【連載・第5回】『Challenger』山根司×伊藤由佳×山村彩和子

フェンシング

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)優勝、関東学生選手権(関カレ)優勝――。ことし、関東2冠とめざましい成績を残している女子エペは、エースの山根司(スポ3=香川・三本松)、そして若手の伊藤由佳(スポ2=栃木・宇都宮中央女)、山村彩和子(教2=岡山・玉野光南)で編成される2年目のチームだ。昨年は不完全な部分もあったチームだが、今季はその強さに磨きがかかり数々の強敵を撃破してきた。しかし、まだ日本一の栄冠はつかめていない。全日本学生選手権(インカレ)を目前に控えた三人の心境を伺った。

※この取材は11月4日に行われたものです。

結成2年目の成果

チームについて熱く語る山根と伊藤(右)

――まず、見事団体優勝に輝いたリーグ戦を振り返っていかがですか

山村 リーグ戦はいままでの要所要所をまとめた試合だったと思います。

山根司 みんなの良いところが出ました。リーグ戦の前にミーティングみたいな感じでご飯を食べたときに、普段自分たちがこの状況のときにどういう風に思うのかとかそういうことを話し合えて、それがうまく試合に生きたかなと思います。

――ミーティングは普段からよくされますか

山村 団体がある試合の前にします。

――リーグ戦は昨年の3位から順位を上げられましたが、昨年から変わった部分はありますか

山村 逆にメンバーが変わらなかったからこそ、同じメンバーでやってきた反省などを生かしてそのままつなげられたのが良かったのではないかと思います。以前は波があって。

山根司・伊藤 ああー。

山村 「この人が良かったらこの人がダメ」みたいなことがあって勝ちきれないことがあったのですが、みんなが一定以上の力を出せるように声掛けとかも考えていたので力のムラがなくて、穴がなかったのが良かったかなと思います。

山根司 ほんとそれ。

――変化をもたらした要因はどのようなものなのだったのでしょうか

山根司 負けたときに何で負けたかを考えて試合のあとに話したり、あとは練習中とかでも「そこだよ」みたいな感じで話したりしていました。ファイティングができなくても話し合うようにはしていました。

――そのような話し合いは昨年には見られなかったことなのでしょうか

伊藤 昨年もしていたのですが、まだお互いのことをそこまで分かりきっていなかったので。

山村 「何でこれがダメだったんだろう」という話になっても、「うーん、何でだろう」というところから話し合っていたのが、今回の関東学生選手権(関カレ)前とかはもう要点がわかっていて、「こことここを押さえておけば大丈夫だね」という感じになっていました。

山根司 ミーティングで話すことが大体決まっています。今回の関カレでは、気持ちの面の共有をしようという話はしました。

――リーグ戦後には全日本学生王座決定戦(王座)があり、惜しくも2位という結果に終わりました

山根司 自分が本当にダメでした。自分の中で勝ちたいと思い過ぎて、変に意識してしまい、それを自分だけでなんとかしようとしすぎていました。二人はちゃんとモチベーションとかも王座に合わせていたのに、自分だけが焦ってしまって試合に出てしまったかなと思っています。

山村 (山根)先輩が勝ちたいというのを分かりきれていなくて。何で欲しがるのかなというのをすぐにわかって声がけができれば良かったのですが、それができませんでした。ちょっと差があれば勝てますけど、強かったので。

山根司 強かった。立て直すところがなかったよね。

――王座での敗戦から、優勝を果たした関カレに生きた部分はどのようなところだったのでしょうか

伊藤 どういう場面になっても、気持ちはひとつでしたよね。

山村 全然焦ってはなかったです。

山根司 集中してたからね。

山村 集中していたから、「どうしよう」という不安はなかったです。もし負けたら、ということも考えていなくて。取られても開き直りで、次、次という感じでチームとして焦りはなかったです。1人だけが焦るというようなばらつきはなかったです。

――前年に決勝で敗れたことは意識されていましたか

一同 全く…(笑)。

山村 あのときはまだ、決勝にいけてラッキーみたいな感じに思っていました。

伊藤 たしかに。

山根司 日大が途中で負けたので、ラッキーで決勝にいけて。まあ頑張ったかなという感じでした。今回の関カレは、一戦目にちょっと強めのところ(法大)と当たって。自分たちはスロースターターというか入りが遅いのですが、今回は入りが良くてそのまま勢いに乗れたかなという感じです。

