するとそこから沈んでしまうこともあったが、この日は違った。声を掛け合う雰囲気も今まで以上に良く、関カレと同じく1回戦敗退ではあるが、その内容面の充実さは異なっているように見えた。念願の一勝へ、また少しずつ近づいている。

(記事、写真 加藤佑紀乃)

2位に入った男子フルーレ4人。表彰式では笑顔で

笑顔と「W」で大会を締めくくった

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽男子フルーレ団体
早大〔三好修平主将(社4=愛媛・三島)、北原達也(スポ3=長野・伊那北)、竹田陸人(社2=神奈川・法政二)、松山恭助(スポ2=東京・東亜学園)〕 2位
 決勝:●38-45法大
 
▽女子エペ団体

早大〔伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)、山村彩和子(教4=岡山・玉野光南)、才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)、澤浦美玖(スポ1=群馬・沼田女)〕 ベスト8

 2回戦:〇45-19京大
 準々決勝:●35-45中京大

▽男子サーブル
早大〔安部凌(スポ5=島根・安来)、山本隼大(スポ4=香川・三本松)、竹下昇輝(スポ3=静岡・袋井)、茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二)、高木良輔(スポ1=埼玉・立教新座)〕 ベスト8
 1回戦:〇45-37関学大
 準々決勝:●42-45慶大
 
▽男子エペ団体
早大〔三好修平主将(社4=愛媛・三島)、小野真英(スポ2=埼玉栄)、加納虹輝(スポ1=山口・岩国工)、安雅人(スポ1=茨城・水戸一)〕 4位
 1回戦:○45-26立命館大
 準々決勝:○45-29関学大
 準決勝:●27-45中大
 3位決定戦:●29-45慶大
 
▽女子サーブル団体
早大〔永瀬夏帆(スポ4=宮城学院)、佐々木陽菜(社2=東京・大原学園)、木村結(社1=山口・柳井学園)、佐野友香(スポ1=静岡・沼津西)〕 1回戦敗退
  1回戦:●43-45日体大

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コメント

三好修平主将(社4=愛媛・三島)

――まず決勝戦を振り返っていかがですか

ふがいない試合をしました。

――ご自身のスコアからそう感じますか

そうですね…。やるにはやったけど内容的には全然駄目で、不完全燃焼かなと思います。

――調子は万全ではなかったのでしょうか

確かに関カレ(関東学生選手権)と比べると調子は全然良くなかったですかね。

――準決勝では三好選手に回ってきていた場面でもすごく競っていました

結構みんなあまり思うようにいかず、思わぬ得点を取られてしまいました。特に自分の場合は序盤にババンと取られて、そこから試合がスタートするという展開が多かったです。あまり戦術うんぬんではなく、気持ちでフェンシングをしていました。

――団体は悔しさが残りますか

実際あまりいい試合ができなかったですね。みんな体調面も万全ではなく、結構満身創痍(そうい)みたいなところがありました。あまりうまくいかなかったです。

――個人戦は初戦で強豪の敷根崇裕選手(法大)に当たりましたが、振り返っていかがですか

個人戦に関してはもうこれが今の自分として受け入れるしかないかなと思った試合でした。

――フルーレ種目は全て終了しましたが、最後の全日本学生選手権(インカレ)はどのようなインカレになりましたか

過去の中では一番思いが強く、この人生の中でも一番懸けていた試合でもありました。悔しい気持ちにプラス自分のやってきたフェンシングはこれが集大成かなというのは感じます。全然ダメだったので受け入れたくないのですが、最後だし受け入れるしかないのかなという感じです。

――2年生の個人戦での活躍がありましたが、三好選手からはどのように映りましたか

ワセダの名前をしょって、本当に頑張ってくれたと思います。サーブルの茂木(雄大、スポ2=神奈川・法政二)はこれまでワセダのサーブルでメダルはなかったところでメダルを取ってくれました。自分としては恭助(松山、スポ2=東京・東亜学園)だけに関してはやはり自分もあそこに立ちたかったという思いはありますが、他の種目においては本当によくやってくれたなと思います。ワセダのために、ワセダの名前をしょってやってくれて、僕は本当にうれしいです。

――引退まで残り1カ月となりましたが、どんなふうに終わりたいですか

結果が全ての世界ですしやはり厳しいところはありますが、最後は楽しんで終わりたいですね。インカレが最後だと思っていました。団体においては優勝だけを目指しますが、個人や早慶戦においてはこれまで人生の集大成として楽しめればいいかなと思います。

安部凌(スポ5=島根・安来)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

初戦の関学大戦は、慶大戦の最初にも言えることなのですが、余裕を持ってやろうとしすぎて逆にいつもの動きというかポテンシャルを最大まで出すことが全然できませんでした。あまり良くない言い方なのかもしれませんが地力の差があったから初戦は何とか切り抜けられました。実力が結構近くなってきている慶大との試合では、それが本当に命取りで足を引っ張りぎりぎりまでもつれこみ結局負けてしまいました。ただ最後回りで僕が慶大とやった時は、他の仲間たちがつなげてきてくれて点差も5点くらいまで縮めて持ってきてくれたので、それで本当の意味で気持ちが入ってしっかり動けました。負けましたけど、最後の試合の一番最後は内容的には全然悪くなかったと思います。あれが初めからできていればたぶんメダルは取っていたのかなと思います。

――慶大と当たることは予想していましたか

結構前から当たりが出ていたので分かっていました。みんな(同大か慶大か)どっちが来るか分からないと言っていたんですが、僕個人としては絶対慶大が来ると思っていました。向こうのアンカーの町田(拓哉)くんと仲が良くて、あいつの強さを一番長く見ています。早慶戦とかでも一番当たり続けている相手です。すごい長い間見ていたので絶対勝ってくると思っていました。同大との試合の前にも少し話したのですが「待ってるよ」って言ったら、「倒しに行くんで待っててください」って言われました。絶対来てくれるかなと僕は確信しました。

――関学大戦と慶大戦で回りを変えた理由はありますか

全体のプランとしては僕ではなくて、茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二)がアンカーをやるというスタンスなのですが、雄大が町田が苦手というわけではないのですが、やりすぎてやることがばれていて不安だという話していました。早慶戦の時は僕がずっと最後回りをしてて勝っていたので、僕がやったほうがいいかなという話をして僕がやることになりました。それは正解だったと思います。

――高木良輔選手(スポ1=埼玉・立教新座)と竹下昇輝選手(スポ3=静岡・袋井)を変えた理由はありますか

高木が町田を苦手だったと思います。

――個人戦を振り返っていかがでしたか

僕は1回戦シードで上がって、向こうの子は小山をやってきています。試合をやっている子のほうが体が温まっているし動ける状態なので、絶対最初から声を出してやろうと思っていました。声を出していたら体も動いてくれて最初バーって取れました。それは正解だったのですが、最初に(点を)取って、勝ちが見えてきたあたりで次の試合のことを考えてしまいました。それで手元がおろそかになり、だんだん詰められて焦ってちょっといらいらしてしまいました。いらいらしたからですね、負けたのは。

――全日本学生選手権(インカレ)でやりたいことはどのくらいできましたか

思い切り試合ができたのは団体戦の最後の時だけですね。あとはずっと不安にさいなまれながらプレーしていました。最後、背水の陣というか退路が断たれた時に思い切りできると言うじゃないですか。やはりその通りでしたね。あの時一番やってて楽しくて気持ちよくて、ああいうぎりぎりの試合で向こうも思い切りやってきてくれて、こっちも思い切りできてすごい楽しかったです。あそこが最高の瞬間でした。あそこでやりたいことが結構できました。

――関東学生選手権の時よりインカレのほうが、ものすごく叫んでいてガッツポーズも多かったです

間違いないです。最後の年だからとか気負わないタイプではあったのですが、意外とたぶん気づかないうちに気負っていました。

――12月の早慶戦は一層負けられない試合となりました

早慶戦は出ないつもりだったのですが、負けてめっちゃ悔しいので出ます。雄大が遠征で早慶戦に出られないので、僕が出るしかないですね。早慶戦は勝ちます。

――ラストが近いですが、後輩に向けてメッセージをお願いします

こいつらいつも試合になるとビビるんですよ。僕も今回ビビっていたのですが(笑)。もっと自分の身体能力とかポテンシャルとか、もっと持っているはずなので、使っていない部分もフルに使ってアドレナリンも出しまくればもっとダイナミックに動けると思います。楽しむというと月並みな言い方になり伝わりづらいのですが、もっとのびのびと思い切りやってほしいですね。点取られてもいいから思い切りアタックしに行って、気持ちのいいフェンシングをしてほしい。そうしたら勝てます。

竹田陸人(社2=神奈川・法政二)

――きょうの決勝をまず振り返っていかがですか

まず負けたことが悔しいです。関カレ(関東学生選手権)では僕がミスして負けてしまって、インカレ(全日本学生選手権)はその名誉挽回で臨んだので正直負けて悔しいです。

――きのうの準決勝までより、きょうの決勝のほうが調子は良さそうでした

そうですね。きのうは足は使えていたとは思うのですが、なんか気持ち的にふわふわしていて集中もあまりできていなくて、きょうは緊張もそんなになかったです。

――きのうの準決勝は競っていた場面もありましたが振り返っていかがですか

まず僕らは中大が上がってくると思っていたので、明大が来たことには驚きました。明大とは練習試合を前々からしていて、何をやってくるとかどういう攻め方をしてくるとか、技をもう知っています。それと同時に明大は僕らが何をしてくるかを知っている状態でした。個人的には明大はやりにくいフェンシングをしてきて、苦手意識がある中でああいう試合になりました。もっと取り切れるところは取り切れたんじゃないかなと思います。

――決勝で法大と当たることは予想できていたと思いますが、どのようなゲームプランを考えていましたか

まず第一に関カレのようにリードしている局面でまかれることは絶対にしないことです。あとは下を向かない。誰が出てくるかというのも分かっていることなのであとは対策なのですが、とにかく足を使う、安い手を相手に与えないなど本当に基本的なところですね。それでもそういうところから詰めていかないと、僕らのほうが間違いなく格下で対等にはならないので、そこから詰めていきました。