山村 入りのときに、ここでもし負けてもインカレは行けるからと楽にいこうという話をしていました。でも、インカレでの当たりとかを考えて、ここで負けるとトーナメントの組み合わせがやばいぞってなって。そういう無駄なことは考えず、ちゃんとやろうということを話して気持ちが引き締まりました。

山根司 あれは結構大きかった。。

――では、関カレの個人戦を振り返っていかがですか

山根司 1年生のときも2位で1年生のときは頑張ったかなという感じで終わりました。でも、今回は結果としては2位なのですが、良いプレーで勝ち進んだとあまり思っていなくて。運がかなりあったかなと思って、自分の中で納得のできるプレーではなかったので、やっぱり優勝したいですし良くなかったです。

山村 私は1回勝ったら司(山根)先輩と戦う予定で、そればかりを考えてしまって。一戦目が分の悪い相手だったというのもあって、自分の気持ちが先に向きすぎていて一戦目に集中できていませんでした。試合の途中で追いついて立て直したのですが、最初の入りが悪すぎて自分でも試合の前から「負けるかも」と思っていて、こういう気持ちだと絶対悪いなというのを感じていました。負けるべくして負けたな、みたいな(笑)。

伊藤 そうなの!?(笑)

山村 終わったあとに、負けて当たり前だな、と思っていました。

伊藤 個人戦を迎えるにあたって、自分の中でうまく整理がついていないというか、一本にこだわれないところがあって。それで団体戦に臨むのは良くないと思っていたので、気持ちを取り戻すということだけを考えて初戦に臨んでいましたね。

――個人戦から団体戦に生きた部分はありましたか

山村 私は個人がダメで、団体は切り替えて一本一本に集中しようという考えがあったので、個人戦は大きかったです。

伊藤 自分の中では個人戦と団体戦は別物ですね。

山根司 団体戦ではワセダという名前があるので、そこをあまり意識してはいけないのかもしれないのですが、早稲田大学という名前が決勝とかまでいくとうれしいじゃないですか。だから、団体は勝ちたいなと思いますね。

――個人戦の難しさはどのような部分なのでしょうか

山根司 後ろに誰もいないのが自分は嫌ですね。

伊藤 自分は個人戦だと徹底しきれないです。

山根司 粘り強さがね。

伊藤 ある程度団体だと役回りがあるので、もし1点取られてもそれだけ徹底しようというのがあるんですけど、どうしても個人戦になると「これもやろうかな」といろいろなことに手を出してしまったりしますね。

山村 なんだろう…盛り上がりに欠けます。

一同 (笑)。

伊藤 なにそれ(笑)。

山村 自分が団体で一本取ると後ろも盛り上がるし、これをやったら喜ばれるじゃないですけど、盛り上がるというかそういうのがあるじゃないですか。個人だとそういうのがなくて、自分が組み立てて集中してやらないといけないので、あまり集中できないです。

山根司 そうなの(笑)。

山村 団体の方が楽しいけど、個人の方は良い意味で固まってしまうので。勝ちにこだわりすぎて、考えが固まってしまいますね。自分で組み立てて取り返さなきゃいけないですし。自分の場合は後ろがいると全然違うんですけど、個人でも自分1人で、となるときついかな。個人戦でも後ろがいたら盛り上がります。

伊藤 「いいぞー」って声が入ってるラジカセ置いておけばいいんじゃない(笑)。

山村 それは寂しすぎる(笑)。

――では逆に個人戦の良さというのはどのような部分だと思われますか

山根司 個人戦がないともっと強くならなきゃという気持ちが起きないです。団体戦だと誰かがいるから甘えちゃう部分があるのですが、個人だとちゃんと自分がやらないと結果につながらないかなと思います。

山村 まず個人があってのことなので。先輩も言った通り、強くなりたい気持ちとか勝ち進みたいという気持ちがないとダメですね。個人で結果を残して、団体でも結果を残したいという考えです。ワセダをすごく背負っているのは団体戦で、個人は自分自身という感じです。

山根司 団体よりも個人で勝つ方が良い?