――今季は4回法大と当たりましたが、今回の試合は過去と比べてみた時にどのような試合でしたか

チーム的にはあまり良くなかったと思います。序盤から向こうにリードされている状態で、自分も含め松山(恭助、スポ2=東京・東亜学園)、三好先輩(社4=愛媛・三島)もあまり点差を縮めることができませんでした。(点差を縮められたのは)最後くらいですかね。そこはまず反省しなきゃいけないところだと思います。個人的には5-5というスコアが多くてそこは1個でもプラスにできていたら、雰囲気も、相手の印象も違っているだろうと思います。なので5-5で終わることは悔しいですね。あと1本取れたら、2本取れたらと考えると、またちょっと違ってきたのかなと思います。

――法大もかなり真剣勝負を挑んできましたが、それは感じましたか

感じますね。それは関カレの時にも感じました。関カレの時より一層インカレでは気合が違いましたね。向こうの主将の大石(利樹)さんは、インカレの個人戦で去年もおととしも優勝しているんです。今年は3連覇が懸っていましたが、ベスト32で終わってしまい、彼個人的にも優勝が欲しかっただろうし、(男子フルーレ団体では)関カレであれだけ競って優勝し、今回という思いもあったと思います。ただ僕らも法大に負けじと非常にガチでした(笑)。

――個人戦は振り返っていかがですか

何も言うことはないですね。恭ちゃんに完敗しました。ただその前の愛知工業大の佐々木(拓海)と当たったのですが、あいつとはものすごくいっぱい当たっています。総体の時に一本勝負で勝ったとか、別の試合では負けたりとかで、4回くらいやって勝ったり負けたりしている相手でした。何としていても勝ちたいなと思っていて、勝てたのでそれは本当に良かったですね。

――インカレが終わりましたが、全体的に振り返っていかがですか。悔しい気持ちの方が強いでしょうか

悔しい気持ちの方が強いですね、悔しいですね…。個人戦は身内に負けたということもあり、もう吹っ切れているんですよね。恭ちゃんも優勝してくれたので。あとは団体ですよね。まあこれから全日本(全日本選手権)があるので、全日本で本当に3度目の正直、挽回したいですね。

――同期が個人戦で活躍を見せましたが、刺激になりましたか

もちろん刺激にもなりますし、恭ちゃんからはすごく教わることが多かったです。世界のトップ、日本のトップで戦っている選手なので、いろんな技やタイミングを教えてくれてすごく刺激になります。もうちょっと雲の上の存在なので、恭ちゃんに勝ってやる!とはなかなか思えないです、思うのも恐縮で。恭ちゃんからもっといろいろ教わりたいですね。

――全日本、早慶戦が控えていますが、意気込みをお願いします

早慶戦は負けられないので、きっちり勝って全日本への弾みにしたいです。全日本は学生とはちょっと違って、高校生や社会人の方も出てくるので、勢いから言うと高校生もありますし、社会人はやりなれているというのもあって戦い方も変わってくると思います。そこもきっちりがんばって勝ちたいと思います。

加納虹輝(スポ1=山口・岩国工)

――2日間にわたって行われた団体戦を振り返っていかがですか

自分の調子があんまり良くなかったというのもありますが、自分だけで頑張ろうと思いすぎて、失敗しちゃったところがたくさんあったので、正直後悔しかないです。

――遠征続きだったと思いますが、それも関係あるのでしょうか

遠征は前だったので関係はないのですが、結構気持ち的なものが大きかったのかもしれないですね。自分が取りに行こうと思いすぎて、あまり取れず、逆にやられてしまいました。

――やはり中大や慶大は手ごわかったですか

最初から手ごわいことは分かっていました。最初に点差が離れてしまい、あとで取り返さないといけないと思って、やろうと思ったら取り返せなくて悪循環な試合になってしまい申し訳ないです。

――加納選手、小野真英選手(スポ2=埼玉栄)、安雅人選手(スポ1=茨城・水戸一)が3人でワセダとして出るのは初めてだったと思いますが、手ごたえはありましたか

3人そろって初めての団体戦だったので、まだ初めてだったのでうまくいかなかったり、かみ合わない部分がたくさんあったので、来年のリーグ戦(関東学生リーグ戦)や関カレ(関東学生選手権)やインカレ(全日本学生選手権)ではまた優勝を目指して頑張りたいと思います。

――早慶戦はリベンジになりますね

はい、そうですね。

――また全日本選手権(全日本)もあると思いますが意気込みをお願いします

全日本は去年個人ではベスト8でした。なかなか全日本でベスト4に入ることは日本で本当にトップクラスの選手に1回は勝たないと絶対入れないので本当に難しいのですが、そこに入れるように頑張りたいです。団体戦では、全日本の団体は出たことがないので雰囲気が分からないのですが、絶対に勝てないところはないと思います。全員の調子を良くてうまくかみ合わせて、まずは勝てるところから勝っていきたいですね。