山村 大学に入ったときは、そういう風に思って入ってきました。ワセダっていう強いチームで組めるというのはうれしいけれど、自分がまず強くならないと団体戦でも結果は残っていかないなと思っていて。自分が悪い意味で「ここで取れる」という穴になるのは嫌ですし、個人で上位まで残ると、団体戦のときにあの人がいるっていうプレッシャーにもなるので、強くなりたいと思います。

伊藤 良いときも悪いときも、いろいろと試せるのは個人戦があるから良いのかなと感じています。うまくいかなかったときはマイナスになってしまうのですが、うまくいったときは「これ団体戦でも使えるな」みたいな感じで、いままでの守っているプレーだけじゃなくてこれも入れてみたら相手が戸惑うかなって思ったり。いろいろなことに挑戦できるのが個人戦の良さなのかなと思います。

「いつも挑戦者だという気持ちは忘れない」(山根)

試合では勝負強さを見せる山村

――早大フェンシング部の強みとは何だと思われますか

山根司 自由なところです。良い意味でも悪い意味でも、自分で考えないと強くなれないので。やらされていないという感じがあって、大学に入ってフェンシングが楽しくなりました。

山村 あとは上下関係もあまりなくて。たぶん司先輩じゃなかったら自分たちが言ったことをここまで受け入れてくれていないかなと思います。上下関係がぎちぎちに固まっていたら言えないこととかもあると思うんですけど、そういうことなく「先輩のここ、だめですよ」みたいなこととかでも言えるので、そういう意味でお互いの気持ちの共有はしやすいのかなと思います。

山根司 「先輩、ここしっかりしてくださいよ」とかよく言われてます。

伊藤 すいません(笑)。

山村 一歩間違えたらすごい失礼だよね(笑)。

――そのようにお互いに言いたいことを言い合える関係が試合にプラスになっている面があるのでしょうか

山根司 それは絶対にあると思います。

伊藤 いろいろなことを言い合える分、信頼できるので。

山村 個人でもそうですね。練習のときとかに、良いところとか悪いところも普段から共有できます。

山根司 みんなで強くなろうっていう環境ができていると思います。

――2年生のお二人から見た山根選手と、山根選手から見た2年生のお二人の印象はいかがですか

山根司 恥ずかしくない?なにこれ(笑)。彩和子は頭良いんだなってめっちゃ感じます。すごく考えてるし、フェンシングに対してきちんと向き合って努力してるしすごいなあと思うんですよ。彩和子のことはすごく尊敬していて、たまにすごいド天然なところが逆にまた良いかなみたいな(笑)。

山村 別に褒めなくていいですからね(笑)。

山根司 あとは、試合中とか特にそうなんですけど、自分が焦ったりしたときにそれを包み込んでくれるような声かけとかをしてくれて、見てくれているんだなあと思います。練習中とかも「先輩はいつもこうなんで、いまはこうなっていてダメだと思います」って良い意味で思ったことを言ってくれるのですごく助かってます。居てくれて本当に良かったなって思います。伊藤は素直なんですよ。もめ事とかも絶対起こさないみたいな(笑)。だから人と人がコミュニケーション取っていく上ではクッションになるような存在ですね。人の気持ちが本当にわかるというか、いつも下からで腰が低いというか。競技に対しても、うーん、何て言うんだろう…。

山村 わかりますよ。

山根司 わかるでしょう?こう、ちゃんと自分と向き合っていて周りよりも地道に着々とうまくなっているとか。気持ちが邪魔して試合に入ることができないとかそういうのがあんまりなくて、本当に性格が良いんだなあって思います。それがたまにダメなんですけどね(笑)。試合中とかも平和主義すぎて「そこもっとガツガツ突けばいいのに」っていう場面があったり、相手がケガしていると全然突きにいかないので、そこはダメですけど、良い人です。本当に尊敬します。

伊藤 先輩は入学する前とかは恐い、冷たい感じの先輩だと思っていて、教えてもらうのもすみませんみたいな感じだったんですけど、実際団体とか組んでみて一緒に練習していくうちに、色々なことに気を遣ってくれるし上にも下にも気を遣える先輩だと気づきました。団体でも自分らがどれだけ心地良く伸び伸びとできるかといつも思ってくれていてすごくありがたいなと。

山根司 そんな褒めないで!!

伊藤 ありがたいなと、感謝してます(笑)。

山根司 なにその言っとけばいいみたいな!

伊藤 それ司先輩ですからね(笑)。

山村 司先輩は良い意味でわかりやすい(笑)。感情が表に出やすいので良い意味でも悪い意味でもこっちに伝わってきますね。いまこう考えてるんだなとか、いまイライラしてるんだろうなってのもなんか分かるので。コミュニケーションが取りやすくて、先輩なのにおごってなくて素で接してくれるところが居心地が良くてやりやすいです。

山根司 あざっす!

――今シーズン試合をやってきて、印象に残っている対戦相手や大学はありますか

山根司 私は雑賀(由起、朝日大)かな。団体でも負けたし、個人でも勝ったことがなくて、きょねんのインカレでも雑賀に負けているので。自分はこの選手、というのはあまりないのですが、強いて言うなら朝日大です。

山村 自分の気持ちが大きいので、試合に臨むときに自分の気持ちがダメだとあまり良くない試合になりますし、相手はあまり関係ないのですが、きょねんの朝日大戦は本当にひどかったです。個人もダメだったのですが、団体も良くなくて、インカレは良い思い出がないです。

伊藤 自分はいつも挑戦者の気持ちでやっているので、相手が誰であっても挑戦することには変わりないので、この大学、選手が印象に残っているというよりかは自分がどれだけ思いっきりやってできるかということの方が印象に強いです。

――意識されている大学や選手の研究や対策を話し合うことはありますか

山村 それだったら中京大ですね。中京大はみんなですごい対策してます。

山根司 気持ちを持っていかれないように、準備としての対策です。

――今季で一番印象に残っている試合は何ですか

山村 やっぱりリーグ戦での東女体大の試合の焦り具合はやばかったです。最初回りがすごくロースコアで、その試合前に勝てないかもって思っていたところに勝っていて、ここで勝てば絶対優勝というのがわかっていたからこそ、なかなか取り切れなくて。そのときのベンチの焦り具合が印象に残っています。

山根司 「ここで負けたらもったいない」みたいな。

伊藤 「最後だぞ」みたいな。

山村 1本取るのも挑戦しきれなかったですよね。

山根司 慎重になりすぎてた。

山村 取らなければいけないところで取れなくて、向こうのペースに持っていかれていました。

山根司 でもそのときに彩和子が取ってくれたので勝ったんですけどね。

山村 そうやって言うのやめてください(笑)。たまたまそうでした。

山根司 悪い意味では自分がたくさん点を取られたせいで負けたと思っているので、王座が印象に残っています。良い意味では、リーグ戦のときの日大戦がすごく印象に残っています。二試合目で格上だったのですが、最後に自分に回ってきてすごく緊張していたときに、彩和子が「先輩、負けてもいいですよ」って言ってくれて。それに自分はすごく泣きそうになって。青春かよって1人で思っていて(笑)。それで結果的に勝ててチームとしても勢いに乗れたかなと思っているので、良かったなと思います。

伊藤 リーグ戦自体がすごく印象に残っています。一本一本を大切にしながらつなげていくかたちがすごく大切だなということを実感したリーグ戦でした。この試合、というより全体ですね。

――そうした試合で得たものや反省が結果に結びついているのでしょうか

山根司 良いところはつながっていて結果は出たのですが、自分たちはいつも挑戦者だという気持ちは忘れません。

山村 挑戦者ではあります。三人いれば誰かが絶対悪いところを言えるので、みんなで勝手に気持ちが盛り上がったりはしすぎないですね。誰かが釘をさすというかダメなところを言う人がいるので、そこはプラスにつながっているところだと思います。

――試合数が多い中で、集中力を保つために気を遣っていることはありますか

山根司 関カレはきつかった。

山村 体調の問題はありますよね。ほこりっぽいですし、インカレの頃は寒くなっているので。その中で毎日応援もして自分の試合もしてとなると、気持ちというよりまず体調を整えていかに自分の試合のときに気持ちを持っていけるかというのが大きいです。自分はまず体調を崩さないように健康が大切だなとすごく思っています。

山根司 たしかに集中力というよりは体調だよね。

山村 そこに気持ちも入るのかな(笑)。

山根司 ベスト8に入ってから選手紹介とかあるんですけど、自分はそこで気持ちがいつも切れてしまうんです。そういう風に時間が空いたり、トーナメントで勝ったりして時間が空いた次の最初の試合とかは大事かなと自分の中では思います。

伊藤 自分も動いたあとの方が身体も温まっているし、少し時間が空くとすぐ眠くなってしまったり、ぼーっとしてしまうので時間が空かない方がいいです。

山村 眠くなるのは緊張もたぶんあります。

自分のフェンシングを

大黒柱としてチームを率いる山根

 

――インカレにはどのような印象を持っていますか

山村 良くない印象ですね。やっぱり気持ちですかね。自分は暗いイメージがすごくあります。みんな緊張していると思うし、どんよりした空気しか感じていませんでした。自分の気持ちもそうなのですが、活気にあふれているというよりはみんなが勝ちにこだわっているという圧しか感じなかったです。

山根司 のまれる感じね。確かにそれはあるかも。

山村 気持ちの部分なのでしょうか…。あとは、会場自体が暗かったというのもあって。

山根司 暗かった。電気が(笑)。

伊藤 私は本当に記憶に残っていないくらい印象にないというか、どういう風に感じたかを覚えていないです。たぶん自分はきょねんそういうことに重きを置いていなかったというか、一本でも多く取れたらいいな、みたいな気楽なことしか考えていなかった気がします。

山根司 そこまで自分は考え込んだりせずに感覚でやっているところがあるので、「勝とう」みたいな軽い気持ちで入って試合の中で修正していく感じです。なので、試合に関してのイメージというのはそこまでないです。

伊藤 個人も団体もあるので、試合数が多いなというのはあります。たくさん試合ができるなというのが団体戦ではあるのですが、個人戦は嫌だなという印象です。

――今シーズンの内容からインカレまでに高めていきたい要素はありますか

山根司 自分の納得できるフェンシングをすることです。練習の中で試合に近い気持ちでできること。技術はたぶんもうここから絶対上手くならないと思うので、そういうちょっとした気持ちとか感覚とかが戻ればいいかなと自分は思います。

山村 関カレの試合を後でビデオで振り返ってみて、改めてここは気を付けたいなという部分があったのでそれに注意して練習したいです。団体の試合は当たり(組み合わせ)が出ているので、そこをちゃんと考えてどういう風に相手と戦うかっていう考えをある程度はまとめておきたいですね。個人戦は出来ることをやりたいと思います。関カレで見つかった反省点は絶対に直すという意識は持っておきたいなと思ってはいます。

伊藤 自分も試合を振り返ってみて、技術面でも精神面でももっと徹底できるとこがあったので、インカレでは思い切りできたらいいかなと思います。

――インカレの目標をお聞かせください

山根司 団体は優勝を目指しています。個人は自分の思う試合をしたら結果はたぶん後から付いてくるかなと思っているので、自分の思ってることをすること。

山村 全く同じです(笑)。

伊藤 はい(笑)。

――個人としての目標は

山村 本当にやることをやったら結果は付いてくるので。だから気持ちの中では「ここを目標にする」っていうのもある程度はあると思うんですが、それを思いすぎると逆に良くないのでまずは自分のことを考えたいと思います。だいたいの目標はありますけど意識したら負けちゃいますし、逆に(ベスト)8って言ってそこで終わりたくもないし、できる限り上は目指したいので、そのためには自分の動き考えるっていう感じです。

――お二人はいかがですか

山根司 頑張ります!

山村 楽しんで。あとは極力別の所で疲れずに試合に(力を)出せるように、生活は意識したいです。京都のホテルだし自分の家じゃないのでそういったところでいかに疲れを出さずに試合に臨むかという部分で、きょねんよりはもうちょっとコンディションの面を考えていきたいと思います。

――ありがとうございました!

おそろいの黄色いTシャツが決まってます

(取材・編集 副島美沙子、桝田大暉)

◆山根司(やまね・つかさ)(※写真中央)

1994(平6)年3月29日生まれ。166センチ。香川・三本松高出身。スポーツ科学部3年。今季の主な実績は関カレエペ個人2位。取材日、ものもらいでいつもより目が小さいと嘆いていた山根選手(笑)。しかしこの日もビッグスマイルは健在でした!

◆伊藤由佳(いとう・ゆか)(※写真右)

1994年(平6)11月6日生まれ。162センチ。栃木・宇都宮中央女高出身。スポーツ科学部2年。部員のみなさんから「チャオズ」と呼ばれている伊藤選手。その名の通り、最近ぎょうざ祭りに興味があるそうです。

◆山村彩和子(やまむら・さわこ)(※写真左)

1994年(平6)10月29日生まれ。162センチ。岡山・玉野光南高出身。教育学部2年。山村選手はお菓子作りにはまっているそう。「りんごジャムを入れたパウンドケーキが好評だった」とうれしそうに話していました。